わたしはかもめ2006年鴎の便り(3月)

便

3月16日

千葉ロッテ7−3オリックス(千葉マリン)

ロッテは先発候補のバーンが5回2/3を3失点とまずまず。球速は不足だが、チェンジアップを効果的に絡めて補った。控え主体で組んだ打線は垣内と竹原が2点本塁打。共に吉井が不用意に投げた初球を左翼席に豪快に打ち返した。

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オリックス0000120003
千葉ロッテ00123001x7

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WBC…2次リーグ1組

◇日本1−2韓国(エンゼルスタジアム)

日本は0−0の8回に2点を取られて韓国に競り負けた。1死一塁から中前打され二、三塁。ここで杉内を救援した藤川が李鍾範に左中間二塁打された。日本は9回、先頭西岡の左越え本塁打で1点差に迫った。1死後、松中も安打したが、新井、多村が連続三振に倒れた。先発の渡辺俊は6回を1安打無失点と好投したが、前半の拙攻が響いた。

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韓国0000000202
日本0000000011

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渡辺6回零封…両軍の“ボビーの教え子達”活躍[夕刊フジ]

◇西岡は意地の1発

WBC2次リーグで日本代表は韓国に雪辱を果たすことはできなかった。しかし、先発の渡辺俊介(ロッテ)は6回74球、1安打無失点の快投で、1次リーグで逆転2ランを放った元同僚の李承Y(巨人)にもヒットは許さず。打っては9回、西岡(ロッテ)の1発。両軍ベンチに並ぶ計9人の「ボビーの教え子達」の活躍が光った。

日本は1次リーグ韓国戦と同じ渡辺、里崎(ロッテ)のバッテリー。渡辺は韓国戦では3死球を与える不安定な投球だったが、この日は完璧な内容だった。唯一のピンチは2回2死一塁で趙寅成に右前打を許した直後の2死一、二塁。しかし渡辺は金敏宰から空振り三振を奪い、危機を脱した。許したヒットも二塁を踏ませたのもこの場面だけ。3回から6回まで4イニング連続3者凡退という最高の投球で韓国打線を封じてみせた。

今回の日本代表は04年の球界再編騒動のさなかに浮上した、事実上の「ダイエー・ロッテ合併球団」だった。ロッテは先発の渡辺を筆頭に投手5人、野手3人の計8人もの大所帯で、さらに広報担当者と監督専属の通訳まで派遣する力の入れよう。王監督のお膝元、ソフトバンクの松中、川崎、和田、杉内と、緊急帰国の石井弘(ヤクルト)に代わって召集された馬原の計5人をはるかにしのぐ。

日本代表は昨年末のチーム編成にあたり、派遣希望選手を多めに載せたリストを各球団へ渡した。ところが、「何とロッテだけ希望選手全員に対して派遣OKと返答してきた。バレンタイン監督が承諾したようで、代表サイドもさすがに『こんなに出して大丈夫か?』と驚いていた」(球界関係者)という。日本代表も編成が難航していたため、渡りに船とばかりにボビーの好意に飛びついた。

ボビーの狙いは何なのか。あるロッテOBは「ロッテの選手が活躍すれば、米国ではボビーの存在がクローズアップされてメディアも飛びつく。将来の米球界復帰を考えてもよいアピールの場なので、例の誤審問題で西岡に傷が付きそうになると審判を非難するなど必死だ。また、親交の深いWBC親善大使のラソーダ氏の顔も立てたのだろう」と解説。ボビーは昨季終了後にドジャースの監督就任が噂されるなど、ラソーダ氏と太いパイプを持つ。いずれ訪れるロッテ監督退任を考えれば、ラソーダ氏とのきずなを一層深めて損はない。

さらに好都合なのは韓国代表で、目下5本塁打10打点と大当たりの李承ヨプも教え子の1人。李は1次リーグで逆転2ランを放ち、予選1位突破を目指した日本を一撃で沈めた大砲だ。ボビーにとっては日韓どちらが勝っても自分の名声が高まるオイシイ構図でもあった。

とはいえ、現場の渡辺は「スンヨプの対策は問題ない」と試合に集中。女房役の里崎も「前と違った攻め方も考えているし、対応されたら途中で変更する」と、作戦を二重、三重に組み立てて試合に臨んだ。日本は追撃及ばず敗れたが、日の丸を背負ったボビーの教え子達は歴史に残る決戦で自分の仕事を確実にこなした。

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バーン、当確ローテ

新戦力バーンが古巣相手に好投した。4回まで僅か1安打投球。5、6回に長打から3点を失ったが、風速10メートルの強風下で結果を出した。中4日での先発。「アメリカ、近鉄でもそうだったが(中4日は)自分のリズムに合っている」。この間隔を守れば21日の最終オープン戦(対楽天)を挟んで、開幕カードの26日ソフトバンク第2戦先発が有力。昨季の対戦防御率で0.51と得意にしており「チームのために貢献するだけだ」とまずは開幕ローテ入りに当確ランプをともした。

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竹原120メートル特大弾

「清原効果」で2年目竹原が特大のオープン戦第1号を放った。5回、初球のスライダーを左翼席中段まで運ぶ120メートル弾。ダメ押し2ランとなってバレンタイン監督を喜ばせた。試合前、オリックス清原の打撃練習を食い入るように見詰め「自分と同じようなタイプ。実績のある方ですし、何でも吸収したかった」。和製大砲の呼び声が高く、球界を代表するスラッガーからヒントを得ていた。

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メキシコを応戦します!!

バレンタイン監督は惜敗の中にもロッテ勢の活躍をたたえた。「里崎は適時打は逃したがヒットを打って、西岡はホームラン。渡辺俊は彼本来の力を出し切った」。勝敗の行方が気になったのか、オリックス戦の試合中も関係者を通じて途中経過を細かに聞いていた。「本当に残念な結果。打線が機能しなかったが、シーズン中ならまた結果は変わっていたかも。明日はメキシコを応援します」と、かすかに残る日本の準決勝進出に望みを託した。

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不動の2番WBC2号

日本唯一の得点は、西岡の本塁打で挙げた。2点を追う9回、先頭で打席に入り、内閣低め直球を左翼スタンドに運んだ。「何とか塁に出ようと思って、振ったらたまたまホームランになった」。前の打席の6回には、前打者のイチローが犠打。1死二塁とチャンスをお膳立てしてもらったが、遊ゴロに倒れた。「せっかくチャンスをつくってくれたのに打てなかった」と、汚名返上のために中注力を高めていた。

王監督から不動の2番に指名され、全試合に出場。1次リーグ初戦、中国戦の勝ち越し本塁打に続き、今大会2本目の本塁打になった。大舞台でつかんだ自信は計り知れない。「負けたのは悔しいけど、まだ可能性はある。気持ちは切らさずに、明日の結果を待ちたい」と前を向いた。

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今江、途中出場も

負傷した岩村に代わって急遽途中出場したが、2次リーグ初出場ということもあり攻守共にリズムに乗り切れなかった。8回の守備では相手の気迫のヘッドスライディングの前に、タッチしたグラブからボールがこぼれ、打撃も2打席凡退と本来の力を発揮できず。試合後は、無言で球場を後にした。

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ボビー監督、王采配に???[デイリー]

2次リーグ1組の日本は15日、カリフォルニア州アナハイムのエンゼルスタジアムで韓国と対戦し、1−2で競り負けて1勝2敗となり、自力での準決勝進出がなくなった。3勝した韓国の準決勝進出が決定。

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が、王監督の采配に疑問を投げかけた。8回、杉内から藤川にスイッチした継投に触れ「8回の場面で薮田が出てこなかったのはビックリした」と語った。

ロッテは8選手が日本代表に名を連ねており、バレンタイン監督も韓国戦経過が気になっていた。この日は千葉マリンでオリックス戦が行われたが、試合中に時折、ベンチから姿を消し、テレビ中継に夢中になっていた。

日本の敗戦について日本語で「ココロの中は病気デスネ〜…」(悲しいの意味?)と切り出すと「(渡辺)俊介は回が終わるごとにいい表情になった。西岡の本塁打はいいニュースだ」と続けた。だからこそ、“自分が指揮を執っていたら”という思いがあったのかもしれない。

接戦をモノにできなかった王JAPANを「短い期間だしチームがうまくいってなかった部分と、個人が重圧を感じてしまったのだと思う」と分析した。米国人ながら「明日(日本時間17日)はメキシコを応援するよ」と話した。

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西岡、反撃ののろし弾も実らず…[デイリー]

2次リーグ1組の日本は15日、カリフォルニア州アナハイムのエンゼルスタジアムで韓国と対戦し、1−2で競り負けて1勝2敗となり、自力での準決勝進出がなくなった。3勝した韓国の準決勝進出が決定。

反撃ののろしは確かに上げた。2点を追う9回、先頭の西岡は内角低めのボールをすくい上げ、左翼席にアーチを架けた。

「何とか塁に出たい一心で振ったのが、たまたまホームランになっただけ」。頭にあったのは勝つことだけ。本塁打という結果は最高だったが、勝利には届かなかった。

6回1死二塁の先制機には遊ゴロに倒れた。「チャンスに打てなかった。ホームランを打ったことより、試合に負けたことがすごく悔しい」。その表情はどこまでも険しかった。

米国−メキシコ戦の結果次第では、準決勝進出の可能性はある。「日本も(韓国に)劣ってはいない。すごく悔しいんですけど、まだ気持ちを切らないようにしたい。しっかり願って、結果を待ちたい」。手元に戻ってきたホームランボールを握り締めて球場を後にした。

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今江、痛恨の落球…無言貫く[デイリー]

2次リーグ1組の日本は15日、カリフォルニア州アナハイムのエンゼルスタジアムで韓国と対戦し、1−2で競り負けて1勝2敗となり、自力での準決勝進出がなくなった。3勝した韓国の準決勝進出が決定。

8回、1死一塁での中前打で一塁走者が三塁を狙った。日本の中堅手・金城は三塁へ好返球。タイミングはアウトだったが、タッチした今江のグラブからボールがこぼれてしまった。岩村の負傷で3回から守備に入り、勝負どころで痛恨の“落球”。打っても2打数無安打だった今江は無言を貫いた。

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また不手際…順位決定法変更していた[デイリー]

WBCは運営面で不手際が続く。3チームの勝敗が並んだ場合、これまで当該チーム間の

(1)
勝敗
(2)
失点率
(3)
防御率
(4)
打率
(5)
くじ引き

の順と、発表されていた。しかし、日本の関係者が韓国戦の前に順位決定方法を主催者に確認すると、3チーム中2チームの失点率が同じ場合は防御率(3)ではなく、当該2チームの対戦成績(1)で順位を決めることが分かった。決定方法の順序が変更されていたとも受け取れる。米国戦で勝ち越し点が取り消されたことで表面化した審判員の問題も含め、次回への課題は多い。

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“疑惑の判定”の質問書再提出[デイリー]

WBC日本が15日、米国戦での判定変更について主催者から得た回答を不服として、再び質問書を提出した。

12日の米国戦でタッチアップから日本が得点したが、米国からの抗議後、米国人球審によって「離塁が早かった」として判定がアウトに変更され、得点も認められなかった。主催者の「球審は最初からアウトと判断していた」との回答に対し、日本代表は「ならば、米国監督が抗議に出てくる前に判定を変えればよかったのではないか」と指摘。あらためて判定変更の経緯について説明を求めた。

また、公平性を確保するため、審判団は参加国・地域の全てからの審判員で構成することを検討することを提案した。

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俊介6回0封も「負けては」[ニッカン]

◇WBC2次リーグ1組:韓国2−1日本

最後まで、逆転を信じたサブマリンの思いは届かなかった。先発した渡辺が、6回74球を投げて0封。韓国打線をわずか1安打に抑える完璧な投球を見せたが、報われなかった。「自分のピッチングができたけど、負けては仕方がない」。試合後は、力無く語るしかなかった。

1次リーグ最終戦に続き、2度目の韓国戦。韓国応援団によって、完全なアウエー状態となったが「シーズン中も阪神戦やソフトバンク戦はそうだし、むしろそういう時の方がいいピッチングができる」と逆に集中力を高めた。

ここまで5本塁打と絶好調だった昨季までの同僚、李承Yには、厳しい内角攻め。公言していた通り、無安打に抑えてみせた。上原、松坂はいずれも5回で降板したが、テンポ良く、日本先発投手陣最長の6回を投げ切った。それでも「無駄なフォアボールがあったし、あと1イニングぐらいは投げられた」と決して納得はしていない。

試合後、沈痛な面持ちで球場を後にする選手が多い中、「まだ可能性はありますから」と気丈に語った。自分がやれる仕事は完璧にこなした。あとは祈ることしかできない。

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ロッテ・バーン、合格ローテ[報知]

ロッテは先発・バーンが5回2/3を4安打3失点と試合を作った。攻撃では垣内、竹原が1発を放ち、持ち味の長打力をアピール。オリックスは開幕ローテ確実の吉井が5回7安打6失点と今1つの内容で、開幕に向けて不安を残した。

昨年までの仲間をカットボール、シンカーで容赦なく打ち取った。ロッテのバーンが初対決となる古巣・オリックス相手に5回2/3を4安打3失点。これでオープン戦3連勝で、先発ローテの座を勝ち取った。

4番の中村を低め中心の投球で内野ゴロに仕留め、2打数無安打に封じるなど、投球術が光った。中4日の登板となったが「本人が『中4日でいける』と言ってくれたからね。いい投手だ」とバレンタイン監督はたたえた。助っ人右腕も「オリックスではオープン戦でも10日くらい登板間隔があいた。ボビーには、きっちりと投げる機会を与えてもらった」とハードスケジュールを苦にしていない。千葉マリン名物の風速10メートルの強風にも「制球は乱れなかった。この球場がホームだから慣れないとね」と自覚十分。昨年、11勝(4敗)を挙げながら、オリックスに移籍したセラフィニの穴は十分、埋まりそうだ。

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バーン先発合格点[スポニチ]

古巣オリックスを相手に新外国人バーンが5回2/3を4安打3失点。中4日での登板に「米国時代や近鉄ではこのリズムで投げていた。オリックスでは登板間隔が長くてペースをつかむのが難しかった」。昨季4勝に終わった右腕はテンポよく打たせてとった。中継ぎ起用を検討していたバレンタイン監督も「しっかりと試合をつくってくれた」と先発に合格点を与えていた。

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ボビー、メキシコ応援[スポニチ]

オリックスとの試合中もロッカーとベンチを往復するなど、ロッテのバレンタイン監督は途中経過を何度もチェックしたが、敗戦に「心ノ中ガ病気ニナッテイマス」と日本語で悔しがった。先発・渡辺俊の力投や西岡のアーチと“教え子”達の奮闘は目立ったが「準備期間が短くて打線が機能しなかった。それで個々が余計な重圧を受けていた。 はメキシコを応援する」と母国よりも日本の準決勝進出を願っていた。

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ボビーが王JAPANの準決勝進出願う…17日「メキシコ応援」[サンスポ]

笑顔から一転、表情が曇った。オリックスに勝利した試合後、話題がWBCの日本の敗戦に及ぶと、バレンタイン監督は日本語で「ココロノナカガビョウキデスネ…」と自らの落胆ぶりを表現。「結果は残念。でも、ロッテの選手はよく頑張っていたと思う」と静かな口調で話した。

WBCに8選手を送り出したバレンタイン監督。この日の試合中も、常に経過を気にしていた。渡辺の好投を喜び、西岡の本塁打を絶賛。里崎の幻のタイムリーに悔しがった。「渡辺には試合中、1度でいいから笑顔をみせて欲しいとお願いしていた。彼は最後に笑顔をくれた。彼らはとてもいい経験をしている」。海の向こうで活躍する“ボビー・チルドレン”をたたえた。

「米国が負ければ、日本が進む可能性がある。明日(17日)はメキシコを応援します」。ボビーは今、WBCに夢中。アジア王者の指揮官は、王ジャパンの準決勝進出を心から願っている。

◇バーンが“古巣”ねじ伏せた!先発へ前進

先発のバーンが5回2/3 4安打3失点で先発ローテ入りをアピール。古巣をねじ伏せたことにも「そんなに神経質にはならなかった。やるべきことをやっただけ」と淡々。バレンタイン監督は「持ち味を出し、きっちりと試合をつくってくれた」と新戦力の好投に笑顔だった。

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渡辺俊、好投も報われず[スポニチ]

エースと呼ばれるに相応しい74球だった。それでも渡辺俊の快投は報われなかった。

「この緊張感はプレーオフか、都市対抗2次予選みたいだった」と言いながら、6回を1安打無失点。唯一、得点圏に走者を背負った2回2死一、二塁では金敏宰(キム・ミンジェ)を105キロのカーブで空振り三振。絶好調の李承Yも「里崎と考えた通り」と直球主体の投球で2打数無安打に抑えた。5日の1次リーグ(東京ドーム)では同じ韓国相手に4回2/3で1失点。堂々の内容で韓国打線を封じ込めた。それでもチームは敗戦。「メキシコに頑張ってもらうしかない」。王監督からエースに指名されたサブマリンは僅かな望みにかけていた。

◇杉内、四球で自滅

7回から登板した2番手の杉内は8回、四球など1死一、三塁のピンチを招いて降板。続く藤川が打たれて敗戦投手となった。杉内は「四球?あれは痛かった」とぽつり。滑りやすいWBC公認球対策として、様々な方法を試行錯誤してきたが答えはみつからないまま。最後まで対応しきれず四球で自滅した。

◇藤川、直球勝負も…

藤川が1球に泣いた。0−0の8回1死二、三塁。李鍾範(イ・ジョンボム)にオール直球勝負を挑んだが、4球目は内角に構える里崎のミットより真ん中へ。左中間突破の2点二塁打となった。「厳しい場面は僕の仕事だけど、いい結果を出せなかった。国を代表して来たのに申し訳なかった」と米国戦のサヨナラ劇に続く痛打を悔しがった。それでも王監督は「あそこは藤川しかいなかった。しようがない」とかばっていた。

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渡辺俊、もっと投げたかった[報知]

◇変幻自在サブマリン、6回0封報われず

もどかしかった。右腕がうずく。余力はあった。非情の現実を突きつけられた渡辺俊には、虚しさが残った。「結果は負けたので…。本当に悔しい」。スタミナを残してマウンドを譲るジレンマ。球数制限という特別ルールが、サブマリンの続投を許さなかった。

緩急自在の投球は痛快なまでに韓国を幻惑した。1次リーグでは不完全だったシンカーの制球も修正。力強い腕の振りからの超スローカーブは、青の軍団のタイミングを外し続けた。6回をポテンヒット1安打のみで無失点。3万人以上の韓国応援団が異様な雰囲気を作り出したが、「ソフトバンク戦でも阪神戦でも、そういう雰囲気の時の方がいい投球をしてきたから」と力に変えた。

唯一の後悔は序盤にあった。警戒心と力みから2回までに2四球を与え、36球を要した。3回以降は1イニング平均10球以下で片づけただけに、「無駄な四球がなければもう1イニングいけたのに」と唇をかんだ。

6回を投げ終え74球。球数制限の80球が差し迫っていた。スコアは0−0。ルールは変えられない。だが、試合の行方が決しないままの降板は先発投手の本能が拒絶した。「(球数制限は)個人的にはいらないと思います」試合後、会心の投球をした男は歓喜にわく韓国ベンチを複雑な表情で見つめていた。

「あとはメキシコに頑張ってもらうしかない。人頼みですけど、まだ可能性はありますから」王監督からエース指名を受けて臨んだWBC。世界最高のアンダーハンドが底を見せぬまま舞台を去るのは寂しすぎる。

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意地見せたアジア王者ロッテ勢!渡辺俊6回0封、西岡ソロで一矢[サンスポ]

アジア最強軍団・ロッテの一員として十分に存在感を見せつけた。それだけに、悔しすぎる思いが渡辺の胸を突いた。「ある程度自分のピッチングはできたと思うけど、負けたので…。負けたら後がない、という気持ちで投げました」。

この日のサブマリンは完璧だった。5日の1次リーグ韓国戦での3死球の投球とはまるで“別人”。精密なコントロール、タイミングを外す絶妙の遅球で凡打の山を築いた。6回を投げ、打者21人に対して僅か1安打、3三振2四球の無失点投球で韓国打線にリベンジした。

ここまで5本塁打、昨年までの同僚・李承Yには1打席目こそ慎重になりすぎて四球だったが、残り2打席の対戦では遊ゴロと右飛。「どうやって抑えるかはずいぶん前から(里崎と)話し合っていました」と、作戦はまんまと成功した。

攻撃面でもロッテ勢は輝いた。西岡は先頭打者で迎えた9回に左越えソロ。日本に追撃ムードをもたらした。「韓国はいいピッチャーも、いいバッターもいる。日本もそれに劣らないと思っている。でも負けた。韓国をたたえるしかない。すごく悔しい」。

チーム最年少の西岡には色々あり過ぎた第1回WBC。誤審問題に歓喜のメキシコ戦、そしてこの日の敗戦。様々な出来事、事実を必死に受け入れようとしていた。もちろんこのままでは終わらない。もう一回り成長して、世界の舞台に戻ってくる。

◇また打たれた藤川

12日の米国戦でサヨナラ打を浴びた藤川が、この日も決勝打を許してしまった。8回1死二、三塁という大ピンチで登板。自慢の直球を李鐘範に左中間二塁打された。「仕方ないです。厳しい場面?それがボクの仕事ですから…。国を代表して戦ったのに、申し訳なかったです」と唇をかみ締めた。

里崎
「追い込むまでは直球でいけるかと…。渡辺?悪くなかった。イメージ通りに相手のやることの逆をつけました。」
大塚
「正直、悔しい。いい試合はできたけど負けたらダメ。でも明日まで気持ちを切らずにいます。」
鹿取投手コーチ
「選手は全力で立ち向かった。よく頑張ったが、仕方がない。」

◇質問書を再提出

日本代表は米国戦での判定変更について主催者から得た回答を不服として、再び質問書を提出した。12日の米国戦で日本側のタッチアップの離塁が早く判定がアウトに変更された問題で、主催者は「球審は最初からアウトと判断していた」と回答したが、日本側は「米国が抗議に出てくる前に判定を変えればよかったのではないか」と指摘。改めて説明を求めた。

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層厚い!外野手争い激化[ニッカン]

ロッテの開幕ベンチを狙う外野手争いがハイレベルだ。この日、竹原がオープン戦1号、大松が1安打と若手コンビが結果を残せば、垣内は2ラン、諸積は2安打1盗塁、井上は代打で1安打1得点とベテラン組も気を吐いた。競争激化はバレンタイン監督も歓迎で「このチームは層が厚い。今日はみんなが持ち味を出して、きっちり仕事をしてくれた」と仕上がりに自信を深めていた。

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控えの垣内と竹原2ラン[ニッカン]

ロッテは先発候補のバーンが5回途中まで3失点とまずまず。球速は不足だが、チェンジアップを効果的に絡めて補った。控え主体で組んだ打線は垣内と竹原が2点本塁打。共に吉井が不用意に投げた初球を左翼席に豪快に打ち返した。

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日本、韓国に1−2惜敗[ニッカン]

日本は韓国に1−2で敗れて1勝2敗となり、準決勝進出は厳しくなった。

日本は8回、杉内(ソフトバンク)が四球、中前打、失策などで1死二、三塁のピンチを招き、救援した藤川(阪神)が左中間二塁打を浴びて2点を失った。9回に西岡(ロッテ)がソロ本塁打を放ったが、1点差で敗れた。2回の先制機に里崎(ロッテ)の右前打で本塁を狙った二塁走者・岩村(ヤクルト)がアウトになったのも痛かった。

2次リーグ1組は4チームのうち上位2チームが準決勝に進むが、16日(日本時間17日)のメキシコ(2敗)−米国(1勝1敗)で米国が勝てば、米国が進出。メキシコが勝った場合は、3チームが1勝2敗で並び、日本にも進出の可能性がある。

韓国は1次リーグに続く3戦3勝で、準決勝進出を決めた。準決勝は18日(同19日)にサンディエゴで行われる。

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日本不服!再び質問書提出[ニッカン]

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場している日本代表が15日、米国戦での判定変更について主催者から得た回答を不服として、再び質問書を提出した。また、公平性を確保するため、審判団は参加国・地域の全てからの審判員で構成することを検討することを提案した。

12日に行われた米国戦でタッチアップから日本が得点したが、米国からの抗議後、米国人球審によって「離塁が早かった」として判定がアウトに変更され、得点も認められなかった。主催者の「球審は最初からアウトと判断していた」との回答に対し、日本代表は「ならば、米国監督が抗議に出てくる前に判定を変えればよかったのではないか」と指摘。あらためて判定変更の経緯について説明を求めた。

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