オリックスは先発のルーキー平野佳が、4安打1失点で前回西武戦の完封に続き2試合連続完投勝利、対ロッテも2試合連続の完投で4勝目を挙げた。打線は今季最多となる16安打で今季2度目の2ケタ得点で援護。5回にブランボーの2ラン、6回にガルシアと大西の2者連続を含む3本のホームランなどで10点を挙げた。チームは勝率を5割に戻した。一方ロッテは先発の清水が今季最短の5回5失点で降板するなど投手陣が打ち込まれ、今季3度目の2ケタ失点を喫し貯金は3となった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 4 | 1 | 0 | 0 | 10 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
風を盗まれた。5日のオリックス戦で1−10と完敗。“貯金シリーズ”といえた試合を落としたロッテ・バレンタイン監督が渋い顔だ。
「直球はキレてたし、変化球もブレーキが利いてた。制球も良かった」。指揮官が脱帽したのは相手先発・平野佳だ。
この日の千葉マリンの最大風速は10メートル。常時8メートルの強風がセンター方向からホーム側に吹く“マリン風”。バックネットにぶつかった風はマウンド方向に跳ね返るため、タテ系変化球を持つ投手は有利。12球団No.1とも評されるロッテ投手陣の強みはここにある。
が、この日はお株を奪われた。エース清水が外角の制球に苦しみ5回5失点KO。一方で平野佳にタテのスライダーを決められて9回散発4安打&8三振を喫した上に完投白星を献上。「序盤は変化球を多めにと言われた。3回くらいで風の感じをつかめた」(平野佳)と言われてはマリン戦士も形無しだ。平野佳にはこれで2試合連続完投負け。ロッテキラーが誕生した。「交流戦前に貯金を稼げれば気持ち的に優位に闘えるんだけど」(球団関係者)という目論見も足踏み。昨季に続き、交流戦王者を狙うロッテには痛い黒星だ。
ロッテが今季ワーストタイの16安打を浴びて、10失点で敗れた。前回対戦でプロ入り初完封を許したオリックス平野佳に4安打に封じ込まれて1点しか奪えず、またも敗れた。バレンタイン監督は「今日は真っ直ぐも変化球もとても切れていた。コントロールが良かった。次の対戦の時はしっかりと打ちたい」と脱帽するしかなかった。
試合前までリーグ2位の防御率1.66と抜群の安定感を誇った先発清水が、5回までに5点を失い、今季最短で降板。続く中継ぎ陣も次々に打ち込まれた。清水は「感じは悪くなかったけど、今日はランナーを背負う場面がすごく多かった。もっとこういう日は粘らないといけないんだけど」と悔やんだ。
この日は、今季千葉マリン最多の2万9072人のファンが集まったが、連勝はならなかった。これでロッテは97年以来「こどもの日」は実に10連敗となってしまった。
「こどもの日」の成績 | ||||
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年 | 球場 | スコア | 相手 | 責任投手 |
96 | 福岡ドーム | ○10−7 | ダイエー | 成本 |
97 | 西武 | ●3−9 | 西武 | 竹清 |
98 | 千葉マリン | ●4−6 | ダイエー | 小宮山 |
99 | 東京ドーム | ●2−7 | 日本ハム | 薮田 |
00 | 千葉マリン | ●3−6 | オリックス | ロバーツ |
01 | 千葉マリン | ●2−3 | オリックス | 吉田 |
02 | 千葉マリン | ●1−6 | 西武 | ミンチー |
03 | 千葉マリン | ●2−5 | 近鉄 | 小林宏 |
04 | ヤフーBB | ●3−6 | オリックス | ミンチー |
05 | 千葉マリン | ●1−7 | 楽天 | 加藤 |
06 | 千葉マリン | ●1−10 | オリックス | 清水直 |
清水がブランボーに2ランを浴びるなど、5回5失点で3敗目。「感じは悪くなかったけど…。ランナーを背負った場面で、もっと粘らないと」と反省した。打線も平野佳の前にわずか4安打。この新人に2戦連続で完投されてしまった。バレンタイン監督も「直球、変化球ともにキレがあった。次の対戦では、しっかり打ちたいね」と脱帽。投打に精彩を欠き、今季最多2万9072観衆の前で大敗した。
ロッテの昨季の日本一やアジアシリーズ制覇を記念するモニュメントが完成し、除幕式が千葉マリンスタジアムで行われた。昨秋に千葉市で行った優勝パレードの協賛金の一部(700万円)を使って製作し、三塁側ゲートのそばに設置。台座部にはバレンタイン監督や35選手の手形のプレートも飾ってある。
投手陣が今季ワーストタイの16安打を浴びて10失点。打線もルーキー平野佳に散発4安打の1点に封じ込まれた。これで「こどもの日」は96年ダイエー(現ソフトバンク)戦に勝利してから10連敗。今季最多の2万9072人のファンが詰めかけ、たくさんのチビっ子がスタンドを埋めただけに、バレンタイン監督は「来年のこどもの日は、もっといい準備をしておく」とバツが悪そうだった。
今季最多の大観衆から何度もため息が聞こえてきた。バレンタイン監督はただ、オリックスの黄金ルーキーを称賛するしかなかった。「彼は今日も直球、変化球ともに切れていたね」散発4安打で1点がやっと。4月6日の完封負けに続き、また平野佳に牛耳られた。
白く染まったスタンドは味方でも、自然がロッテの敵として立ちはだかった。生暖かい最大10メートルの潮風が投手陣を苦しめた。先発の清水は粘りの投球を見せた序盤から一転、5回に大量4点を許した。「強風の中で投げるのは初めて」という2番手・川崎も4失点。風を有効利用した平野佳とは対照的だった。
5月5日は昨年、破竹の12連勝が止まった日。なぜかこどもの日だけは勝てず、97年以降10連敗だ。今年もボビー・チルドレンの奮起はなく、指揮官は「来年のこどもの日には、もっといい準備をしたい」と1年後の雪辱を誓っていた。
ロッテの昨季の日本一やアジアシリーズ制覇などを記念するモニュメントが完成し、除幕式が5日、千葉マリンスタジアムで行われた。昨秋に千葉市で行った優勝パレードの協賛金の一部(700万円)を使って製作し、三塁側ゲートのそばに設置。台座部にはバレンタイン監督や35選手の手形のプレートも飾ってある。同監督は「このモニュメントは素晴らしい」と喜んだ。
ロッテの昨季の日本一やアジアシリーズ制覇などを記念するモニュメントが完成、除幕式が5日、千葉マリンで行われた。昨秋に千葉市で行った優勝パレードの協賛金の一部(700万円)を使って製作し、三塁側ゲートのそばに設置。台座部にはバレンタイン監督や35選手の手形のプレートも飾ってある。同監督は「このモニュメントは素晴らしい」と喜んだ。
ロッテ投手陣が今季最多タイの16安打を浴びて、10失点で敗れた。打線も前回対戦でプロ入り初完封を許した平野佳の前にわずか4安打。バレンタイン監督は「(平野佳は)真っ直ぐも変化球もとても切れていた。コントロールが良かった。次の対戦の時はしっかりと打ちたい」と脱帽するしかなかった。
ロッテ清水直行投手(30)が、5回5失点で降板した。オリックス戦に先発。序盤は粘り強くピンチをしのいだが、5回にブランボーに1号2ランを浴びるなど、4安打を集められて4失点。104球でマウンドを降りた。「感じは悪くなかったんだけど…」と話した。