ソフトバンクが先発全員安打となる今季最多の18安打で10得点、交流戦後3カード連続の勝ち越し、貯金を最多タイの12とした。ソフトバンクは1点を追う4回に城所の2点適時三塁打などで5点を挙げ、逆転。1点差に迫られた9回には、大村の走者一掃3点適時二塁打などで4点を奪い、リードを広げた。先発・神内は自己ワーストの5失点も今季負け無しの4勝目。一方ロッテは先発・久保が6失点で自身最短の3回1/3で、降板するなど二桁失点。5カード連続の負け越しで、日本ハムに抜かれ、5月15日以来の4位転落。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 10 |
千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 7 |
2−6で迎えた6回、今江が1点差に詰め寄る7号3ランを放った。ベニー、里崎の連続四球で2死一、二塁、カウント1−2から内角寄りの低めの直球を力強く振り抜き左翼席に叩き込んだ。「完璧。インコースのボールをうまく運ぶことができた。打った瞬間入ると分かる当たりだった」と、1ヶ月ぶりの一発ににんまり。相手先発の神内をマウンドから引きずり降ろした。2回の第1打席には左前に先制適時打。「同級生の神内に負けたくなかった。昨日のいい感じ(3安打1打点)が残ってますね」と打撃上昇の手応えをつかんだようだ。
4試合ぶりに8番セカンドで先発出場した堀が、3安打の猛打賞。2回1死一、三塁、追い込まれてから内角低めの直球を右前に運び2点目となる適時打。「右方向に自分らしいバッティングができた。久し振りのスタメン、チャンスをつぶさなくて良かった」と満足げ。5回の第2打席は同じ内角の直球を左前にはじき返し、7回には三塁への内野安打で出塁。8回に代打を送られ交代したが、ベテランの存在感を示した。
終わってみれば投手陣が大崩れして18安打10失点。10安打6失点と打ち込まれた先発の久保は「初回から調子が良くなかった。何とか修正したかったのですが…」と、言葉少なにうつむいた。2回に四球を足掛かりに3連打で2点を先制。欲をいえば、もうひと押し欲しかったが、4回、久保が相手打線に初球の甘い球を狙い打ちされて5失点。悪い流れをつくってしまったばかりか勝ちプランまで崩れ去った。
痛かったのは7、8回。いずれかに決定打が出ていれば、今江の3ランや、高木−バーン−藤田の3投手の継投で踏ん張っていただけに形勢は大きく変わったはず。最後まで鳴り止まなかった右翼席の歓声もこのときばかりは大きなため息に変わった。9回に勝負を決定付ける4点を失った直後、西岡の走塁などで果敢に攻めたが黒星だけが残った。バレンタイン監督は「風の影響か分からないが、久保は今一つだった」と首を振った。交流戦後1勝6敗。なかなか出口が見えてこない。選手は勝利を信じて上を向くしかない。
ロッテが5月15日以来となる4位転落だ。前日1日には連敗を6で止めたが、負けパターンへ逆戻り。6回に今江の7号3ランで1点差とし、7回には無死二、三塁と逆転チャンスだったが、福浦、ベニーが連続三振に倒れ、里崎も二ゴロ。8回には1死一、二塁で、前日の試合で先制満塁弾を放った代打青野が二ゴロ併殺打と、終盤の勝負どころで打線の拙攻が響いた。
バレンタイン監督は「チャンスで中軸だったが、相手に抑えられた。その差が出た」と悔やんだ。リーグ戦再開で失速。やっとトンネルから抜け出たが、まだまだ投打に本来に力ではない状況だ。それでもバレンタイン監督は「準員の意味が持つのは、シーズンの最後です」と、自信に揺らぎはなかった。
マジックもふるえない。2日のソフトバンク戦で7−10と大敗。千葉の梅雨空を見上げるバレンタイン監督からは、ため息だけが漏れてくる。
先発久保が4回途中で6失点KO。9回にリリーフ薮田、神田が4安打4失点。その裏に里崎の適時二塁打などで2点を返したが焼け石に水。
手の施しようがない。交流戦明け7試合で、ロッテ投手陣の防御率は4.94。先発陣が序盤に崩れるケースが連発。序盤で劣勢に陥っては打線もあきらめムードが漂ってしまう。まさに悪循環。
特に深刻なのはサブマリン渡辺俊。先発陣が6人のローテで回る中で防御率4.65では厳しい状況。打開策の一手として1軍登録抹消してリフレッシュと矯正を兼ねたミニキャンプが有効だが、「この(ソフトバンク)3連戦で2試合の先発は良くやった。このままでいくつもりだ」と、指揮官はローテ再編の可能性を否定した。
バレンタイン監督としては、12球団No.1と評価される投手陣への信頼を貫くことで、チームの結束力と奮起を促す狙いだ。が、投げれば投げるほど自信を失ってドツボにハマッているボビーチルドレン達に、果たしてこの方法が有効なのか疑問だ。
チームは5月15日以来となる4位に転落。最大13あった貯金も6にまで落ち込んだ。「何度もいっているが順位が意味を持つのはシーズンの最後なんだ」とはバレンタイン監督の言葉だが、全ての状況がネガティブに映るロッテ戦士に“Bクラス”の文字は、マイナス思考に拍車をかけそうだ。
6投手で今季ワーストタイとなる18安打を浴びて10失点。5月15日以来の4位に転落した。バレンタイン監督は「順位に意味があるのはシーズン最後だけ」と言うが、交流戦後は1勝6敗と急降下だ。7点を叩き出した打線も物足りなさは残った。1点を追う7回に無死二、三塁としたが福浦、ベニーが連続三振するなど無得点。「あそこは得点したかった」と指揮官も嘆いた。
ロッテは前夜に連敗を「6」で止めたが、この日は敗れ5月15日以来の4位転落。久保が4回持たずにKOされ、打線も7回無死二、三塁の好機を生かせなかった。バレンタイン監督は「最後まで諦めず、いい試合ができたと思う。いつも言うように、順位が意味を持つのは、シーズンの最後だ」と淡々とした様子。交流戦後は1勝6敗と苦しんでいる。
2点を先行するも、先発・久保が今季最短となる3回1/3で10安打6失点KO。結局、6投手が今季ワーストタイの18被安打で10点を失い、5月14日以来の4位に転落した。許した4本のタイムリーは全て初球を狙われた右腕は「また、試合を壊してしまった」とがっくり。04年4〜5月以来の5カード連続負け越しと暗闇の出口は見えないが、バレンタイン監督は「順位の意味を持つのはシーズンの最後だけだ」と相変わらず強気な姿勢に終始した。
ロッテの先発久保が4回に捕まった。6長短打を許して大量5点を失った。バレンタイン監督は「スライダーの切れが悪く、高めに浮いた」と首をかしげた。打線も勝負どころの7、8回であと1本がでない。前日、連敗を止めたものの、交流戦後1勝6敗。5月15日以来の4位に順位を落としてしまった。