ロッテ瀬戸山隆三球団社長(53)が10日、今オフのFA選手の争奪戦から撤退する考えを示唆した。これまで同社長は地元千葉出身の日本ハム小笠原、在京球団希望の岡島に対して獲得希望の意向を示し、調査を続けてきた。だがこの日、「もう少しじっくり調査したい。結果的にFAには動かないこともある」とトーンダウンさせた。
小笠原は現在巨人と中日の一騎打ちの状況で、獲得には巨大な資金が必要になる。これまで地元千葉の球団として熱意を見せてきたが、瀬戸山社長は「本当に他球団がどれくらいの額を提示するか調査が必要だけど、(ロッテは)いくらでも出せるという訳ではない」とマネーゲームには消極的。さらに岡島には「外国人、ドラフトもある。(ロッテの左腕)川崎、古谷とか若手もいるし、FAでとるのが1番なのか優先順位をもっと考えなくてはいけない」と慎重な姿勢に方向転換した。
ロッテが来季の新外国人投手として、台湾・ラニューの呉偲佑(ウ・スヨ)投手(24)をリストアップしていることが10日、分かった。呉は今季17勝を挙げ優勝の原動力となった左腕。ロッテは補強リストの上位に挙げており、獲得に乗り出す公算は大きい。
左腕投手に関してはこれまで、FA宣言した日本ハム・岡島の調査を続けてきたが、瀬戸山球団社長は「左は若い選手もたくさんいるし、外国人も考えている」と獲得に消極的な見解を示した。また、獲得に名乗りをあげていた日本ハム・小笠原についても「他球団の条件次第で動かないこともある」と争奪戦からの撤退を考えている。
ロッテは今後、比較的安価な外国人選手を中心に補強を進めていく。呉は11日のアジアシリーズ・サムスン戦で先発予定。ロッテは全日程終了を待って、獲得に動き出すことになりそうだ。
ロッテの瀬戸山球団社長が、FA戦線からの撤退を示唆した。日本ハム・小笠原、岡島についてはシーズン中から調査していたが「結果的に獲得に動かない可能性もある」と話した。地元財政界から千葉県出身の小笠原獲得を要請されているが「巨人が20億円以上を用意しているのなら厳しい」。さらに「(岡島のような)中継ぎ左腕は貴重だが川崎、古谷らも育ってきた。もう1度優先順位をつけたい」と新外国人と若手起用でV奪回を目指す方針だ。
高校生ドラフトで1巡目指名した八重山商工・大嶺との次回交渉に、瀬戸山球団社長が3回連続で出馬することが濃厚となった。来週にも石垣島のホテルで仮契約となる運びで、大嶺側の「球団社長にも出席してほしい」に応える方針。添石校長は「島の100人中100人がプロに行って欲しいといっている」と入団に揺れた大嶺の心を、約5万人の島民が後押ししたことを明かした。
ロッテは入団が決定的になった大嶺との交渉から一夜明け、この日は石垣空港で八重山商工・添石校長と瀬戸山球団社長が会談した。添石校長は「島民100人が100人、ロッテに入った方がいい、と言っている」と後押し。週明けにも次回交渉日程の調整を行うが、「ロッテ大嶺」の正式誕生は間近だ。