横浜が三浦と古木の活躍で、今季初の5連勝。横浜の先発・三浦は4回から7回までをパーフェクトに抑えるなど、9回138球を投げ4安打6奪三振で、リーグ最多・今季6度目の完投、また2度目の完封勝利で5勝目をマーク。打線は古木が2回に先制となる2点適時二塁打、さらに6回には今季両リーグを通じて初となる7号ランニング本塁打でチームの全打点を挙げた。ロッテは7回まで2安打のみ。8回1死満塁でも、堀、福浦が倒れ、完投した先発・小野を援護できず。横浜戦今季初黒星で2位ソフトバンクとのゲーム差は1に。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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横浜 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
気持チハ分カリマスネ−。『ベース踏み忘れ事件』でセ・リーグに抗議書を提出した巨人に、一方の当事者のロッテ・バレンタイン監督が一蹴した。
13日、巨人サイドはセ連盟へ抗議文を提出。同時に判定へのビデオ導入を訴えた。原監督も再試合を要求するなど異例の事態に発展しているが、バレンタイン監督は「動揺されているのは分かる。原監督の言っていることは100%理解できる。でも、日本球界に再試合する方法があるのか?」と冷静だ。
今回の騒動にロッテは静観の構えを貫いているが、「ベースを踏んでいて審判もそれを見ていながらアウトのコールをしたならフェアじゃないし、再戦の方法があるならやるだろう。でもこのケースは違う。あくまでも審判のジャッジ、我々にはどうしようもないこと」と、再試合要求を一蹴。さらに「本塁打などで生還する走者は何であろうとベースを踏まないといけない。疑問など生まれるはずのないプレーだ」と、抗議行動に出た巨人へ切り返した。
ビデオ導入の主張に対してもバレンタイン監督は“待った”。「野球はプレーが続く競技だ。1死一、二塁でセカンドゴロだったとする。捕球したセカンドが二塁へ送球しショートが一塁へ転送しアウト。が、ビデオで判定が覆ったときに二塁走者が三本間に進んでいたら、どうする?どうしようもできないのが野球だ」とバッサリだ。
微妙な判定は勝負師にはつきもの。“たら”“れば”は勝負のアヤ。巨人に限らずロッテも同じ。この日の横浜戦では今季8度目の完封負け。バレンタイン監督にも“時を戻したい”試合はいくらでもあるのだ。
ロッテが交流戦連覇を手繰り寄せる星を落とした。2つの守乱が致命傷となり、今季8度目の完封負けで連勝は3で止まった。完投負けの小野が2回の判断を悔やんだ。「自分のミスで点を取られてしまって…」。2回無死一塁、横浜内川の犠打を処理し二塁封殺を狙ったが野選。先制点を許す墓穴を掘った。
6回には記録に残らないミス。古木の飛球を追ったセンター大松の判断が甘く、頭上を越されるランニング本塁打で追加点を許した。その時スタジアムは中堅方向に2メートルの風。強風名物の千葉マリンでは穏やかな条件で、本来ならきわどいタイミングにもならない飛球だった。大松は「足が揃ってしまった。僕が下手くそなだけです」と猛省。試合後は志願して、フライ捕球の特守を受けた。悔しさを胸に、次戦への糧とすることを忘れなかった。
巨人の清武英利球団代表(55)が13日、11日のロッテ戦で李承Yの本塁打が一塁走者だった小関の三塁ベース踏み忘れで取り消された判定を誤審とし、抗議書をセ・リーグに提出した。小関がベースを踏んだとする映像を収録したDVDも添付した。
抗議書には「添付の映像を検証した上での貴連盟の見解を求めます。また審判技術の向上、判定へのビデオの導入について、あらためて提言し、見解を求めます」などの内容が含まれている。
清武球団代表は「悲劇だ2度と起きないように、今後はビデオを利用していただきたい。難しいことではあるが物証があるので、もし間違っていたなら、訂正して欲しいということ。再試合というのも要望ですが、今のルールでは難しいと思いつつも、そう思っている」と語った。
対戦相手だったロッテのバレンタイン監督は巨人の抗議文提出に首をひねった。まず、問題のシーンの映像を見た報道陣に内容を確認しながら「ホームランなら選手はベースの真上を踏んで生還する。ちゃんと実践していてば疑惑が起こるはずもない」と根本的な原因は、小関にあると指摘。原監督の再戦要求に「明らかな誤審なら考えてもいい」としたが、「(巨人が)言っているのは、もしかして足がベースに触れたかも知れないというレベル。微妙な判定なら、試合の中ではほかにもたくさんある」。アピールプレーをした今江は「僕がとやかく言うことではないでしょう」と困惑の表情だった。
ロッテのボビー・バレンタイン監督(56)は13日、巨人・原監督が11日の試合で小関が三塁ベースを踏んでいたとして、再戦を希望していることについて「おっしゃることは100%理解できるつもりだが、再戦の可能性はないと思う」と話した。ボビーは問題のテレビ映像は見ていないが「審判の誤審が後で確認された場合、再戦することはあるのか。一昨日(11日)の試合だけが大事なのか」と指摘した。
また、ビデオ判定制度の導入については「今回のような場合や、本塁打かファウルか、などいくつかの場面では使えるかもしれないが、基本的に野球はアクションが続くものなので、誤審があった場合の再開方法などをどうするのか」と疑問を呈した。
ロッテの球団事務所にはこの日、ロッテ、巨人ファンから約100件の電話が寄せられ、今江のアピールに対して「汚いぞ!」と非難する声もあったという。今江本人は「(小関がベースを)踏んでいなかったのでアピールしただけ。僕に言われても…」と困惑していた。
中堅を守った大松がナイターの試合後、居残りの守備特訓を課された。6回に古木の高く舞い上がった飛球に背走して追いかけたが、目測を誤って頭を越され、ランニング本塁打としてしまった。約40分間、背走しながら飛球を捕るノックを受けた大松は「足が揃ってしまい、ぎこちない動きになった。へたくそなんですよ」と自分を責めた。
打線は三浦に4安打と封じられ、今季8度目の零封負け。連勝は3で止まり、バレンタイン監督は「相手投手が良すぎた。制球がよく、変化球も素晴らしかった」と脱帽。それでも反省は怠らない。試合後、大松、平下に異例の外野特守を指示。6回の古木の中越えランニング本塁打は、大松が打球の目測を誤っただけに「やるならば、すぐの方がいい」と西村ヘッドコーチ。大松も「ヘタクソなんで…」と誰もいない球場で汗を流していた。
ロッテ打線は最後まで三浦を捕まえきれなかった。3回から7回まで無安打。8回には1死満塁のチャンスをつくるが、堀は一邪飛、福浦も投ゴロに倒れた。バレンタイン監督は4安打での敗戦に「三浦?直球の制球が良かった。変化球もよく、うちの打者はバランスを崩し続けた」と脱帽するしかなかった。
センターを守ったロッテ大松が試合後、居残りの守備練習を課された。6回に古木の高く舞い上がった飛球に背走して追いかけたが、目測を誤って頭を越され、ランニング本塁打としてしまった。約40分間、背走しながら飛球を取る練習を繰り返した大松は「足が揃ってしまい、ぎこちない動きになった。下手くそなんですよ」と自分を責めた。