ソフトバンクが斉藤和の完封で6月30日以来の首位に浮上。ロッテ戦5連勝で貯金を今季最多の18とした。ソフトバンクは、ズレータの右前適時打での1点を、126球を投げた斉藤が8安打10三振1四球で守りきり、自身6度目今季3度目の完封勝利。これでリーグ単独トップの12勝目。防御率を1.79とし対ロッテは昨年6月29日以来の自身6連勝。ロッテは、先発・渡辺俊が3安打1失点で今季初完投も、打線の援護なく自身4連敗。チームは2連敗で貯金1。3位・日本ハムとの差は6となった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
今は我慢のときかもしれない。渡辺俊は3安打1失点で完投ながらも7敗目。5月28日の巨人戦(東京ドーム)以来約2ヶ月、勝ち星から遠ざかっている。ソフトバンク・斉藤和との投手戦。「先に点をやると苦しくなる。最初に点をやったのはミス」。4回のピンチにズレータに高めの球を一、二塁間にはじき返された。結局、打線の援護がなく、この1点が勝負を分けた。それでも、「終盤何とか立て直すことができた。甘いボールでも何とか打ち取れるようになった。投球に幅ができるようになった」と復調の兆しを感じ取っていた。
「1番・遊撃」で出場の西岡が1回、二塁手の左を襲う打球が内野安打となり、8試合連続安打。ソフトバンク・斉藤和との今季の対戦は10打数3安打と相性がいい。第1打席は変化球でカウント1−2となった後の4球目、139キロの直球を中堅方向へ打ち返した。しかし、次打者の2球目に二盗失敗。ここまで29盗塁を決めているが、失敗も約半数の14。積極的な走塁も好機を広げられなかった。
球宴後10試合中9試合で4番を務める里崎が2回の第1打席で中前打を放ち、3試合連続安打。変化球を主体にカウント2−2から135キロの直球を打ち返した。打った瞬間は中飛かと思われたが、風速6メートルの風にやや押し戻され、中堅手の前へポトリ。守っては、7回2死二塁からソフトバンク・川崎のバックネット三塁寄りの邪飛を好捕。攻守で渡辺俊をもり立てたが、相手の斉藤和を攻略できず零敗に終わった。
千葉マリンのスコアボードに空しく0が9つ並んだ。ロッテが3安打1失点完投した渡辺俊を援護できず、今季11度目の完封負けを喫した。
勝機はあった。放った安打はソフトバンクの倍以上の8本。立ち上がりは苦しんだ斉藤和を攻め、1、3回は無死一塁、2回は無死一、二塁の好機をつくった。だが1、3回は盗塁死、2回は三振。3回は二直で、1度も走者を進めることができなかった。バレンタイン監督は「序盤に限らず、点が取れないと勝つことができない」と嘆いた。
最終回は1死二、三塁のチャンスから連続三振に倒れた。斉藤和とは今季4度目の対戦だが、最多得点は2点。中盤以降は修正してきただけに、何より序盤の攻撃が悔やまれる。
3位日本ハムとは6ゲーム差。5日敗れれば、最多で13あった貯金が0になる。
渡辺俊が9回3安打1失点と好投しながら、打線の援護なく7敗目。5月28日の巨人戦(東京ドーム)以降、2ヶ月以上勝ち星がついていない。「相手が斉藤だから、先に点を与えると苦しいことは分かっていた。点を取られたのはボクのミス」。チームも今季のソフトバンク戦は3勝11敗となり、負け越しが決定。3位・日本ハムとは6ゲーム差となった。
9回に1死二、三塁と一打逆転サヨナラの場面を築いたが大塚、代打・辻が連続三振。バレンタイン監督は大塚にスクイズのサインも考えたが2球で追い込まれ「スクイズできるカウントにならなかった」と嘆いた。5回まで毎回の7安打も先制機を逃し、今季11度目の零敗。対ソフトバンクは3勝11敗で3年ぶりの負け越しが決まり、3位・日本ハムにも6ゲーム差。プレーオフ進出も厳しい状況になってきた。
9回1死二、三塁から連続三振の幕切れに「無得点では勝つことはできない」とバレンタイン監督。相手の3安打を上回る8安打も実らず、「渡辺俊に勝利をつけたかった」と顔をしかめた。
5月28日を最後に白星から遠ざかる渡辺俊は味方打線のことには触れず、「先に点を与えたのがミス」と自分を責めた。しかし、6回以降はリズムを取り戻して無安打で切り抜けており、サブマリンは「緩急も含めて投球に幅ができてきた」と次回登板での雪辱を期していた。
ロッテのスコアボードに空しく0が9つ並んだ。3安打1失点完投の渡辺俊を援護できず、今季11度目の完封負けを喫し、連敗。バレンタイン監督は「点が取れないと勝つことができない」と嘆いた。これで3位日本ハムとの差は6ゲームに開いた。復調した渡辺俊だが、5月28日以来2ヶ月以上も白星から遠ざかる。
ロッテの2軍首脳陣らが千葉マリンに訪れた。鎌ケ谷で行われた日本ハムとの2軍戦を終え、苦しむ1軍の応援に駆けつけた。旧知の選手、関係者と話し込むなど、試合前のリラックスに一役買った。高校生ドラフト1巡目ルーキー柳田も、同3位の末永と観戦。「勉強させていただくっす」と巨体を揺らしていた。
12球団代表者会議が4日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で行われ、パ・リーグが交流戦の大幅削減案について各オーナーから意見を聞くことになった。パは交流戦を30試合まで削減する案をセに出し、具体的な日程もシミュレーションして示した。しかしセ側は18試合までの削減を強硬に主張。今季の36試合から半減となるだけに、パは球団経営に大きく影響する問題として各球団に持ち帰り、オーナーの判断を仰ぐことになった。
パの30試合案を拒否したセ側は、日程的な問題を理由とする。巨人清武代表は「現実的に無理。これだと日韓シリーズを五輪予選の直前までやっているということになりかねない」と指摘した。パ案はシーズン140試合、セは143試合(別表)。セの方が多いが、交流戦は期間内に予備日が必要なためトータルの日程で差が出てしまう。
パ小嶋理事長(日本ハム・オーナー代行)は、オフの試合を優先する考え方に異論を唱えた。「スケジュールで五輪、アジアシリーズは仕方がない。ただ、交流戦と佳境のペナントレースの試合数を減らし、日米野球や日韓シリーズを優先させるべきか。セは日韓や日米に重きが置かれているようで…」。ただ、国際化は球界全体で決めた方針でもある。何を優先して考えるべきか。小嶋理事長は「それぞれの価値判断は各オーナーと相談することになった」と、パの苦しい方針を明かした。
両者の間をとる24試合案は、1カードが2連戦や4連戦になるため営業面で反対の声が多く、難しい。パのオーナーが交流戦18試合に断固反対したときは、一体どんな決着を見せるのか。パ小池会長は「まだ分からない」と困惑の表情を浮かべていた。
試合数に関する両リーグの案 | ||||
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シーズン試合数 | 交流戦数 | リーグ戦数 | 主張材料 | |
セ (現行) | 143 (146) | 18 (36) | 125 (110) | 日程面で余裕。 11月の国際試合に影響なし。 交流戦で悪化した一部セ球団の経営に寄与。 |
パ (現行) | 140 (136) | 30 (36) | 110 (100) | パは交流戦36試合希望も妥協して歩み寄った。 日米、日韓野球よりシーズン優先すべき。 |
ポストシーズンゲーム(PSG)導入を議論する、12球団代表者会議が4日、都内で開かれた。PSG日程確保のための現行36試合からの交流戦削減について、パは30試合案(全140試合)、セは18試合への半減(全143試合)を提案したが結論は出ず、次回23日に再度議論する。
パは来季の日本シリーズ終了を11月9日(金)にするなどの日程シミュレーションを出したが、セは「11月の国際試合日程が過密になる」「日本シリーズは現行通り週末に合わせるべき」などと反対。来季の日本シリーズは遅くとも11月4日(日)に終了することで合意され、結果的にパはさらに削減を迫られることになった。
パ側は「交流戦削減は球団の経営問題につながる」(日本ハム・小島オーナー代行)とし、各オーナーに最終的な判断を仰ぐことを決めた。
セ、パ両リーグによる来季の合同プレーオフ実施に向けた12球団代表者会議が4日、東京都内で行われ、争点となっている交流戦(36試合)の扱いで、パが6試合減の30試合とする妥協案を提案したが、セは半減の18試合を主張して平行線は変わらなかった。
パは交流戦30試合を含めた年間140試合制に加え、優勝チームもセに同調してレギュラーシーズン1位とする方針を説明。日本シリーズも含めたプレーオフ期間の日程の組み方も提示した。
しかし、セは日程面に加え、交流戦導入に伴うセ球団の経営悪化も考慮し、交流戦を18試合とする年間143試合制を主張。パが提示したプレーオフ期間の日程案も、日本シリーズが平日開幕の部分などに難色を示した。次回の協議は23日に行われる予定。
セ・パ両リーグによる来季の合同プレーオフ実施を検討する12球団代表者会議が4日、東京都内で開かれたが、話し合いはまたも物別れに終わった。
争点となっている交流戦(現行36試合)の扱いで、パが6試合減の30試合の140試合制の妥協案を提案したが、セは交流戦を18試合に半減する143試合制を主張し、平行線をたどった。
パは、交流戦30試合を含めた年間140試合に加え、優勝チームもセに同調してレギュラーシーズン1位とする方針を説明。3月30日の同時開幕で日本シリーズを11月1日開幕とする来季日程案も示した。
しかし、セは「その日程では(その後に)アジアシリーズ、日韓シリーズと北京五輪予選をやるのは不可能」(巨人・清武代表)と、交流戦18試合制を譲らず、コミッショナー事務局も、国際試合開催上、日本シリーズ開幕は遅くとも10月27日と要望した。
パ側は会議終了後に対応を再協議。隔年開催の日韓、日米野球廃止案も視野に入れた。パは各オーナーの意見を聞いた上で最終方針を固める。次回の協議は23日に行われる予定。
昨季のプロ野球日本一になった千葉ロッテマリーンズの歴史をたどり、選手気分を味わえる体感型の「マリーンズ・ミュージアム」が、千葉市美浜区の千葉マリンスタジアムに完成した。
入り口付近で迎えるのは、昨季のリーグ戦、セ・パ交流戦、日本シリーズ、アジアシリーズの4冠達成を記念した「ヴィクトリーゾーン」。優勝トロフィーの複製や、地元ファンに紙吹雪で歓迎されるパレードの写真が飾られている。
「スタジアムゾーン」には球場と同じ人工芝が敷かれ、選手しか入れない打席やブルペン、ベンチ、ロッカールームが再現されている。昨季まで投手を運んでいた救援カーに乗ることもできる。壁には実際と同じ高さのゴム製のラバーフェンスが張られ、子供が体当たりして感触を確かめていた。
2階は球団誕生からの歴史をたどる「ホールオブフェイムゾーン」だ。
千葉ロッテは、49年に毎日オリオンズとして発足。大毎オリオンズ、東京オリオンズと名を変え、69年ロッテオリオンズになり、72年には金田正一氏が監督に就任。92年に本拠地を川崎市から千葉市に移し、千葉ロッテマリーンズとして再出発した。その変遷が写真で紹介され、ポスター、漫画、雑誌、お菓子のおまけなどで、プロ野球の人気ぶりや時代背景を知ることができる。
「千葉ロッテをもっと知ってもらい、地元の『球場』に愛着を持って欲しい」と、球団関係者は話す。ミュージアムは午前10時から午後5時(最終入場)まで。無料。休館日はホームページ(www.marines.co.jp/museum/)に掲載されている。