3月24日3月24日WBC日本代表に参加していたロッテの西岡、今江、薮田、藤田が24日、福岡ヤフードームで行われた練習に合流（里崎は23日合流、渡辺俊、清水、小林宏は開幕1軍メンバーからもれる）。西岡、今江はノックなどで軽快な動きを見せ、開幕スタメンをアピールした。
約1ヶ月ぶりにバレンタイン監督と再会した西岡は、「ボビーに『元気か？』と聞かれたが、元気に決まってる。『シーズンは長い。休ませることもある』と言ってくれたけど、試合に出して欲しい」と熱望。「塁に出たら全部走るつもり。今年も盗塁王を取りたい」と、WBCでチーム最多の5盗塁を決めた足を、敵将となる王監督に見せ付ける。
WBC組について「休むのも1つの方法」と話していたボビーも、世界一を経験した西岡らの勢いに「話をして、順調であると感じた」と目を細めた。しかし、開幕スタメンについては「明日になってから考える」と明言せず。オープン戦にコンスタントに出場してきた橋本、早坂、塀内の起用にも含みを持たせた。
WBC組の起用についてロッテ・バレンタイン監督は明言を避けた。「彼らは重要な選手。スタメンは明日考える」。23日に合流した里崎、西岡、今江らWBC組は「もちろん出る」（今江）と出場を直訴しているものの、時差ボケなど体調は不安。打倒ソフトバンクにはWBC組は欠かせないが、果たしてボビーの決断は？
開幕投手に指名されたのは2年目の久保。WBCに出場した清水、渡辺俊、小林宏が疲労を考慮され、大役が右腕にまわってきた。2年目の開幕投手は西武・松坂や巨人・上原と並ぶスピードだが、久保は「他の人とは立場が違う。順番が1番目なだけ」。それでも、昨季の新人王は「みんな期待してないでしょ」と、ジョーク交じりで話す余裕もあった。
世界一へと導いてくれた王監督にロッテの若手コンビが勝利で“恩返し”する。WBCに出場していた西岡、今江がヤフードームで行った練習に合流。23日から合流していた里崎と3人が同じ組でフリー打撃を行った。WBC公認球に慣れていたため「日本のボールは飛びすぎる」と笑い合うなど、表情は明るくコンディションに不安はない。
バレンタイン監督は「先発メンバーは翌朝（25日）に考える」と疲労を気にかけるが、今江は「試合に出るために福岡まで来た。王さんに勝ちたいですから」と志願。また西岡も「甘えていられない。気持ちは切り替わっている。今度は敵になるけれど、しっかりソフトバンクを叩きのめしたい」と全力プレーと勝利で“恩師”に感謝を示したい考えだ。
V2へ、王監督率いるソフトバンクを討つ。24日、昨季のアジア王者ロッテが、福岡ヤフードームで開幕前日練習を行った。23日に合流した里崎に加え、この日から今江、西岡、藤田、薮田のWBC組が復帰。臨戦態勢は整った。
昨日の友は、今日の敵。WBCに8人送り出したチームと、監督が不在だったチーム。先手は譲れない。バレンタイン監督は「優勝などはシーズンが終わった時の結果。興味があるのは明日の試合にベストを尽くすこと」と必勝を誓った。
バレンタイン監督は、里崎、今江、西岡の体調を考慮して、出場は明言していない。だが相手は共に世界一を獲得した王監督。3人は抑えきれない気持ちを口にする。今江は「出たい。そうじゃなかったら福岡に来ないですから」。西岡も「体調を気遣ってくれるのはありがたいけど、僕らはそれはいらないんで。王監督が敵になるけど、ソフトバンクを叩きのめしたい」と闘志を燃やした。
体調管理にも抜かりはない。西岡はアメリカから帰国した日には一睡もせずに「昨日は12時ぐらいにぐっすり寝た。自分自身いい動きができているし大丈夫」と時差ぼけ対策も万全だ。里崎も「昨日動いたから体が軽い」と打撃練習で、快音を連発した。
バレンタイン監督は、長いシーズンの中の1試合という考えを強調するが、開幕戦で、しかも相手は王監督。選手達の気持ちが高まる要素は揃っている。
ロッテのボビー・バレンタイン監督（55）は2４日、チームに合流したＷＢＣ組の里崎、今江、西岡に関して「（開幕戦は）様子を見て決めていく。今後、シーズンで彼らが活躍するプランは立てている」と温存をほのめかした。
昨年も適度な休養を取らせながらシーズンを戦い抜いた。その信念に変わりはない。「残り1試合だったら疲れている選手を使うかもしれないが、まだ残り試合がたくさんある状況で使うのはバカげた作戦だ」とまで言い切った。
だが、3人は練習でキレのある動きを見せ、西岡は「体は大丈夫だから、試合に使ってくれとボビーに言った」。里崎や今江も「福岡に来た意味がない」と出場を志願した。
意欲を買うか、たかが1試合ととらえるか。開幕戦での“ボビー・マジック”にも注目だ。
今江にイチロー効果？この日の練習にWBCでのイチローと同じく、ストッキングを上げるクラシックスタイルで登場。今季はこれでいくのかと思いきや「ズボンを間違えちゃっただけ。イチローさんみたいに足が細くてきれいじゃないし」と、この日限りを強調して笑いを誘った。
開幕投手を務める2年目の久保が静かに闘志を高めた。「開幕というよりも1番目の試合という感じ。気持ちを盛り上げたら球が速くなるタイプじゃないし、今まで通り自分の持ち味を出すだけ」と話す。バレンタイン監督も「去年は素晴らしい活躍をしたけど、あまり高井評価を受けていない。彼にとってはとてもいい場所になる」と活躍を期待していた。
王JAPANが獲得した第1回「ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）」の優勝トロフィーが、25日から福岡ヤフードームで展示される。25日は午後2〜6時、26日は午前9時〜午後6時まで展示される。
一方、東京ドームの野球体育博物館では24日、WBCを制した王JAPANの「世界一展」が始まり、初日は約550人が詰めかけた。優勝メダル、ウイニングボール、イチロー、渡辺俊、松坂のスパイク、上原のグラブ、ペナントなどが展示されており、渡辺俊のスパイクには優勝時に舞った紙ふぶきが付着したままだった。学芸員の新美和子さんは「この時期では通常の5倍の入館者です。巨人戦がある26日には相当な数になりそうです」と話していた。
日本プロ野球組織（NPB）と労組日本プロ野球選手会（宮本慎也会長＝ヤクルト）の事務折衝が24日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で行われた。WBCで優勝したことを受け、選手関係委員長を務める阪神野崎取締役は「選手会に協力へのお礼を言いました。また、今後はよりいい大会にしていくため、日本球界としても総括していく必要があると確認しました」と語った。ドラフト問題など球界の構造改革を迅速に進めていくため、今年は月に2度の事務折衝を行うことも確認。また、選手会から新選手年金制度について提案があり、実行委員会で話し合われることになった。