ロッテ渡辺俊介投手と里崎智也捕手の同い年コンビがWBCで世界一を目指す。6日、都内のホテルで最優秀バッテリー賞を受賞。共に日本代表の候補選手に挙がっており「もし選ばれたら、この組み合わせで世界でも活躍したい」と話した。
調整方法も頭にある。渡辺は「1ヶ月早くなるなら、年末から動き出して、正月には投げ始めたい」と意欲を見せた。共に下積み時代も経験し、里崎は「ファームの時は2月1日からいける状態だった。特別に何かをする訳じゃないけど、余裕もある」と話した。
日本代表は9日の選手発表を目指して準備を進めている。11月27日に代表スタッフ会議を行い、60人の候補選手の中から30人の代表選手を選考した。それぞれの選手に出場要請をしており、返答を待っている。ほとんどの選手から返事がきているが、ヤンキース松井らが保留しているため、9日発表を正式に決められないでいる。代表チームは来年2月20日から福岡で合宿をスタートさせる。
ヤクルト宮本がWBCで米国代表候補にボンズ、クレメンスらビッグネームが名を連ねたことを受けて「選手会としては、日本代表で頑張ろうという意思統一はできています。代表に恥じないようなチームになると思います」と、選手会長の立場で語った。
小林宏之投手が6日、主力投手の1番手として千葉マリンで契約交渉を行い、4000万円増の推定1億2000万円を保留した。代理人を同席して約30分の交渉を終えると「今日は初めから球団の話を聞きたいと思ってきた。昨年は4位だったけど、今年はチームが日本一になったので、どういう評価なのか知りたかった」と説明。日本一球団としての査定方法をじっくり見極める考えを示した。
今季の小林宏は12勝6敗で防御率3.30と活躍。交流戦ではMVPに輝き、初代アジア王者にも貢献。これに対して瀬戸山球団代表は投手陣の中で最大限の評価をしているとした上で「優勝したことによる査定はない」と明言した。交流戦やポストシーズンの賞金は既に分配して選手に渡している。同代表は「勝ったことで、査定ポイントが高くなる選手は多い」としたが、従来通りの査定方法を貫く考えを示した。
今後大幅アップを目指す他の主力選手には耳が痛い話だが、小林宏は「あんまり人のことは考えていないけど、僕は僕なりに1年間ローテーションを守ったという気持ちもある」と話す。次回交渉ではインセンティブ契約についても話し合っていく予定。
6日、6巡目指名の相原勝幸投手(富士大)と岩手県内にて契約を完了した。背番号は「53」となる。なお、これで高校生、大学・社会人ドラフトで指名した8選手との契約が完了した。
来季3年契約の2年目を迎える福浦が、代理人と共に契約交渉に臨んだ。単年での年俸1億8000万円をベースに、出来高について話し合いを行ったが、サインには至らなかった。今季は5年連続の打率3割をマークしたが、ケガでアジアシリーズは欠場。「監督にもゆっくり治してくれと言われたし、焦らずにやっていきたい」と話した。
ロッテ瀬戸山球団代表がこの日、李承Y内野手の代理人に電話連絡を行ったが、第2回交渉の日程は決まらなかった。球団側は残留を希望しており「V旅行(13日〜)までには決着したいけど、もう少し時間を下さいということだった。早くすっきりしたいんだけど」と話した。
ロッテのボビー・バレンタイン監督の福袋が東武百貨店船橋店で販売される。中身はバレンタイン監督愛用の国内で1台しかない自転車と同型のものに、グッズなどを併せたものになる予定。価格は50万円で限定1個。来年1月2日に抽選で販売する。
日本一ロッテの1軍主力選手更改が6日、千葉マリンで始まった。今季12勝を挙げた小林宏之投手(27)は、4000万円増の1億2000万円を保留。次回以降は、代理人が出来高と複数年契約について交渉していくことになった。また、福浦和也内野手(29)も、現状維持の1億8000万円を保留。31年ぶりVという追い風を背に、日本一戦士は強気だ。
1億円の大台突破にも、小林宏に笑顔はなかった。4000万円アップの1億2000万円を保留。「(チームが)4位や5位のときの査定は分かっているが、日本一ならどんな評価なのかイメージしにくい。持ち帰って考えたい」と明言を避けたが、「パッと見て『嬉しい』とは思わなかった」と、希望額とは開きがあったことを明かした。
提示は1年契約の出来高なしだったが、小林宏はこれに反発。「インセンティブの話をきっちりと詰めて欲しい。あった方が頑張れるので」と、出来高払いを希望した。今季も契約に出来高は付いていたが、クリアすれば100万円程度になる項目がいくつかあっただけ。交流戦MVP右腕は来季、力の源となるさらに高額な“ニンジン”を要求していく。
また、交渉に同席した代理人の佐藤真太郎弁護士が、球団側に「複数年契約はないのか」と質問。瀬戸山代表は「なくはない」と回答し、状況に応じて複数年契約を結ぶ可能性も示した。今後は、出来高プラスの2年総額3億円も視野に入れた“銭闘”となる見込みだ。
この日は小林宏、福浦と、交渉に臨んだ2人とも保留。瀬戸山代表は「最初はこんなものでしょ」と強調したが、今後も渡辺俊、今江など大物の更改が続く。前日(5日)はセラフィニ、フランコ、パスクチが自由契約公示された。日本一チームが、まさかの波乱のオフになった。
ロッテ主力選手の“日本一更改交渉”が6日、千葉マリンスタジアム内で始まり、先発陣の先陣を務めた小林宏之投手(27)が、50%アップの1億2000万円提示を保留した。3年契約(年俸1億8000万円)の1年目だった福浦和也内野手(29)も、来季の出来高払いについて折り合わず、合意しなかった。
交流戦のMVPに輝くなど、先発6本柱の中でも、高い評価を受けている小林宏。先発陣の基準ともいえる球団からの提示に、即サインとはいかなかった。
「4位、5位の評価は分かるけど、日本一になったことで、それがどう変わるのか。球団の話を聞きたかった」。今季は12勝をあげ、1年間ローテを守った自信があるが、提示額については「嬉しくなかった」。他の投手の動向も気になるところだ。
交渉に同席した瀬戸山球団代表は「これから、きっちりつめていきたい」と困惑顔。今後は出来高払いも含め、代理人を務める佐藤弁護士と交渉を続けていく。
ロッテは大学・社会人ドラフトで6巡目指名した富士大の相原勝幸投手(22)と契約した。契約金4000万円、年俸800万円で、背番号は53。ロッテはこれで高校生、大学・社会人ドラフトで指名した8選手全員の入団が決定。
5日に自由契約選手として公示されたセラフィニ、フランコ、パスクチの3選手について瀬戸山球団代表は「もちろん残って欲しい。“国際スカウト”を兼任しているバレンタイン監督にお願いしている」とあらためて再契約したい意向を示した。また、李承Yについても代理人である水戸重之弁護士と電話会談したことを明かし「早く契約して欲しいと伝えた。李、フランコもハワイに来る。ここで判を押してくれるといいね」と13〜18日の優勝旅行中に話し合う構えだ。
5年連続で打率3割の福浦と、12勝をマークした小林宏が代理人同席で契約更改交渉に臨み、共に保留した。昨オフに年俸1億8000万円で3年契約を結んでいる福浦は「今日は話を聞いただけ」と今後はインセンティブの見直しについて話し合う。また、小林宏は4000万円増の年俸1億2000万円の提示に「評価はしてもらった。ただ優勝は初めて。ゆっくり考えたい」と焦らずに交渉していく方針だ。
社団法人・電池工業会とスポーツニッポン新聞社が制定する「2005プロ野球最優秀バッテリー賞」(協力・資生堂)の表彰式が6日、東京・芝の東京プリンスホテルで行われ、ロッテの渡辺俊介投手(29)−里崎智也捕手(29)、阪神の藤川球児投手(25)−矢野輝弘捕手(37)の両バッテリーが受賞した。石田徹・電池工業会会長から各選手に賞金100万円、白根邦男・スポーツニッポン新聞社社長から表彰額が贈られた。WBCで日本代表入りが確実な渡辺俊は、里崎とともにアジアNO.1から世界一バッテリーを目指す。
ロッテ球団から初の受賞となった渡辺俊は、次なるターゲットを里崎と共に“世界一バッテリー”と定めた。
来年3月、米国などで開催されるWBCの日本代表は近日中に発表される。ロッテからは渡辺俊と共に強肩強打の里崎が「王JAPAN」の正捕手候補として選出されることが確実となっている。
社会人の新日鉄君津時代にシドニー五輪に出場した渡辺俊は「メジャー移籍の願望は全くない」というが、日米野球や五輪などの国際大会を通してのメジャー選手との対戦には興味を示しており、WBCは願ってもない舞台といえる。
そのマウンドにサブマリン右腕を熟知した里崎と共に出場できるのだから心強い。同い年というだけでなく3年前から1軍定着するなど、同時期に苦楽を味わった存在である。11月24日から韓国・済州島で行った球団納会では相部屋。アルコールを口にして朝起きたら「俊介と同じベッドに寝ていた」(里崎)というほど気心が知れている。
もちろん、これまでよりも1ヶ月早い調整が必要となる。「昨オフは肩を休ませないで投げてきたし不安はない。今オフは疲れがあるので現時点では投げていないが、元日前後には投球を開始する」と渡辺俊。女房役の里崎も「2軍の頃を思い出せば、いつもキャンプ開始の2月1日に合わせていた」と頼もしい。アジアから世界へ。地上10センチ、世界で1番低い位置から緩急を操るサブマリンは“ベストパートナー”と共に世界の頂点を目指す。
「2005プロ野球最優秀バッテリー賞」(社団法人電池工業会など主催)の表彰式が6日、東京・港区の東京プリンスホテルで行われた。電池(バッテリー)にちなんだ同賞は今年で15度目。セ・リーグは阪神の藤川球児投手、矢野輝弘捕手、パ・リーグはロッテの渡辺俊介投手、里崎智也捕手が選ばれ、それぞれ賞金100万円、乾電池1年分、車のバッテリーを贈られた。
藤川は「セの投手で1番、頑張ったのかな、と思うと嬉しい」。渡辺と里崎の同い年バッテリーは「済州島(韓国)の納会で同室だったけど、朝起きたら同じベッドに寝ていた」と秘話?を明かし、息の合った所をアピールしていた。
選手とファンとのイベント「LOVE BASEBALL! FESTA2005」(主催・日本プロ野球選手会、特別協賛・スカイパーフェクト・コミュニケーションズ)が6日、都内で開かれた。選手会の宮本慎也新会長(35)=ヤクルト=はイベントに先立ち、WBCについて言及。選手会として「最強チーム」の結成を促すことを改めて強調した。
ファンを野球に引きつけるためにも−。楽しいイベントが始まる直前、宮本新会長はWBCの日本選手参加についてずばりと言い切った。
「選手会として(最強チーム結成に向かって)頑張ろうという気持ちで意思統一はできていますよ」。この日、大リーグ機構が、トップクラスの選手と出場合意を取り付けていることを明らかにした。当初は開催時期やサッカーW杯との同年開催に難色を示していた日本の選手会だが、今は積極的な参加に関して迷いはない。
1日に開かれた選手会総会でも、WBC開催に協力することを再確認したばかり。野球界の発展と活性化に努力邁進する選手会として、あとは世界一の勲章を手に入れる最善の方法を考えるだけだ。大リーグ所属の選手が出られるなら、既に参加の意思を示しているマリナーズ・イチローだけでなく、ヤンキース・松井秀の参加を実現させたい。必要ならば、宮本会長も一肌脱ぐ覚悟はある。
「日本代表として、恥ずかしくないチームができると思っています」。自ら主将を務めたアテネ五輪では無念の銅メダルに終わった。選手会の会長としてリベンジを果たすためにも、まずはベストメンバー作りに力を貸す。
イベント開催にさきがけ、宮本会長はロッテ・清水、ソフトバンク・川崎と共に、女性誌やファッション誌の雑誌記者と懇談。想定外の視線からの意見に目を丸くしていた。特にコミック誌記者の「いま野球マンガは人気がない。野球のルールが分からない子供達が増えている」という発言には「それは知らなかった」と、関心を示していた。
この日のイベントでは「選手が選ぶベストナイン」が発表され、小林雅(ロッテ)、今岡(阪神)らが受賞した。この賞は平成12年、選手会公式ホームページ誕生を機にスタート。今年も秋季キャンプなどに各チーム選手会を通じて投票が行われた。また、選手会は来年から12月の第1日曜を「野球の日」として、各種イベントを行うことを明らかにした。
日本プロ野球選手会が主催するイベント「LOVE BASEBALL FESTA2005」(特別協賛・スカパー!)が6日、抽選で選ばれたファン500人を集めて東京・恵比寿のEBIS303で初開催された。選手とのキャッチボール、ファンが選ぶベストゲーム発表などを行い、ヤクルトの古田監督が来季の交流戦について「礒部のとこの監督と戦うのが楽しみ」と楽天・野村監督との師弟対決を意識する一幕もあった。労組・選手会の宮本会長によると、来年からは12月の第1日曜日を「プロ野球のファンの日」と位置づけ、イベントを全国展開していくという。
都内で6日に行われた「LOVE BASEBALL FESTA2005」(特別協賛・スカパー!)に参加した日本プロ野球選手会の宮本慎也新選手会長(35)(ヤクルト)が、積極的なファンとの交流を改めて誓った。イベントでは選手会考案のスポンジ球を使ったキャッチボール、ファン投票による「ベストゲーム大賞」の発表、トークショーなどで交流を深めた。「12球団一緒になって、ファンと触れ合う機会を持ちたかった」と宮本会長。選手会は来年から12月の第1日曜日を「野球の日」として、様々なイベントを行う方針だ。
日本プロ野球選手会(ヤクルト宮本慎也会長)が6日、都内でファン感謝イベント「LOVE BASEBALL!FESTA2005」を開催した。宮本、ヤクルト古田兼任監督、巨人工藤、ロッテ小林雅、清水直ら12球団の選手21人が参加。応募1500人の中から選ばれたファンとキャッチボールなど触れ合いの場を持った。
トークコーナーでは、来季から兼任監督の古田が「礒部(楽天)のところの監督(野村新監督)とやるのが楽しみです」とリップサービス。来年からは選手会の音頭で12月の第1日曜日を「野球の日」と位置付け、故郷に帰った選手や球界OBにも協力を求め、全国各地でイベントを開催していく意向だ。選手会長を宮本にバトンタッチした古田は「前々から考えていたイベントを実現できて大変嬉しい。ファンの皆さんにお返しできる機会があまりないので、これからも頑張っていきたいです」と語った。
選手会がこの日、独自企画で選手が選ぶ「ベストナイン」(セ・パ両リーグ)を発表した。各球団の選手が投票し、セではリーグ優勝した阪神から藤川ら5人、パではロッテから小林雅ら6人が選出された。セのMVPに阪神金本、パのMVPにはソフトバンク松中が選ばれた。
セ・リーグ | ||
---|---|---|
位置 | 選手(所属) | 今季成績 |
先発 | 黒田博樹(広島) | 15勝12敗0S 防3.17 |
中継ぎ | 藤川球児(阪神) | 7勝1敗1S 防1.36 |
抑え | 岩瀬仁紀(中日) | 1勝2敗46S 防1.88 |
捕手 | 矢野輝弘(阪神) | 率.271 19本 71点 |
一塁手 | シーツ(阪神) | 率.289 19本 85点 |
二塁手 | 荒木雅博(中日) | 率.291 2本 41点 |
三塁手 | 今岡誠(阪神) | 率.279 29本 147点 |
遊撃手 | 井端弘和(中日) | 率.323 6本 63点 |
左翼手 | 金本知憲(阪神) | 率.327 40本 125点 |
中堅手 | 青木宣親(ヤクルト) | 率.344 3本 28点 |
右翼手 | 福留孝介(中日) | 率.328 28本 103点 |
MVP | 金本知憲(阪神) | |
パ・リーグ | ||
位置 | 選手(所属) | 今季成績 |
先発 | 杉内俊哉(ソフトバンク) | 18勝4敗0S 防2.11 |
中継ぎ | 薮田安彦(ロッテ) | 7勝4敗2S 防3.07 |
抑え | 小林雅英(ロッテ) | 2勝2敗29S 防2.58 |
捕手 | 城島健司(ソフトバンク) | 率.309 24本 57点 |
一塁手 | ズレータ(ソフトバンク) | 率.319 43本 99点 |
二塁手 | 堀幸一(ロッテ) | 率.305 7本 46点 |
三塁手 | 今江敏晃(ロッテ) | 率.310 8本 71点 |
遊撃手 | 西岡剛(ロッテ) | 率.268 4本 48点 |
左翼手 | 和田一浩(西武) | 率.322 27本 69点 |
中堅手 | サブロー(ロッテ) | 率.313 14本 50点 |
右翼手 | 宮地克彦(ソフトバンク) | 率.311 3本 36点 |
DH | 松中信彦(ソフトバンク) | 率.315 46本 121点 |
MVP | 松中信彦(ソフトバンク) |
オリックスは6日、ロッテを自由契約となったダン・セラフィニ投手(31)の獲得調査を開始した。前日に前広島のデイビーの獲得を発表したが、先発左腕不足から今季11勝のセラフィニも補強ターゲットとして浮上。かねて日本球界で実績を残した外国人選手の獲得を目指す中村監督は「理想とするパワーピッチャー。左であれだけの球を投げられるのは、そうはいない」と話した。
オリックスが6日、前日に自由契約選手として公示されたロッテのダン・セラフィニ投手(31)の調査を開始した。この日、中村監督は「調査に入った。理想とするパワー投手だし、どういう状況か見極めた上で獲得に動きたい」と話した。獲得が決まっているのは前広島トム・デイビー投手(32)のみで、来季の外国人投手の陣容はまだ不透明。計算できる先発投手の確保が急務だけにセラフィニ獲得に意欲を見せていた。
オリックスが、ロッテを自由契約となったマット・フランコ内野手(36)と、阪神を戦力外となっていた久慈照嘉内野手(36)のダブル獲りを検討していることが6日、明らかになった。既に獲得に乗り出している前巨人の清原和博内野手(38)とドジャース・中村紀洋内野手(32)に続く野手補強。左の大砲と、守備の名手という攻守両面での戦力アップを目指す。
清原&ノリという右の大砲2門を描いた打線に“味付け”をする。中村監督が、新たに目を付けたのがフランコだ。前日にロッテを突如、自由契約となった左の長距離砲の調査にGOサインを出した。来季のクリーンアップ候補として、ロッテを31年ぶりの日本一に導いた助っ人を指名した。
今季もリーグ5位の97本塁打と1発不足の解消は、中村体制での重要課題。前日は、神戸市内の球団事務所で野村収スカウト(59)から新外国人投手候補の報告を受けた。だが、今季21本塁打で左打ちのガルシアの残留が極めて難しい状況。打線全体のバランスを考えれば、左打者の補強は欠かせない。フランコに瞬時に興味を示した理由はそこにある。
ターゲットは大砲だけでは終わらない。阪神を戦力外となっていた久慈の獲得が秒読み段階に入ったことも同時に明らかになった。阪神からのコーチ就任の打診を断り、現役続行にこだわった守備の職人をスーパーサブとして確保すれば、逃げ切りパターンも強固になる。後藤、阿部真ら若手の見本として、見えない部分での影響も大きいはず。久慈もオリックス入りを前向きに検討。支配下選手登録の枠の問題もあり、正式発表は中旬以降になる見込みだ。
また、投手では同じくロッテを自由契約となったダン・セラフィニ投手(31)の獲得に向けて、調査を開始した。最低目標であるプレーオフ進出に向けて、妥協なき補強を進めていく。
米大リーグのウインターミーティングが開幕。この期間中に日本プロ野球組織(NPB)の関係者が、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のルール試案「投球数制限」への異議を唱えることが明らかになった。日本代表・王貞治監督(65)の意向に応えたもので、あくまで「投球数制限なし」を訴える。
注目された「WBC特別ルール」の説明はなかった。ウインターミーティング初日。MLBのポール・アーチー野球担当本部長は、慎重に言葉を選んだ。
「ルールは検討中で、まだ確定していない。それほど遠くない先に(詳細な)ルールを発表する」。“真の世界一”を決めるはずの大会で、議論を呼んでいるのは投球数の制限だ。試案では1次、2次リーグ、準決勝、決勝と段階が上がるにつれ投球数が増える。複数の関係者の話を総合すると、約40〜70球となる模様。MLBが出場要請した選手には、既にこれが告げられているという。
これに対し、真っ向反対しているのが日本代表の王監督だ。かねてから投球数制限なしを訴えていたこともあり、同ミーティングに出席するNPB関係者にルールについての交渉役を託した。
「王監督以下、日本代表から投球数制限を反対する意思を主張するように言われてきました。(MLBは)聞き入れてくれないようですが、引き下がる訳にはいきません」。NPB関係者が意を強くする。たとえMLB側が選手との合意事項を守るとしても、日本代表はそれに縛られたくない。大会の「ルール」となることだけは避けるよう、働きかけていくつもりだ。
ただし、MLBも「WBCに関して日本は、3月開催のみ難色を示してきたはず」と反発。共に優勝候補である日米の勝負を左右するルールだけに、この交渉は重要な前哨戦といえそうだ。
「やるからには頂点を目指す」という“世界の王”の希望が通るかどうか。WBCのカギを握るルールは、今週末にも発表される。
巨人の渡辺恒雄球団会長(79)は6日、フジサンケイグループの株持ち合い問題が、解決へ道筋がついたことを明かした。フジテレビがヤクルト球団株、傘下のニッポン放送が横浜球団株を保有しているが「(フジテレビ会長の)日枝さんとも話してる。株は買い手がいないと売れない。調整を早くしてそういう(2重保有)問題が一切ないようにできるという自信がある」と説明。ただ具体的な買い手の名前は明らかにせず「事実上解決済み。来年3月を待たずにできると思う」と話すにとどまった。
巨人渡辺恒雄球団会長(79)は6日、都内で取材に応じ、フジサンケイグループがヤクルト、横浜の球団株を保有し、野球協約に抵触する疑いがある問題で、どちらかを売却する方向で話が進んでいることを示唆した。すでにフジテレビ日枝久会長(67)と会談していたことを明かし、「来年3月待たずに全て解決できると思う」と見通しを語った。またフジテレビ関係者も「株を手放す?そういう方向になりつつある」と認めている。
同会長は1日、1企業による複数の球団株所有を禁じる野球協約183条に抵触する疑いがあるフジサンケイグループに対し「恥を知れと言いたいね」と痛烈に批判していた。しかし2日には解決済みであると、何らかの動きがあったことを示唆していた。フジテレビはヤクルト株を20%、同局の完全子会社であるニッポン放送は横浜株を30.77%保有しており、11月のオーナー会議で解消を要請する方針が決まっていた。
同会長は「株ってのは買い手がいないと売れない」としながらも、「そういう問題が一切ないようにできるという自信、保証があるから、(解決すると)言った」と問題解決への自信をみせた。しかし、売却先やどちらの球団株を手放すことについては「そういう細かいことは言っちゃいけない」と具体的な方法については言及を避けた。
ロッテの小林宏之投手(27)は6日、千葉マリンで代理人を伴って契約交渉に臨んだが、4000万円増の1億2000万円を保留した。今季12勝6敗の好成績でチームの31年ぶり日本一に貢献した小林宏は「1年間やった自負はあるが、(提示された金額は)嬉しくなかった」と話した。また昨季、年俸1億8000万円プラス出来高払いで3年契約を結んだ福浦和也内野手(29)も、出来高払いを見直す交渉がまとまらず保留した。
最優秀バッテリー賞の表彰式が6日、都内のホテルで行われた。パ・リーグはロッテの渡辺俊介投手(29)と里崎智也捕手(29)が、セ・リーグは阪神の藤川球児投手(25)と矢野輝弘捕手(37)が受賞した。31年ぶりに日本一の原動力ともなった渡辺俊−里崎の同じ年コンビは「好きなことを言い合ってきたのが良かった」と話していた。
日本プロ野球選手会は6日、都内でファン感謝イベントを開催した。宮本新会長、古田前会長(共にヤクルト)工藤(巨人)ら12球団主力選手が参加。ファンとのキャッチボールやトークショーのほか、選手投票によるMVPを発表し、セ・リーグは金本(阪神)、パ・リーグは松中(ソフトバンク)を選んだ。1日に就任した宮本会長は「12球団一緒になって、ファンと触れ合う機会を持ちたかった」と話した。選手会は来年から12月の第1日曜を「野球の日」とし、様々な試みを行う意向を明かした。