ロッテ瀬戸山隆三球団社長(53)が13日、バレンタイン監督がダメ出しした前日12日の「マリーンズファンゲスト2006」について異例の声明を発表。監督が、ファンとの触れ合いが少ない点などに激怒したことについて「私もそう思った。あれは10年以上前のやり方。お客さまには誠に申し訳なかった。無料だから適当でいい訳ではない」と謝罪した。
ファンサービスには12球団トップクラスの自負があるだけに、球団トップが反省の言葉を述べた。目玉企画のホームラン競争が0本に終わるなど、盛り上がりを欠いたのも事実。ただそれ以上に、ファンと選手の「距離」を問題視する。バレンタイン監督は「企画者は、ファンとの交流は必要ないと思ったみたいだ」と語り、個人的にサインを続けた。瀬戸山球団社長は「来年は選手と触れ合い、ファンが参画できるものをやります。これからもロッテを応援してください」と強調していた。
ロッテ高校生ドラフト1巡目指名、八重山商工・大嶺祐太投手(3年)の入団が13日、決定した。この日の放課後、担当の永野スカウト同席で添石校長が瀬戸山球団社長に電話連絡。大嶺自身が電話口に出て、「お世話になります」と入団の意志をロッテ側に伝えた。15日に沖縄・石垣市内の同校で、瀬戸山社長も同席した上で仮契約を結ぶ。
9月25日のドラフトから1ヶ月半。ついに甲子園を沸かせた最南端の球児が、プロ入りへの最終決断を下した。当初はソフトバンクと相思相愛といわれる中、ロッテが交渉権を引き当てたことで、浪人、社会人を選択肢として思い悩んだ。だが国体で高校生活最後の公式戦を終えると、気持ちがプロ入りへ傾斜。第2回交渉を行った9日には「野球を始めたころからプロ野球選手になるのが夢だった。その夢を実現できるように前向きに考えたい」とロッテ入りの気持ちを固めていた。
第2回交渉で、ロッテ側は高校生としては球団史上初の契約金1億円などの条件を提示。それを受けて家族、学校関係者と最終会談を行い、この日の決断に至った。大嶺は電話口で、瀬戸山球団社長と同席していた清水とも会話を交わした。現役エースから激励の言葉を受けたことで、感激の面持ちだったという。
ロッテにとっては待ちに待った吉報だ。バレンタイン監督はビデオで一目見た時から大嶺にほれ込んだといい、これまで最大限の評価をしてきた。「ロッテ大嶺」の誕生は、V奪回を目指すチームにとって大きな力になりそうだ。
ロッテから高校生ドラフトで1巡目指名された八重山商工・大嶺祐太投手(18)の入団が決まった。13日、大嶺本人が瀬戸山球団社長に電話を入れて、入団の意思を伝えた。大嶺に対して球団は過去、2度の入団交渉を行い、高校生の契約金としては史上最高額となる1億円を用意していた。仮契約は15日に沖縄・石垣市内の同校で結ばれる。
涙のドラフトから49日。南海の怪腕の心が溶けた。瀬戸山球団社長が小躍りするような電話がかかってきたのは夜になってから。大嶺自身の口から「ロッテにお世話になります」と伝えられた。同校の添石邦男校長によれば、瀬戸山社長と同席していたエース清水からも激励を受けて感激していたという。
大嶺は当初、ソフトバンク入りを熱望。相思相愛の中でドラフトでも“1本釣り”とみられていたが、ロッテが1巡目で強行指名して交渉権を獲得した。大嶺はドラフト会議後「予想もしてない球団でびっくり」と涙。同校の伊志嶺監督は浪人、社会人球界入りなどをほのめかしていた。直後の指名あいさつでも都会生活への不安を口にするなど18歳の心は閉ざされていた。
ロッテ側も今月9日、2度目の交渉の際はA5判の用紙6枚からなる4年目に1軍ローテーション入りするための“エース育成計画書”の提示や「最大限の準備はする」(瀬戸山社長)として高校生としては球団史上最高額の契約金1億円を用意。これには大嶺サイドも「野球を始めた頃からプロ野球選手は夢。実現できるように前向きに考えたい」と軟化していた。
15日に石垣島で仮契約を結ぶ。今月末にはバレンタイン監督直々に同島を訪れる予定だ。注目の背番号については10番台、20番台は埋まっている状態。球団関係者は「1番が空いているから」として「1番・大嶺」のビッグプレゼントも示唆している。いずれにしても来季、2年ぶりのV奪回を目指すロッテに未来のエースが加わることは間違いない。
高校生ドラフトでロッテから1巡目指名されていた八重山商工・大嶺祐太投手(18)が13日、入団の意志を固めた。15日に仮契約を交わす見込み。プロ入りへ態度を保留してきた“離島の星”が、ついに決断を下した。
ここまで進路を悩み続けてきた右腕が、夢に向けて1歩踏み出す−。大嶺が添石校長、伊志嶺監督と放課後に話し合い、結論を出した。
「『ロッテにお世話になります』と本人が直接(電話で)伝えました」と添石校長。午後6時30分、大嶺自身が入団の意志を瀬戸山球団社長に電話で伝え、偶然その場にいたエース・清水からも電話で激励を受けた。球団側は15日に沖縄・石垣島を訪問する予定で、3度目の交渉で仮契約を結ぶことになる。
球団は9日に2度目の指名挨拶を行い、伊志嶺監督や大嶺の祖父母も交渉の席についた。契約金は1億円を準備、A4判で6枚に渡る“育成プラン”も提示した。熱意を伝えると、本人も「プロ野球選手になるのが夢。夢を実現させるため前向きに考えたい」と笑顔を見せていた。
ドラフト前はソフトバンクと相思相愛とされ、ロッテに指名された直後は入団拒否の姿勢を見せたこともあった。あれから51日目、今年の高校生ドラフトで最も波紋を呼んだ“強行指名”は決着がつく。
ロッテから高校生ドラフトで1巡目指名された沖縄・八重山商工高の大嶺祐太投手(18)の入団が13日に確定した。同校の添石邦男校長によると、同日夕に大嶺本人が電話で瀬戸山隆三球団社長に「お世話になります」と入団の意志を伝えた。15日に同校のある石垣市内で仮契約を結ぶ予定。
ロッテが高校生ドラフトで1巡目指名した沖縄・八重山商工の大嶺祐太投手(3年)の入団が13日、決定した。添石邦男校長が瀬戸山隆三球団社長に電話をかけ、大嶺本人が「お世話になります」と入団の意志を伝えた。15日に同校のある石垣市内で仮契約を結ぶ。当初はソフトバンク志望で、9月25日にドラフト指名された際はロッテ入りに難色を示していたが、2度の交渉で態度を軟化させていた。
労組プロ野球選手会(宮本慎也会長=ヤクルト)の所属選手らが球団に対して、野球カードなどへの肖像権の帰属確認を求めた控訴審の第1回口頭弁論が13日、東京・千代田区の知的財産高等裁判所(知財高裁)で開かれた。1審で敗訴した選手会側は宮本会長と古田敦也前会長(ヤクルト)の証人尋問を申請した。
この裁判は02年8月から約4年間、争われ、今年8月1日、東京地裁が選手会側請求を全面的に棄却した。選手会側は控訴し、知財高裁に舞台を移した。「選手の直の声を伝えられたら、と思って出廷させていただきました」と、この日初めて出廷した宮本会長は言い、選手会側は所属選手のほぼ全員となる700人の陳述書を提出する考えも示した。
「韓国でも米国でも『選手が肖像権を持つ』という判例が出ているのに、他国の例を無視した判決だ」と選手会側は話しており、全面的に争う構えを見せている。
日本プロ野球選手会が選手肖像権の帰属をめぐり各球団、日本プロ野球組織(NPB)と争っていた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が13日、知財高裁(中野哲弘裁判長)で開かれ、敗訴した選手会側は宮本慎也会長(36=ヤクルト内野手)と古田敦也前会長(41=ヤクルト兼任監督)の証人尋問を申請した。選手が出廷することになれば、同訴訟で初めて。選手会は選手約700人の陳述書も提出する。この日、控訴人席に座った宮本会長は「選手が直の声で表現できたらと思った」と話した。選手会側は、球団に肖像を使用する許諾権限がないことの確認を求め、8月の東京地裁判決で請求を棄却されていた。
ゲームソフトや写真入りカードへのプロ野球選手の氏名、肖像の使用許諾権の帰属をめぐり、選手会側が球団側に肖像を使用する許諾の権限がないことの確認を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が13日、知財高裁で開かれ、敗訴した選手会側は宮本慎也会長(36)=ヤクルト=と、古田敦也前会長(41)=ヤクルト兼任監督=の証人尋問を申請した。選手が出廷するのは初めて。
選手会側は会員である約700人の選手の陳述書を提出する意向も示し、宮本会長は「選手が直の声で表現できたらと思った」と話した。選手会側は8月の東京地裁の判決で請求を棄却され、控訴していた。
今年の日本球界は「誤審」に振り回された。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でタッチアップをめぐる「誤審」が起き、国内に怒りの声が渦巻いた。開幕後もセ・リーグを中心に判定トラブルが続出。審判員への不信感が巻き起こり、一部プレーにビデオ判定を導入という議論も始まった。映像機器の発達した現代は、スポーツも機械に頼るべきなのか。そもそも野球とは審判員とは何なのか。「検証・誤審」と題して、両リーグ審判部長や機構、現場関係者の声から審判の現状を集中連載(7回)で検証する。
またか。判定トラブルが起きるたび、ため息が出た。審判も人間。ミスは当然で、時には誤審もあるだろう。だが、今年はひどかった。セ・リーグに届いた判定に対する抗議文や質問書は十数件。それ以外にも判定トラブルが続出した。球団、監督、選手は審判への不信感を隠そうとしない。明らかな異常事態だった。
実行委員会では「リプレー映像による判定補助」という議論も始まった。他競技で採用されているビデオ判定を、野球にも導入しようという訳だ。確かに誤審が続出しては困る。だが、解決策は機械に頼るしかないのだろうか。
現状を把握し、改善策を考えるべく両リーグ審判部長に話を聞いた。なぜ、今年のような異常事態に陥ったのか。パ・リーグ審判部長の前川芳男(64)は、第一声で審判の非を認めた。
パでは判定トラブルがあまり表面化していない。しかも、前川は現役審判ではなく部長専任。比較的、冷静に分析できる立場だろう。しかし、セ審判部長の井野修(52)は違う。現役審判として、審判部長として続出するトラブルの渦中にいた。今季受けたストレスは計り知れない。異常事態の原因を問うと、まず「審判の権威」を主張した。
穏やかな口調ながら、審判の立場というものを主張する強い姿勢が見て取れた。権威という点は1歩も譲らないという迫力のようなものを感じた。
この点は前川も強調した。「相撲は取り直しができるだろうが、野球はできない。打ち直すのか。走者をどこで止めるのか。それを始めたら野球ではなくなる」と。ビデオ判定を採用しているスポーツと違い、連続したプレーである野球競技の特徴といえる。
つまり、問題の本質は、正しい判定が「分からない」というだけでなく、例えミスジャッジに気付いても、正しい判定に「変えられない」ところにある。リプレー映像を判定に利用しても、本質は解決できない。
野球規則1・01や9・02に明記されたように、そもそも野球は審判の判定に従うことで成り立っている競技である。しかも、判定を変えにくいという特性を持つ。これらのことは野球に携わっている者ならば、だれもが理解できるはず。それなのにビデオ判定という議論になったのは、明らかに「感情」が先立っている。各球団を感情的にさせたもの…それはグラウンド内よりも、むしろ抗議書→回答書というやりとりだった。