ロッテ・清水直行投手(30)が4日、横浜市内にある東芝グラウンドで自主トレを開始。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて、今季はシュートの習得を宣言。インコース攻めで日本、世界の打者をビビらせる。
シュッ。スパッ。ズドン。ランニング、キャッチボールなど軽めの調整で自主トレ初日を終えた清水は、早くもバリバリの戦闘モードだった。
06年。大きなテーマは新球・シュートのマスターだ。4年連続2ケタ勝利の清水が新たな武器の習得に挑戦していた。
順調に行けば、春季キャンプ中に予定されているWBC豪州代表との練習試合で披露する。豪州代表は清水にとって、忘れられない敵。一昨年8月、アテネ五輪の1次リーグで、4回に5連打を浴び3失点。ノックアウトされた。そのお返しは新球・シュートの試投で。手応えをつかめれば、3月のWBCで投げる。そう、野球は格闘技だ。
「向こうの選手は、動く球が苦手みたいだからね」。清水の“カミソリ”がシュッ。打者は胸元にご用心。
バレンタイン神社が球場の正面入り口付近に設置され、多くのファンが“初詣で”に訪れた。通常はJR海浜幕張駅向かいの商業施設『プレナ幕張』にあるが、この日限定で設置された。球団関係者によると“参拝客”は約5000人で「たくさん来てくれて驚いています」。酒がふるまわれ、マリーンズグッズの含まれた福袋が販売された。
日本シリーズMVPの今江が、小林雅とともに本格的な自主トレ開始。周囲から注目されたことで「野球への情熱がわいてきた」とウエートトレを中心に汗を流した。3月のWBC日本代表にも選出され「今年にかける思いは強い。去年だけで終わるのは嫌だし、1からやり直す」と意欲的な言葉を重ねた。小林雅もランニングなど軽めの練習をこなし「(セーブ)失敗をゼロに近づける」と抱負を語った。
ロッテの選手会長を務める小林雅英投手(31)が4日、球団初のオーストラリアキャンプに不安の声を上げた。「とりあえず1回経験してみないと分からないけど、ダメだと思ったら来年はオーストラリアキャンプを中止するように球団側にお願いします」。
同地を襲う猛暑が、慣れない海外キャンプの不安を増幅させている。シドニーでは1日に史上最高となる44度を計測、東部地区では猛暑で森林火災が発生したニュースまで流れている。「44度でしょ。今日は22度らしいですね。1ヶ月後にどうなっているのか分からないけど…。肩ができすぎるのも怖いですしね」。06年始動のメニューとして球場フェンス沿いを背番号30にちなみ30分30秒間、ジョギングした守護神も、キャンプの話題には一転して不安な表情を浮かべた。
「メルボルンから車で45分。キャンプ地となるオーストラリア南部のジーロングは南東部のシドニーほど暑くはない」と球団関係者は話すが、小林雅は「鹿児島で日本一になれたのに…」とポツリ。球団から環境に対する説明もまだないため、激しい気温差同様にナインの不安も広がりそうだ。
千葉マリン前に「バレンタイン神社」が設置され、約5000人の参拝客が訪れた。昨年の初代アジア王者を記念して作られた非売品キャップやバナーフラッグなどが入った限定2000個の福袋(1万円)には午前10時の販売前から約200人が長蛇の列。また絵馬(1個200円)も飛ぶように売れ「絶対、連続日本一」「マリンで胴上げ」の文字が並んだ。グッズ販売担当の北村ディレクターは「内容を選手に読んでもらえるように選手食堂の前に飾ります」と話した。
今江が“ポパイパワー”で06年の飛躍を誓った。「昨年の成績を超えるために食事から注意しています」の言葉通り、昨年12月に挙式した幸子夫人が料理するホウレンソウを食材としたサラダやおひたしを頻繁に食べている。ホウレンソウは鉄分やビタミンA、Bを豊富に含み、風邪予防にも効果があるとされており「栄養について勉強してくれているようです」と愛妻に感謝していた。
ロッテ清水直行投手(30)が4日、「こっそりシュート」のマスターを宣言した。この日、川崎市の東芝グラウンドでダッシュ、キャッチボールなどの自主トレを行い、「(打者の)ベルト付近で動くボールが欲しい。落ちるのではなく、真っ直ぐに近くて、少し曲がる程度」と高速スライダーを生かすべく新球に取り組む考えを明かした。投球の左右幅を広げるためで、右打者への内角への意識づけもある。「内にあるという意識を持ってくれているだけでも違う」。5年連続2ケタ、3年連続の開幕投手、そして連覇の目標があるからこそ、さらなる進化を追究する。
「今年はやれるような気がするんです」と活躍の予感させる閃きがあったという。アジア制覇後も心身とも緩めることなく、12中旬から体を動かしていた。「(1月)20日までにはブルペンに入ろうかと思う」というほど、例年になく調整ペースは早い。WBC日本代表に選出されており「中継ぎでもどこでもやりますよ」と、どこまでも前向きだった。
ロッテ今江敏晃内野手(22)が、4時間トレで06年のスタートを切った。4日、千葉マリンで本格的な自主トレを開始。球場近くの海岸を走り込み、WBC対策に国際球を使ってキャッチボールをし、ウエートトレもこなした。昨季は打率3割1分、8本塁打、71打点をマークして一躍チームの中心選手に成長。「去年の数字を全て上回りたい」と今季にかける意気込みを語った。オリックス入りしたPL学園の先輩、清原との対戦が増えることも心待ちにする。「ファームの時に何回か挨拶しています。小さい頃から憧れだった人。同じグラウンドに立てることは嬉しい」と話す。「去年はがむしゃらにやれば良かったけど、今年の方がプレッシャーが大きい」と気を引き締めていた。
ロッテは4日、千葉マリンに「バレンタイン神社」を設置し、1日限りの「ボビー神社初詣で」を行った。新年早々、約5000人のファンが集結し、昨年に続く6冠達成を祈願した。
海から冷たい風が吹きつける千葉マリン。午前10時のスタートを待ちきれず、同8時には球場正面横の“特設神社”に、約300人の「26番目の戦士達」が行列をつくった。予想以上の盛況に、球団スタッフは開始を約30分繰り上げて対応。参拝した千葉市の会社員・高橋美恵子さん(23)は「ご利益ありそう。今年も優勝できるようにお願いした。自分のお願い?優勝祈願に集中したいから、別の神社でお願いした」と、いつもと違う初詣でに興奮気味だ。
会場ではほかにも、1個1万円の福袋の初売りが行われ、限定2000個が完売。1枚200円の絵馬も約1000枚が売れた。商品企画グループの北村昌昭ディレクター(38)は「たくさんの人に来ていただけてよかった。来年もぜひやりたい。今度は元日も含め、もっと早く行うことも考えたい」と、手応えを口にした。バレンタイン神社の設置はこの日限りだが、来年は「ボビー神社で初日の出を見ながらV3祈願」などの企画も出てきそうだ。
小林雅も自主トレを開始した。約1ヶ月ぶりの練習で、ランニングを中心に4時間ほど入念に汗を流した。元日に観測史上最高の気温44.2度(シドニー)を記録したオーストラリアキャンプについて「向こうで肩が出来すぎないようにする」と注意した。保留中の契約交渉の次回日程は未定。
ロッテは千葉マリン玄関前でバレンタイン神社の初詣でを兼ねて初売りを行った。約5000人が集まり、1万円福袋も2000個がほぼ完売。絵馬も約1000枚売れた。