わたしはかもめ2006年鴎の便り(3月)

便

3月5日

北海道日本ハム2−6千葉ロッテ(札幌ドーム)

ロッテの久保は、ボールが先行する苦しい投球で4回を6安打2失点だった。打者ではベテラン垣内が満塁本塁打を放ち、存在をアピール。日本ハムの新外国人ディアスは球威があり、4回を5安打1失点だった。

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千葉ロッテ0001005006
北海道日本ハム2000000002

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WBC…1次リーグA組

◇日本2−3韓国(東京ドーム)

韓国が接戦を制した。1点を追う8回1死一塁から李の右越え2ランで逆転し、継投で逃げ切った。日本は1回に松中の適時内野安打で先制し、2回に川崎のソロで加点したが、韓国の3番手投手以降に抑え込まれた。

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韓国0000100203
日本1100000002
王監督
「得点できる場面でできなかったのが大きかった。韓国の投手が本当に良かった。(石井弘は)一生懸命に投げた結果。あそこは打った選手を褒めるべきです。今日負けているので、ぜひ(2次リーグでは)雪辱したい。」

◇中国3−12台湾(東京ドーム)

台湾が大会初勝利を挙げた。共に連敗スタートでリーグ3位をかけた1戦は、台湾が3回1死二塁から2番張建銘の中前打で先制。4回には陳繩が満塁弾を左翼席に運んでリードを広げた。中国は3試合連続の2ケタ失点と実力差は否めなかっものの、王偉が6回に2点二塁打。今大会のチーム総得点5点のうち、1人で4打点と気を吐いた。

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台湾00140204112
中国0000020013

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ロッテ、主力不在も強い3連勝首位[報知]

ロッテはオープン戦3試合連続の2ケタ安打。主砲のベニーが1号を打てば、林が同点打を含む3安打と打線は絶好調。守護神・小林雅は1回を無失点と復調の気配。日本ハムは野手・川島、投手・武田勝の両ルーキーがアピールした

勝敗は度外視して臨んでいるはずのオープン戦なのに、「敗北」に対する拒否反応が自然と示された。1点ビハインドの7回。大塚が左中間二塁打で号砲を鳴らすと、無死一、三塁からプロ15年目の林が猛打賞となる同点適時打を中前に。さらに2死満塁からは途中出場の同18年目の垣内が日本ハム・建山の初球スライダーを一閃。左翼席最深部への決勝グランドスラムを放ち一気に勝負を決めた。

昨季は1軍出場僅か4試合に終わった林が「とにかく1打席、1球が勝負です」と厳しい表情を浮かべれば、同じく23試合の垣内も「1打席にかける思いは年々増している。もう長いこと野球ができる訳じゃない」と切迫感すら漂わせた。若手の台頭が著しい中で、崖っぷちのベテラン勢がさらなる激しい競争原理を作り上げている。バレンタイン監督も「それぞれが色んなポジションを巡って、競争を楽しんでくれているよ」と笑いが止まらない。

WBC日本代表8選手を欠きながらオープン戦はこれで無傷の3連勝。12球団単独トップに立った。世代を超越したシ烈なサバイバルが続く限り、王者の行進は止まりそうにない。

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岩本“らしい”完敗引退登板[スポニチ]

16年間の現役生活を終えた元日本ハム・岩本勉氏(34)が投じた5球目。こん身の133キロの直球を堀が左前へはじき返した。三振がお決まりの引退登板。球場内は一瞬、静寂に包まれたが、すぐに温かい拍手に変わった。

岩本
「今のロッテで1番対戦した堀さんと真剣勝負がしたくてお願いした。打たれて交代というのは岩本らしい終わり方。」

ガンちゃん自らプロデュースした舞台は完敗。“らしく”オチがつくと、降板の際には新庄が“投手コーチ”として登場した。2軍低迷時、携帯メールで「札幌で待ってるで!それまでオレが盛り上げとくから!」と励まされ続けた同期生に、尻をポンと叩かれてマウンドを降りた。試合後の胴上げでは5度宙を舞い、こらえていた涙があふれた。「優勝するまではグラウンドで泣かないって決めてたのに…」。

2年間本拠地としてプレーした札幌ドームでは白星なし。セレモニーの最後にお立ち台が用意された。「今の心境は?」「まいど、おおきに!」。

過去、2人しかいない2年連続開幕完封(98、99年)を記録した背番号18のお祭り男が、自ら球団にお願いした最後の演出だった。

「僕は『三振の方がいいんじゃないか』って何度も確認したんですけど、監督同士で(真剣勝負に)決まったと言うので、こっちもホームランを狙いますということになった。シナリオが決まっている方が楽ですよ。」

◇垣内グランドスラム

ベテランが一振りで決めた。同点の7回2死満塁で垣内が初球のスライダーを左翼席へ。オープン戦8打席目にして初安打がグランドスラムとなり「全然打てていなかったので結果が出てよかった。もう今年で36歳。この先そんな長いことは野球ができないので、1打席1打席を大事にしていきたい」。2年連続日本一を狙うチームはオープン戦無傷の3連勝で貫録の単独首位。バレンタイン監督も「選手達の競争を楽しんでベンチから見ているよ」と余裕の表情だった。

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笑いあり涙あり…岩本最後の「まいど!」 [デイリー]

ガンちゃんらしく、引退試合もオモロかった。日本ハム・岩本勉投手(34)の引退記念登板が5日、ロッテとのオープン戦(札幌ドーム)で行われた。

背番号18が最後の先発登板。相手も長年の功績に「敬意の三振」のパターンかと思いきや…打席は2歳年上の1番・堀だ。初球127キロの頭部付近への“危険球”で威嚇したが、逆にカウント2−2から直球を左前に打ち返されガックリ。

1死を取るまでの登板予定が、あまりの乱調?ぶりに、なぜかベンチから同級生・新庄が、投手コーチをまねて歩み出てくると、マウンドでボールを奪い取り、足でマウンドの土をならしながら「はい、ご苦労さん!!」と降板通告。スタンドも腹を抱える爆笑KO降板となった。

手荒くマウンドから引きずり下ろされた岩本は、ユニホームのまま“新職場”のテレビ中継席に駆け込み「打たれて100%諦めがつきました」と笑わせた。

試合後はナインに胴上げされ「最高の青春をありがとう」と涙。最後にお立ち台で16年の感謝を込めて叫んだ。「まいど!おおきに!」−。

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王が負けた…この悔しさ米で晴らせ[デイリー]

この屈辱は2次リーグで晴らす。皇太子ご夫妻の台覧試合となった野球の世界一を争う第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンド最終戦で、王JAPANが韓国に2−3で逆転負け。日本は2勝1敗で2位に終わり、目標としていた1位でのアジアラウンド突破はならなかった。韓国と共に出場する12日(日本時間13日)からの2次リーグ。悔しさを糧に、準決勝進出を勝ち取る。

敗戦の瞬間、一塁ベンチで固まった。皇太子ご夫妻観戦の台覧試合で、盟友の長嶋氏の前でもあったが、心ならず敗軍の将となった王監督は、歓喜の韓国ナインを両目にしっかり焼き付けた。

4回2死満塁の絶好機を右翼・李晋英の好捕に阻まれ、8回には李承Yに逆転被弾。「韓国の投手がよかった。向こうのライトと打線でもヒーローが出たのが今日の我々の敗因です」と素直に脱帽した。

韓国とは米アナハイムの2次リーグで10日後に再戦。「負けたのが今日でよかった。アメリカでは負けられない」。試合後、王監督は選手を前に力強く雪辱を誓った。

「まだアメリカに行って戦える。かえってよかった。今日の厳しい試合を生かしたい」。この1敗の悔しさを胸に、王JAPANは6日、米本土に渡り、世界制覇の夢を結実させる。

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渡辺俊、WBC使用球に沈んだ…[デイリー]

野球の世界一を争う第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次リーグA組最終日は5日、東京ドームで行われ、日本は韓国に2−3で逆転負けし、2勝1敗で同組2位に終わった。

万全のはずのサブマリン渡辺俊に落とし穴が待っていた。「いつも通り投げていたが、抜けて全部内角へ行ってしまった」。公式戦でもなかった1試合3死球は、WBC使用球への適応に苦しんだ証拠だった。

立ち上がりは完璧だった。1、2回を三者凡退に抑え、3回、2死満塁のピンチは元・同僚の李承Yを三飛に打ち取りしのいだ。だが、「やらなくていい1点をやってしまった」。

5回、無死一塁から死球をきっかけにピンチを広げると、犠飛で1点を失った。さらに続く李鍾範にも死球を与えたところで降板。「最悪の形でマウンドを降りてしまった」と悔やんだ。

それでも4回2/3を1失点。責任は十分に果たした。「アメリカでは球数も増えるし、修正したい」。失敗を取り返す機会は十分にある。

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日本逆転負け、王監督米で雪辱[ニッカン]

王JAPANが、韓国に逆転負けを喫した。アジアNO.1での2次リーグ行きをかけた全勝対決に、王貞治監督(65)はサブマリンエース渡辺俊介投手(29=ロッテ)を先発させ必勝を期した。最少得点差の勝負の中、2次リーグを見据えた投手交代も行ったが、8回1死一塁で李承Y内野手(29=巨人)に、石井弘寿投手(27=ヤクルト)が逆転2ランを浴びた。12日(日本時間13日)から米アナハイムで始まる2次リーグには、アジア2位の立場で臨む。日本代表はリベンジを胸に、6日、渡米する。

アジア2位に終わった現実が、そこにあった。悔しさを刻み込むように、王JAPANの戦士達は試合後のベンチを離れなかった。視線の先には「アジア王者」として左翼席へ挨拶に向かう韓国チームがいた。「今日の厳しい試合を生かしたい。アジアを1位で通過した方が優遇(2次リーグの試合時間などで)されるが、初心に帰って、気持ちを1つにして戦いたい」。王監督は悔しさを押し殺して、敗戦を振り返った。

叩いた石橋が、割れた。1点リードの8回。王監督は2回を無失点に抑えた杉内から、セットアッパーの石井弘に交代した。必勝を期すからこそ形にこだわった。9回の大塚へとつなぐWBC版「勝利の方程式」が完成するはずだった。だが、1死一塁から李承Yに逆転2ランを浴びた。「あそこは打った選手をほめるべき。8回のあそこで見事な本塁打を打つバッターとライトのヒーローが出た。そこが我々の敗因と言える」。2点リードの4回、2死満塁。西岡の右翼への飛球を、右翼手の李晋暎がダイビングキャッチした。一塁走者はイチロー。試合を決める3点を追加するはずが、逆に試合の流れを奪われた。

王監督は試合終了と共に気持ちは切り替えた。6日は2次リーグの舞台、米国に旅立つ。「コールド、コールドで、今日も楽な勝ち方では本戦に入ったときに、楽な考えで進んでしまう。厳しい試合をして、かえって良かった」と王監督はこの1敗を前向きに受け止めた。2次リーグでは、15日に韓国と再び対決する。「そんなに得点が取れないのは分かった。15日はぜひ雪辱したい」と王監督は言い切った。

この日は長嶋茂雄巨人終身名誉監督も観戦に訪れていた。共に日本代表を率いたが、長嶋氏はアテネ五輪の本番を前に病に伏した。「そういう意味ではミスターも志半ばだっただろうから」。この1戦は4万353人を動員した。長嶋氏はもちろん、国民の期待も王監督は肌で感じた。最大の目標は米国で日の丸を掲げること。本当の戦いはこれから始まる。

◇WBC1次リーグの日本人選手成績

打者試合打数得点安打本塁打打点四死球盗塁打率
西岡(ロ)310451733.500
松中(ソ)311650230.455
小笠原(日)312350200.417
多村(横)38432560.375
川崎(ソ)39531322.333
里崎(ロ)39330200.333
岩村(ヤ)310130311.300
イチロー(マ)313330131.231
福留(中)310211200.100
金城(横)32110000.500
和田一(西)22000000.000
新井(広)12110000.500
相川(横)12010000.500
青木(ヤ)211101001.000
今江(ロ)210102001.000
宮本(ヤ)110101001.000
谷繁(中)11000000.000
チーム31043437531187.356

投手試合勝利敗戦投球回安打三振失点自責点防御率
上原(巨)110576223.60
渡辺(ロ)1004 2/331111.93
松坂(西)110433112.25
清水(ロ)100305000.00
杉内(ソ)100202000.00
藤川(神)2001 1/312000.00
薮田(ロ)100100000.00
大塚(レ)100103000.00
小林(ロ)1001332218.00
石井(ヤ)1010 2/3212227.00
藤田(ロ)1000 1/301000.00
和田毅(ソ)登板なし
久保田(神)登板なし
チーム321241927883.00

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見えない重圧…イチロー、米で雪辱だ[スポニチ]

この借りは米国で返す。「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の1次リーグは2試合を行い、日本は韓国に2−3で逆転負け。2−1の8回、李承Y内野手(29)に逆転2ランを浴び、2勝1敗でA組2位に終わった。3戦全勝は逃したが、目標はあくまで世界一。2次リーグでの雪辱を誓ったイチロー外野手(32)ら日本代表は、6日に渡米する。

イチローの力のない打球が遊撃に飛んだ。1点が遠かった。最後の打者に終わってから20分たった記者会見。背番号51はまだ悔しさを整理できていなかった。「この結果に満足していたとしたら、僕は野球を辞めなきゃいけない。どうしても点を入れなきゃいけない状況で取れなかった。1点を取れば、その1点だけじゃ少なく感じるし、逆に取られれば、その1点が遠く感じる。それが野球です」。

走攻守全てに魂を込めた。「久し振りに熱くなった」と話す試合で、2回に右前打を放つと、続く西岡の打席で今大会初盗塁。5回1死二、三塁のピンチでは李炳圭(イ・ビュンギュ)の右犠飛を捕球すると迷わず三塁へ送球した。僅かに本塁方向へそれてセーフとなった。だが、三塁走者の本塁突入よりも、二塁走者の三塁到達の方が早かったため、アウトになれば併殺となり、失点を防げる紙一重のプレーだった。7回には厳しい内角への投球で尻に死球も受けた。どんな状況でも表情1つ変えない。だが、8回、無情にも自分の頭上を越えた2ランで試合は決した。

「アジアラウンド(1次リーグ)では向こう30年、日本に勝てないと思わせるぐらいやっつけたい」。2月20日。福岡合宿初日の発言に、他国のメディアは過敏な反応を示した。メジャーリーガーへの注目度は想像以上だった。選手の視線を感じて、練習から全力プレーで“手本”を示す必要があった。この日、試合前には皇太子ご夫妻に招かれ「僕にとって日本ではあと1試合。できるだけたくさんの方に見てもらいたい」と話した。見えない重圧とも闘った3試合で13打数3安打。その悔しさは本人にしか分からない。

だが、これで終わった訳ではない。2次リーグからは戦い慣れた米国に舞台を移す。「普段戦っている選手たちがアメリカにいる。その選手達と国を代表して戦える。違った感情も生まれる」。韓国に雪辱する機会も米国を倒すチャンスもまだ残っている。

「ベンチに戻ってみんな悔しい顔をしていた。この大会に懸ける思いが強いと感じたし、心強いと思った。アメリカで今日の負けをいい方向に変えられるかは自分たち次第です」。この1敗を教訓にすればいい。世界一を勝ち取るために、イチローは日の丸をつけたのだ。

◇川崎、会心弾も

日本代表・川崎の会心の1発は実らなかった。2回、金善宇(キム・ソンウ)の甘く入ったチェンジアップをとらえて右越えソロ。ベンチに戻った直後は「最高です」と笑顔を見せていたがまさかの逆転負け。試合後は「悔しいですね。野球なので、こういうこともある。次に戦う時は勝ちたい」と2次リーグでのリベンジを誓っていた。

◇西岡キッチリ

西岡が初回に左前打。二盗を決めて先制のホームを踏むなど2番としての仕事をきっちりとこなした。今大会は10打数5安打7打点と大爆発したが、最後の最後にチームが3連勝を逃し「まだ向こうでも試合があるので、しっかり練習してやっていこうと思います」。イチローの“最強恋人”として、2次予選でも期待がかかる。

◇松中「出直し」

主砲・松中が「足」で3試合連続の先制点をもたらした。初回、2死三塁で、一、二塁間へのゴロは金鍾園(キム・ジョングク)に好捕されたが、全力疾走の4番打者は一塁へ間一髪セーフ。今大会通算2打点目を稼いだが、期待される本塁打はなし。チームも逆転負けに試合後は「また、出直しということ」と一言話しただけだった。

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王監督誤算…万全継投が裏目に[スポニチ]

お立ち台に立つ李承Yの姿を王監督はベンチで食い入るように見つめた。手にしたコーヒーはいつもより苦かった。全幅の信頼を寄せ、8回に投入した石井弘が李承Yに逆転2ランを被弾。3連勝で1次リーグを1位通過する計算が崩れた。

「(石井弘が)ホームランを打たれると分かっていれば代えない。一生懸命投げた結果。終盤8回にあれだけ素晴らしいホームランを打たれた。相手の選手を褒めるしかないよ」。そう強がったが、悔しさまでは隠せなかった。

1点リードの6回から投入した杉内は2回を完全。しかし、2回で28球と余力を残していた杉内を代えたのが裏目に出た。8回1死一塁から石井弘が李承Yに投じたスライダーが真ん中に甘く入った。「失投という言葉は許されないんです」。石井弘はそう話すのが精一杯だった。

コールド勝ちした1、2戦と違い、緊迫した試合展開。2点を先制したが、主導権を握れなかった。4回2死満塁では西岡の鋭い当たりが右翼手の美技に阻まれた。7回も無死からの走者を生かせず、逸機の直後に逆転を許した。

王監督は試合後、選手を集めて緊急ミーティングを行い「負けたのが今日で良かった。アメリカに行ったら負けられないんだ」と諭すように言った。頭の中には米国本土での戦いに向けた構想がある。「6日間あるし、手直しはできる」と投手陣の再編の可能性を示唆。左ひじ違和感で2次リーグから復帰する和田毅、1次リーグで好投した杉内、清水らが先発に食い込む可能性もある。

「2次リーグの優遇がなくても、それを乗り越える戦いができればいいんだよ」。2次リーグでも韓国とは同組。雪辱への思いは、より強く、より深くなった。

◇渡辺俊「自滅」

エース渡辺俊が微妙な制球に苦しんだ。4回まで無失点で切り抜けたが、5回に1点を失い、李鍾範(イ・ジョンボム)にこの試合3つ目の死球を与えたところで降板。4回2/3を3安打1失点にも「立ち上がりは良かったけど自滅です。集中力が足りなかった。最悪の形でマウンドを降りた。(3死球は)シンカーが抜けた。何とかします」と表情は険しかった。

◇大塚KKK斬り

守護神の1人、大塚が6番手として9回に登板。1点を追う展開の中、3者連続三振に仕留めた。メジャーでの2年間は中継ぎだっただけに「とにかくストライク先行でリズムよく投げて攻撃へ移りたかった。久し振りのストッパーで近鉄時代を思い出しました」。メジャー軍団を相手にする2次リーグに向けて「次は勝っている展開で投げたい」と話した。

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王ジャパンNEXT…米国以上に好投手を集めたメキシコが脅威[サンスポ]

WBCの2次リーグは12日(日本時間13日)から始まる。2次リーグ進出を決めた日本と対戦するのは、米国、カナダ、メキシコ、南アフリカで競われるプールBの上位2チーム。もちろん、スター軍団を揃えた米国は強敵。しかし、メジャーの好投手を集めたメキシコは、米国以上に脅威となりそうだ。

◇スーパースター軍団「米国」

大会直前になって出場辞退が相次いでいる米国だが、それでもスーパースター軍団には違いない。ジーター、ロドリゲス、デーモン(共にヤンキース)、ケン・グリフィー(レッズ)、C・ジョーンズ(ブレーブス)、リー(カブス)らが練習するグラウンドは、豪華そのもの。

先発は3年連続2ケタ勝利のピービ(パドレス)、昨季22勝のウィリス(マーリンズ)、“ロケット”ことクレメンス(前アストロズ)の順番に決定した。

ただワグナー(メッツ)が辞退した救援陣に不安が残り、昨年新人で23セーブしたストリート(アスレチックス)、同40セーブで復活したT・ジョーンズ(タイガース)、昨年、セットアッパーからクローザーとして起用されたティムリン(レッドソックス)らをマルティネス監督がどう起用するか注目される。

◇若手中心の苦しい戦力「南アフリカ」

4チームの中で、明らかに力が落ちるのが南アフリカだ。アフリカ大陸から唯一の参加も、若手中心のチーム構成で、メジャーの選手はいない。先発の中心となるのが、ロイヤルズ2Aのアーミテージ。MAX146キロの直球が武器の投手だが、初戦のカナダ戦で、実力がはかれるが…。現地時間4日の練習試合では、アスレチックスに1−13と大敗。本戦を間近に控えてこの結果では2次リーグ進出は難しいだろう。

◇強固な投手陣も打線に不安あり「メキシコ」

サッカーのイメージが強いメキシコだが野球も盛んだ。81年にサイ・ヤング賞と新人王をダブル受賞したバレンズエラ(当時ドジャース)ら数多くのメジャーリーガーを輩出。また国内リーグのメキシカン・リーグは1920年代から始まり、16チームがMLBと同じ春から戦いを繰り広げている。元メジャーリーガーが同リーグで活躍して翌年に復帰する選手も多い。

今回の代表は強固な投手陣を誇る。03年にホワイトソックスで21勝を挙げたロアイザ(アスレチックス)を軸に、メジャー9年で41勝のデセンス(ロイヤルズ)、04年に12勝をマークした24歳のペレス(パイレーツ)が続く。リリーフ陣も昨年67試合登板のリンコン(カージナルス)、マーリンズで先発候補のミトレらMLB所属選手で占めており、ブルペンの層も厚い。

一方で、打線には不安が残る。ベネズエラ、プエルトリコ、ドミニカ共和国と競ったカリビアンシリーズでは、打線がふるわずに0勝6敗で最下位に終わった。今回はメジャー通算315本塁打のカスティーヤ(パドレス)、2年目の昨季、28本塁打、117打点のカントゥ(デビルレイズ)が入り、レベルアップしているが、オリックスのガルシアがスタメンに名を連ねるなど、打線を組むのに苦労している。ガルシアパーラ(ドジャース)が辞退したのも痛手となっている。

◇左打者ズラリ!メジャーリーガー多数「カナダ」

ブルージェイズが本拠地(トロント)を置くカナダ。メジャーリーガーを数多く抱えている。メジャー不参加だったアテネ五輪では3位決定戦で日本に2−11で敗れた。

登録野手15人のうち、10人が左打者で、7人が先発に並びそうだ。米国が1次リーグの対戦で左腕のウィリス(マーリンズ)をぶつけるのも左打者中心を考慮してか。だが要注意なのは右打者のベイ(パイレーツ)で、昨季は打率.306、32本、101打点と大暴れしている。

1次リーグはローウェン、ベダード(共にオリオールズ)、フランシス(ロッキーズ)の順で先発予定。ブルペンには、04年の日米野球で来日したベテランのリーツマ(ブレーブス)らが控える。しかしメジャー屈指のクローザーであるガニエは、昨年の右ひじ手術の影響で出場しない。

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イチロー逆襲誓う!韓国にまさかの逆転負け、2次Lで雪辱だ[サンスポ]

この屈辱は忘れない−。3連勝でアジア最強国を狙った日本だったが、1点リードの八回に李承Y内野手(29)=巨人=に逆転2ランを浴び、まさかの逆転負けを喫した。3戦連続1安打に終わったイチロー外野手(32)=マリナーズ=は「これで満足していたら野球をやめなければいけない」と、12日(日本時間13日)から始まる2次リーグへ向けて決意を新たにした。王貞治監督(65)=ソフトバンク=も「スモール・ベースボールを前面に出して戦う」と戦略プランを固め、雪辱を誓った。王ジャパンは6日、チャーター機で米国へ乗り込む。

日本の野望を打ち砕く白球が、右中間スタンドへ吸い込まれた。「アジア最強」の看板を掲げて米国へ乗り込むはずが、逆転負けで立場は逆転。1次リーグは屈辱の2位通過で幕を閉じた。

「(試合が)終わった雰囲気はよくないですよ。かなり屈辱的な雰囲気でしたね」。仲間と共に一塁ベンチで韓国の歓喜の輪を、見届けたイチローは、口を真一文字に結んだ。1点リードの8回1死一塁。石井の高めに抜けたスライダーが、李承Yに快打された。意気消沈の侍達に、点差を跳ね返す気力は残っていない。9回2死、イチローの遊飛で敗戦が決まった。

「もし満足していたら、僕は野球を辞めなければいけないと思います」。3戦連続1安打に終わったイチローは悔しさを滲ませた。不調の要因を聞かれると「その質問は却下です」と語気を強めた。

「みんながすごく悔しそうな顔をしていた。この大会にかける思いが強いと感じられたことは心強いと思う」。合宿初日から仲間を鼓舞し続けてきたが、大会に入ってからは不調の自分を仲間に支えてもらったのも事実。今度は自分が仲間を助ける番という思いを強く感じた。

「点が取れないということは、相手のピッチャーもよかった」。王監督は、この日登板した5人中、4人がメジャー選手だった韓国投手陣をたたえたが、風はゲーム序盤から後半まで日本に吹いていた。

4回1死二、三塁、川崎は遊ゴロで、三走・岩村が本塁憤死。7回無死一塁で西岡は2球連続でバント失敗後、見逃し三振。いずれも直後の敵の攻撃で失点しただけに、流れを変えたプレーとなってしまった。

「スモール・ベースボールという言葉は好きではないのですが、これからは、こういった野球が重要になるだろうと考えている。アメリカに行ったら華々しい試合はできない。スモール・ベースボールを前面に押し出していこうと思う」。王監督は原点でもある、小技を含めた“スモール・ベースボール”の再徹底を強調した。

中国、台湾という格下相手では、2戦連続コールド勝ちという“大味”な野球を展開できたが、米国を含め、強豪国と戦う2次リーグ以降での打線爆発は難しい。

「今日の厳しい戦いを生かしたい。15日(日本時間16日)にはぜひ、雪辱したい」。2次リーグで再戦する韓国へのリベンジを誓った。この日は負けたが、日本の戦いを再認識する高い“授業料”だったと思えばよい。目指すは世界一。ベースボール大国で、日本が“小さな野球”で頂点に登り詰める。

藤田
「1点もやれない場面だったけど、(李との対決は)違う意味で気合が入りました。」(5回2死一、三塁で登板、昨年まで同僚だった李承Yを三振に仕留めた日本)

◇悔し川崎1号ソロ

川崎が1点リードの2回、右翼席へ1号ソロ。これが決勝点になるはずだったが…。試合後は悔しさをにじませた。「野球なのでこういうこともあるけど悔しいです。次は絶対に勝ちたい、いや勝ちます」。この借りはきっちりと返す。

◇西岡、痛恨のバント失敗

ラッキーボーイの西岡が痛恨のバント失敗だ。7回無死一塁で2球続けてバントを失敗して三振に倒れた。「向こうでも試合があるので、しっかり練習してやっていきたい」。この日も1安打1盗塁と、打率5割で1次リーグを終えたが、気持ちを引き締めて2次リーグへ向かう。

◇ミスター元気に観戦

屈辱的な逆転負けにもミスターは前向きだった。貴賓席で観戦した長嶋氏は試合後、王ジャパンにゲキを飛ばした。「1つくらい負けてアメリカに行った方がよかったんじゃないか。すぐ切り替えて欲しい」。隣で観戦した息子の一茂氏が明かしたメッセージ。大事なのは2次リーグで気を引き締めるにはいい敗戦、という訳。いかにもミスターらしいプラス思考だった。

指揮を執ることがかなわなかった五輪とWBC。大会は違うが、ジャパンを受け継いだ盟友・王監督には大きな期待を寄せる。一茂氏によると、こんなリクエストもしたという。「今こそ日本の野球を世界に認知させるとき。最低でもベスト4にいって欲しい」。

試合中は皇太子妃雅子様と野球談義に花を咲かせ、一茂氏に「西岡と多村は振れているな」と発言。また、勝負の分岐点となった4回2死満塁の李晋暎のファインプレーにはマヒが残る右手で拍手を送ったという。熱い思いで見つめたミスター。勝利を見届けることはできなかったが、海の向こうからの吉報を待つ。

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王JAPAN決壊スモール野球[報知]

◇WBC1次リーグA組

王ジャパンがまさかの逆転負けを喫した。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次リーグ最終戦の韓国戦で1点リードの8回、石井弘が主砲・李承Yに決勝2ランを浴びて、そのまま逃げ切られた。ダメ押しの1点を取りにいった7回には、送りバントを失敗するなど、1点勝負の展開に思わぬ脆さをのぞかせ、アジアラウンド2位で2次リーグへ進出することになった。

国際試合の怖さを思い知らされた。優勝騒ぎのコリアン・ナインを背に、王監督が険しい表情でベンチを後にした。「相手のピッチャーが良かった。チャンスはあったけど点は取れなかった」。最強の日の丸リリーフ陣で、まさかの逆転負け。2試合で30安打の32点をたたき出した打線も、韓国の堅守の前に寸断された。アジアラウンドは、屈辱の2位通過だ。

その瞬間、流れは音を立てて変わった。2点リードの4回2死満塁。西岡の走者一掃と思われた右翼へのライナーが、横っ跳びの超ファインプレーで阻止された。ラッキーボーイだったチーム最年少が、ツキに見放された。続く、1点差に迫られての7回無死一塁の第4打席では、独特の緊張感に押しつぶされた。自らの判断で送りバントを試みるも、2球ファウルで失敗、4球目の外角ストレートを見逃しの三振。重苦しいムードが一塁ベンチを覆った。

8回1死一塁、3番手で登板した石井弘が、痛恨の逆転2ランを浴び、マウンドで顔面を引きつらせた。李承Yに高く入ったスライダーを右翼席へたたき込まれた。わずか1点差。残り2イニングの攻撃を残していたが、日本に勝利の女神はほほえまなかった。

指揮官はベンチ裏にナインを集め、「負けたのが今日で良かった。アメリカで頑張ろう」と声を掛けた。6日には米国・アナハイムでの2次リーグへ向けて、海を渡る。戦いは、まだ続くのだ。試合前、「日本代表への思い入れは強いだろう。ミスターも夢半ばだったから」と、観戦に訪れた盟友の胸の内を思いやり、つぶやいた。夢の続きを受け継いだからには、下を向いているヒマはない。

「あのままコールド、コールドで勝って、今日も楽に勝つと、アメリカの本戦でも楽な考えで進んでしまう。こういう試合になった方が、かえって良かったと受け止めています」と指揮官。韓国にリベンジする機会も、メジャーのスーパースター軍団をそろえるアメリカとの激突も待っている。

アジアラウンド3試合は、2試合連続コールド勝ちの後に、まさかの落とし穴が待っていた。「アメリカでは華々しい試合は少なくなる。スモールベースボールを前面に出して戦う。初心に帰って、気持ちを1つにして戦っていく」。屈辱にまみれた王JAPANが、原点に戻って、米国に乗り込む。

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18年目ベテラン垣内が満塁弾![ニッカン]

ロッテ垣内哲也外野手(35)が7回、勝ち越しの満塁アーチを放った。守備から出場し、この日の初打席で18年目のベテランが健在ぶりを示した。昨年、日本一に輝いたロッテは若手野手の台頭が著しく、危機感いっぱいでシーズンに臨んでいる。垣内は「年々、1打席にかける思いは強くなっている」と1軍死守へ、懸命の日々だ。

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俊介、死球反省

「日本のエース」渡辺が、5回途中1失点で降板した。2死三塁から死球を出してところで球数が60球に達し、走者を背負った場面で藤田と交代。「最悪の形でマウンドを降りてしまった」と反省した。3度出した死球は全てシンカーが抜けたもので「同じ失敗を3回もした」と話す。「次は球数も増えるし、アンダースロー対策をしてくるチームをどう抑えるかはシーズン中と同じ」と気持ちを切り替えていた。

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藤田は李斬り

藤田は5回2死一、三塁のピンチで、同僚の先発渡辺をリリーフ。いきなり苦しい場面だったが、昨年まで同僚だった韓国李承Yを外に逃げていくスライダーで空振り三振に仕留めた。「1点もやれない場面だったけど(李承Yとの対決は)やっぱりいいものでした。違う意味で気合が入りました」。同じリリーフ左腕の石井が痛打されただけに、2次リーグでは大事な場面での起用が予想される。初登板を無難にこなし、王ジャパンにとっても大きな「収穫」となった。

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西岡送れず…

西岡は、2−1と1点リードの7回裏無死一塁で、走者イチローを二塁に送れなかったことを反省した。初球、3球目とバントが飛球になってファウル。カウント2−1と追い込まれると、最後は外角直球を見逃して三振。直後に逆転され悔しさも募る。「向こう(米国)でも試合があるので、しっかり練習していきたい」と前を向いた。

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垣内満弾、林孝3安打

ロッテが、この日は2人のベテランが活躍し、日本ハムに連勝した。同点に追い付いた7回、なおも2死満塁で18年目の垣内が、日本ハム建山の甘く入ったスライダーを左翼席最前列へ運んだ。「ギリギリで入りましたね。結果が出て良かった」。15年目の林孝も3安打。「1打席、1球が勝負。今の時点でレギュラーをとれるとは思っていない。今のメンバーは素晴らしいですから。ただ、自分はけがなく、1軍で使ってもらえるように準備するだけ」と話した。

WBCに主力8人を送り出しても、高いレベルの競争がチームを活性化し続けている。オープン戦で、昨年アジア王者の強さを失わない。バレンタイン監督は「シーズンに向け、順調にきている」。主力を欠く戦いでもチームは揺らぐことなく勝利を重ねている。

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久保、要所締め

昨年の新人王、久保がオープン戦に初登板した。先発し初回に2失点も、3回1死三塁から連続三振を奪うなど要所を締めた。「今日はボールが先行してしまい、内容は良くなかった。その中で課題とするボールを試せたのは良かった」とコメントした。

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野村監督不敵…「予告先発廃止」却下の腹いせ[夕刊フジ]

◇「1人投げただけで代えてやる」

予告先発廃止の提案が却下されてしまった楽天・野村監督だが、きっちり次の策を用意していた。予告先発で登板させた投手を、打者1人に投げただけで交代させる奇策を用い、相手チームを撹乱するのだ。

野村監督は、「当然、考えとるわ。1イニングどころか、1人投げたところで代えてやる。特にロッテはそうや。相手投手を見て打順を変えてくるんだからな」とニヤリ。結果的に相手チームは先発投手を読み間違えたのと同じ形となるが、相性別で打順を決めているロッテに対しては効果が期待できる。

実は過去に2度、野村監督はこの手を使っている。1回目は南海時代の76年5月15日のロッテ戦。サイドスローの佐々木を先発にし、ロッテが左打線を並べると、2番打者のところで左腕の星野にスイッチ。「あの時、カネさん(当時のロッテ・金田監督)が怒ってなあ。でもルール違反じゃないからな」と振り返る。

また、ヤクルト時代の90年10月1日の広島戦でも右の郭建成を先発に起用。広島が偵察メンバーにしていた3番に左の長内を入れると、郭が1球で1番・野村を打ち取ったところで左腕の加藤に交代。3−1でまんまと快勝した。

野村監督
「後攻だと相手が守備につくまで先発が1回投げんといかん」と泣きどころもあるが、「でも、先攻なら1人で代えられる。」

オープン戦はロッテに敗れ、ソフトバンクに勝ち試合を追いつかれて引き分けるなど、3戦して勝ち星なしといきなりの苦戦。予告先発制度の撤回を却下された腹いせに、“野村スペシャル”を乱発する可能性は十分ありそうだ。

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