わたしはかもめ2006年鴎の便り(3月)

便

3月17日

WBC…2次リーグ1組

◇メキシコ2−1米国(エンゼルスタジアム)

123456789R
米国0001000001
メキシコ00101000x2

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ボビー教授のビジネス論[報知]

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が、本拠地・千葉県内の複数の大学で、客員教授として講義を行うことが17日、明らかになった。球団と大学が協力して目指す地域活性化の一環で、今年の“ボビーマジック”は選手だけでなく、千葉で学ぶ若者達にも発揮されそうだ。

城西国際大(東金市)は、4月1日付でボビーを客員教授とし、経営情報学部の科目「スポーツビジネス論」の担当とする。4月から年間で13回の講義を予定しているが、基本的には同大学の教授が担当し、シーズンで多忙なボビーは数回を受け持つ見込み。

初講義は8月29、30日のソフトバンク戦の前に、千葉マリンで「野球ビジネスの現場を学ぶ」というタイトルで行われる予定。講義は英語中心で行われ、受講するのは同学部の2年生以上の約30人。ボビーもシーズンオフには、東金市のキャンパスで教壇に立つという。ほかにも千葉大(千葉市)や、千葉商科大(市川市)でも教鞭をとる。

千葉大の関係者は「将来的には、こちらのスポーツ関連の研究成果を球団に提供し、球団には学生をインターンシップ(体験就業)で受け入れてもらう、といった協力体制になっていくのでは」と指摘。そのきっかけが“ボビー教授“という訳だ。学生にとっても、生きた授業を受ける絶好のチャンスで、希望者殺到は間違いない。

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ボビー、3大学で客員教授に[スポニチ]

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が4月1日から千葉大、千葉商科大、城西国際大で客員教授に就任することが17日分かった。担当するのは「スポーツビジネス学」と「リーダーシップ論」。プロ野球の現役指揮官に、客員教授の肩書がつくのは極めて異例だ。

南カリフォルニア大時代は「ビジネス学を勉強していた」という同監督は米国でレストラン2店舗を経営。昨年はフロントと共に球場で多様なイベントを仕掛けて球団赤字を38億円から29億円へと削減した。さらに31年ぶりに日本一に導いた手腕に大学側が注目したようだ。城西国際大では「英語でのやりとりも授業の一環」と通訳なしで講義を進める方針で、8月29日には学生が千葉マリンを訪問する“課外授業”も計画されている。

シーズン中のため「監督が大学を回れるのは月に1、2回程度」(球団関係者)となるが、千葉商科大は「時間があるときに来てくれればいい」と柔軟に対応。また千葉大は「将来学生がインターシップとして球団経営を学べるようになればいい」と期待していた。

◇ボビー、国際電話で祝福

メキシコの勝利が決定するとロッテ・バレンタイン監督は、米国遠征に帯同している中曽根通訳に国際電話。「清水らと話した。みんな、とても喜んでいた。米国戦では疑惑の判定もあったが、日本の公正さがこういう形でベスト4という結果になった。準決勝に進出できて非常に嬉しい」と興奮した。韓国とは今大会3戦目となるが「今度こそ勝利できるように私も日本から応援している。日韓戦は世界中が注目する素晴らしい試合になる」とエールを送っていた。

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王JAPAN4強、誤審男ありがとう[報知]

◇WBC2次リーグ1組

王ジャパンが、あの誤審男に救われ?たなぼたの準決勝進出を決めた。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次リーグ1組のメキシコ―米国戦が16日(日本時間17日)行われた。この試合の3回、日本戦で“世紀の大誤審”をしたデービッドソン一塁塁審が、右翼ポールを直撃した打球をフェンス直撃と判断。本塁打を二塁打と判定した“誤審”に、メキシコ選手が怒りに燃え、2−1で勝利。失点率で日本が米国を上回り2位で準決勝へ。18日(同19日)サンディエゴで3度韓国と対戦する。

ミラクルが起こった。吉報は、サンディエゴ市内の中華料理店にリアルタイムで届いた。王監督がガッツポーズを作ると、円卓に大きな拍手がわき起こった。「正直、99%ダメと思っていた。夢みたい。こんな気持ちは久しぶり。神風が吹いた」。声が上ずった。

約2時間前、「また、やりやがった。オレなら、これでもかと(ポールの塗料のついた)ボールを顔の前に突きつけてやるよ」。宿舎のホテルで試合をテレビ観戦していた指揮官が不快感をあらわにホテルのロビーに姿を現した。

米国−メキシコ戦の3回、メキシコの先頭打者・バレンズエラの打球が、右翼ポールを直撃した。先制弾のはずが、12日の日本戦で“世紀の大誤審”を演じたデービッドソン一塁塁審は、ポールの下のフェンスに直接当たったと判断。他の3人の審判と協議した後、二塁打と判定した。

メキシコのエストラーダ監督が抗議する間、日本戦で先発したローアイザは、右翼ポールの黄色い塗料がボールに付着していることを示して周囲に正しさを主張したが、判定は覆らなかった。意図的とも思える誤審でメキシコ・ナインは怒りにふるえた。

そこから王監督は、1人で観戦する気分になれない。4回、米国が1−1の同点に追いつくと、報道陣を誘い、ダウンタウンの中華料理店へ。5回、メキシコ勝ち越しの一報が、記者の携帯電話に飛び込むと、気が気でない。「オレは怖くて見られない」と、テレビの設置してある奥の部屋に“特派員”を派遣。逐一、報告を受けながら箸を運んだ。

「メキシコには、ああいう判定があったから、何クソという気が余計に強くなったんじゃないか。アメリカもプレッシャーはかかるだろう」王監督の推察通りだった。延長13回まで持ち込んで1−0で勝つしか準決勝進出する方法のなかったメキシコは3回に先制した時点で2次リーグ敗退が決まってはいた。が、誤審から“反米感情”に火がつき、1点のリードを必死で守りぬいて、大番狂わせを演じた。

大興奮のまま宿舎に帰り、選手を集めミーティングを行った。「ここまで来たのは、みんなが頑張って、失点を抑えたからだ。メキシコに感謝はするけど、自分達の実力でここまで来た」。世界一へ夢はつながった。

夕食のラスト、指揮官が手にしたフォーチュンクッキー(おみくじ入りクッキー)には、「Your perspective will shift」(あなたの将来はいい方向に変わる)と書かれてあった。「もう失うものは何もない。一丸となってやるのみ」王JAPANの戦いは、まだ終わらない。

◇デービッドソン審判員の素顔

お騒がせのボブ・デービッドソン審判員は、1983年からナ・リーグの審判員に昇格。99年9月の労使交渉中の審判組合の戦術で総辞職した際に辞任するまで17年間在籍したが、評判は悪い。

メジャー監督経験を持つロッテ・バレンタイン監督は「ボークを他の審判より多く取る目立ちたがり屋」と証言する。98年9月20日には、マグワイア(当時カージナルス)の66号本塁打と思われた打球を二塁打に訂正。当時の地元紙は「66号を奪い取ったメジャー最低審判」と酷評した。

野茂英雄がドジャースに在籍していた95年、2ケタ勝利をかけて登板した8月10日の試合を大リーグ最後の「没収試合」にした。当時のラソーダ監督の退場処分にファンがボールをグラウンドに投げ入れて抗議したことへの措置だったが、全米で賛否両論を巻き起こした。

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韓国戦に10人目の敵!王ジャパン、準決勝も“誤審”審判[サンスポ]

神風・王ジャパンの前に再び“誤審”審判が立ちはだかる−。WBC2次リーグで米国がメキシコに敗戦。日本は失点率で米国を上回り、18日(日本時間19日)の準決勝進出を決めたが、3度目の対決となる韓国戦の球審を、日本戦で大誤審犯したボブ・デービッドソン審判員が務める予定になっていることが分かった。この日の米国−メキシコ戦でも右翼ポール直撃の打球を本塁打と判定しない米国有利のミスジャッジで物議を醸した同審判員。米国相手ではないとはいえ、日本側の対応が注目される。

韓国とのWBC3度目の対決が決まった日本の前に再び“天敵”が現れた。あのデービッドソン審判員が韓国戦で球審を務める予定になっていることが明らかになった。

今も日本にとって忘れられないのが2次リーグ初戦の米国戦(現地12日)。同点の8回1死満塁で三走・西岡がタッチアップで生還。直後にマルティネス監督の抗議で判定を覆らせたのが球審を務めた同審判員だった。「走者(西岡)の離塁が早かった」と主張。決勝点が幻に消えた日本は9回にサヨナラ負けを喫した。

同審判員は審判としての経歴は長いが、大リーグ関係者によると技術面に加えて最近は視力など年齢的な衰えを指摘されていた。日本戦の誤審も米国を有利にする意図があったというよりは、本塁からでは西岡の足元がよく見えず、スタート直前に上半身をひねった動作を離塁と判断したのではないかと囁かれていた。

そんな噂を裏付けるかのように、この日の米国−メキシコ戦で大誤審を犯した。メキシコのマリオ・バレンズエラ外野手(29)が3回に放った右翼ポール直撃の打球を本塁打と判定しない致命的なジャッジ。メキシコはポールの黄色いペンキが付いたボールをみせて抗議し、審判団の協議となったが、本塁打は認めらず。メキシコのパーキン・エストラダ監督(58)は「私にもほかのみんなにも本塁打に見えた。そう見えなかったのは審判団だけだ」と皮肉った。

複数の関係者によれば、既にサンディエゴでの準決勝2試合の審判員の配置は内定。同審判員は2試合目の球審になっているという。つまり、もし準決勝が日米再戦になっていたら球審も同じだったことになる。

準決勝は米国相手ではないが、同審判員の耳には米国戦の翌日に西岡が「審判は代わりに小学生を立たせた方がマシ」と発言したことなど、日本が猛批判を繰り返しているという情報が入っている。日本に敵意を感じている同審判員が、公正なジャッジができるかどうかは疑念が残る。

この日の誤審で外されることも考えられるが、決勝進出のかかる大事な1戦で、日本が宿敵・韓国と共に、もう1人の“天敵”と戦わされる可能性が出てきた。

デービッドソン審判員
1983年にナ・リーグの審判員となり、退場宣告を多く出すことで知られていた。99年の審判組合ストライキの際に解雇され、現在はマイナーリーグに所属。いまだにメジャー復帰を果たせていない。98年、マグワイア(当時カージナルス)の66号本塁打と思われた打球に対し、二塁塁審として「観客がフェンス手前に乗り出して打球に触れた」と二塁打を宣告。米国時代から同氏を知るロッテのバレンタイン監督は、米国戦で清水がボークを2つも取られたことに「あいつはボークばかり取る審判だ」と批判していた。

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王ジャパンに神風吹いた!失点率0.01差で準決勝進出[サンスポ]

王ジャパンに神風が吹いた。2次リーグ1組最終試合で、米国がメキシコに1−2で敗れる番狂わせ。自力がなかった日本が、失点率で米国を上回り、準決勝進出が決まった。王貞治監督(65)は「99%ないと思っていた。神風が吹いた」と感激。サンディエゴの奇跡という追い風に乗って、18日(日本時間19日)の準決勝、エース上原を立てて、韓国との3度目の決戦に臨む。

使者からの吉報に大きく目を見開いた。中華料理店でのディナーを終えた王監督の元に、店内のテレビで試合終了を見届けた関係者が全力で駆け寄り、米国の敗戦を知らせた。

「何、ゲッツーか!メキシコが勝ったのか!いや…、正直99%ないと思っていた。神風が吹いたよ。夢みたいだ」。渾身の力で左拳を握った王監督の周囲でメキシコ人客を巻き込んだバンザイコールが起きた。王ジャパンに奇跡が起きた。

この日、担当記者を招集し夕食に誘った。米国戦は1−1の4回表までテレビ観戦。右翼ポールに当たったメキシコの本塁打を二塁打と判定したデービッドソン審判の誤審も目撃した。だが王監督は不満を言うこともなく、「これでメキシコに火がつくんじゃないか」と予言した。

到着した中華料理店でも試合は中継されていたが、あえてテレビが見えないテーブルを選んだ。

「じゃあ、今日はみんなバドワイザーで」。米国を飲む、という意味を込めてビールの銘柄を米国産に指定。全員で飲み干したビールは1試合のアウト分の27杯。指揮官の執念が、米国の野望を飲み込んだのだ。

宿舎に戻った午後9時には選手を招集し、緊急ミーティングを開いた。「みんなが頑張った結果、こうなった。もっと失点していればチャンスはなかった。胸を張っていこうじゃないか」。

米国の自滅も王監督は苦しい戦いの中で力を絞り出した結果だと選手をたたえた。誤審にも切れることがなく9回2死まで試合をもつれさせた米国戦。1失点に抑えたメキシコ戦。この2戦の結晶が、0.01という米国との失点率の差につながった。1度は散った、と覚悟した。だからこそ失うものはなにもない。王監督は3度目の対戦に目を向けた。

「韓国よりうちの方がプレッシャーはない。日本のファンの皆さんに華々しさを見せ、日本の野球を世界に示したい」。蘇った王ジャパンが、再び世界一に向かって登り始めた。

◇上原に任せた!国際大会負け知らず

国際大会負け知らずの上原が、満を持して韓国戦に立ち向かう。ここまで同大会20戦11勝無敗。万全の実績で経験を誇るエースが、韓国打線を封じ込める。

「試合?ちょっとだけ見ました。コメントは明日、お願いします」。宿舎の自室のテレビで米国Vsメキシコを少しだけ見たという上原。試合が終わると第2先発の清水と共に、外出した。気負いはない。

これだけの国際大会に出場していながら、プロ入り後は韓国戦での登板はナシ。それでも大学時代には5試合に登板し、3勝を挙げて防御率は2.18。やはり頼もしい。

「上原しかいない。経験も豊富だし、期待に応えるピッチングをしてくれるだろう」。王監督も絶大な信頼を寄せた。2次リーグでは80球だった球数制限が準決勝では95球まで増える。制球力のある上原なら最低7イニングは任せられるだろう。日本のセミファイナル進出が“運”だけではなかった、ということを、王ジャパンのエースがマウンドから全世界へ証明してみせる。

◇清水に汚名返上のチャンス!

上原を引き継ぎ、2番手登板予定の清水も、まさかの“逆転進出”にビックリ。「これで(韓国戦は)3度目の正直ですね。登板はあると思います。投げるつもりで頑張りますよ」。12日の米国戦では反則投球でリズムを崩し、同点弾を浴びただけに、汚名返上のチャンスだ。

◇球児「助かりました」

神風に最も救われたのはこの男かもしれない。米国戦でサヨナラ打、韓国戦で勝ち越し打と2度も痛打された藤川は試合後、宿舎ロビーに姿を現し、「助かりました。その一言に尽きます。それだけで勘弁してください」とほっとした表情を見せた。

◇根来コミッショナーが渡米

日本プロ野球組織(NPB)の根来泰周コミッショナー(73)が17日夕、WBC準決勝観戦のため渡米した。敗退なら観戦しないことになっていたため、朝は通常通り事務局へ出勤。しかしメキシコがリードすると、都内の自宅へ戻り、日本の準決勝進出が決まると成田空港へ向かった。「3度目は勝って欲しい」と韓国へのリベンジを期待。サンディエゴではMLB首脳との接触もあるが「(誤審を)蒸し返すようなことはしない。だが日本は事業と運営を別にするべきと主張してきた。(審判問題など)運営面で今後への検証をしっかりやって欲しい」と、09年の第2回大会での改善を求めた。

視聴率もアップ
日本国民もWBCに熱視線を送っている。16日にTBS系列で放送された2次リーグの日本−韓国戦が平日の昼間にもかかわらず、平均視聴率14.4%を記録。三振に倒れて最後の打者となった多村(横浜)の打席では、瞬間最高21.3%を叩き出したことが分かった。

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デービッドソン審判、またも誤審![スポニチ]

またしても、あの審判がやってくれた。3回、メキシコの先頭バレンズエラの打球は右翼ポールに直撃し、グラウンドに大きくはね返った。誰もが本塁打と思ったが、デービッドソン一塁塁審は「フェンスに直撃した」との判定。エストラダ監督の猛抗議は受け入れられず、二塁打となった。

同審判員は12日の日本−米国戦でも、タッチアップした西岡の離塁が早かったとして、いったんは認められた日本の勝ち越し点を取り消した。今回も打球はフェンスの約2メートル上のポールに当たっており、メキシコのロアイザは「ここを見ろ」とポールの塗料が付着したボールを手に叫んだ。

エストラダ監督が「誰が見ても本塁打。そう見えなかった唯一の人間はあの塁審」と皮肉を込めれば、米国のジーターでさえ「フェンスの上だった」と証言した。結果的にカントゥの中前打でバレンズエラが生還。米国寄りの判定にメキシコが意地を見せた。

2回の米国の攻撃でも無死一塁で左飛で飛び出した一塁走者の帰塁が遅れたように見えたが判定はセーフだった。同審判員は99年の労使紛争に絡んで辞職し、現在はマイナーに所属。98年にはマグワイア(カージナルス)の本塁打を取り消し「世紀の大誤審」と言われた。準決勝以降も審判を務める可能性も高い。

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日本は0.01点差で4強進出[ニッカン]

1組最終戦は、メキシコが2−1で米国を下し、日本を含めた3チームが1勝2敗で並んだ。大会規定により、当該対戦の失点率(失点を守備イニングで割る)で日本、米国、メキシコの順となり、1組2位での準決勝進出が決まった。日本と米国の失点率差は僅か0.01だった。18日(日本時間19日)、サンディエゴでの準決勝で、日本は韓国(1組1位)と3度対戦。もう1試合はドミニカ共和国(2組1位)とキューバ(2組2位)が激突する。

勝てば自力で準決勝に進出できた米国はクレメンスが先発。4回に同点としたが、5回に勝ち越し点を奪われ、その後はメキシコの継投に反撃を断たれた。

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今江、ミス忘れる

前日の韓国戦で、送球を受けた三塁でボールをこぼすミスをした今江が、この日は元気に練習した。フリー打撃で快音を連発し「いい気分転換ができた」と前を向いた。岩村が右足を痛めているため、出場が増えることが濃厚。「あのミスを取り返せるように、神様がチャンスをくれた」と気持ちを高めていた。

◇俊介、通常通りに

前回の韓国戦で6回1安打と完璧な投球を見せた渡辺は、球場でランニングを行った。「いつも通り、登板の後のジョグをしに来た」。まだ準決勝進出が決まる前だったが「できることは、やっておきたかった」と調整に抜かりはなかった。

清水直
「3度目の正直。登板があると思うし投げるつもりでいます。」
里崎
「崖っぷちから救われた感じ。韓国とは3戦目だし、ここで負ける訳にはいかない。野球界のために、WBC云々じゃなくて、一野球人として負けられない。勝つ準備はできている。」
西岡
「メキシコに感謝したい。3度目だし、昨日負けた悔しさをぶつけて絶対に倒します。」
バレンタイン監督
「試合が終わった(米国が負けた)瞬間に、米国にいる中曽根通訳に電話をして清水らと話しました。みんな喜んでいました。今、私はエキサイトしています。」

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誤審問題は蒸し返さない

根来コミッショナーはこの日夕、渡米した。日本の準決勝進出がなければ渡米予定を中止することになっていただけに「ハラハラどきどき。残れてよかった。国内のペナントレースにもいい影響を与えてくれそう」と話した。現地では関係者とも接触するが、ジャッジ問題については「蒸し返しても仕方がないし、今後の問題」とした。また「中南米やアジアが強くなることはいい」と評価した上で「人材が流出してしまうのは困るが」と心配もした。

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10個の言い訳

WBC公式ホームページは、マイク・バウマン記者の私見として、米国代表が準決勝に進出できなかった10の理由を挙げた。

(1)
最高の投手陣ではなかった
(2)
守備力の低い選手がいた
(3)
打線が貧弱
(4)
準備不足。チーム内にまとまりがなかった
(5)
予想以上に他国が強かった
(6)
気合が足りなかった
(7)
2度のリーグ戦を経た勝ち上がり方式が難解だった
(8)
審判が下手
(9)
A・ロドリゲスがいるチームは優勝できない
(10)
開催時期が悪い

同記者は「米国の野球ファンはこのような言い訳をすべき」と勧めている。

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イチローイズム吸収[朝日新聞・千葉]

「日の丸を背負うという重みは、今まで感じたものとはまるで違うよ」。ワールドベースボールクラシック(WBC)日本代表に千葉ロッテマリーンズから8人の選手が選ばれた時、アテネ五輪を経験した清水直行投手(30)は、若い今江敏晃内野手(22)にそう語った。日本代表メンバーに選ばれた者にしか分からない独特のプレッシャー。今回の経験は若い彼にとって、貴重な財産となるに違いない。

ただ、今江自身にとってはもっと重要で、胸躍る出来事が待っていた。それはイチロー外野手がチームメートとなり、共に戦うということ。彼にとってイチローはかつて雲の上の世界の人だった。94年、イチローがオリックスで200本安打を達成したとき、今江は小学4年生。躍動する振り子打法の姿を憧れの眼差しで見ていた。まさにイチローを見て育った世代だ。

「ボクにとってイチローさんは本当のスーパーヒーロー。打撃フォームをまね、床屋で『イチロー選手の髪形にしてください』と注文したこともあった。子供の頃からの憧れの人と一緒にプレーできるなんて夢にも思わなかった」。

そんな人物と同じロッカールームで着替え、一緒のフィールドで練習をし、プレーする。今江にとってまさに夢のような日々が始まった。

「とにかく疑問に思っていたことは全て聞きました。せっかくの機会ですから。毎日、何らかの質問をしていますね」。

ロッカールームにはいつもイチローの話に目を輝かせながら聴き入る今江の姿がある。また、そんな若者をイチローもまた可愛がっているように見える。WBC2次予選直前に行われたアリゾナ合宿中には自宅に招待し、夕食を共にしたこともあった。

「プロとは何か?プロとしての心構え、気持ちの持ち方。ファンとの接し方。色々なことを教わった。今回のことは大事に日本へ持ち帰ろうと思っています」。

WBCでは試合出場機会が少なくロッテファンの皆さんは残念な思いをしているに違いない。しかし本人にとっては得るものが多い大会だ。米国という異国での野球。そして超一流の選手と接して学びとったことはきっと今季、様々な場所で生かされるはず。イチローイズムを吸収し、また1つプロフェッショナルの階段を上った背番号「8」。その姿にぜひ注目して欲しい。

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