わたしはかもめ2005年鴎の便り(12月)

便

12月14日

ボビー、助っ人流出も覚悟…[デイリー]

ロッテのV旅行が13日(日本時間14日)、米ハワイ州のオアフ島でスタートし、優勝記念パーティーが行われた。12日からハワイ入りしたバレンタイン監督(55)は、契約交渉が難航しているダン・セラフィニ投手(31)ら3外国人選手の去就について、瀬戸山隆三球団代表(52)と会談。李とフランコは残留が濃厚だが、11勝左腕のセラフィニは、他球団への流出が避けられなくなった。

常夏の国の夕日が、バレンタイン監督の頬を照らす。「イマハ、トテモ、リラックスデ〜ス」と、ハワイでの休息に満足していた。

歓迎パーティーでは選手、スタッフの家族へ向けて「来年もいい年にしましょう!」。嫌がる西岡、李らを巻き込んでフラダンスを踊るなど大はしゃぎ。だが、報道陣から来季の去就が未定の3外国人について問われると、表情は途端に険しくなった。

この日の午前中に、瀬戸山球団代表と会談。フランコについては「もう合意間近にきている」と自信をのぞかせたが、セラフィニは「私たちはフェアなオファーをしているが、他球団がウチ以上のオファーを出している」。瀬戸山代表も「監督と相談して条件の上積みはしないことになった」と、諦めムードだ。

李が守備での出場機会の確約を求めていることにも、指揮官は「契約の中にそんな条項はない。瀬戸山さんが交渉してくれる」とバッサリ。3選手ともリミットに設定した15日まで、慰留に全力を尽くす方針だが「交渉が引き延ばしになってしまった。来季の戦力を整えるためにも、はっきりさせなければいけない」と語気を強めた。

リミットはあと1日。指揮官は「当然、代わりの選手は探している」。ゆっくり時が流れるハワイ。だが、強力左腕の流出へ、時間は確実に迫っている。

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ロッテ、セラフィニに最後通告[ニッカン]

ロッテ・バレンタイン監督と瀬戸山球団代表が、優勝旅行先のハワイで緊急編成会議を行った。残留交渉が難航するダン・セラフィニ投手(31)李承Y内野手(29)に対して、あらためて15日のデッドラインまでに返答がなければ放出やむなし、との姿勢の考えを確認し合った。

澄み渡る青空も吹き飛ぶような、厳しい言葉が飛び交った。球団編成を握るトップ2の会談を終えた瀬戸山球団代表は「セラフィニはローテーションの4番目の投手。仮にいなくなったとしても来年も日本一になれる」と断言。バレンタイン監督も同投手に対して「我々はフェアなオファーをした。契約交渉を引き延ばすと悪い方向に向かう」と突き放した。

他球団行きの可能性もあるセラフィニに対して、李承Yは残留が基本路線。今回の優勝旅行にも参加している。この日は瀬戸山球団代表が直接話をしたが、契約に対する返答はなかったという。

もう1人の懸案事項だったフランコは、バレンタイン監督が「合意間近」と話すなど残留が決定的。この日は、仮に2人が退団した場合に向けて、獲得候補の外国人選手もリストアップした。瀬戸山球団代表は「マネーゲームをして残す必要はない。明日は1日連絡を待つ」と強気な姿勢で最後通告した。

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ボビー“監督原点の地”ハワイで上機嫌[スポニチ]

31年ぶりの日本一と初代アジア王者に輝いたロッテナイン一行が13日(日本時間14日)、優勝旅行先のハワイに到着。米国に帰国していたバレンタイン監督も合流した。

指揮官にとってハワイは思い出の地。今から30年前の75年、パドレス時代にかつてハワイで開催されていたリーグでプレーしていた時に「実はここで監督という仕事を初めてした。当時の監督が所用で指揮できなくなって、僕が選手兼任で采配したんだよ」という原点の場所だ。

そんな環境がいつも以上にボビーを陽気にさせた。夕方からは「千葉ロッテマリーンズ優勝パーティー」を滞在先のホテルで開催。選手の家族達に1人ずつ声をかけて、記念撮影に収まると、ステージに自ら立ち西岡、諸積らとフラダンスを披露。学生時代に社交ダンスで全米1位になった実力で会場を盛り上げていた。

◇セラフィニの契約交渉打ち切り宣言

瀬戸山球団代表と滞在先のホテルで会談したバレンタイン監督は来季の契約交渉が難航するセラフィニに対し「これ以上、先に延ばすとチームに悪影響」とタイムリミットとしていた15日を前に交渉打ち切りを宣言。この日もセラフィニの代理人と電話交渉したが「(他球団から)よいオファーがあればそちらに行くだろう」と話した。また、瀬戸山代表は「フランコとは大筋で合意」と明かし、優勝旅行に参加している李承Yとも「代理人から今日にも返事が来るでしょう」と話した。

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ロッテ、セラフィニ放出も[報知]

◇15日回答期限…李、フランコは残留

去就が注目されていたロッテの外国人3選手のうち、ダン・セラフィニ投手(31)について球団側が「放出やむなし」の姿勢を打ち出した。李承Y内野手(29)とマット・フランコ内野手(36)は来季も残留することがこの日、確実となったが、セラフィニには他球団がロッテを上回る条件を出していると見られ、瀬戸山球団代表も「回答期限(15日)までに返事がなければ新外国人獲得に動く」と明言。年俸の見直しなどは行わない方針を示した。

打線に関しては連覇への視界が開けた。優勝旅行先のハワイ・ホノルル。李の交渉を担当する瀬戸山球団代表と、フランコの交渉を受け持つバレンタイン監督は、揃って笑みを浮かべた。

他球団への移籍を探ってきた李について、瀬戸山代表は「最高の条件は提示してあるから」と自信を見せた。契約年数の決定権を李側に与え、年俸は現状維持の2億円。同代表は「年数に関する返答はまだない」としたが、関係者の話を総合すると、李は既に残留を決意。他球団からロッテ以上のオファーはなく、要求していた試合出場数増についても妥協することになった。

同時に、3割20本塁打をマークしたフランコの残留も決定。交渉役を務めたバレンタイン監督は「もう(正式な)合意は間近だ」と大筋で合意に達したことを明かした。条件は7000万円増の年俸1億2000万円。この日、瀬戸山代表とのトップ会談で、フランコを来季の構想に入れることも確認された。

残す問題はセラフィニの去就だ。ロッテは年俸1億2000万円プラス出来高3000万円の条件を提示しているが、瀬戸山代表は「回答期限(日本時間15日)までに返事がなければ、新外国人獲得に動く」と断言。渡辺俊、清水、小林宏、久保らの先発陣を筆頭に強力な投手陣を誇るだけに「彼は先発4番手。いなくてもローテはできる」と放出やむなし、の姿勢を見せた。

もちろん、残留してくれることが理想。条件面ではオリックスなど他球団が上回るが、セラフィニとバレンタイン監督は師弟関係にあり、最後に“情”を優先させる可能性にも望みをつないでいる。リミットまであと1日。V2へ向けた来季の戦力が磐石なものになるかはセラフィニの決断にかかっている。

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ボビーはセラフィニ引き留めず…人脈駆使し新外国人投手獲得も[サンスポ]

来季以降の去就が注目されるロッテのダン・セラフィニ投手(31)について、ボビー・バレンタイン監督(55)は、無理に引き留めない姿勢でいることを明かした。球団は、15日をリミットに設定。それまでに残留の意志が伝えられなければ、契約を打ち切る方針だ。メジャーでも監督経験のある同監督だけにその人脈を駆使すれば11勝投手の代役はすぐに見つかるという余裕!?

今季11勝したセラフィニにも外国人選手との“交渉役”を任されている指揮官はラブコールを送るどころか、クールに言い放った。

バレンタイン監督
「こちらとしては、戻ってきて欲しいと思い、オファーしている。でも、さらに(他から)条件の良いオファーがあれば、そちらに行くかもしれない。」

今オフ最重点課題といえる11勝左腕の残留交渉。球団は倍増の年俸1億2000万プラス出来高を提示しているが、他球団からの引き合いを理由にセラフィニ側は態度を硬化。マネーゲームに持ち込もうとしている様相がうかがえた。

ところが「交渉が長引くことはチームにとって悪いこと。この交渉を引き延ばすつもりはない」と、14日(日本時間15日)に設定された交渉期限を前に、バレンタイン監督から最後通告を突きつけた格好だ。

強気の背景には自信が見え隠れする。メッツを指揮していた時代も、外国人である“日本人選手”を巧みに操った。「他の日本人が米国で活躍できないのはワタシのような存在がいないからだ」とまで言い切る。その自信は環境が日本に代わり、選手が外国人選手になっても同じ。別項のように過去3年の外国人選手の活躍も顕著だ。

この日監督と会談した瀬戸山球団代表は「これ以上(の金額)はやめておこうと話し合った」と指揮官の決断を支持。決裂した場合は即、ボビー人脈を駆使した新外国人投手の獲得に乗り出す。

11勝左腕の代役はいくらでもいる−。これがメジャーワールドシリーズ、日本でアジア王者に輝いた名将の強みだ。

バレンタイン政権下の外国人選手
選手在籍期間成績
ヒルマン平728試12勝9敗 防2.87
J・フランコ平7127試 率.306 10本 58点
セラフィニ平16・1758試16勝8敗 防3.34
ミンチー平1612試4勝3敗 防5.70
M・フランコ平16・17259試 率.289 37本 143点
李承Y平16・17217試 率.251 44本 132点
ベニー平16・17228試 率.296 48本 171点
パスクチ平1733試 率.284 8本 20点

[注]成績は監督政権下でのもの

◇フランコ、李承Y、ベニーは残留濃厚

その他の外国人選手は残留が濃厚になってきている。フランコについて、バレンタイン監督は「合意は間近というところまできている」と残留を核心。態度を保留している李承YはV旅行に出席。通常の交渉には代理人を立てて難航しているが、他球団の外国人一塁手が続々と決まっているだけに、ハワイでの瀬戸山代表との会談で態度が軟化するのではと見られている。一方、ベニーは今季2年契約の1年目ということもあって、今回の騒動には関わっていない。

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