わたしはかもめ2006年鴎の便り(9月)

便

9月5日

千葉ロッテ6−9西武(千葉マリン)

西武が乱打線を制し、連勝で貯金を今季最多タイの24とした。西武は同点で迎えた8回、中村の9号ソロで1点を勝ち越すと、9回にはカブレラの来日2本目となる約2年ぶりの三塁打などで2点を追加し、逃げ切った。西武は先発・ギッセルが来日最短の2回1/3で降板するなど4点のリードを一時逆転されるが、4人目・山岸は2回無失点で昨年9月18日以来の白星。三井はプロ初セーブを記録した。ロッテは15安打で今季2度目の先発全員安打をマークするが、投手陣が9失点で5月11日以来の借金1。千葉マリンでの連敗は5となった。

123456789R
西武0401010129
千葉ロッテ0022200006

◇打線の奮起に小野応えられず

先発の小野は、5試合白星がなかったものの、その間の防御率は2.25。しかし、リーグ4位の安定感を誇るその右腕が2回につかまった。3長短打でまさかの4失点。「2回は大事に行きすぎました。何とか最少失点で抑えないといけないですね」。確かに、内外角の際どい球をボールと判定されたり、打ち取ったゴロが内野安打や野手の間を抜けたりする不運もあった。西武のそつのない攻めに、首位を走るチームと4位に低迷するチームとの差を見せつけられた感があった。

だが、そんな小野を好調な打線がもり立てた。パスクチ、平下、青野の3アーチを含む先発全員安打の15安打と大暴れ。バレンタイン監督も「十分に勝てるだけの点を取った」と話したが、それでも勝ちはつかめなかった。小野は「その後に点を取ってもらい逆転してくれた6回を絶対に抑えないといけないのに追いつかれてしまったことが全て。せっかく点を取ってくれた野手に申し訳ない」とうつむいた。これで勝ち星と負け星の数が逆転した。監督は「現在の数字がそうだということ」。

バレンタイン監督
「小野は球自体は悪くなかったが、2回はコントロールが思いのままにならなかった。打線は活発に打った。十分に勝てるだけの点を取ったが、そのリードを守れなかった。ワトソンの落球は、ボール自体に回転がかかっていたが、それをきちんと読んでいなかったのだろう。」

◇西岡、久々の先発出場

故障に苦しんでいた西岡が8月16日以来、先発に名を連ねた。2日、右ひざ痛が癒え約半月ぶりに1軍復帰したが、直後の大阪遠征中に腰を痛めた。それでも盗塁王争いで片岡と小差だけに「もう2軍には行きたくない」との思いは並大抵ではなく、この日ベンチ裏でバレンタイン監督に状態を問われると「大丈夫、大丈夫」と猛烈にアピールしていた。1回は遊ゴロに倒れたが、一塁まで全力疾走を見せた。

◇パスクチ、平下連発

打線が好調の千葉ロッテは2−5の4回無死、パスクチ、平下の特大連続アーチで1点差とした。まずはパスクチ。カウント2−2からの5球目、高めの直球を強振すると、打球は左翼スタンドの照明の下の屋根のひさしに直撃。「ボール球だったけど強引に打ちにいった。この一発でチームに勢いがつくといいね」。さらに平下は内寄りのスライダーを完璧にとらえると、右翼席上段へ。2004年8月10日の近鉄戦以来2年ぶりの本塁打。「パスクチがあんなに大きなホームランを打ったので刺激を受けた。練習の時から調子がよかった」と相好を崩した。

◇青野、貴重な同点弾

1点を追う5回、青野が6号同点ソロ。「今年1番の当たり。来たボールを無心で思いきりたたきました」。外角の直球をフルスイングすると、快音を残して左中間席へ突き刺さった。「相手投手の岡本さんはファームで対戦したことはあったが、あまり打った記憶がなかっただけに嬉しいホームランでした」と満足げ。

西岡
「勝つのが1番だが、プレーできて良かった。盗塁に関しては数字よりもタイトルを意識したい。」(8月16日以来の復帰戦で2安打、2年連続30盗塁も記録)
青野
「打ったのはストレートです。今年1番の当たりでした。来たボールを無心で思い切り叩きました。相手投手の(西武)岡本さんはファームで対戦したことはあったのですが、あまり打った記憶がなかっただけに、嬉しいホームランです。それに、追いつくことができたので本当に良かったです。」(5回に同点6号ソロ)

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5・11以来屈辱、ついに借金1

西武に逆転負けし5月11日以来の借金1となった。最大13の貯金があったが、バレンタイン監督は「今日現在の数字はそういうこと」と淡々と話した。西武を上回る3本塁打、15安打を放ちながら、9失点と粘れない。右ひざと腰を痛めていた西岡が1番に復帰し、打線に活気が戻っても、点を取っては取られる悪循環。バレンタイン監督は「今日は勝てるだけのリードがあったけど、守りきれなかった」と嘆いた。これで3位日本ハムとの差が今季最大の10.5ゲームに開いた。

西岡
「チームが勝つのが1番だけど、久し振りの試合で走れて良かった。数字にはこだわらずにタイトルを目指していきたい。」(2年連続の30盗塁)

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黒木「残り全力」

黒木が、前日4日に瀬戸山球団代表が来季もロッテでも現役続行を求めたことを受けて「監督、コーチの意向もあるし、今は来年のことを考えるよりも、残りの試合を全力でやるだけ」と話した。8月4日に登録抹消になって以来登板がなかったが、右肩痛も順調に回復。6日の2軍戦からベンチ入りして、実戦復帰する。

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ロッテ、15安打も届かずついに借金生活[スポニチ]

右ひざ痛から西岡が復帰。打線は先発全員となる15安打にパスクチ、平下、青野の3発と大爆発しながら逆転負け。投手陣が崩壊して今季60敗目を喫したバレンタイン監督に待っていたのは5月11日以来の借金生活だった。「それは今日の数字にすぎない」と強気な姿勢も表情に元気はない。最後は「打線は活発だったがリードを守れなかった」と小さな声で嘆くしかなかった。

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ロッテついに借金生活…先発全員安打も投手陣が粘れず[サンスポ]

先発全員安打となる15安打を放ちながら、投手陣が粘れなかった。小野が2回に3四死球などで4失点すると、その後リリーフ陣も踏ん張れなかった。4戦連続の2ケタ安打と打線が好調なだけに、バレンタイン監督は「十分勝てる点を取ったが、リードを守れなかった」と悔しそう。これで59勝60敗1分けとなり、5月11日以来の借金生活に突入した。

小野
「2回は大事にいきすぎてしまった。点を取ってくれた野手に申し訳ない。」(6回7安打6失点)
西岡
「30盗塁が目標じゃない。数字じゃなくタイトルを獲りたい。」(15試合ぶりのスタメン出場で2年連続30盗塁をマーク)

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ロッテ、5・11以来の借金生活[報知]

ロッテは3本塁打を含む15安打を放つも勝利に届かず、5月11日以来の借金生活に陥った。そのことを問われたバレンタイン監督は無表情のまま「その通りだね」。

先発陣で最も安定感のあった小野がコースを狙い過ぎ、2回に押し出しを含む3連続四死球。徐々に勢いをそがれた打線は、6回以降は拙攻続き。「西岡の復帰が明るい材料では」と水を向けられた指揮官は「それで打線が活気づいたか分からない」と半ば投げやりに返した。

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中盤に一気の本塁打攻勢[ニッカン]

ロッテが3本塁打で同点に追いついた。3点を追う4回にパスクチと平下が連続本塁打を放ち1点差に追い上げると、5回には青野が左中間に同点6号ソロ。パスクチは「打ったのはストレートだよ。高めのボール球だったけど強引に打ちにいったよ。完璧な当たりだったね」とコメント。04年8月10日以来の本塁打となった平下は「前のバッターのパスクチがあんなに大きいホームランを打ったので刺激を受けました」と笑顔だった。

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