正力松太郎賞 | 王貞治 | ソフトバンク | ||
沢村賞 | 斉藤和巳 | ソフトバンク | ||
セ・リーグ | パ・リーグ | |||
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首位打者 | 福留孝介 | 中日 | 松中信彦 | ソフトバンク |
本塁打王 | ウッズ | 中日 | 小笠原道大 | 日本ハム |
打点王 | ウッズ | 中日 | 小笠原道大 | 日本ハム |
盗塁王 | 青木宣親 | ヤクルト | 西岡剛 | ロッテ |
最多安打 | 青木宣親 | ヤクルト | 大村直之 | ソフトバンク |
最高出塁率 | 福留孝介 | 中日 | 松中信彦 | ソフトバンク |
最優秀防御率 | 黒田博樹 | 広島 | 斉藤和巳 | ソフトバンク |
最多勝利 | 川上憲伸 | 中日 | 斉藤和巳 | ソフトバンク |
川上憲伸 | 中日 | 横浜 | 斉藤和巳 | ソフトバンク |
井川慶 | 阪神 | |||
最多セーブ | 岩瀬仁紀 | 中日 | MICHEAL | 日本ハム |
最優秀中継ぎ投手 | 藤川球児 | 阪神 | 武田久 | 日本ハム |
加藤武治 | 横浜 | |||
最優秀投手 | 川上憲伸 | 中日 | 斉藤和巳 | ソフトバンク |
[注]最優秀投手はセがベストナイン、パが最高勝率(13勝以上)。
セ・リーグ | パ・リーグ | ||||||||||
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名前 | チーム | 点数 | 回数 | 名前 | チーム | 点数 | 回数 | ||||
福留孝介 | 中日 | 754 | 初 | 小笠原道大 | 日本ハム | 569 | 初 | ||||
MVP得票内訳 | |||||||||||
名前 | チーム | 1位 | 2位 | 3位 | 点数 | 名前 | チーム | 1位 | 2位 | 3位 | 点数 |
福留孝介 | 中日 | 116 | 48 | 30 | 754 | 小笠原道大 | 日本ハム | 74 | 60 | 19 | 569 |
川上憲伸 | 中日 | 46 | 67 | 67 | 498 | 斉藤和巳 | ソフトバンク | 82 | 37 | 28 | 549 |
ウッズ | 中日 | 40 | 66 | 59 | 457 | 松坂大輔 | 西武 | 2 | 28 | 42 | 136 |
岩瀬仁紀 | 中日 | 10 | 20 | 25 | 135 | MICHEAL | 日本ハム | 2 | 24 | 26 | 108 |
藤川球児 | 阪神 | 1 | 2 | 7 | 18 | SHINJO | 日本ハム | 13 | 2 | 11 | 82 |
金本知憲 | 阪神 | 0 | 5 | 3 | 18 | ダルビッシュ有 | 日本ハム | 1 | 13 | 10 | 54 |
山本昌 | 中日 | 0 | 2 | 8 | 14 | 武田久 | 日本ハム | 3 | 2 | 4 | 25 |
黒田博樹 | 広島 | 0 | 1 | 4 | 7 | 松中信彦 | ソフトバンク | 0 | 4 | 10 | 22 |
李承Y | 巨人 | 0 | 1 | 1 | 4 | 八木智哉 | 日本ハム | 1 | 3 | 5 | 19 |
荒木雅博 | 中日 | 0 | 0 | 1 | 1 | 稲葉篤紀 | 日本ハム | 0 | 3 | 6 | 15 |
井端弘和 | 中日 | 0 | 0 | 1 | 1 | セギノール | 日本ハム | 1 | 0 | 0 | 5 |
青木宣親 | ヤクルト | 0 | 0 | 1 | 1 | 森本稀哲 | 日本ハム | 1 | 0 | 0 | 5 |
白票 | 0 | 1 | 6 | 9 | カブレラ | 西武 | 0 | 0 | 3 | 3 | |
無効2票 | 川崎宗則 | ソフトバンク | 0 | 0 | 1 | 1 | |||||
白票 | 0 | 4 | 15 | 27 |
[注]1位=5点、2位=3点、3位=1点
セ・リーグ | パ・リーグ | ||||
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名前 | チーム | 票数 | 名前 | チーム | 票数 |
梵英心 | 広島 | 110 | 八木智哉 | 日本ハム | 175 |
吉村裕基 | 横浜 | 53 | 藤岡好明 | ソフトバンク | 2 |
佐藤充 | 中日 | 47 | 平野佳寿 | オリックス | 2 |
該当者なし | 2 | 白票 | 1 | ||
無効 | 2 |
セ・リーグ | パ・リーグ | |||||||
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名前 | チーム | 票数 | 回数 | 守備位置 | 名前 | チーム | 票数 | 回数 |
川上憲伸 | 中日 | 156 | 2 | 投手 | 斉藤和巳 | ソフトバンク | 156 | 2 |
黒田博樹 | 広島 | 39 | 松坂大輔 | 西武 | 14 | |||
岩瀬仁紀 | 中日 | 4 | ダルビッシュ有 | 日本ハム | 2 | |||
藤川球児 | 阪神 | 2 | 八木智哉 | 日本ハム | 2 | |||
武田久 | 日本ハム | 1 | ||||||
矢野輝弘 | 阪神 | 94 | 3 | 捕手 | 里崎智也 | ロッテ | 149 | 初 |
谷繁元信 | 中日 | 7 | 細川亨 | 西武 | 10 | |||
阿部慎之助 | 巨人 | 3 | 鶴岡慎也 | 日本ハム | 8 | |||
山崎勝己 | ソフトバンク | 4 | ||||||
日高剛 | オリックス | 2 | ||||||
中嶋聡 | 日本ハム | 1 | ||||||
的場直樹 | ソフトバンク | 1 | ||||||
ウッズ | 中日 | 168 | 2 | 一塁手 | 小笠原道大 | 日本ハム | 135 | 3 |
李承Y | 巨人 | 20 | カブレラ | 西武 | 37 | |||
シーツ | 阪神 | 11 | ズレータ | ソフトバンク | 2 | |||
リグス | ヤクルト | 1 | 福浦和也 | ロッテ | 1 | |||
栗原健太 | 広島 | 1 | ||||||
荒木雅博 | 中日 | 189 | 3 | 二塁手 | 田中賢介 | 日本ハム | 150 | 初 |
東出輝裕 | 広島 | 8 | 片岡易之 | 西武 | 14 | |||
藤本敦士 | 阪神 | 3 | 高須洋介 | 楽天 | 10 | |||
ラロッカ | ヤクルト | 1 | 石井義人 | 西武 | 1 | |||
岩村明憲 | ヤクルト | 157 | 2 | 三塁手 | フェルナンデス | 楽天 | 117 | 初 |
村田修一 | 横浜 | 23 | 小笠原道大 | 日本ハム | 25 | |||
新井貴浩 | 広島 | 17 | 今江敏晃 | ロッテ | 21 | |||
森野将彦 | 中日 | 3 | 中村剛也 | 西武 | 9 | |||
関本健太郎 | 阪神 | 1 | 塩崎真 | オリックス | 2 | |||
リック | 楽天 | 1 | ||||||
井端弘和 | 中日 | 134 | 4 | 遊撃手 | 川崎宗則 | ソフトバンク | 140 | 2 |
鳥谷敬 | 阪神 | 28 | 中島裕之 | 西武 | 27 | |||
二岡智宏 | 巨人 | 22 | 金子誠 | 日本ハム | 4 | |||
石井琢朗 | 横浜 | 11 | 西岡剛 | ロッテ | 4 | |||
梵英心 | 広島 | 6 | ||||||
福留孝介 | 中日 | 200 | 3 | 外野手 | 稲葉篤紀 | 日本ハム | 159 | 初 |
金本知憲 | 阪神 | 185 | 6 | 松中信彦 | ソフトバンク | 96 | 初 | |
青木宣親 | ヤクルト | 182 | 2 | 和田一浩 | 西武 | 82 | 4 | |
前田智徳 | 広島 | 20 | 森本稀哲 | 日本ハム | 56 | |||
浜中治 | 阪神 | 8 | 大村直之 | ソフトバンク | 51 | |||
赤星憲広 | 阪神 | 4 | SHINJO | 日本ハム | 50 | |||
ラミレス | ヤクルト | 3 | 鉄平 | 楽天 | 18 | |||
アレックス | 中日 | 1 | 村松有人 | オリックス | 5 | |||
赤田将吾 | 西武 | 4 | ||||||
リック | 楽天 | 4 | ||||||
指名打者 | セギノール | 日本ハム | 112 | 2 | ||||
松中信彦 | ソフトバンク | 55 | ||||||
カブレラ | 西武 | 4 | ||||||
ズレータ | ソフトバンク | 2 | ||||||
和田一浩 | 西武 | 1 | ||||||
清原和博 | オリックス | 1 |
[注]セのベストナイン投手は自動的に最優秀投手となる。小笠原は三塁で2度、稲葉はセで1度、松中は一塁で3度、指名打者で1度、和田は指名打者で1度受賞。
セ、パ両リーグからプロ野球記者会に痛くされ、全国の新聞、通信、放送各社の経験5年以上のプロ野球担当記者が記名投票する。最優秀選手(MVP)は3名連記で1位票5点、2位票3点、3位票1点が加算され合計点で争われる。新人王とベストナインは、得票数を競う。今年の有効投票数はセのMVP、新人王が213でベストナインが201、パのMVP、新人王が180でベストナインが175。
プロ野球12球団オーナー会議が14日、都内で開催された。阪神の「30億円問題」が再論議され、計29億円を免除することで決定した。議長役の中日白井オーナーは「預かり保証金と協力金の性格が曖昧というオーナーもいたが、これらを明確にする議論を進める条件付きで、25億円と4億円は免除することで全会一致となった」と説明した。
巨人滝鼻貞雄オーナー(67)が14日、都内で行われたオーナー会議で、アジア枠新設を提案した。「外国人枠は、実働4人、登録できるのは4人だけど、アジア枠として4プラス1にと、僕の発言として言った。反対はなかった」と話した。現行ルールでは外国人選手は、国籍を問わず4人まで1軍登録が可能だが、韓国、台湾、中国などアジア出身選手は別枠として扱うべきと主張したもの。
巨人清武球団代表も、かねてアジア枠の新設を提案し実行委員会では議論されていたが、オーナー会議で議題に上ったのは初めて。アジア枠に関しては、韓国、台湾両球界が難色を示しているが、滝鼻オーナーは「摩擦を恐れず実行するように」と今後の実行委員会での前向きな検討を期待。2年の試行期間を設け、来季にも導入することを希望していた。
楽天が横浜の親会社TBS株を保有している問題で、誓約書の提出をもって1つの区切りがついた。誓約書は10日付でコミッショナー事務局に受理された。内容について井上オーナー代行は「野球協約を守ります、ということ」。資本・業務提携について本社間で早期解決を目指し、球団の経営には関与しないという内容。交渉が長期化する見通しのため、球団株二重保有問題は据え置きとなるが、協約改正については再検討されることになった。
15日に正式誕生する「ロッテ大嶺」に、女房役の里崎がラブコールを送った。高校生ドラフト1巡目指名、八重山商工・大嶺祐太投手(3年)に対して14日、「速い真っ直ぐがバッターにとっては1番打ちにくい。テレビで見る限りまだ発展途上だけど、伸びしろがすごい。それを引き出すのもキャッチャーの仕事。楽しみだし、心強い存在」と入団を心待ちにした。15日に瀬戸山球団社長らが石垣島に出向き、仮契約を結ぶ。未来のエース候補の誕生に、瀬戸山球団社長は「入団を決断してくれたことを本当に嬉しく思うし、感謝しています」と感激の面持ちだった。
プロ野球コンベンションが14日、東京都内のホテルで開かれて表彰選手が発表され、パのベストナインは、日本ハムから稲葉篤紀外野手ら球団初の4人が選出された。小笠原は三塁手での2度を含め通算5度目の受賞。MVPを争った斉藤和は3年ぶり2度目の選出。フェルナンデス内野手は楽天からの初受賞者となった。セは福留のほか、川上、ウッズら中日勢から球団史上最多となる5人が選ばれた。阪神の金本知憲外野手は3年連続6度目、巨人から2年連続して受賞者が出なかったのは史上初めて。
守備位置 | 名前 | チーム |
---|---|---|
投手 | 斉藤和巳 | 福岡ソフトバンク |
捕手 | 里崎智也 | 千葉ロッテ |
一塁手 | 小笠原道大 | 北海道日本ハム |
二塁手 | 田中賢介 | 北海道日本ハム |
三塁手 | フェルナンデス | 東北楽天 |
遊撃手 | 川崎宗則 | 福岡ソフトバンク |
外野手 | 稲葉篤紀 | 北海道日本ハム |
松中信彦 | 福岡ソフトバンク | |
和田一浩 | 西武 | |
指名打者 | セギノール | 北海道日本ハム |
守備位置 | 名前 | チーム |
---|---|---|
投手 | 川上憲伸 | 中日 |
捕手 | 矢野輝弘 | 阪神 |
一塁手 | T・ウッズ | 中日 |
二塁手 | 荒木雅博 | 中日 |
三塁手 | 岩村明憲 | ヤクルト |
遊撃手 | 井端弘和 | 中日 |
外野手 | 福留孝介 | 中日 |
金本知憲 | 阪神 | |
青木宣親 | ヤクルト |
里崎が初のベストナインに選出された。3月に行われたWBCでも世界のベストナインに選ばれ、“ダブル受賞”となった。里崎は「WBCでベストナインをもらったのにシーズンで取れないと賞が軽んじられてしまう。絶対に取りたかった」と笑顔。今季は球団の捕手として、21年ぶりに規定打席にも到達。世界一捕手が、また新たな称号を手にした。
ファーム部門の表彰も行われ、サンケイスポーツ選定の優秀投手賞にはロッテ・古谷、阪神・中村が選ばれ、吉川達郎運動部長から記念品が贈られた。1年目の古谷はイースタンで今季10勝5敗1S、防御率2.51の好成績。最多勝、最優秀防御率、優秀選手賞も獲得し「とても光栄。色々勉強になった1年だった。来季は1軍定着を目指します」と感激していた。
世界一捕手が大嶺の教育係になる。ロッテ・里崎智也捕手(30)が14日、高校生ドラフト1巡目・大嶺祐太投手(18)の活躍を断言した。「彼を生かすも殺すもチームであり、キャッチャー。うまく彼の成長を手助けしていきたい」と育成役を買って出た。
この日、里崎は都内で行われたプロ野球コンベンションに出席。15日に仮契約予定の黄金ルーキーに話が及ぶと、自然と言葉に熱がこもった。「粗削りな部分を修正できれば、絶対活躍できる」と太鼓判を押した。スライダーが決め球だが、WBCとリーグでベストナインに輝いた正捕手は「まず何より速い真っすぐを磨くべき」と進言した。
この日、所用で米国に一時帰国したバレンタイン監督も「大嶺選手が千葉マリンで投げてくれる日を楽しみにしています」とコメントするなど、チーム全体が成長を期待する未完の大器。将来のエースとして、里崎が徹底的に教育していく。
ロッテの瀬戸山球団社長らが15日に高校生ドラフトで1巡目指名した八重山商工・大嶺を石垣市内の同校に訪ね、仮契約を結ぶ予定であることを発表した。次代のエース候補として期待を寄せる大嶺に対し、契約金1億円を準備する見込み。バレンタイン監督は「最も新しいメンバーとしてロッテに加わる決断をしてくれたことを非常に嬉しく思い、興奮している」との談話を出した。
ロッテは14日、瀬戸山隆三球団社長らが15日に高校生ドラフトで1巡目指名した沖縄・八重山商工高の大嶺祐太投手(18)を石垣市内の同校に訪ね、仮契約を結ぶ予定であることを発表した。球団は次代のエース候補として期待を寄せる大嶺に対し、契約金1億円を準備する見込み。バレンタイン監督は「最も新しいメンバーとしてロッテに加わる決断をしてくれたことを非常に嬉しく思い、興奮している」との談話を出した。
オーナー会議では、アジア出身選手を外国人枠から外す「アジア枠」の創設が決まった。巨人・滝鼻卓雄オーナー(67)が提案し、今後の実行委員会で詳細を詰めた上で、早ければ来季の導入をめざす。
アジアの野球レベルの向上のため、アジア出身選手に門戸を開くことが目的。現行の外国人枠(出場選手登録は4人まで)のほかに、アジア人選手用に1枠を設ける。例えば巨人では李承Yをアジア人枠に回せば、計5人の外国人を1軍登録できる。昨年の構造改革議論の中で提案されたが、韓国、台湾の反対で導入は見送られていた。「摩擦を恐れずに実行していこうと。まず2年やってみた上で、差し障りがあれば改正する」(滝鼻オーナー)と試行期間を設けて実施する。
そのほかでは野球協約の改正の議論や日本シリーズの収支報告があった。また、来年1月で任期が切れる根来泰周コミッショナー(74)は会議の席上、自らの後任の人選を求めた。
来季から導入されるセ、パ統一形式でのプレーオフの名称が『クライマックスシリーズ』に決まり、発表された。一般公募には1948件の応募があったが、各球団の議論の上で「シーズンの佳境という意味に相応しい」ことから選ばれた。両リーグのプレーオフがそれぞれ「クライマックス セ」、「クライマックス パ」となり、セ、パのプレーオフ勝者による決勝戦の名称は『日本シリーズ』が残される。
来季セ・パ合同で導入するポストシーズン試合(PSG)の名称が「クライマックスシリーズ」に決まり、コンベンションの席上で発表された。来季レギュラーシーズン1〜3位で日本シリーズ進出を争う第1ステージ(3試合制)、第2ステージ(5試合制)の統一名称で、セは「クライマックス セ」、パは「クライマックス パ」と呼ぶ。日本シリーズの名称は継続する。語意から「シーズンが終わった後」との悪印象を受けるPSGに代わる名称で「佳境を迎えるという前向きな意味が込められている」と関係者。一般公募案を参考に事業委員会、実行委員会など12球団で協議していた。
日本プロ野球組織(NPB)は14日、来季からセ、パ両リーグが同一形式で日本シリーズ出場権を争うポストシーズンゲームの名称が「クライマックスシリーズ」に決まったと発表した。セが「クライマックス セ」、パが「クライマックス パ」となる。NPBは候補を一般から公募し、届いた1948件の応募案を参考にして決定した。日本シリーズ前の佳境という意味などが込められている。
21日に開催される大学生・社会人ドラフトの希望入団枠(各球団1人)による契約締結内定選手の届け出が1週間前の14日に締め切られ、この日申請した中日をはじめ、阪神、巨人、ソフトバンクなど10球団が手続きを終えた。
9月の高校生ドラフトで2巡目指名を得て希望枠を回避したロッテ以外の11球団が同枠を申請したが、楽天は獲得を見送り、大学生・社会人ドラフトでは2年連続で1球団だけ1巡目指名する。希望枠入団選手の内訳は投手9人、捕手1人。
今季セントラル野球連盟(セ・リーグ)には球団から十数件の抗議書、質問書が届いた。全てに対し、連盟会長・豊蔵一(79)の名で回答書が出ているが、常に内容は同じ。「野球規則で定められた通り、審判の裁定は最終のもので連盟会長も論評する立場にない」。この回答に巨人球団代表の清武英利(56)は「木で鼻をくくったような回答」と酷評した。ヤクルト選手兼任監督の古田敦也(41)も「では誰に抗議すればいいのか。おかしな組織」と感想を口にした。
実質的に回答書を作成するセ事務局長の大越英雄(58)は穏やかだが、き然とした口調で語った。
セは「球団からの抗議書→連盟からの回答書」という正式文書のやりとりを繰り返した。しかし、パシフィック野球連盟には、判定トラブルがあっても抗議書の類はほとんど届かない。なぜか。この問いに、パ審判部長の前川芳男(65)は即答した。
セ審判部長の井野修(52)は現役審判でもあり試合予定に縛られているが、前川は部長専任。フットワークよく動ける。
驚くべき発言だった。審判部長という責任ある立場の者が、誤審を認める。それでは野球規則9・02に明記された「審判員の裁定は最終のもの」という根幹を崩す。上司に誤審を認められてしまえば、審判員はたまらない。
非公式とはいえ誤審を認めることで、球団や選手から「では判定を取り消せ」「試合をやり直せ」と言われる恐れはないか。
この方法でそれなりに丸く収まっているのだから、効果的なのかもしれない。しかし、前川は非常に危険な手法を採っている。1歩間違えれば、審判の権威を失墜させてしまう。だが、一方のセは連盟、審判とも、球団側との間に厚い壁を置く。見方によっては審判らしく「き然」としているのだが、結果的に大混乱を招いており、現状のままでいいとは言えない。
この両者の考え方を融合させることはできないか。審判員が球団や監督、選手と馴れ合っては決していけない。しかし、年間800を超える試合で、投手の投球だけで1試合に300近い判定をする。全てに完璧なジャッジを続けるなど不可能といえる。不信を招くジャッジがあったときは、球団とともに検証し、原因を探り、時には反省する姿勢が必要だろう。そのためには審判も、誤審の「痛み」を伴う必要がある。