わたしはかもめ2005年鴎の便り(12月)

便

12月5日

ロッテ銭闘開始!助っ人3人が自由契約に[ニッカン]

◇バレンタイン一家これもボビーマジック!?代理人意向の交渉手段

31年ぶり日本一、アジア初代王者に貢献したロッテのマット・フランコ内野手(36)ダン・セラフィニ投手(31)ヴァル・パスクチ外野手(27)が5日、コミッショナー事務局から自由契約選手として公示され、ロッテの保留者名簿から外れた。代理人の意向の自由契約で、球団側は残留を前提に今後も交渉を続けるが、3選手には他球団と交渉する権利も発生した。曲折して契約を交わしたボビー・バレンタイン監督(55)同様、日本一効果などで大幅アップ必至のボビー・チルドレンの本格金銭闘争がいよいよ始まる。

王者の余韻に浸っていたロッテに、ついにオフの“戦い”が始まった。11月30日で1年契約の切れたフランコとセラフィニの代理人から、ロッテ側に12月に入っても保留者名簿に入っているのはおかしいという趣旨の連絡が入った。残留を目指すロッテは今月2日に発表した保留者名簿には3人の名前を入れていたが、この日に訂正。12月から他球団とも交渉できる契約だったパスクチと共に、自由契約選手となった。

フランコはシーズンからアジアシリーズまでコンスタントに活躍。セラフィニも貴重な左腕として先発ローテーション入りし、シーズン11勝4敗の好成績を残した。瀬戸山球団代表は「代理人の意向で保留者名簿から外したが、自由契約選手ではなくてFA選手だと思っている。全員残ってもらうという意向だし、粘り強く交渉していきたい」と残留を希望した。

ただフランコとパスクチの今季推定年俸は5000万円で、セラフィニは6000万円と助っ人としては格安。瀬戸山球団代表は「プロの世界だから欲しいというものがあるかもしれない」とし、年俸についても「増えるだろうね」と“銭闘”の覚悟を示した。

外国人選手との交渉役となるのは、一足早く“戦い”を終えたバレンタイン監督。瀬戸山球団代表からは支払い可能な金銭面の条件も伝えてある。「フランコ、セラフィニとはボビーファミリーの関係。ボビーに一任している」と話す。ただ、バレンタイン監督は今月1日に帰国した時に、現在の外国人が退団した際の他の候補選手についても「もちろん考えている」と意味深な発言をしていた。

外国人だけではなく、今後は主力日本人選手の契約更改も本格化する。球団側は以前から「暖冬」を示唆してきたが、王者だけに大幅アップを希望する選手も多そう。注目のオフになる。

セラフィニフランコパスクチ
回数
公式戦27114151 1/3492.911294641392178.3003310229820.284
プレーオフ2001232.25726503.192不出場
日本シリーズ1105 1/323.38410311.300不出場
アジアシリーズ不出場411602.545不出場

◇王監督「調べます」

ソフトバンク王監督がこの日、ロッテを自由契約選手となったセラフィニの調査に乗り出すことを明言した。今季27試合11勝4敗のセラフィニが自由契約選手として公示されたことに、王監督は「いきなりどうするかといわれても困るが、調べます。どういう理由でそうなったのかも調べないといけない」と、今後獲得を検討する方針を示した。ソフトバンクは今季、セラフィニに対して4試合で2敗。プレーオフ第2ステージでも、セラフィニが先発した第1戦と第5戦で敗れていた。

◇巨人、まずJP優先

巨人清武球団代表はこの日、ロッテを自由契約となったセラフィニ獲得の可能性について、能力を評価しながらも慎重な姿勢を示した。「いい投手だとは思うけど、何の情報もない現時点では、何も言えない」と話した。今後リストアップする可能性もあるが、外国人補強については「進めているものもある」。オリックスを退団したJPの獲得を最優先に交渉を進める。

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ロッテの3助っ人が自由契約に[デイリー]

日本一球団に激震が走った。ロッテのマット・フランコ内野手(36)、ダン・セラフィニ投手(31)、ヴァル・パスクチ外野手(27)が5日、コミッショナー事務局から自由契約選手として公示された。球団は3選手を保留者名簿に載せていたが、契約の不備で、3選手の代理人からの求めで自由契約にせざるを得なかったという。自由契約となったことで3選手はロッテ以外の球団との交渉も可能。V戦士の流出という想定外の事態に発展する可能性もある。

契約社会の米国では、ボビーマジックも通用しなかった。打線の中核を担ったフランコ、大車輪の活躍を見せた先発左腕・セラフィニ、さらに故障したベニーらの穴を埋めたパスクチの3人が、突然の自由契約。瀬戸山球団代表は「これはFAだと思っている。球団としては来年も残ってもらいたい」と苦渋の表情を浮かべた。

3選手はバレンタイン監督のルートで獲得した外国人で、契約交渉も同監督が当たった。だが、その契約の中に「契約の切れる12月になったら契約保留者選手名簿に記載する」という条項がなかった。にもかかわらずロッテが保留者名簿に記載したことで、3選手の代理人が球団に抗議。瀬戸山球団代表はバレンタイン監督と相談した結果、自由契約とすることを決めた。

2年目のフランコ、セラフィニは昨年も同様の契約だったが、特に問題はなかった。「彼らはボビー・ファミリーだから、私は交渉にタッチしていない。3選手にとって(監督は)兄貴分のような存在だから、当然、来季も残ってくれると信じていた」と瀬戸山代表。しかし“義理人情”は、今オフは通じなかった。チームが日本一を達成し、3選手が大幅な年俸アップを要求。特にフランコ、セラフィニは倍増以上を要求しているもよう。交渉は難航し、ついに自由契約とせざるを得なかった。

「彼らの年俸分の予算は組んである。青天井とはいかないが、粘り強く交渉するしかない」と瀬戸山代表。しかし、これで他球団との交渉も可能になったことで、V戦士流出の可能性もある。バレンタイン監督が信頼していた外国人選手の“謀反”。李を含めた4外国人選手に、日本一ロッテが揺れている。

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ロッテ激震!フランコ、パスクチ、セラフィニ退団も[報知]

◇球団不手際で自由契約に

アジア王者に激震が走った。ロッテが、マット・フランコ内野手(36)、ダン・セラフィニ投手(31)、ヴァル・パスクチ外野手(27)を全保留選手名簿から外し自由契約選手とすることを決定。5日、コミッショナー公示された。12月2日の段階では全保留選手名簿に掲載されていたが、代理人が反発したため、今回の措置を強いられる形となった。瀬戸山隆三球団代表(52)は「残ってもらいたい希望は変わらない」と話したが、交渉は難航中。正式契約に至っていない李承Y内野手(29)を含め、快進撃を支えた助っ人4人が退団し、他球団に流出する可能性が出てきた。

31年ぶりの日本一、アジア制覇に貢献した外国人トリオが全保留選手名簿から外れ、自由契約となった。フランコとセラフィニは国内屈指の成績を残しており、他球団との争奪戦は必至。ロッテは残留要請を続ける方針だが、現時点で金銭面の折り合いはついていない。今季で契約が切れる李承Yとの交渉が不調に終わった場合、最悪4人の助っ人が退団する。

残留が確実視されていた助っ人勢が、反旗をひるがえした。ロッテは2日、球団が来季の戦力として契約する権利を確保できる全保留者選手名簿に3人を記載したが、一転してこの日、自由契約とする手続きをとった。契約切れの助っ人を保留選手名簿に記載すること自体、違法性はないが、瀬戸山代表は「フランコとセラフィニの代理人から(契約期間外の)12月に全保留選手名簿に載せるのは筋違いだと指摘された。そのあたりの細かい条項を決めていなかった」と説明。「自由契約といっても、解雇ではなくFAと考えています」と引き留めを図る方針に変更がないことを強調した。

しかし、現時点で交渉は難航している。今季年俸6000万円のセラフィニ、5000万円のフランコは大幅増が予想されていた。球団は2人に年俸100万ドル(約1億2000万円)を提示している模様だが、正式契約には至っていない。

3選手は11月30日の時点でロッテとの1年契約が満了。成績を残した今回は年俸アップのチャンスでもある。他球団とのマネーゲームが展開されれば、選手側としては歓迎材料。瀬戸山代表は「他球団のオファー?あるでしょうね。想定しています」と争奪戦への発展を覚悟している。

3選手の残留は、バレンタイン監督の手腕にかかっている。ロッテでは、李承Y以外の外国人選手の交渉をバレンタイン監督が担当。今後も、選手本人や代理人との交渉役は指揮官が行う。今オフ、3年総額12億円の大型契約を結んだ自身同様、複数年契約での引き留めも思案している。

今季のロッテは、今江、西岡ら日本人選手の成長はあったものの、外国人選手が揃って活躍したことが日本一の大きな要因でもあった。助っ人勢が大挙して退団すれば、V2への視界は一気に悪化する。

◇ソフトバンク早速動いた

ソフトバンクが、さっそくセラフィニ獲りへ調査を開始する。王GM兼監督は「今、聞いたばっかり。どういう経緯でそうなったかをまず調べないといけない」と、今季11勝をマークした左腕の自由契約に強い関心を示した。石渡編成部長も「調べます。調査します」と、獲得に動き出すことを明言した。現在、ロイヤルズのダニエル・J・カラスコ投手(28)=186センチ、97キロ、右投右打=の獲得も目指しており、助っ人投手が一気に2人加入する可能性が出てきた。

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ロッテはセラフィニら外国人3選手と再契約の方針[サンスポ]

ロッテの瀬戸山隆三球団代表(52)は5日、ダン・セラフィニ投手(31)、マット・フランコ内野手(36)、バレンティノ・パスクチ外野手(27)の外国人3選手を同日付で自由契約選手としたことに関して、全員と再契約する方針を明らかにした。

瀬戸山代表は「代理人の意向で保留選手名簿から外したが、解雇ではなく、フリーエージェントのようなもの」と説明。今後の契約交渉については「バレンタイン監督に一任している。全員と契約するつもり」と話した。セラフィニは先発の軸として11勝4敗をマークした左腕。またフランコも打率.300、21本塁打、78打点の好成績で優勝に貢献した。

◇4巡目・川崎と契約

ロッテが大学生・社会人ドラフトで4巡目指名したホンダ熊本の川崎雄介投手(23)=1メートル80、83キロ、左投げ左打ち=と契約。契約金は6000万円、年俸は1000万円で、背番号は49。

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ロッテ外国人トリオが流出の危機[スポニチ]

ロッテの外国人トリオが他球団に流出する可能性が出てきた。ダン・セラフィニ投手(31)、マット・フランコ内野手(36)、ヴァル・パスクチ外野手(27)が5日、自由契約選手として公示。コミッショナー事務局から2日に発表された保留選手名簿には3選手とも掲載されていたが、球団は4日までに3選手の代理人から自由契約選手扱いとすることを求められていた。なお、球団は今後もセラフィニらの慰留交渉を継続していく。

保留選手名簿の発表からわずか3日後。唐突ともいえる助っ人トリオの自由契約選手公示に瀬戸山球団代表は「3選手の契約には12月以降の扱いに取り決めがされていなかった。代理人サイドから自由契約選手とするべきとの指摘がされ、ボビーと話し合って決めた」と説明した。

球団はこれまで李承Yを除いた外国人選手の契約について、全てをバレンタイン監督に一任。昨年も12月に入った時点でセラフィニ、フランコの契約は結ばれていなかった。それでもメッツ時代からの“ボビーファミリー”ということで残留を見越して保留選手とした経緯があった。

しかし、今季年俸6000万円のセラフィニは11勝をマーク。同5000万円だったフランコも打率.300、21本塁打でベストナインを獲得し、共に年俸の大幅アップを希望している。球団は、6000万円前後のアップ額を提示しているが、来季契約はまとまっていないのが現状だ。

「自由契約というと解雇のイメージが強いが、誤解してもらっては困る」と瀬戸山代表は話すように、今後もバレンタイン監督を通して契約交渉を続けていく。しかし、150キロ以上をマークするセラフィニは左腕ということもあり、他球団にとって魅力的な存在といえる。「今季は活躍しているので簡単にまとまらないかもしれない。獲得に名乗り出る球団も出てくるかもしれないが、全選手に残ってもらいたい」。残留を信じる瀬戸山代表だが、セラフィニらの動向次第では、ロッテの連覇に暗雲が立ちこめることになる。

◇今江、有藤氏から一喝

「千葉ロッテマリーンズ選手を囲む会」チャリティーコンペが千葉市内のゴルフ場で行われ、“ミスターロッテ”ことOBの有藤通世氏(本紙評論家)が今江に「首位打者を目指せ!」とゲキを飛ばした。今季143安打の今江は「来年は150安打を打ちたい」と宣言したが、すかさず有藤氏に「打ちたいじゃない。打ちますだ」と一喝された。今季から背番号8を受け継いだ22歳の背筋は最後までピンと張ったままだった。

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オリックスがセラフィニ獲得戦に参戦[スポニチ]

オリックスがセラフィニの獲得に動くことが5日、明らかになった。かねてセラフィニを調査しており、ロッテの保有選手名簿に記載されたことで一時は獲得を断念したが、自由契約選手として公示されたことで状況は一変した。

「日本での実績もあるし、何としても欲しい存在。左であれだけの球を投げられる投手はそうそういない」と、球団関係者も、今季11勝をマークし、ロッテの日本一に貢献した左腕の実力を高く評価。6日にも米国滞在中の鈴木渉外担当を通じ、セラフィニ側と接触を持つ構えだ。

この日、球団事務所では新外国人候補を7、8人リストアップ。「この中から1人、可能なら2人は確保したい」と中村監督。セラフィニ獲得を最優先事項とし、さらに外国人投手を絞り込む。

◇オリックス、デイビーを獲得

オリックスは、広島から戦力外通告を受けたデイビーの獲得を発表した。年俸は30万ドル(約3630万円)で、背番号は未定。デイビーは03年に広島に入団し、3年間の通算成績は42試合で14勝12敗1セーブ。「神戸は好きな街だし、日本での経験を生かして勝利に貢献したい」と抱負を語った。中村監督は「日本の野球に精通しているところも計算が立てやすい」と期待を込めた。

◇ソフトバンク、セラフィニに乗り換えも

ソフトバンク・王監督が、ロッテを自由契約になったセラフィニについて「どういう経緯でそう(自由契約)なったかを含めて調べないと」と語った。今季の対戦成績は0勝2敗、プレーオフでも苦しめられた。現在、新外国人投手候補としてカラスコ(ロイヤルズ)獲得に動いているが、石渡編成部長も調査を開始する方針を表明。状況次第ではセラフィニに乗り換える可能性もある。

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清水のメジャー挑戦に「NO」[報知]

◇本格交渉前に球団が方針急転

2007年のメジャー移籍を目指すロッテ・清水直行投手(30)に対して、球団がポスティングシステムの利用を認めない方針を示した。5日、瀬戸山球団代表が「基本的にはNOです」と話した。清水は昨季の契約更改で、米挑戦の希望があることを表明。「認めるのか、認めないのかはっきりして欲しい」と今年中にポスティングの是非を問う構えを見せていた。

昨年から球団はポスティングに前向きな見解を示していたが、清水との本格交渉を前に「NO」の姿勢に急転。エースの放出を避けたい意向に加え、今後の主力の海外流出を防ぐ目的とみられる。球団は12月下旬の契約交渉の場で、正式に清水に対して見解を伝える。

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ロッテがホンダ熊本の川崎と契約[ニッカン]

ロッテが4巡目指名したホンダ熊本の川崎雄介投手(23=180センチ、83キロ、左投げ左打ち)と契約を結んだ。契約金は6000万円、年俸は1000万円で、背番号は49。(金額は推定)

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WBC1次リーグ、王ジャパン初戦は中国と[ニッカン]

米大リーグ機構は5日、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日程の詳細を発表した。1次リーグA組の日本は来年3月3日の中国戦で開幕し、4日に台湾、5日に韓国と、全て東京ドームで午後7時から対戦する。日本が各組1、2位による2次リーグに進出した場合、米国、カナダ、メキシコ、南アフリカのB組から勝ち上がった2チームと、アナハイムで12日から16日までの2次リーグ1組を行う。サンディエゴでの準決勝は、1組の1、2位の対戦で現地時間の18日午後7時から、決勝は20日午後6時から行われる。また、薬物検査は五輪の基準を適用する。

◇WBC投球数制限など発表持ち越し

開幕を約3ヶ月後に控えて5日に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の発表内容は未確定要素が多いままだった。大リーグ機構のアーチー野球担当本部長は「それほど遠くない先に(詳細な)ルールを発表する」と、レギュラーシーズンにはない特別規定について言及。懸念される登板過多を恐れる投手への投球数制限試案は、既に出場要請した選手には示されている。1次、2次リーグから準決勝、決勝へと段階ごとに投球数の上限を規定しているが、1次リーグでは2イニング程度の球数が目安になっているといわれており、注目が集まる。

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国際野球連盟ノタリ会長が五輪復帰へ働き掛け[サンスポ]

国際野球連盟(IBAF)のノタリ会長は野球の五輪競技への復帰へ向け国際オリンピック委員会(IOC)に働き掛けていく方針をあらためて明言した。またNPBも根来コミッショナーの署名入りの文書をIOC会長や理事に送付し、働き掛けていく方針。

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日本代表はアマ選手で編成…来年のアジア大会など[サンスポ]

プロアマ合同の全日本野球会議が都内で開かれ、来年のインターコンチネンタル杯(11月・台湾)とアジア大会(12月・ドーハ)に出場する日本代表はアマ選手で編成することを決定した。

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北京五輪はプロ・アマ混成[報知]

2008年の北京五輪の野球日本代表がプロ・アマ混成チームになる可能性が出てきた。5日、都内のホテルで行われた全日本野球会議幹事会に出席した全日本アマチュア野球連盟の松田昌士会長(69)が明かした。

同会長は「(北京五輪は)プロが主体になるが、アマの選手も入れないといけない。プロ側にも理解してもらっている」と発言。前回のアテネ五輪ではオールプロで臨んだが、1球団2人という制約で“最強チーム”にならなかったこともあり、銅メダルに終わった。日本代表編成委員会の長船騏郎委員長(81)も個人的な見解としながらも「(プロ側に)2人枠があるならチーム編成上、アマを入れたほうがいい」と話した。今回の会議では議題に上がらなかったが、来年以降の日本代表編成委員会で話し合っていくことになりそうだ。

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渡辺会長、入札制度の廃止訴える[スポニチ]

巨人・渡辺恒雄球団会長(79)が5日、ポスティング・システム(入札制度)の廃止を強く訴えた。同制度は各球団で温度差が強い「不平等条約」であるとし、高額の入札金額を手にするのも邪道と一刀両断した。巨人は既に、1日の実行委員会で制度の見直しを提案。球団トップがあらためて不要論を展開したことで、その是非を問う論議に拍車がかかるのは必至だ。

1日の実行委員会で、巨人の提案によって持ち上がった入札制度の見直し問題。渡辺会長は「良くないよ。あれは不平等条約だよ。だからポスティングは絶対ダメ。廃止?当たり前だ」と強い口調で訴えた。これまでも「金もうけの手段として優秀な選手を海外に出すなんて」と入札制度には否定的だったが、廃止にまで言及したのは初めてだ。選手流出に対する強い危機感がうかがえた。

98年、日米間選手契約により定められた同制度だが、現状の運用法については球団間で温度差がある。巨人のように断固認めない球団がある一方で、利用に柔軟な球団もある。渡辺会長は「入団させる時にポスティングを約束して、途中でポスティングで出して、それでもうける。(イチローを入札制度で移籍させた)オリックスもそうだ」と嘆いた上で、それらの動きを「これは邪道だよ」と一刀両断した。

既に清武球団代表が制度の見直しを提案。同代表は「日本のプロ野球の崩壊、FA制度の形骸化につながる」と強調し、19日の実行委から見直し作業を開始することになっている。巨人では昨オフ、上原が入札制度によるメジャー移籍を要求。話し合いは平行線のまま、更改が2月のキャンプにまでずれ込む事態となった。同代表は「何回も交渉の時に持ち出されて毎回混乱を招く。(入札制度は)ない方がいいと思う」とチーム内に波風が立つことを懸念しており、巨人側の考えは「近い将来の廃止」で一致している。

導入時には日本人選手の獲得機会を平等にする大リーグ機構(MLB)の要望を受け入れた経緯もあるだけに、日米両野球機構の協議などクリアすべき課題は多い。しかし、いざ廃止となれば入札制度を希望している上原、西武・松坂らに多大な影響を及ぼすのは必至だ。同制度の是非をめぐり現時点で12球団の足並みは揃っていないが、波紋が広がることは間違いない。

◇「山本英一郎氏感謝のつどい」に出席

日本野球連盟・山本英一郎前会長(86)の功績を称える「感謝のつどい」が都内のホテルで開催。渡辺会長はプロ・アマ球界関係者約700人が出席したパーティーで発起人も務めたとあり、インタビューで「山本さんは僕の野球の先生」と笑顔で話した。2人とも大の葉巻党。渡辺会長は「山本さんの方が長生きする。100(歳)まで生きる。僕の葬式の時には弔辞を読んでもらう」とご機嫌だった。

◇ヤクルト「球団として考えまとめる」

ヤクルト・倉島球団専務は、次回の実行委で議題となるポスティング・システムの在り方について「球団としての考え方をまとめて次回(の実行委で)話します」と語った。石井、岩村と、ポスティングによるメジャー移籍を希望する2選手を抱えるだけに、その是非については「球団としてどういう方向性になるかはまだ分からない」と慎重だった。

◇上原「12球団が平等でやるならそれでいい」

巨人の上原が、今オフ初めてジャイアンツ球場を訪れ、自主トレを開始。ランニング、キャッチボールなどで汗を流した。既に今オフのポスティング・システムでの大リーグ移籍は断念したが、来オフ以降については流動的。1日に清武球団代表が同制度の将来的な撤廃案を表明したことに「12球団が平等でやる(撤廃する)というならそれでいい。選手も納得するでしょう」と複雑な表情だった。

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銭闘に強い味方?今江ミスター後継

今江が有藤元監督から「ミスターロッテ」の後継者に指名された。「千葉ロッテマリーンズ選手を囲む会」主催のゴルフコンペで対面。有藤氏の現役時代と同じ三塁手で背番号も「8」の今江に「将来は3割30本塁打30盗塁ができる選手。首位打者を取って欲しい」とエール。今江も「1番欲しいのは打点王だけど、首位打者も目指したい」と感激していた。

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契約交渉

選手名年俸前年比
諸積保留
諸積
「サインできませんでした。20%ダウンの提示。毎年、チームが弱いからと下げられてきましたから、優勝して日本一ですからね。1年間、ケガせず頑張ったという気持ちもあります。ポイントは下がっていると言われましたが、緊迫した場面で守備、代走ですから。そのへんを考慮してもらいたいです。」

◇4巡目指名の川崎と契約

5日、大学・社会人ドラフトで4巡目指名した川崎雄介投手(23歳、ホンダ熊本)と熊本県内で交渉し契約を交わした。なお、背番号は「49」に決まった。

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