わたしはかもめ2006年鴎の便り(1月)

便

1月27日

ボビー、ストーブ抱えキャンプ地へ…オフごとに更改[夕刊フジ]

◇今オフの再銭闘を避ける狙い

勝者はどっち!?ロッテ・小林雅が27日、千葉マリンで契約を更改。2000万円増の2億5000万円、2年契約プラス出来高で決着となったのだが…。

小林雅
「伝えたいことは伝えられたし、球団の評価の面でも投手に複数年契約は難しい条件だったと思う。」

約1ヶ月の“銭闘”を終えたロッテの守護神が安堵の笑みだ。

1ヶ月前の昨年12月29日。31年ぶりのV祝儀を狙った最初の交渉で、球団の提示は現状維持の2億3000万円で単年。大台の3億円を狙っていた本人には屈辱的な金額。昨季の守護神は29Sをあげたが、「救援失敗が8回あった。査定的にはマイナス」(瀬戸山球団代表)と、双方の開きはいかんともし難く、春季キャンプは自費参加が必至だった。

そんな情勢での決着劇。「どこかで解決策を見いださないといかん。結局、微増の2年契約と出来高になった」(瀬戸山代表)。球団としては故障の可能性がつきまとう投手への複数年契約はハイリスク。しかもここ数年の成績は右肩下がり。そんな現状を考えれば破格な内容だが、長い目で見れば、球団側が損して得を取った形。

単年契約だった場合、今オフも再銭闘が避けられず、ベース上昇は計り知れない。が、今回の手打ちで2年間はベース据え置き。小林雅は順調にいけば再来年にFA権を取得するが、その際の交渉では抑えられた額からスタートできる。

「今回の交渉ではマイナス出来高も提案したけど入らなかった。でも、本来は入れるべきなんだけどね」(瀬戸山代表)と、本音も飛び出した。

今オフの契約更改で選手の総年俸は、約19億円から約25億円にアップする見込みだが、球界の相場からみれば平均値というところ。日本一球団は意外に台所もやりくり上手といえそうだ。

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小林雅、ストッパーで異例の複数年[スポニチ]

パ・リーグのセーブ王に輝いたロッテの小林雅が27日、千葉マリンで2度目の契約更改交渉に臨み、2000万円増の年俸2億5000万円の2年契約でサインした。

前回交渉では8度の救援失敗を理由に現状維持を提示されて保留したが、この日の契約内容は2年合計での出来高払いも盛り込まれ、そこで得た金額は07年オフの交渉の際に年俸のベースになる。救援失敗の回数などマイナスの出来高はなく「すごくいい契約。7年間の成績を評価してもらった」とご機嫌だった。

ストッパーでは異例の複数年提示は「解決策を見いださないといけなかった」とキャンプ前の決着を望んだ瀬戸山球団代表から出された。「金額とパフォーマンスが釣り合わないとダメなので2年間頑張りたい」。あと34に迫った通算200セーブと共に、昨季できなかった千葉マリンでの胴上げを誓った。

◇藤田は5000万円増勝ち取る

藤田は3度目の契約更改交渉で、5000万円増の年俸1億3000万円で契約。前回の交渉から1000万円の上積みに加え、中継ぎ投手への評価の言葉を得たことでサイン。登板数などの出来高払いも勝ち取った。「前の投手が出した走者を1人も還さなかったことが評価された」。28日出発のオーストラリアでの1軍キャンプには参加せず、渡辺俊らと共にWBCに向け鹿児島で調整する。

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ロッテ・小林雅粘り勝ち!マイナス査定から2000万円増[サンスポ]

ロッテ・小林雅英投手(31)は前回提示額は現状維持の2億3000万円の1年契約から2年5億円プラス出来高でサインした。粘りで逆転勝ちした。

抑えとしてセーブ王、選手会長として日本一に導いた小林雅にようやく笑みが戻った。

小林雅
サインしました。抑え投手に2年契約を提示するのは難しかったと思う。感謝しています。」

ロッテの投手としては異例の複数年契約。しかも12月29日の最初の交渉では、8度のセーブ失敗から査定ポイントではマイナスだったことを指摘され、提示額は31年ぶりの日本一という“温情”を加えての現状維持だった。希望金額とは5000万円近く開きがあり、長期戦が予測された。

球団はこの日までの水面下での交渉で、出来高を採り入れるなど妥協点を見いだそうとしたが小林雅は拒否。この日も出来高部分の調整では交渉は進展しない。困った球団側が持ち出したのが複数年契約だった。

「解決策を見いださなくてはいけなかった。色々な提案の中で、それ(複数年)に乗ってきてくれた」(瀬戸山球団代表)。タイトル獲得や選手会長としての貢献度などを改めて評価したとのことだが、複数年に計4000万円の上積みはまさに粘りの勝利だ。

守護神の放った“逆転満塁ホームラン”。もっとも会見後は「(金額に)釣り合った仕事をしないといけませんね」といつもの慎重なクローザーの顔に戻っていた。

◇藤田も満足更改

藤田が3度目の交渉に臨み、5000万円増の1億3000万円プラス出来高でサインした。前回提示から1000万円増。交渉の席では、前の投手が残した走者を1度も還さなかったことを主張。「十分に評価してもらった」と満足していた。WBCに向けての調整も順調で、既に9割の力で投球。「世界の左打者に、ボクのスライダーを味わって欲しい」と本番が待ち遠しい様子だった。

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小林雅、2年5億円[報知]

ロッテ・小林雅英投手(31)が27日、千葉マリンで2度目の契約更改交渉に臨み、2000万円アップの2億5000万円(プラス出来高)で2年契約を結んだ。「いい契約ができた。明日(28日)から、すっきり(豪州)キャンプに行ける」と笑顔を見せた。

昨年は29セーブを挙げてチーム31年ぶりの日本一に貢献。自身も初タイトルとなるセーブ王を獲得した。前回提示は8度の救援失敗を理由に現状維持。再交渉で2000万円の上積みと複数年契約を勝ち取り、「7年間の安定した成績を評価してもらえた。複数年だとある程度の金額が保証されるが、それに釣り合うパフォーマンスをしたい」と話した。瀬戸山球団代表は複数年契約について「希望額と開きがあった解決策を見いださなきゃいかんですから」と“奥の手”であったことを明かした。

今年の目標については「あと34個で200セーブ。シーズンで救援失敗ゼロを目指して、(200セーブを)達成したい」と、日本プロ野球史上3人目のセーブ大台到達を誓った。「昨年は3回も胴上げしたのに、千葉マリンでは1度もできなかった。今年こそやりたい」。V2に向けて試合を締めるのは、今年もこの男だ。

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ロッテ、人件費7億円増額[デイリー]

ロッテの小林雅英投手(30)が27日、千葉マリンスタジアムで契約更改交渉に臨み、2000万増の年俸2億5000万円プラス出来高の2年契約を勝ち取った。また、3度目の交渉となった藤田宗一投手(33)も5000万増の1億3000万円プラス出来高で納得のサイン。スタッフを含めたチームの年俸総額は昨年より7億円ほど増額となる見込みで、大盤振る舞いのオフとなった。

「7年間ケガなく投げられたのを評価してもらった」と小林雅。前回提示は現状維持だったが、年俸に加え2年契約という大幅な譲歩を引き出し満面の笑みを浮かべた。瀬戸山球団代表は「金額の折り合いが付かなかったので複数年を提示した」と明かした。

未更改選手は28日に交渉する小林宏だけだが、昨季の日本一で大幅アップの選手が続出。李や小坂が巨人に移籍したにもかかわらず、監督、コーチ、選手らの人件費は7億円程度の増額となりそう。だが瀬戸山代表は「6、7億円だったらよく抑えた方だと思う。あとは営業が頑張ってくれるはず」と、問題がないことを強調した。

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WBC特別ルール発表[スポニチ]

3月に開催される野球の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の大会特別ルールが26日、発表された。23日の運営委員会で固まった案が採用され、投球数制限は1次リーグが65球、2次リーグが80球、準決勝と決勝は95球。50球以上投げた場合は中4日の間隔が義務づけられ、3連投は禁止された。投球制限などを設けたことで投手が足りなくなる可能性がある延長戦については、近日中に各国の代表者が電話会議を行い、検討することになる。

◇レイエス、ドミニカ共和国代表で出場へ

昨季60盗塁をマークしたメッツの不動の1番レイエスがドミニカ共和国代表としてWBCに出場する見通しとなった。同代表の監督を務めるアクタ・コーチが語った。オフに手術した同じ遊撃手のファーカル(ドジャース)に代わって近日中に登録される。また同国代表のエースとして期待されるペドロ・マルティネスについて、ミナヤGMは「(出場可否は)50−50」と語った。

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選手会側が訴え取り下げ…ゲームソフトの肖像権問題[サンスポ]

ゲームソフトの肖像権使用許諾について統一契約書の解釈の確認を求め、労組日本プロ野球選手会の古田敦也前会長らが日本野球機構に対して起こした民事訴訟の口頭弁論が東京地裁であり、選手会側が訴えを取り下げた。今後、野球カードについて所属球団を訴えている別の訴訟に1本化するため。

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肖像権訴訟を統合[デイリー]

日本プロ野球選手会が日本プロ野球組織(NPB)と東京地裁で係争している選手の肖像権の帰属に関する2つの訴訟をまとめることになった。選手会側がゲームソフトを争点とした訴えを、27日取り下げ、昨年追訴した野球カードを対象にした訴訟に1本化した。球団に肖像権の使用許諾権があるかどうかを争うことは変わらない。

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フジがコミッショナー要望拒否[デイリー]

フジテレビの村上光一社長は27日の定例会見で、プロ野球・根来コミッショナーからヤクルト、横浜両球団株の2重保有の解消を要望されていた問題に関して、昨年末に株売却の意思がないことをあらためて回答していたことを明かした。

フジテレビはヤクルト株の20%を保有し、子会社のニッポン放送も横浜株の約30%を保有。これが2重保有を禁じる野球協約に抵触するとされ、昨年11月に根来コミッショナーから自発的な解消を求める要望書が届いていた。

だがフジ側は、あくまで株保有は球団支配や影響力行使を目的とするものではないという、従来のスタンスを堅持することで一致。昨年12月20日付の文書で、事実上の「拒否」を伝えた。村上社長は、「今まで通りの基本姿勢を伝えた。ぜひ理解していただきたい」と話した。

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小林雅が2年契約[ニッカン]

ロッテ小林雅英投手(31)が、千葉マリンスタジアム内で2度目の契約更改交渉を行い、2000万円アップの2億5000万円プラス出来高の2年契約でサインした。12月29日の初交渉では現状維持の提示に保留。今回は球団から複数年を提示され「良い契約なのでそれなりのプレッシャーがある」と語っていた。(金額は推定)

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WBC特別ルールを発表[ニッカン]

3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の大会特別ルールが26日、発表された。23日の運営委員会で固まった案が採用され、投球数制限は1次リーグが65球、2次リーグが80球、準決勝と決勝は95球となっている。延長戦と引き分けについては明記されていないが、引き続き検討されるとみられる。

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小林雅、最高俸守った

小林雅英投手(31)が27日、千葉マリンスタジアム内で2度目の契約更改交渉を行い、2000万円アップの2億5000万円(推定)プラス出来高の2年契約でサインした。

28日出発するオーストラリアキャンプを前に、何とか折り合いがついた。「スッキリしてます。球団としても複数年は難しい条件だったと思う」と満足そう。日本一の守護神に対して「8つの失敗」を理由に前回提示は非情の現状維持。しかし日本一はもちろん最多セーブのタイトル、選手会長としてチームをまとめあげた点などが評価され、2000万円アップにつながった。さらに投手としてはチーム唯一となる複数年を提示され、2年分の出来高を3年目以降の年俸ベースに加算するという変則方式。異例の譲歩案でチーム最高俸を守った守護神は「良い契約なのでそれなりのプレッシャーがあります」と厳しい表情で話した。

あと34に迫った通算200セーブを達成すれば、チームの連覇もおのずと見えてくる。「今年は1位通過でプレーオフを迎えたい」と、自らにプレッシャーをかけながら厚い壁に挑む。

小林雅
「サインしました。これだけ時間をかけたし、伝えたいことは伝えました。ピッチャーは複数年が難しいと思っていたのですが、7年間の実績を見てくれて感謝しています。今シーズンの目標は失敗しないこと、そして優勝することです。それと、マリンで胴上げしていませんからマリンでの胴上げですね。選手会の会長として要望を出しました。五輪経験選手として、チーム以外のゲームも評価して欲しいとお願いしました。これから増えると思いますし、WBCもありますから。体もいい状態なので、いいキャンプを迎えて、1年間安定したパフォーマンスを見せたいですね。」

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藤田も粘り勝ち

3度目の交渉となった藤田も粘り勝ちした。前回提示より1000万円上積みをゲットし、5000万円増の1億3000万円でサイン。「言い分を聞いてもらって納得しました」と笑顔。YFKトリオの薮田と同じ5000万円増となり「体はもうできている」と心身共に充実してキャンプインを迎える。

藤田
「サインしました。金額は新聞に出ている線です(笑)。自分の言い分を聞いてもらって、評価をしてもらえました。中継ぎとして、マウンドに上がった時に前のピッチャーのランナーを1人も還さなかったことは主張しました。満足しています。とりあえずWBCですね。このオフは休みが少なかったのですが、逆に休んでいない分、体は出来ています。ブルペンでも8〜9割の力で投げています。この時期にそれだけの力で投げ込んでいることには、ちょっと戸惑いはありますけど(笑)。でも、出るからにはアピールしたいです。スライダーを各国のバッターに味わってもらいたいですね。今年の個人的な目標は、防御率を下げることと、投げるゲームを増やすことです。」

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グラブの刺繍、誇りの源[朝日新聞・千葉]

忘れてはならないことがある。それは自分を育ててくれた親への感謝の気持ち。今どきの若者が忘れがちな、この尊い思いをいつも胸に秘め、練習に明け暮れている若手選手がいる。

手嶌智投手(23)。彼のグラブには父の所有する「長五郎丸」という船の名。そして高足ガニのシルエットが鮮やかに、刺繍されている。自分のグラブに、色々なモノを刺繍することがはやっている今日。だが、手嶌のそれは異彩を放っている。

「このカニは世界で1番大きいと言われている。おやじはそれを捕る漁師をしているんです。これは僕の誇りですね。このグラブを見ると僕も頑張らないといけないと思う」。

千葉県は富津の出身。父はいつも午前4時ぐらいに家を出て、海に出ていた。網をいたるところに張り巡らし、長五郎丸に乗って世界一大きいカニを探す。今、千葉県内でこのカニを取っている漁師は少ないという。

父が仕事を休むのは強風の時ぐらい。父の背中を見て育った。憧れだった。

「中学ぐらいまでは父の後を継ぎたいと思っていました。高校を卒業したら漁師になるつもりだった。でもおやじに止められたのです。『おまえには無理だ。他の仕事を探せ』って」。

時は流れて今、手嶌は千葉ロッテマリーンズの一員としてプロ野球選手となっている。誰もが憧れる職業。しかし、そんな今でも彼の胸の中には海の男の息子であるというプライドが確かに存在する。それを形にしたのがあのグラブ。この世界に飛び込んだ昨年から練習では、いつも使用してきた。苦しいこと、嫌なことがあっても、父がいつも闘っている荒波や強風と比べると、ちっぽけに感じる。そうやって戸惑いの多かったルーキーイヤーを乗り越えた。そして迎える2年目の今年。数少ない千葉県出身の選手として飛躍を遂げるつもりだ。

「活躍して親孝行をしたいですね。船は買ったばかりらしいから、いらないでしょう。1軍で投げている姿を見せて恩返しがしたい」。

父は今でも午前4時に起きる生活を続けている。休みなどない職業。それでも子供の頃、野球大会があると、いつも顔を出してくれた。練習を一緒にした思い出はないが、いつもスタンドに父の姿があったことだけははっきりと覚えている。それが1番の思い出。そんな父に、06年は絶対に成長した姿を見せたい。手嶌の純粋な思いは、きっと実を結ぶはずだ。

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