わたしはかもめ2006年鴎の便り(7月)

便

7月1日

千葉ロッテ7−3福岡ソフトバンク(千葉マリン)

ロッテが16安打7得点を挙げ連敗を6で止めた。ロッテは2回、青野の今季2本目となる2号満塁本塁打で先制、3回にも西岡の適時打で1点を追加。7回に代打・辻、今江の連続適時打で2点を加点。先発・小野は、8回1/3を6安打3失点で5月30日以来の5勝目。2人目・小林雅は25個目のセーブ。ソフトバンクは、4回に通算30度目のアベック弾となる松中15号ソロ、ズレータ16号の二者連続本塁打が出るも連勝は4で止まり、1日で2位に転落。アベック弾での連勝は7でストップし、土曜日は8連敗中。

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福岡ソフトバンク0002001003
千葉ロッテ04100020x7

◇2けた安打でトンネル脱出

長いトンネルを抜けた。待ち焦がれた白星。7試合ぶりの勝利を締めた小林雅をはじめ、殊勲打の青野らベンチ前に小走りで戻ってくる選手達をバレンタイン監督は心の底からの笑顔で出迎えた。6連敗中は最多「3」得点だった打線が2回、青野の満塁アーチで「その壁」を一気に飛び越えると、これまでの消化不良のような打線が一転、3回までで2けた安打を放った。その2回。里崎が粘って四球で出塁し、フランコ、今江が変化球をお手本のような打撃で満塁とすると、青野が最高の一振りで応えた。背番号58は「チームの勢いをつけられた」と声を弾ませた。追加点の機会はあったが、中盤の後押しができないまま追い上げられたものの守備でもみせた。ハイライトは2点差とされた直後の7回の大松−西岡−里崎とつないだ中継プレー。指揮官は「この試合で1番大きなプレーだった」と手放しでたたえた。大松は「クッションボールをとっさに素手でつかんで投げた。西岡なら絶対に刺せると思った」。ストライク返球の西岡は「一か八かだったが、ノーバウンドで投げた」と振り返った。

◇小野が気迫の投球

小野が気迫あふれる投球を見せた。3本のソロアーチを許したが、内外角にスライダー、シュートを散らし、9回途中を105球、6安打3失点で5勝目。

◇プロ2号も満塁アーチ

青野がまた打った。2回無死満塁、プロ1号が満塁アーチの「背番号58」が連敗中のもやもやを吹き飛ばすグランドスラム。「最高の結果で先制点がとれて本当に良かった」と相好を崩した。「とにかく自分でアウトにならないようにと思っていた。思い切りいきました」。カウント2−2から5球目。同郷の先輩の田之上の外寄りの球を振りぬくと、打球はファンで真っ白に染まった右翼席に吸いこまれた。一塁ベースを回ったとき、両手を叩いてガッツポーズ。無我夢中だった1本目のときとは違い、余韻に浸りながらダイヤモンドを一周。「抜けるとは思ったが、入るとは思わなかった。自分が1番驚いています」。2試合連続無安打ながら3試合連続先発メンバーの期待に応えた。「ストライクだけを狙ってました。このところ良い結果が出ていなかったので本当に嬉しい」と初々しい笑顔で締めた。

◇西岡が好調4割超

西岡が絶好調だ。3回の第3打席までで3安打を放つなど、6月16日のヤクルト戦(神宮)以来の9試合ぶりの猛打賞をマーク。連続試合安打も「5」に伸ばし、シーズン再開後の7試合は27打数12安打、打率4割4分4厘と振れている。3回は2死満塁から初球、133キロの外角の直球を鮮やかに左前へ流し打ち。「うまくはじき返すことができた」と納得顔だった。

西岡
「打ったのはストレートです。外のボールをうまく弾き返すことができました。チームも連敗中なので、1点でも多く取ってリードを保ちたいので、いいヒットを打つことができたと思います。今日はファンの人もたくさん来てくれているので、声援に応えられるように次も頑張ります。」(3回2死満塁から左前適時打)
バレンタイン監督
「今までとまったく違う内容の試合だった。小野は素晴らしい投球を見せてくれた。打線も活発に打ってくれた。7回の中継は完璧で、キャッチャーもいいタッチをしてくれた。こういう試合をすれば、連敗していたチームにとっていい(勝利へ)薬になる。」

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小野、園児招待で5勝

小野が8回1/3を3失点に抑えて5勝目を挙げ、チームの連敗を止めた。この日は子供が通う幼稚園の園児約70人を球場に招待。お立ち台では「その子達のためにも絶対に勝ちたかった」と笑顔で話した。3本塁打を浴びたが「野手が守ってくれて、点も取ってくれた」と感謝の言葉も忘れなかった。

西岡
「ホームに投げるのはいちかばちか。最初からノーバンウンドで投げようと思った。」(7回2死一塁から左中間への二塁打で中継に入り、一塁走者を本塁で刺す)

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史上初!ロッテ青野2号も満塁弾[ニッカン]

ロッテファンの希望を乗せた打球が右翼スタンドに向かって伸びる。2回無死満塁。カウント2−2と追い込まれても、若き「満塁男」青野に迷いはない。田之上の外角ストレートを振り抜くと、千葉マリンが大歓声に包まれた。6月14日のプロ第1号に続き、2本連続の満塁アーチだ。

長いプロ野球の歴史の中でも、プロ初本塁打からの連続満塁アーチは史上初の快挙。「ストライクは全部打っていこうと思った。打った瞬間は抜けるとは思ったけど、まさか入るとは思わなかったです」。衝撃の本塁打にも、おごることはない。その後好機で3打席連続で凡退したことをすぐに反省。満塁男?の問い掛けには「まだまだですよ」と謙虚にかわした。

危機感が快進撃を後押しする。リーグ戦再開後、3試合スタメン出場も、9打数無安打と結果が出ていなかった。一時は打率も4割を超えていたが、ここに来て降下気味。今季誕生したニューボビーチルドレンも、調子を崩せばすぐに2軍落ちの現実もある。「やっと打てました」。安堵(あんど)感が大きかった。

樟南(鹿児島)出身の青野にとって、打った田之上は同じ鹿児島県出身の大先輩。試合前日には挨拶に出向き、九州男児らしく仁義を切った。同郷の先輩を相手に、最高の形で成長した姿を見せ付けた。

敗れれば2年ぶりの7連敗と後がない1戦。さらに0.5ゲーム差だった4位日本ハムが勝ち、結果次第ではプレーオフ圏外となる4位に転落していた。これ以上の負けは許されない土壇場での1発。ド派手に連敗を脱出し、巻き返しに転じる。

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青野、プロ2号がまたも満塁弾![スポニチ]

ONすら成し得なかった“歴史的1発”がチームの連敗を止めた。2回無死満塁。打席に向かう青野に西岡が「ちょっと行けよ」と耳打ちした。同郷、鹿児島の11歳先輩となる田之上がカウント2−2から投じたストレートを強振。高々と舞い上がった打球は右中間スタンドに突き刺さった。

青野
「三振だけは絶対しないようにストライクが来たら全部振っていこうと。いい感じで打てたので“抜ける”とは思ったけど、まさか入るとは…。」

6月14日の横浜戦ではプロ6年目で待望の第1号が満塁弾。そしてプロ2号がまたもグランドスラム。「2本目のホームランも満塁なんて…。自分自身が1番驚いてます」。無理もない。プロ1号も2号も満塁アーチというのは半世紀を超える日本プロ野球史上で初の快挙。入団当初は三塁を本職にしたがエラーを連発。2年目の春季キャンプではストレス性の顔面神経痛で緊急入院するほど精神的に追い詰められた。そんな男が4年ぶりの1軍で球史に新たな1ページを刻み込んだのだ。

サプライズはこれだけにとどまらなかった。この日、アパホテル東京ベイ幕張を開業した元谷芙美子・同社社長が観戦。ド派手帽子がトレードマークのカリスマ女性社長から試合後「ご褒美よ」と自らの首に着けていたキュービックジルコニアのネックレスを手渡された。「合成石なので10万円もしないもの」(関係者)というが、月給約40万円の青野にとっては“真夏のボーナス”となった。

◇3発献上も、小野1ヶ月ぶり勝利

小野が5月30日のヤクルト戦(千葉マリン)以来の5勝目を挙げた。ソロ本塁打を3発浴びたものの、9回1死一、二塁で小林雅にマウンドを譲るまで粘りの投球を続けた。「チームが連敗中だったし(千葉県内の)幼稚園の子供達をスタンドに招待していたので絶対に負けられなかった」。自らが先発した6月20日の阪神戦(甲子園)から始まった6連敗を止め、ホッとした表情だった。

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ロッテ6連敗でストップ!青野がプロ1号に続き2号も満塁弾[サンスポ]

“マリンの満塁男”の一振りが、重苦しい空気を吹き飛ばした。2回無死満塁。田之上の直球を叩いた青野の打球は右中間のスタンドめがけて1直線。6年目の2号満塁弾が、チームの連敗を『6』で止めた。

青野
「チャンスで回ってきたら“いってやろう”と思っていた。負けが続いていたので、何とか勝ちたかった。」

交流戦を連覇してからパッタリと勝てなくなった王者ロッテを、青野が救った。6月14日の横浜戦(千葉マリン)に続く満塁アーチ。プロ入り1号&2号がグランドスラムという離れ業に「自分が1番驚いています」と興奮さめやらぬ口調だ。

今季のボビー・マジックの象徴的な存在。規定打席にこそ達していないが、打率は最高で.429まで上昇。しかし、打率が下がりだすと、打撃に悩みが生じた。そんなとき、バレンタイン監督は青野を呼び出し「どんな打者でも.430の打率でシーズンを終えることはできない」と、自信を持たせた。昨年まで1軍でわずか1試合のみの出場だった青野。ボビーの気配りに応えたい一心で放った1発だった。

3回1死満塁の好機では、空振り三振に倒れ「あそこで打てないのは…。反省します」と照れ笑い。それでも、打線は青野に引っ張られ、16安打と爆発。長いトンネルを抜けたロッテが、再び首位の指定席をうかがう。

青野毅(あおの・たけし)
1983(昭和58)年1月12日、鹿児島県生まれ、23歳。樟南高から01年ドラフト5位でロッテ入団。高校ではエースで4番として00年夏の甲子園に出場し、ベスト8。今季は16試合に出場、打率.327、2本塁打、打点12。通算は17試合、打率.320、2本塁打、打点12。1メートル78、78キロ。右投げ右打ち。独身。年俸500万円。背番号58。

◇小野3被弾も5勝目

小野が8回1/36安打3失点で5勝目。4回2死から松中、ズレータに2者連続アーチ。7回に再びズレータに1発を浴びたが、失点はそれだけだった。小野は「3発ですか。打たれてしまったが、素晴らしい打線ですから」とポツリ。それでも、チームトップの防御率2.64を誇る右腕は、チームの連敗を「6」で止めたことに満足げだった。

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青野プロ1号に続き2号も満塁…ロッテ脱出交流戦後初白星[報知]

満塁男の出現と共に、ロッテがトンネルを抜け出した。2回無死満塁。青野のフルスイングが満塁弾を生み出した。6月14日のプロ1号に続き、プロ2号もグランドスラム。「自分が1番驚いています」ヒーローは顔を紅潮させながら、大歓声を一身に浴びた。

ボビーの一言で豪快なスイングがよみがえった。交流戦中、4割台の打率は急降下。バレンタイン監督は「4割のままシーズンを終える打者はいない。自分の打撃をすれば大丈夫」と励ました。初本塁打から満塁弾連発は、プロ野球史上に見当たらない偉業。「チャンスで打てば点になりますから」と若武者は強心臓ぶりを見せつけた。

チームは連敗を6で止め、Bクラス転落を回避。救世主は試合後、この日始球式を務めたアパホテルの元谷社長からネックレスをプレゼントされた。満塁男が呼び込んだ交流戦明け初白星。ネックレスに負けない輝きを放った青野が、ロッテを再び上昇気流に乗せた。

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青野プロ入り2号も満塁弾[ニッカン]

ロッテ青野が2回無死満塁で先制のグランドスラム。6月14日のプロ第1号に続いて、また満塁弾を放った。プロ1、2号が満塁本塁打は史上初。「打った瞬間は抜けるとは思ったけど、まさか入るとは」。敗れれば2年ぶりの7連敗と後がない1戦。さらに0.5ゲーム差だった4位日本ハムが勝ち、結果次第ではプレーオフ圏外となる4位に転落していた。これ以上の負けは許されない土壇場での1発だった。

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