わたしはかもめ2005年鴎の便り(11月)

便

11月11日

興農1−12千葉ロッテ…アジアシリーズ

ロッテは10安打12点の猛攻で7回コールドゲームの快勝。2回までに3点を先行し、5回はフランコ、サブローの連続長短打で3点。その後、ベニーの2打席連続本塁打も出た。清水直は11奪三振、1失点完投で格の違いを見せつけた。

123456789R
千葉ロッテ120031512
興農00000101

◇ロッテが連勝で決勝へ

ロッテは台湾王者の興農を12−1の7回コールドで下して2連勝、同リーグ1位で決勝進出を決めた。ロッテは2回までに3点先行。その後もベニーの2打席連続本塁打などで加点した。投げては先発の清水が7回1失点、11奪三振と好投した。

また第1試合ではサムスン(韓国)は8−3でチャイナスターズ(中国選抜)を破った。ロッテは12日に、2敗で1次リーグ敗退が決まったチャイナと対戦。共に1勝1敗のサムスン−興農の勝者が13日の決勝に進み、ロッテと対戦する。

◇大塚、貴重な二塁打

ロッテの大塚が1点リードの2回に右越えに2点適時二塁打を放った。1死二、三塁の好機での打席に「日本を代表して出ているので負けられない。恥ずかしいプレーはできない」と直球を流し打ち。貴重な追加点を叩き出し、先発清水を援護した。「打撃練習から右方向にいい打球が飛んでいた。イメージどおりの打撃ができた」と笑顔をほころばせていた。

◇ベニー2打席連発

ロッテのベニーが2打席連続本塁打にも苦笑いだった。6回に左へソロ本塁打を放つと、7回には右中間へ点差を10点差以上とする3ランをたたき込んだ。7回の2号は大会規定(7回10点差)でコールド勝ちを決める1発となったが、ベニーはその規定を知らなかった。「3ランを打って、何でベンチが喜んでいるか分からなかった」と振り返っていた。

清水直
「前半はヒットもなかったし、いい調子だったんですが…。ただ、6回2死、2ストライクを取ってから打たれて、リズムを崩してしまいました。うまくヒットを打たれたのもありましたが、最低でも最少失点で抑えようと思って投げました。最後まで投げるつもりだったので、1点で済んでよかったですよ。7回は切り替えられました。」
ベニー
「1本目はスライダー、2本目はストレート。2本目は東京ドームだから行ったと思ったよ。力んでなかったからね。期間が空いて、休養したことも良かったね。2本打てて良かったよ。(プレーオフから7連勝になったが)ボビー野球がみんなに浸透しているから、間が空いても(勝ちが)つながっている理由だと思うよ。誰も10点差でコールドだって教えてくれなかったんだ。何でみんな喜んでいるのか、分からなかったよ(笑)。アメリカではコールドゲームはリトルリーグだけだからね。」
「今日はいいところで打てたけれど、まだ力み過ぎています。自分の望むものが出なかったです。昨日よりも今日は気が楽でしたが、ホームランにできるボールが何球かありましたから。」

◇中国戦のロッテ先発は黒木

ロッテは打線が得点を重ね、投げては清水が1失点完投。バレンタイン監督は「ベンチでやることがなかった」と物足りなそうだった。2戦2勝で1次リーグ1位での決勝進出が決定。「明日も全力で戦う」と話したが、12日チャイナ(中国選抜)戦は当初予定の新人王・久保ではなく、黒木を先発させることを決めるなど余裕を見せていた。

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清水本気で11K1失点

気持ちはシーズン中と全く変わらなかった。清水が7回4安打1失点でチームの決勝進出を決める快投を披露した。10月22日の日本シリーズ第1戦以来となる実戦登板。しかし、140キロ台の力強い直球と、鋭いフォークが冴え渡った。終わってみれば11三振を奪い力の差を見せつけた。ストライクゾーンの広さも巧みに利用した。「途中から審判が外角を広くとっているのが分かったので、そこを使った」。6回こそ3連打で1点を失ったが「2死後にリズムを崩したのは反省しているが、最少失点で済ませたので良かった。2点以上はやらないと思っていた」。最後まで本気モードで投げ切った。初戦サムスン戦で白星を挙げた小林宏に続き、この日も先発がしっかり試合をつくった。バレンタイン監督は12日の先発に黒木を予告。9月23日以来(楽天戦)の登板で間隔が空いているが、指揮官は「彼が投げられるというから期待したい」。3連勝で13日の決勝に臨みたいところだ。

◇李2安打2打点

前日の古巣サムスン戦で無安打だった李が、この日は2安打2打点と奮起した。6点リードの7回1死満塁で右前に2点適時打。それでも「打てたのは嬉しいが、まだ思い通りの打撃ではない。もっと軽く振ればホームランにできるボールもあった」と反省した。この日でチームは決勝進出を決めた。「ぜひサムスンともう1度対戦したい。韓国の方にいいところを見せたい」。

今江
「あの1点は(塁に出ていた)西岡のものですよ。西岡が出てくれると楽に打席に入れます。」(1回表に先制犠飛)

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ロッテ台湾にもコールド勝ち[ニッカン]

ロッテが、初代アジア王者に王手をかけた。アジアシリーズ2日目で、台湾の覇者・興農と対戦したロッテは、日本一の実力で圧倒。ベニーの2打席連続弾などで大量12点を奪取。投げては先発清水が1失点11奪三振と好投し、大会規定で7回コールド勝ちした。ロッテは2連勝で、12日のチャイナスターズ(中国選抜)との対戦を待たず、リーグ戦1位で決勝進出を決めた。13日の決勝で、共に1勝1敗で12日に対戦するサムスン(韓国)−興農の勝者と激突する。

今度は実力でコールド勝ちした。ロッテが9−1とリードした7回表1死一、三塁。打席には願ってもない打者ベニーが立った。前の打席では低めのスライダーを強引に左翼席へ運んでいた“ハワイアンパンチ”。この打席では粘った末のカウント2−3から外角直球をフルスイングした。「あの時もボールを強くたたくことだけを考えていたよ」。打球がバックスクリーン右へ飛び込むと、点差は11点にまで開いた。

その裏を清水がきっちり抑え、7回以降、10点差以上という大会規定によりコールド勝ち。日本シリーズ第1戦では阪神に濃霧コールドという珍事もあったが、今度は力で台湾王者をねじ伏せた。この日、3安打の3番フランコは「最高だよ!」と叫び、活躍へ重圧がかかる中で、2安打を放った5番李の笑顔もはじけていた。

この日も1、2回で3点を挙げるなど、序盤から申し分ない戦いぶり。日本シリーズ、アジアシリーズと、見ていて退屈なくらいロッテの戦力は際立っている。2連勝で簡単に13日の決勝に進出した。ベニーは「ウチのチームには『ケミストリー(化学反応)』がある。キャンプ初日にボビーが言ったように、オレ達は様々な力を結集して夢を築いているんだ」と、その要因を分析する。

そんな中、バレンタイン監督の残留が決まり、この日の試合後にはベニーが嬉しい言葉を発してくれた。「オレはチームがいらないって言うまで、ここでプレーしたい。野球人生をまっとうしたいんだ」。来季以降も、球団が契約更新を断念しない限り、ロッテでプレーし続けることを宣言した。最高の投手陣に、将来性のある野手陣。そこに優秀な外国人選手の残留も決定的。初代アジア王者を争う13日の決勝戦は言うまでもなく、来季以降もロッテの強さを見せつけられそうだ。

コールドゲーム
大量得点差によるコールド規定は、国際間の試合でも予選で適用。03年アジア選手権や04年アテネ五輪も7回以降はコールドになり、昨年8月の五輪1次リーグで日本がイタリアに12−0(7回コールド)で圧勝。
アジアシリーズ大会規定
予選リーグは7回以降10点差以上でコールドゲームとする。

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ロッテ、コールドで決勝進出[報知]

◇KONAMI CUP アジアシリーズ2005

ロッテが予選1位で決勝進出を決めた。第2試合で台湾王者の興農と対戦。初回に今江の犠飛で先制し、さらに2回にも大塚の適時打で加点。ベニーの2本塁打などで7回までに大量12点を奪い、コールド勝ちを収めた。先発の清水が4安打1失点の好投。サムスン(韓国)は第1試合でチャイナ(中国)に快勝。12日に対戦するサムスンと興農との勝者が2位となり、決勝でロッテと戦う。

不思議な光景に、ベニーは首をかしげた。大勝ムードの中、まるでサヨナラ劇のように沸き返るベンチ。説明を受けて、ヒーローはようやく合点がいった。「10点差でコールドだなんて、誰も教えてくれなかったんだ。何でみんながあんなに喜んでいるのか分からなかったよ」。おどけながらスコアボードを振り返る。6回、7回と左右に連発。ベニーの怪力がコールド劇と決勝進出を運んできた。

強さが凝縮されていた。初回、四球で出塁した西岡がすかさず盗塁。悪送球を誘い無死三塁とすると、今江が中犠飛を放ち、無安打で先制。2回には、この日のマジック「8番・大塚」が右翼へ2点適時打。5回にも敵失に乗じて3点を奪った。「ベンチで仕事がなかったよ」と余裕しゃくしゃくのバレンタイン監督。ミスにつけ込み試合を決めたあとは、コールド劇へまっしぐらだった。

「残り4点」で迎えた7回。李の2点適時打の直後、ベニーが6回の左越えソロに続く2打席連発の3ランを右中間へ。コールド制度を知らない男の2発で、試合は終わった。「ボビーの野球をみんなが把握して自分の仕事をしてる。だから勝てているのさ」。メッツ時代から指揮官を知る大砲は“ボビー・イズム”の浸透を肌で感じていた。

2連勝し、1位通過での決勝進出が決定。第3戦の相手・中国は予選敗退が決まっているが、ボビーは“消化試合”にも魔法をかけた。お立ち台で「明日も球場に来て」と訴えると、ベンチ裏で「明日は黒木が先発だ」と明言。久保と黒木をスタンバイさせていたが、野球の世界的普及を願う指揮官は単なる消化試合にさせまいと、チーム1の人気者・ジョニーを選択した。

「まだ試合は残っている。最後までベストを尽くすよ」と4連勝フィニッシュを見据えたバレンタイン監督。ポスト・シーズンは7連勝中。敗北の味を忘れたボビー・ロッテが、無敵のままアジアの頂点を極める。

◇清水11K完投

フィナーレは鮮やかに奪三振ショーで締めくくった。今季最終登板で清水が7回11Kの完投勝利。最後の打者も空振り三振に仕留めると、ようやくスマイルがはじけた。お立ち台では「気を抜かず、最後まで全力で投げました。完全なホームゲームの中だったので気持ち良かったです」と声高に叫んだ。

国際大会ならではの広いストライクゾーンを目一杯に活用した。慎重な立ち上がりから一変「少し外が広いと感じたので、そこを突いていった」と直球、カットボールを外角に集めると、興農打線のバットは次々と空を切った。

苦しみ抜いた2005年も、プレーオフ、日本シリーズに続き、ポストシーズンは3連勝。絶対に負けられない戦いで見せた雄姿、エースの背番号18が輝いていた。

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国際大会もボビー魔術!ロッテが7回コールドで決勝進出[サンスポ]

ボビーマジックでアジア制圧だ!!日本代表のロッテは興農(台湾)を12−1の7回コールドで退け連勝、12日のチャイナスターズ(中国選抜)戦を待たずに、1次リーグ1位で決勝進出を決めた。ロッテはボビー・バレンタイン監督(55)の打線組み替えがズバリ的中、台湾王者を圧倒した。

強すぎる!!ベニーの2打席連続弾などで12点目をあげると、興農にもはや反撃の気力は残っていなかった。7回コールド圧勝での決勝進出。ポストシーズン無敵の7連勝を飾ったバレンタインは笑いが止まらない。

バレンタイン監督
「スゴイデスネ〜。我々には、素晴らしい打者、投手がいる。そして、選手達は何をすればいいか、よく分かっている。今日はベンチで仕事がなかったよ。」

こう選手を持ち上げてみせたが、この日も冴えまくったのはやっぱりボビー・マジックだ。

プレーオフ、日本シリーズ、そして今大会でもプポ統計アナリストを中心に徹底的にデータを収集。これを分析して“日替わりオーダー”を組むというバレンタイン監督の戦法は変わらない。 この日は日本シリーズで1度だけ第3戦にスタメン出場した大塚を8番に抜擢。すると2回、右翼に2点タイムリー二塁打。故障で福浦、堀、小坂を欠いているというのに、あっさりとその穴を埋めてみせた。

マジックと呼ばれるオーダー組み替え。今季中盤、同じ打順が2試合続きそうになった際、ボビーはわざと前日と変えたことがあった。「誰がどこの打順でも、勝てるのではないか。素晴らしい打者が揃っているんだから」。その試合に勝ったことで、さらに選手への信頼を深めた。その気持ちはアジアという舞台でも揺るぎない。

まさにチーム一丸。ボビー・ロッテは交流戦王者、リーグ制覇、日本一に続くアジア初代王者という4冠達成にもうすぐ手が届く。「あと2試合、全力を尽くします。アリガトウゴザイマシタ!!」。スタンドに向けた歓喜の絶叫は、まるで優勝の予行演習のようでもあった。

◇ベニー猛爆!2発4打点

ベニーが6回に左越えソロ、7回は右中間3ランと2打席連続本塁打を放ち、2安打4打点の活躍。大会規定で7回10点差でコールドゲームとなるが、ベニーはルールを知らず「3ランを打って、何でベンチが喜んでいるか分からなかった」と苦笑い。この時期までプレーするのはプロ生活で初めて。「いい結果を残して、気持ちよくシーズンを終えたいね」と初代アジア王者へ意欲満々だった。

◇清水が奪三振ショー!

清水は7回1失点で11奪三振。貫禄の内容で興農を料理した。「完全なホームの雰囲気で気持ちよかった」。6回こそ3連打で1点を失ったが危なげなし。国際大会特有の外に広いストライクゾーンを見抜き、三振の山を築いた。「今季最後の登板だと思い、しっかり調整してキッチリ投げた」。エースらしい投球で、アジア王者を手元にたぐり寄せた。

◇劉監督「恥ずかしい試合」ミス連発の興農

まさかのコールド負けに、劉監督は「恥ずかしい試合だった」とぼう然。内野手がゴロの処理にもたつき、外野手が返球ミスや目測を誤ったりと2失策以上に守備のミスが目立った。「球場に慣れていない。ミーティングで立て直して、明日勝てるように努力したい」と、決勝進出のかかった12日のサムスン戦での巻き返しを誓った。

◇元中日の郭源治氏が始球式

元中日で昭和63年にMVPを獲得するなど活躍した郭源治氏が、興農−ロッテ戦の始球式を務めた。「日本と台湾の両リーグに所属したので、色んな思いがある」と感激。試合前には興農ベンチで「自分の力を出して勉強して欲しい」とアドバイス。「日本の選手は他のリーグの選手にはいい刺激になる」と初開催の大会を歓迎した。

◇ボビーの続投が正式決定

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が来季から新たに3年契約で残留することが11日、正式決定した。この日、午前中に都内のホテルで監督と会談した瀬戸山球団代表が「監督と会って確認した。ほぼではなく、合意です。ほどよいところで、歩み寄ることができた」と明らかにした。

年俸は推定400万ドル(約4億6800万円)で合意したもよう。しかし、この日までにサインには至っておらず、今後は詳細を詰めるとともに、双方の弁護士による事務手続きを経て、正式に契約が完了する。

また、来季陣容について同代表は「日本一の体制を継続するだろう」と、全コーチの残留を示唆した。球団はアジアシリーズ終了後に来季陣容を発表する。

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ロッテ、コールド大勝!決勝進出[スポニチ]

初代アジア王者を決める「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」が11日行われ、ロッテが興農(台湾)を12−1の7回コールドで下し2連勝。1位で13日の決勝進出を確定させた。ベニー・アグバヤニ外野手(33)が2打席連続本塁打を放つなど打線が爆発。興農に格の違いを見せつけた。ロッテは、12日に行われるサムスン(韓国)−興農の勝者とアジア王者を懸けて決勝を戦う。

圧倒的な強さ。7回コールドでの2連勝で、早々と1位での決勝進出が決定。お立ち台に上がったバレンタイン監督の第1声は日本語で「凄いですねえ。僕の仕事がなかったよ」だった。

日本シリーズを彷彿させる猛打爆発。その主役はベニーだった。6回に左翼席に叩き込むと、続く7回1死一、三塁で今度は右中間にスタンドイン。2打席連発となる一撃でリードを10点差以上に広げたが、当の本人は「コールド勝ちがあるなんて知らなかった。みんながベンチで大喜びしていて不思議だったんだ。コールド勝ちなんてリトルリーグ以来だね」とキョトン。

もっともベニーにとって東京ドームは本拠地の千葉マリンよりも好きな球場だ。00年3月30日のメッツ−カブスの日本開幕第2戦では延長11回、バックスクリーンに代打決勝満塁弾。当時メッツの指揮を執っていたバレンタイン監督と熱い抱擁を繰り返した思い出がある。それだけに「今、自分の野球人生で1番長いシーズンを経験している。明日も明後日も打って気持ち良く終わりたいんだ」と力を込めた。

この日の球審は中国の陳明高氏で、外角にかなりワイドなストライクゾーンに当初は戸惑いを見せていたロッテナイン。それでも各打者が打席でスパイク半足分ベース寄りに立つ工夫を凝らし、本来ボール球の外角球にも踏み込んだ。

13日の決勝は、12日のサムスン−興農の勝者との対決。李承Yは「ぜひサムスンに勝ってもらいたい。明日は試合後も球場に残って応援するつもり」と古巣との再戦を熱望した。交流戦V、リーグ優勝、日本一。そして今度は“4冠目”となるアジアNO.1へ…再びボビーが宙に舞う。

◇清水胸張る11K

エース清水が7回を4安打1失点。4回1死まで走者を許さず11三振を奪った。阪神との日本シリーズ開幕戦(千葉マリン)では濃霧コールド。この日は「7回で10点差」という大会規定でコールド勝ちとなったが「早い回に点を与えないように注意した」と胸を張った。今季は10勝11敗と不本意だったが、ポストシーズンは3連勝。「東京ドームが完全にホームのようになって気持ちよかった」とファンの声援に感謝していた。

◇台湾・興農、全力で戦ったが

コールド負けにリオ・ロンファ監督は「恥ずかしい試合をしたが、全力で戦ったのは確かだ」と唇をかみ締めた。2失策が失点に絡み、記録に表れないミスも目立った。ビッグエッグを直訳し「巨蛋」と呼ばれる東京ドーム。フライは白い天井で目測を誤り、ゴロは人工芝で足元がふらついた。「慣れない環境に短期間で対応するのは難しい」。決勝進出の懸かる12日のサムスン戦に向け、指揮官は「努力を忘れず、全力で臨む」と試合後のミーティングでナインの気を引き締めた。

◇元中日・郭源治さん感激始球式

中日で活躍した台湾出身の郭源治さん(49)が興農−ロッテ戦の始球式を務め「本当に感激した」と興奮していた。96年の日本球界引退後も99年まで台湾の統一、和信でプレー。「両方のリーグに所属したので思い入れがある。興農の選手達は勉強しようと目の色が違った。この大会はすごい。日本はそれほどではないかもしれないが、他のリーグには刺激になる」と大会の発展を願っていた。

◇チャイナスターズ、敗退もいい経験に

チャイナスターズの投手陣は13安打を浴び12四球を与えながら踏ん張った。6回には代打ヤン・グォガンの2点打で大会初得点も記録したが、予選リーグ敗退が決まった。

「これがプロとの差。いい経験ができた。我々はこの1年間で59試合。プロは百数十試合行う。チームプレーの差だ」とラフィーバー監督。対韓国は5月のアジア選手権で大学生相手に4−3の初勝利。9月のW杯では一部プロ相手に1−3。3−8のスコアが現状を示していた。

前夜、ソフトバンク・王監督と電話で話したのも「試合経験の差」。そして「痛い目にあってもくじけない心」と不屈の精神を誓った。

◇韓国・サムスン、ソン監督渋い顔

今シリーズ初白星にも、ソン・ドンヨル監督は渋い表情だった。終始塁上をにぎわせながら15残塁の拙攻に「選手の動きが重かったし、集中力にも欠けていた」。その要因は午前11時の試合開始。前日はナイターのため就寝は深夜1時、そして起床は早朝6時とあって万全の状態とはいかなかった。また観衆2036人にも「お客さんがもっといれば選手も力が発揮できるんだが…」とボヤキ節が口をついた。

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ボビー続投正式決定[報知]

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が、出来高を含め、3年総額12億円で球団と正式合意したことが11日、分かった。コーチ陣は全員残留し、連覇を目指すことになった。

大筋で来季続投に合意していたバレンタイン監督は、10日の重光オーナー代行との会談で3年契約を正式に受諾。この日、瀬戸山代表は「新たな複数年契約を結びました」と明かした。重光代行は4年以上の長期契約も視野に入れていたが、当初の提示通り、オプションなしの3年契約で合意。今後は双方の弁護士を通じて契約の細部を詰め、サインに至る予定だ。

球団はアジアシリーズ後にも1、2軍のスタッフを発表。ボビーの意向をくみ、現コーチ陣は全員残留。日本一を達成した今季と同じ布陣でV2に向かう。

カリスマ監督の引き留めに成功したロッテだが、来オフ以降も不安が付きまとう。メジャーからのオファーがあった場合、ロッテとの契約が破棄できる条項が、新契約にも存在。通告時期や違約金は定められているが、メジャー流出の可能性は否定できない。

来季の残留は確定したものの、永久政権を望むロッテは来年以降も交渉を続けていくことになる。

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連続日本一へ1、2軍全コーチ残留[スポニチ]

ロッテの瀬戸山隆三球団代表(52)は11日、1、2軍全コーチが残留すると明かした。ボビー・バレンタイン監督(55)の続投が決まったことで、アジアシリーズ終了後の14日にも発表される見通し。瀬戸山代表は「31年ぶりに日本一にもなったので、このメンバーで継続する。入れ替わりもない」とした。ただ「増員はあるかもしれない」と話し、今季限りで引退した初芝清内野手(38)の入閣も示唆した。また同代表はバレンタイン監督の契約期間が3年で確定したことも明かした。

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選手会がNPBに協約改定を要望…パ・プレーオフについて[サンスポ]

NPB(日本プロ野球組織)と労働組合・日本プロ野球選手会との事務折衝が11日行われ、選手会が来季のパ・プレーオフについて公式戦1位を優勝と認め、改めてプレーオフ勝者が日本シリーズに出場するように野球協約の改定を要望した。

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USENが横浜に試合中継の申し込み…球団は態度を保留[サンスポ]

横浜ベイスターズの買収に意欲を示している有線放送大手、USENが横浜球団に対して、来季から同社の無料映像配信サイト「GyaO(ギャオ)」で主催試合を中継したい意向を伝えていることが11日、分かった。横浜は中継の放送権を売るCS放送(視聴は有料)との競合を理由に態度を保留している。

USENはブロードバンド(高速大容量)通信事業を展開中。コンテンツ(情報の内容)の充実を狙い、今夏にもGyaOでの横浜戦中継を申し込んだ。だが、横浜の親会社TBSがCS放送や地元テレビ局の中継を配慮し、これを拒否した。

実現に向けては既存メディアと差別化できるかが焦点で、峰岸進球団社長は「一方(CS)が有料なのにインターネットでは無料でまったく同じものが流れるのは困る。新しい形を探さないといけない」と話した。

◇峰岸球団社長が楽天に異議

横浜の峰岸進球団社長が11日、実行委員会で楽天が本社と球団は別法人だと主張した意見書に対し「それほど主体性がある球団なのか。球団は100%楽天(の出資)でしょう」と同一であると異議を唱え、1企業の複数球団保有を禁じた野球協約違反を強調した。さらにこの日、フジテレビに事実上吸収されることが判明したニッポン放送とフジテレビが、それぞれ横浜とヤクルトの球団株を持つことには「事実上の(球団への)支配が問題。(協約違反に)当てはまらない」と楽天との相違点を示した。

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横浜球団社長、楽天の協約違反強調[スポニチ]

峰岸球団社長が実行委員会で楽天側が本社と球団は別法人だと主張した意見書に対し「球団は100%、楽天(の出資)でしょう」と同一であると異議を唱え、1企業の複数球団保有を禁じた野球協約違反を強調した。さらにこの日、フジテレビに事実上吸収されることが判明したニッポン放送が横浜とヤクルトの球団株を持つことには「事実上の(球団への)支配が問題。(協約違反に)当てはまらない」とした。

◇USEN、横浜に中継の意向

横浜買収に意欲を示しているUSENが球団に対し、06年シーズンから同社の無料映像配信サイト「GyaO(ギャオ)」で主催試合を中継したい意向を伝えていることが11日、明らかになった。横浜は中継の放送権を売るCS放送(視聴は有料)との競合を理由に態度を保留している。峰岸進球団社長は「一方(CS)が有料なのに、インターネットでは無料で同じものが流れるのは困る。新しい形を探さないといけない」とした。

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ボビー残留3年10億円

バレンタイン監督が3年10億円の保証で、残留を決めたことが分かった。この日、瀬戸山代表が「誠意を持って交渉しました。千葉の野球ファンのためにもV2、V3を目指して欲しい」と、合意について説明した。同監督は試合後、「正式サインにはまだ時間がかかると思う」と話したが、あくまで事務的手続きによるものだ。瀬戸山代表が「程よいところで納めてくれました」と話すように、双方が歩み寄りを見せての合意だった。関係者の話を総合すると、通常発生するはずの再契約金はなし。年俸は今季から約1億円アップの300万ドル(約3億4500万円)。これまで通り出来高や、1年ごとの成績による見直しはあるが、基本的には3年で約10億円を保証するものだという。

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NPBと選手会「育成選手」など合意

日本プロ野球組織(NPB)と、日本プロ野球選手会(ヤクルト古田敦也会長)が11日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で事務折衝を行い、導入が決まった育成選手などについて意見を交換した。選手会は育成選手について趣旨などに賛成しており、選手会の松原事務局長も「ほぼ合意に達しています」と言う。ただ「支配下選手を外れて育成選手になるとき、自由契約になることは主張してきた」と説明した。これは認められる見通しで、支配下枠を外れる選手は、他球団と交渉する余地ができる。

その他、参稼報酬の減額制限の緩和や、ワールド・ベースボール・クラシックの選手選考、レンタル移籍、パ・リーグのプレーオフ方式についてなど多岐にわたって議論された。選手会の考え方は、12月1日に全球団の選手会長らが集う選手総会で統一する。NPB側の代表として出席した選手関係委員長の阪神野崎取締役は「こうしてコミュニケーションを取りながら問題を解決していくことが大切です」と話していた。

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横浜売却騒動で新展開

◇フジが「横浜、ヤクルト株」直接保有へ

親会社TBSと楽天との経営統合問題で揺れる横浜球団に11日、新たな懸念が浮上した。フジテレビが、ニッポン放送をラジオ放送会社とフジテレビ株など資産を持つ会社に分割し、今年度末までに資産会社を吸収合併する方向で検討していることが11日、分かった。

フジテレビは、ライブドアとの株問題を経て、4月18日に業務提携することを発表し、9月にニッポン放送を完全子会社化した。ただ、ニッポン放送がフジテレビの株を約20%保有しているため、その処分が課題となっていた。ラジオ部門を除き、ニッポン放送を事実上、吸収合併することで、経営形態でもグループ企業がフジテレビ傘下に収まる形に再編する。

一方、ニッポン放送が約30%保有する横浜球団株については、今後の検討課題。フジテレビはヤクルト株を20%保有しており、ニッポン放送を吸収合併すれば、フジの「2球団支配」となる。4日のオーナー会議では、現状もあらためて問題視され、フジテレビは対応を迫られている。楽天とTBSの経営統合問題で売却騒動が持ち上がった横浜球団に、新たな形での売却問題が浮上する可能性が出てきた。関係者は「プロ野球のテレビの視聴率は低迷しているが、ラジオの聴取率は横ばい。放送権の問題もあり、株を手放すかどうか簡単に結論は出せない」と語っている。

◇TBS側は静観

TBS砂原会長(前横浜オーナー)は、フジテレビがグループ企業の経営形態の再編を計画している件について、推移を見守る姿勢を示した。「横浜株を持っているニッポン放送さんから話がきていない。現在の時点で、言うことはありません」と話した。横浜峰岸球団社長は「(株を持つ会社が、球団に対して)実質支配かどうか、が問題」と話し、現在の関係が保たれれば、協約183条には抵触しない、とした。また、協約改正委員会には、球団から弁護士を派遣することを明らかにした。3月に行われた球団株主総会で、非常勤取締役に弁護士を新任している。

◇「ナイト」要請ない

本社取締役も務めるソフトバンクの笠井オーナー代行は11日、現時点でTBSから「ホワイトナイト」の要請がないことを強調した。10日に孫オーナーが、楽天が経営統合を提案しているTBSの友好的買収者(ホワイトナイト)になる可能性を問われ「一部、一時的に全くないとは思わない」とコメント。笠井オーナー代行はこの日、「そういう話を現在、聞いている訳ではない。話があったとき、色々な可能性を考えるのが我々の姿勢。(TBSを)支援するかどうかを今決めている訳ではない」と補足した。

◇USEN側が中継申し込み

横浜球団の買収に意欲を示している有線放送大手、USENが横浜球団に対し、06年シーズンから同社の無料映像配信サイト「GyaO(ギャオ)」で主催試合を中継したい意向を伝えていることが11日、明らかになった。横浜は中継の放送権を売るCS放送(視聴は有料)との競合を理由に態度を保留している。峰岸球団社長は「一方(CS)が有料なのに、インターネットで同じものが流れるのは困る。新しい形を探さないといけない」と話した。

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