わたしはかもめ2006年鴎の便り(7月)

便

7月28日

オリックス3−4千葉ロッテ(スカイマーク)

ロッテが今季7度目の延長戦勝利で、連敗を5でストップした。ロッテは先発・渡辺俊が7回途中まで5安打1失点。2回のワトソンの3号ソロ、9回の代打・大松の適時打などで2点リードして迎えた9回、小林雅が同点打を浴び延長戦に突入。延長12回に青野の3号ソロで勝ち越し、7人目・高木が今季初勝利。また黒木がプロ入り初となるセーブを挙げた。オリックスは12安打を放つも毎回の16残塁。先発・平野佳が9回3失点も、5人目大久保が12回2死から決勝本塁打を許し、今季6度目の延長戦負けを喫した。

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オリックス0001000020003

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ロッテ黒木が締めた、野球人生かけ投げる[ニッカン]

立場は変わっても、プライドは胸に秘めてマウンドに立った。ロッテ黒木が延長12回、1死走者なしの場面から8番手で登板。下山に中前打を浴び2死一塁の同点ピンチとなったが、最後は代打的山を遊ゴロに仕留め1点差を守った。4時間33分のロングゲームでプロ初セーブをマーク。かつてのエースが、スポットライトを浴びた。

「とにかく結果を出さないといけないですから。立場的には後がないから、その場、その場を抑えていくだけです。少しでもコツコツと成績を残して、居場所をつくりたいです」。謙虚なコメントの中に危機感でいっぱいだ。プロ通算76勝をマークするが、ここ数年は故障の繰り返し。栄光と挫折の「光と影」を見てきた男が、ついにプロ生命の土壇場にいる。3月25日の開幕戦では敗戦処理で投げて3日後に2軍。交流戦6月9日の巨人戦では5点リードの9回、1失点で小林雅のリリーフを仰ぐ結果となって、4日後には2軍通告を受けた。

かつての輝きは消えたものの、「マウンドへ」の気持ちは揺るぎなかった。先発へのこだわりを捨て、2軍ではリリーフで調整。この日、6月13日以来の1軍昇格したばかりで、バレンタイン監督は「しっかり仕事ができるところを見せてくれた」と評価した。チームは後半戦初白星で連敗を5でストップさせた。黒木は「覚悟を決めてやります」。これからの1試合1試合が、野球人生をかけた戦いになる。

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青野12回V弾

6年目青野の値千金の一振りが、5連敗中のチーム、そして守護神小林雅を救った。同点の延長12回、2死走者なしから左中間へ3号決勝ソロを運んだ。小林雅が9回、2点リードを守れず、前日27日のソフトバンク戦に続く連夜のセーブ失敗で延長戦に突入。青野は「9回のチャンスで打てなかったのが悔しかった。次に打席が回ったら、絶対に打つ気持ちだった」と振り返った。

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黒木復活!プロ12年目で初セーブ[スポニチ]

涙の神戸で、ジョニーが笑った。ロッテ・黒木知宏投手(32)が28日、1点リードの延長12回に登板し、プロ12年目で初セーブを挙げた。スカイマークスタジアムは98年7月7日(当時グリーンスタジアム神戸)の9回、チームの連敗を16でストップする目前で同点2ランを浴び号泣した因縁の球場。チームの連敗を5で止めたジョニーが自らの復活も同時に告げた。

勝利の瞬間をマウンドで立ち会えた。延長12回2死一塁。黒木は一塁送球のアウトを見届けると、少しだけ天を仰いだ。

「僕には結果が全てなんですよ。だから、結果が出て良かった」。プロ12年目の初セーブ。ただ黒木がいう“結果”とは単にセーブを指すのではなかろう。「何しろ僕には後がありませんから。何でもいい。結果が欲しいんです」。右肩痛をはじめ度重なる故障との闘い。野球生命に魂を懸けてきた。

出番は最後の最後。1点勝ち越した延長12回裏1死から8番目の投手として呼ばれた。ブルペンではエースと呼ばれた昔を知る小宮山から背中を押された。左翼席を埋めたファンの歓声も後押ししてくれた。「ファームでもリリーフとして調整していた。でも実際、投げるところなんてどこでもいいんです」。今季は開幕1軍ながら、1試合の敗戦処理で2軍降格。6月の1軍再昇格も4日間だけだった。

まず塩崎をシュートで遊ゴロ。下山にはスライダーを連投して中前に運ばれた。代打・的山への初球。初めて直球を投げた。ファウル。球速表示は139キロ。また直球。またファウル。昔の剛球は姿を消しても、141キロの表示に左翼席がわいた。追い込んでからスライダーで勝負し遊ゴロにとった。投球術である。

勝利の瞬間、見上げた神戸の夜空にあの悪夢が映っていただろうか。98年七夕の夜。勝利目前の9回2死からプリアムに同点2ランを浴び、マウンドにうずくまり号泣した。プロ野球ワーストの17連敗。日本最弱と呼ばれたロッテで孤高に闘った黒木は、強くなったチームでよみがえった。因縁の神戸で見せた復活劇だった。

引退や解雇と背中合わせの日々にはもう慣れた。静かに言った「覚悟してやります」に凄みがあった。

◇青野、また劇弾

激闘にケリをつけたのは青野だった。延長12回2死から大久保の外角寄り速球を左翼席に決勝の3号ソロ。凡退なら勝ちがなくなる崖っ縁での一撃に「カウントが良かった(1−3)ので、真っ直ぐに絞って思い切って振った」。過去2本塁打はともに満塁弾。まさに劇的弾の男は「チャンスだと集中力が高まるし、今日は9回のチャンスで凡退していたので、絶対打ちたかった」と胸を張った。

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ロッテ・青野が千金決勝弾!総力戦制し連敗5でストップ[サンスポ]

同点の延長12回2死。青野がカウント1−3からの142キロ直球を左翼席へ3号ソロ。連敗を5で食い止める劇的な1発を放った。「直球1本に絞っていた。絶対打ってやると思っていた」。今季残りの2本は満塁弾だが、それにも劣らない価値ある1発。前年王者が、残り野手は捕手の田中雅だけという総力戦を制した。

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ロッテ・青野がドラマチック決勝弾[報知]

勝利の可能性が消える寸前で、ロッテ・青野は腹をくくった。「真っ直ぐ1本でした」天性の勝負勘を働かせ、外角直球を強引に左翼席に運んだ。延長12回2死。土壇場から、奇跡の弾道が生まれた。

1度はさえぎられたトンネルの出口を、一振りで再びこじ開けた。27日にズレータに逆転サヨナラ2ランを浴びた小林雅が9回裏、2日連続の炎上。4安打を許して同点とされた。勝利への道が閉ざされかけた瞬間、青野は雪辱の炎を燃やした。「もう1度回ってきたら絶対打つ」9回表2死満塁で凡打した悔しさが、決勝アーチに結びついた。

「本当にいいところで打ててますね」殊勲の23歳は自らの勝負強さに照れ笑いした。プロ入り1、2号はグランドスラム。そして、この日の3号は決勝弾。バレンタイン監督は「昨日の痛い敗戦を取り戻さなければ、と分かっていた。今日も苦境に立たされたが、よく跳ね返してくれた」と目じりを下げた。

守護神崩壊で失いかけた白星をもぎ取り、連敗は5でストップ。青野は「明日から乗っていけると思います」と4時間33分のゲームを見届けた左翼席のファンに約束した。高校時代から胸に刻む座右の銘は「負けたら最後」。首位・西武とは7ゲーム差。王者は明日なき戦いを続けていく。

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「やるしかない」ロッテ−延長12回に青野が決勝ソロ[サンスポ]

同点の延長12回2死。カウント1−3からの142キロを強振した。左翼席に消える打球に青野はこぶしを突き上げ、ベンチは絶叫に似た歓喜の声に包まれた。連敗を5で食い止め、連覇に希望をつなぐ劇的な1発となった。

「苦境で立ち直り、決してギブアップしない姿勢を示した」。バレンタイン監督の甲高い声がベンチ裏の通路に響く。青野は6年目で通算3本塁打目だが、過去2本が満塁アーチという23歳。「直球1本に絞っていた。絶対打ってやると思っていた」。

徒労に終わる寸前だった。2点リードの9回に小林雅が前夜に続き信頼を裏切る。2死二塁からの3連打で同点。嫌な雰囲気に包まれたが、10回は藪田が二死満塁を切り抜け、継投で11回も抑えて流れを引き寄せた。

ベンチに残っていた野手は捕手の田中雅だけだった。4時間33分の総力戦。8番手でプロ初セーブの黒木が言った。「覚悟を決めてやるしかないんです」。ロッテの誰もがその思いを共有したに違いない。

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日米野球存続、パ会長は希望

パ・リーグ小池唯夫会長が18日、日米野球の存続を希望した。前日27日に労組日本プロ野球選手会(宮本慎也会長=ヤクルト)が「日米野球への参加は今年限り」と表明したことに対し、同会長は「大リーグ中継があるからこそ、メジャー選手のプレーを生で見たいファンも多いはず」と語った。選手会が11月の試合増に難色を示す態度にも「気持ちも分かるが、試合減、負担減ばかりを考えてはいけない」と苦言を呈していた。

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