わたしはかもめ2006年鴎の便り(2月)

便

2月26日

日本代表5−1千葉ロッテ(ヤフードーム)

日本代表は1回に多村(横浜)の適時打で1点を先制。2、4回に加点し、5回には小笠原(日本ハム)の本塁打などで2点を加えた。渡辺俊(ロッテ)−杉内(ソフトバンク)−大塚(レンジャーズ)の継投で1点に抑えた。

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千葉ロッテ0000010001
日本代表11012000x5

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渡辺俊、貫録の4回0封「やっと一員」[デイリー]

野球の国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表が、ロッテの練習試合に快勝した。投手陣ではアジアラウンドの韓国戦先発が濃厚な渡辺俊介投手(29)=ロッテ=が4回無失点と好投するなど、投打とも順調な仕上がりを見せた。

ちょうど1週間後の3・5韓国戦。アジアラウンド全勝通過への最大のハードルに、日の丸サブマリンが照準をピタリと合わせた。4回打者15人を3安打無失点に抑えた代表デビュー戦。渡辺俊は「やっとチームの一員になれた。次の登板が楽しみです」と目を輝かせた。

昨年11月のアジアシリーズ以来となる実戦登板。“身内”のロッテを相手に立ち上がりこそ微妙な制球に苦しんだものの、テンポを取り戻した3、4回は連続三者凡退に仕留めた。「ゼロに抑えるあたりはさすがだね」。上原、松坂に続く先発3人目の“1発回答”に、王監督の舌も滑らかになる。

この日の午前中に行われた韓国代表の練習試合(対韓国ロッテ)を王監督らと共に視察した。ネット裏最前列から各打者のポイントを入念にチェック。韓国代表は3−5で敗れたが「李承Yは振れていましたね。チームも1週間後には調子を上げてくるはず」。球数制限、捕手との呼吸、イニングの合間の体調管理。課題をこなした渡辺俊は「あとは気持ちが本番モードに入るだけ」と顔を引き締めた。

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王JAPANの“切り込み部隊”決まった[デイリー]

野球の国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表が、ロッテの練習試合に快勝した。打線は王貞治監督(65)=ソフトバンク=が目指す足や小技を絡めた“スモール・ベースボール”に加え、小笠原道大内野手(32)=日本ハム=の“代表1号”で得点。投手陣ではアジアラウンドの韓国戦先発が濃厚な渡辺俊介投手(29)=ロッテ=が4回無失点と好投するなど、投打とも順調な仕上がりを見せた。

“スモール・ベースボール”の予行演習は完了した。実戦3試合目は積極走塁に加え、打線も初の2ケタ安打を記録。試合後の王監督は「相手がやられると嫌な点の取り方ができた。これからの戦いでも、ああいう点の取り方が必要」と納得の表情を見せた。

「足にスランプはない」の指揮官の言葉通りの野球を実践した。西岡、川崎ら足のある選手だけではない。2回2死二塁で二走・相川がワイルドピッチで一気に本塁生還。3回は多村の中飛で二走・松中がタッチアップで三塁を陥れるなど“スモール・ベースボール”は確実に日の丸ナインに浸透している。

象徴は2番・西岡だ。初回1死から右線二塁打で出塁すると三盗後、多村の中前打で先制ホームイン。24日の練習試合に続く、2番での活躍に王監督は「本戦でもそういう形になる」と「2番・西岡、9番・川崎」を明言。1番・イチローの相棒探しという最大の課題はクリアできた。

小技だけではない。5回には小笠原が右越えに待望の王JAPAN初アーチ。4番・松中も2安打を放ち、湿りがちだった打線は上昇気配だ。王監督は「東京ドームでは狭くなるので、足を使った攻撃と1発攻勢の両面が見られると思う」と中軸には本来の豪快さも求めた。

本戦5日前にして、目指すべき野球がはっきりと見えた。「段々近づいて、気持ちも引き締まってきた。本番で使う東京ドームに行くと、いよいよピリッとなってくる」と王監督。27日の福岡での練習後、“スモール・ベースボール”を掲げる王JAPAN30戦士が、いよいよ決戦の地、東京に乗り込む。

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日本のエース渡辺4回62球0封[ニッカン]

「JAPAN」のユニホームの渡辺が、ロッテ打線を4回62球で3安打0封と抑え込んだ。「間違って三塁(ロッテ)側ベンチに帰りそうになっちゃった」と冗談めかしたが、チームメートを相手に「日本のエース」の力を見せ付けた。課題の球数制限では、序盤コントロールが悪く2回で40球を費やした。「さすがに焦った」と振り返るが「試合の感覚に入っていけた」と話す3回以降は2回で22球。しっかりと実戦感覚を取り戻した。

早くから王監督に「日本のエース」の指名を受け、待ちに待った日本代表としての初戦。しっかりと結果を残し、王監督も「久しぶりのマウンドでコントロールに苦労していたけど、それでも0点に抑えちゃうのは大したもの」と揺るぎない信頼を口にした。

この日の午前中には、韓国代表対韓国ロッテの練習試合を視察し、各打者の状態を確認した。順当にいけば、3月5日のアジアラウンド最終戦、韓国戦に先発する。「1発勝負だし、やってみないと分からない。誰が僕の球に合うかも分からないし」と慎重な姿勢を崩さない。ただ日本の命運を握る1戦になることは分かっている。「あとは気持ちだけ。どれだけ本番モードに入っていけるか」。「世界最低」から投げ込む日本のサブマリンの力を世界に見せつける。その臨戦態勢は整った。

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ボビー日本代表に太鼓判[ニッカン]

ロッテ・バレンタイン監督が、日本代表の戦力に太鼓判を押した。この日は自軍選手達も活躍した日本代表に敗れ「素晴らしい選手が揃っている。どんな相手と戦っても勝てると思いました」と話した。渡辺俊には「カーブが今1つだったが、全体的にコントロールがよかった」。送り出した8人の代表選手1人1人に声を掛け「気持ちは一緒だ。幸運を祈る」と激励もした。

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渡辺俊、3・5韓国戦任せろ[報知]

◇105日ぶり実戦4回無失点

「エース」の称号は渡さなかった。ダイナミックに、しなやかに。王監督の厚い信頼を胸に、渡辺俊が好発進した。4回を62球、3安打無失点。「JAPANの一員にやっとなれた感じですね」。昨年のアジアシリーズ決勝戦以来の実戦登板。105日ぶりのサブマリン投法は、さらに安定感を増していた。

有言実行の無失点投球だった。「球数を気にしないで、ゼロに抑えることを優先させたい」緩急自在に打たせて取るのが、渡辺俊の投球スタイル。シーズン同様、直球とシンカー、そして90キロ台のスローカーブを駆使した。2回までに3安打を許し40球を投じたが、「3回からは試合に入って行けた。思ってたより試合勘が残っていましたね」と3、4回は3者凡退。身内のロッテ打線を踏み台にして、本番への準備を整えた。

変わらぬ安定感を披露したサブマリンを、王監督は褒めちぎった。「久し振りで制球に苦労してたけど、ゼロで抑えるんだから大したもんだ」。イニング数についても、「あそこ(4回)までいかないと思っていたが、さすがですね」と称賛の言葉を贈った。

4イニングの中で相川との呼吸も確認し、牽制も試した。イニング間にキャッチボールができない規則には投球練習を増やし「ベンチに完全に座らないようにする」ことで対応。本番への課題をすべてクリアした。

この日午前中には韓国代表の練習試合を視察。3月5日に相まみえる敵の姿を目に焼き付けた。「あとは(韓国の)ビデオを見てるうちに、本番モードに入っていけると思います。当日が楽しみですね」自信を深めたエース・渡辺俊が、世界一への切り札になる。

◇ボビーが全面サポート約束

現有戦力のベストメンバーを揃えたロッテが、王JAPANの前に完敗した。小野、久保、小林雅など主戦を並べた投手陣が15被安打で5失点。前日(25日)は野村楽天から9得点を奪った攻撃陣も、青野の適時二塁打による1点に終わった。バレンタイン監督は日本代表を「どんな相手と戦っても勝てるチャンスがあるチームだ」と評した。

世界一を後押しする構えだ。試合前、グラウンドで王監督と会談。「王さんは私のアドバイスなんて必要ないだろう」とはぐらかしながら「こちらにできることがあれば、何なりと申し出てくださいとは伝えた」と全面サポートを約束した。

ロッテからは12球団最多となる8人の代表選出に、一時は不満を漏らした。しかし、この日は自軍の日の丸戦士達に「分かれて戦っている間も、こちらは一緒に戦ってるつもりでいる。幸運を祈っているよ」と優しく声をかけた。王JAPANの世界制覇を、ボビーは誰よりも願っている。

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渡辺俊62球4回ゼロ封!王ジャパンが日本一ロッテ破って弾み[サンスポ]

「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」に出場する日本代表とロッテが対戦し、日本代表が5−1で勝った。日本代表は3月5日の韓国戦先発が濃厚な渡辺俊介投手(29)=ロッテ=が先発。4回を62球で3安打無失点と上々のピッチングを披露した。日本代表は27日に合宿を打ち上げ、3月1日に巨人と練習試合を行い、3月3日の開幕に備える。

自分を知り尽くしているはずの“身内”にも打たせなかった。これが日本の誇る“秘密兵器”だ。渡辺がロッテ打線を封じ込めた。

渡辺俊
「相手が自分のチームというのは不思議な感じでしたけど、思ったより気にしないで投げられました。間違って(ロッテの)三塁ベンチに戻りそうになりましたけど…。貴重な経験ですね。」

地上5センチから投げ込まれる独特の下手投げで、同僚を手玉にとって4回を3安打無失点。上原、松坂とのジャパン3本柱の実力を発揮した。

昨季の日本一エースも、昨年11月13日のアジア・シリーズ決勝以来の実戦マウンド。序盤は苦しんだ。1回は21球、2回も19球を要した。「2回で40球はちょっと焦りましたけど、気にせず投げようと。3回をゼロで切り上げようと思った」。試合勘と落ち着きを取り戻すと、打たせて取る本来の投球で3回は14球、4回は8球。終わってみれば4回62球。65球の1次リーグ制限内の球数で、2番手・杉内にバトンを渡した。

29球のストライクのうち、ファウルは16球。他の投手に比べ、遅い球で勝負するだけに、ファウルで粘られて球数が積み重なる心配もあるが「それでカウントを稼げるから。相手の全員が全員粘るなら(対策を)考えるけど、せいぜい1人、2人でしょう」と意に介していない。

渡辺俊
「これから、もっと細かいところを詰めていきたい。次回の登板が楽しみ。自然と緊張感も高まっていくことでしょう。」

次回−。3月5日の1次リーグ韓国戦だ。たとえリーグ突破がそこまでに決まらなくとも、最終戦でこの男が王ジャパンを浮上させる。

西岡
「もっとアピールしたい。スピードが重視されているので、監督の期待に応えたい。」(2安打1打点1盗塁の活躍)
データBOX
WBC日本代表はエキシビションゲーム3試合を行い2勝1敗。先発3人の投球数は第1戦から上原が5回62球、松坂が3回2/3で68球、渡辺が4回62球。上原は第1戦の4回に5球、この日の渡辺も4回に8球と、ひとケタで乗り切ったイニングがあったが、松坂は全イニングで15球以上を擁した。

◇渡辺俊ら選手20人が韓国代表を視察

午前中に行われたWBC韓国代表の練習試合を渡辺ら選手20人が視察した。韓国代表は25日に合流したばかりの朴賛浩(パドレス)金善宇(ロッキーズ)ら大リーガーが登板し、韓国ロッテに3−5と敗れたが、王監督は「時差もあっただろうし、本調子ではなかった」と分析。1次リーグで韓国戦に先発予定の渡辺は「(ビデオの)イメージと実際の雰囲気を確認した」と話した。

◇バレンタイン監督が日本代表を高評価

日本代表に8人を送り込んでいるロッテ・バレンタイン監督は「どんな相手と戦っても十分に勝てるチャンスがある」と代表の力量を評価した。自軍の渡辺俊との対戦に主力打者を並べ、4回を無得点に抑えられたが「全般的には制球が良かった。しっかりと調整できている」と安心した様子。発熱のために登板を回避した小林宏については「熱も下がり、肩の調子も良くなっていると聞いている」と話した。

◇西岡の公式サイトオープン

ロッテ・西岡剛内野手(21)の公式サイト「Tsuyoshi-7.com」が27日からオープンする。日記や成績、写真などが公開される。アドレスはhttp://www.Tsuyoshi-7.com/。

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渡辺俊、同僚ロッテ打線を4回零封[スポニチ]

地をはうようにボールが出てくる。マウンドから僅か5センチ上。ネット裏の韓国代表の目も王ジャパンのエース渡辺俊には関係なかった。

渡辺俊
「やっとチームの一員になれた気がする。久し振りの割には早くゲームに入れたし、思ったよりもよかったです。」

相手はチームメートのロッテ。初回、早坂に中前打されて無死二塁とされるなど2回で40球を費やした。「ちょっと焦った」と言うが、そこからが違った。3、4回は打者6人を完全。結局、4回を62球でまとめ、3安打無失点に抑えた。

この日朝、韓国代表と韓国ロッテとの練習試合を偵察。夜は逆に韓国代表の偵察を受ける立場になったが、さらりと言った。「実際に打席に立ってみないと分からないでしょう」。エースの自覚と自信。王監督も「久し振りで制球に苦しんだけど、ゼロに抑えたのはさすがだったね」と言う。

投球数制限の対策だけでなく、イニングの合間にキャッチボールができない今大会のルールへの対策も十分だ。ベンチでは座らずストレッチで体を動かした。態勢も気持ちも万全。王ジャパンが誇るサブマリンは、3月5日に浮上する。

◇杉内無難1失点

5回から登板の杉内は3安打1失点に「無難って感じですね」と淡々としていた。滑ると評判のWBC公認球対策に指に保湿クリームを塗って対応し「随分慣れてきたが、まだ真っ直ぐで抜ける球もある」と不満がのぞく。6回2死からの失点を「あれが余計だった」と反省した。制限の65球以内で4回を投げ、武田投手コーチは「渡辺も杉内も4回ずつ投げた。今日の継投が理想」と手応えを得ていた。

◇小林宏発熱で欠場

日本代表の小林宏之投手(27=ロッテ)が体調不良を訴え、26日のロッテとの壮行試合(ヤフードーム)を欠場。チーム関係者によると、37度の発熱で宿舎で静養した。王監督は3月1日の巨人との壮行試合(東京ドーム)の先発を明言したが、ここまでの3試合での登板はなく1次リーグへの影響が心配される。また、福留孝介外野手(28=中日)も右肩痛のため2試合続けて欠場。「張りがある。ここで無理したら本番で迷惑かけるので休ませてもらった」と話した。

◇久保田「15」引き継いだ

チームに合流した久保田だが、ユニホームが届いていないため壮行試合のロッテ戦には登板せず。練習は予備のものを着用して行った。ランニング開始前には全選手に挨拶し、拍手で迎えられた。また背番号は阪神でつけている「30」が空いているが、規定により黒田の「15」を引き継いだ。「背番号も半分になったので、半分の力で…ということですかね」とジョークもさえていた。

◇ロッテ、早坂らハツラツ

バレンタイン監督は「これだけ素晴らしいメンバーが揃った日本代表と戦えたことは将来、若手にとって貴重な経験となるだろう」と明るい表情だった。21歳の早坂は初回、渡辺俊から中前打を放つとすかさず盗塁。6回は途中出場の23歳の青野が2死一塁で杉内から中越えの適時二塁打を放ち気を吐いた。「WBCの時期は若手にとって大きなチャンス。2人ともはつらつとしていた」。新たなボビーチルドレンの活躍に指揮官の目尻は下がっていた。

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イチロー前後は川崎、西岡で決まり![スポニチ]

国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」日本代表は26日、ロッテと壮行試合を行い、先発全員の15安打と打線が爆発して5−1で快勝した。2番に入った西岡剛内野手(21)が2安打1盗塁などで打線を牽引。懸案だったイチロー外野手(32)の前後を打つ打者も確定し、王ジャパン打線が形になってきた。また、先発の渡辺俊介投手(29)は4回を3安打無失点と好投。万全の調整ぶりをアピールした。

こんな野球を目指していた。積極的な走塁を絡めて得点を重ねる。壮行試合3連戦を最高の形で締めくくった王監督は、2人の若武者を真っ先にほめ称えた。

王監督
「特長ある選手達が持ち味を発揮した。足を絡めて相手の嫌がる点の取り方ができた。西岡と川崎が十分持ち味を出した。彼らは相手にプレッシャーをかけられる。」

まず西岡が勢いをつけた。初回1死から二塁打で出塁。2死後、松中の打席では守備陣が三塁線を空ける“松中シフト”を敷いたのを見て、初球すかさず三盗に成功。続く多村の中前打で先制のホームを踏んだ。2回の右前打はイチローを一塁に置いて、初球を叩いた。4回の左犠飛も含めて、積極性と頭脳的なプレーが光った。本人は「積極的に足を生かしてスキを突けた。(右前打も)一、二塁間が空いていたし、内角に来たので狙いました。でも、本番でいかに同じプレーができるかですから」と冷静に試合を振り返る。

試合前、王監督が「9番の川崎からイチロー、西岡と並ぶ打順がみんな足を使えるし1番いい」と3人の打順固定を明言した。9番の川崎も「いい感じで野球ができている」と3試合連続の2安打で応えた。内野安打1本に終わったイチローも前後を打つ2人には「完璧じゃないですか。(後は)僕が塁に出ることですね」と舌を巻くほどの活躍ぶりだった。

2試合で僅か1安打だった中軸も計4安打と打線につながりが生まれた。手応えをつかんで東京に乗り込む王監督は「東京ドームは狭いし、足と1発の両面の良さが出てくる」とうなずいた。その中心にいるのが合宿初日は緊張感で声を震わせていた西岡と川崎。その2人が今や“王JAPAN”の大きな武器となった。

◇小笠原代表1号

小笠原がチーム1号を放った。5回1死から小林雅の初球、141キロ直球をフルスイングすると軽々と右中間席へ運んだ。「最初のうちは力が入り過ぎて空回りしていたが、イメージ通りに振れるようになってきた」。ここ3日間にわたって早出特打ちを行ってきた成果を出した。待望の本塁打に王監督も「1発が絡むと大量点になってくる」と喜んでいた。

◇松中やっと1本

松中が壮行試合10打席目にして“初安打”を放った。3回無死から一塁ベースに当たり、フィールドシートに飛び込む幸運な二塁打。「ノーヒットで東京に行くよりは気が楽になった」と松中。練習中には王監督から「4番なんだからもう少し強引でもいいんだ」と言われ、8回の第5打席でも左の川井から右前打。全打席右方向に打球を飛ばすなど持ち味も発揮した。

◇イチローお疲れ

イチローが8打席ぶりの安打を足でもぎ取った。2回の第2打席、二塁ベース上への高いバウンドのゴロで二塁内野安打。それでもこの日は4打数1安打で、壮行試合3試合では計11打数2安打1四球と今1つ。試合後は「(3月1日の巨人戦まで)休んだ方がいいかも。肉体的に」と話した。

◇収穫の韓国偵察

王監督以下、選手20人が韓国代表の練習試合を偵察した。「1回見ただけでは分からないけど見るのと見ないのでは全然違うから」と松中。和田一も「球の軌道が見られたのは良かった」と収穫を口にした。王監督は「大リーグの投手は時差もあるし、まだ本調子ではないけどまとまっている。大体のことは分かったよ」と話していた。

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ボビーが渡辺俊の制球ほめる[ニッカン]

バレンタイン監督
(日本代表の)渡辺俊はカーブが今1つだったかも知れないが、全般的には制球が良かった。WBCに向けてしっかり調整していると思う。ロッテから選ばれた代表選手には幸運を祈っていると伝えた。」

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日本代表がロッテ下す[ニッカン]

国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表が5−1で勝った。日本代表は2勝1敗。1回に多村(横浜)の適時打で1点を先制。2、4回に加点し、5回には小笠原(日本ハム)の本塁打などで2点を加えた。渡辺俊(ロッテ)−杉内(ソフトバンク)−大塚(レンジャーズ)の継投でロッテを1点に抑えた。日本代表は3月1日に東京ドームで巨人と練習試合を行い、3月3日のWBC開幕に備える。

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渡辺が韓国代表の試合観戦[ニッカン]

3月5日の韓国戦(東京ドーム)で先発濃厚なロッテ渡辺が、韓国の練習試合を観戦した。チーム20人で福岡ヤフードームのネット裏に陣取り、韓国ロッテとの試合を見守った。渡辺は「1発勝負の大会なので対戦してみなくては分からない。だれがボクの球に合うか分からないですから。クリーンアップの前に走者を出さないことが基本だけど、それだけ注意すれば済む訳ではない」と慎重に話していた。

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小林宏、静養

WBC日本代表のロッテ小林宏之投手(27)が発熱のため福岡ヤフードームでの練習を休み、日本代表−ロッテ戦を欠場し、宿舎で静養した。同投手は25日の12球団選抜戦の登板予定を回避していた。3月1日の巨人との練習試合(東京ドーム)は登板する見込み。

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走る日本完成!!

王JAPANの「必勝オーダー」が完成した。3月3日開幕の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の日本代表は、昨年の日本・アジア王者のロッテと対戦し、5−1と快勝。壮行試合を2勝1敗とした。王貞治監督(65)は日本代表版「スモール・ベースボール」の軸となるイチローの前後を「9番川崎」「2番西岡」の俊足コンビで固めることを決意。この日も犠打、盗塁、つなぎの安打など3選手が4得点に絡んだ。3戦目で小笠原がチーム初本塁打を放つなどムードは上々。27日に福岡合宿を打ち上げ、1次リーグの舞台、東京に移動する。

王JAPANは世界の舞台でかく戦う。イチローを最大限に有効活用する「9番川崎→1番イチロー→2番西岡」。王監督は下位から上位への打順をこう決めた。「彼らは持ち味を出してくれているし、プレッシャーを掛けられる。短期決戦は1発が出にくい。足をどんどん生かしたい」。機動力あふれる野球の申し子達が、王監督の描く野球を実現した。

初回だ。先頭のイチロー凡退後、2番西岡が二の矢として右二塁打で出塁。2死後、4番松中を迎え、ロッテの三塁手が三遊間寄りに守る「松中シフト」を敷いた。その初球、バッテリーの盗塁への警戒の低さを見抜いてスタートを切り、難なく三盗に成功。5番多村の中前安打で先制のホームを踏んだ。「特徴のある足のある選手が持ち味を出してくれて、相手にやりたくない点の取り方ができた」。王監督は小技の効いた攻撃にしてやったりだ。

5点のうち4点に機動力と小技が絡んだ。「9、1、2番」が役目をしっかり果たした。日本代表の攻撃は1番イチローが起点となる。出塁率の高いイチローを、いかにクリーンアップへつなぐか。またイチローの前にいかに走者を置くか。王監督は「相手のマークもきついし、まだ本来の調子ではない」とイチローを分析する。前後に足でプレッシャーを掛けられる選手を配置することで、重圧も分散できる。「イチローが持ち味を出すことが、日本を有利にする」。王監督の信念が表れていた。

相手のスキを突く、緻密な野球。2回2死二塁の場面で走者相川は暴投で一気に本塁を陥れた。得点にはつながらなかったが、3回には無死二塁から走者松中が、多村の中飛で三進。1、2戦の合計本数と同じ15安打に加え、待望の1発と打者陣も実戦感覚を取り戻してきた。

王監督は「手応えというより段々近づいてきた。気が引き締まってきたね」。3月3日の開幕まで、残り4日。「目がつり上がって本番モードになるでしょう。東京ドームは狭い。どんどん入れば気分も乗る。足を使った攻撃と1発攻勢、両方が見られると思う」。まずはアジア制覇へ。王監督は自信のコメントを口にした。

西岡
「1個のミスが負けにつながるので、もっと信頼してもらえるようにアピールしたい。イチローさんから?毎試合(結果を)気にするなと言われています。」

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バレンタインしたたか采配、全面協力の裏では…[夕刊フジ]

◇故障防ぎで「ウチの投手にWBC球使わせるな」

収穫はありましたか?26日、“因縁”のWBC日本代表とのエキシビションマッチに臨んだロッテ・バレンタイン監督。主力8人が敵に回っての1戦となったが…。

「やはり素晴らしい選手が揃っているし、どんな相手と戦っても勝てるチームだと思うよ」。1−5と完敗した日本代表チームへのバレンタイン監督の印象だ。8選手を供出したことでキャンプでの練習メニューにも影響。遠回しに毒ガスを噴出していた因縁の相手との決戦だっただけに、複雑な心境だったはず。

だが、決戦前には表敬に徹した。代表チームの打撃練習終了直前、打撃ケージの王監督のもとへ足を運びガッチリ握手。王監督へ謝罪を行い、「何か必要なことがあれば、喜んでやります」と、改めて全面協力を申し入れたほど。

その一方で、舞台裏では“らしさ”も発揮。代表戦士たちが「山が低くて滑りやすい」と苦戦中のWBC使用球。当初はこの日の練習試合でも使用する予定だったが、指揮官は主催者側へ、「ウチの投手にはWBC球は使わせるな」と強硬アピール。その結果、ロッテ投手陣の投球では、シーズンで使うNPB球の使用を認めさせた。

この処置、24日に登板した日本ハム・ダルビッシュに右肩痛が発生するなど、慣れぬ球に余計な力が働いて故障を誘発する危険性を回避するためだ。この日登板した小野は2失点、久保が1失点、小林雅が2失点と打たれはしたが、「やや高めには浮いていたが、この時期としてはいい球だった」と、バレンタイン監督はニヤリ。

だが、日本代表に参加していた小林宏が発熱し、この日予定していた登板を回避。幸いにも37.1度の発熱だったことを聞き、「熱が下がってよくなってると聞いたよ」と一安心。ドタバタムードで終始した日本代表戦。それでも得意の“したたか戦法”の調整はバッチリだったようで!?

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