選手名 | 年俸 | 前年比 |
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青野 | 1500 | △1000 |
6年目のロッテ青野毅内野手(23)が8日、千葉市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、1000万円増の1500万円でサインした。6月14日の横浜戦のプロ1号満塁弾に続き、7月1日ソフトバンク戦の2号アーチも満塁弾。プロ初本塁打から連続グランドスラムは史上初の快挙で、インパクト料も上乗せされた3倍増に、笑顔だった。
青野は「満塁弾評価?入っていると(交渉で)聞きました」。勝負強さや運も、プロとしての資質を問われるところ。「緊張はしないタイプ。使ってもらえればやれる自信はあった」と、振り返った。
プロ入り後に投手から野手へ転向した。昨季までの5年間で1軍通算成績は、わずか1打数で無安打だったが、今年は寮から出るなど背水の覚悟で、64試合で打率2割7分5厘、6本塁打と活躍した。「2軍には、もう絶対落ちたくない、という思いが反映したと思う」。逆境をはね返した若き「満塁男」が、来季は一気にブレークしそうだ。
来季で42歳を迎えるロッテの小宮山悟投手(41)が8日、来季も現役一本でシーズンに臨むことを宣言した。球団内では兼任コーチ案が検討されていたが、大阪市内でミズノのアドバイザリー・スタッフ会議に出席した大ベテランは「兼任コーチ?しません」と断言した。
昨オフには「後進の道を妨げていいのか」と自問自答し、一時は現役引退も視野に入れた。だが今季のV逸で気持ちが固まった。「優勝していたらそうなったかもしれないけど、今年があまりにも不甲斐ない負け方だった。このままでは終われない」。コーチ兼任ではなく来季も現役1本。ベテランが悔しさをバネに覇権奪回を目指す。
劇弾査定で3倍だ。ロッテの青野毅内野手(23)が8日、千葉マリンで契約更改に臨み1000万円増の1500万円で一発サイン。「思った以上に上がっていた。評価してもらえました」と笑顔が絶えなかった。
昨年まで5年間で1軍で1打席しか立てなかった男が今季は64試合に出場し6本塁打。特にプロ1号と2号が満塁弾、3号も延長12回の決勝弾と勝負強さが光った。「チャンスで打てたのも評価されたみたいです」と印象点も含めて200%アップを勝ち取った。
来季も本職の三塁だけでなく今季と同様に一塁、二塁、外野とどこでも守るつもりでいる。年明けは母校の鹿児島・樟南高で自主トレ予定で、自慢の打撃だけでなく守備も鍛え、定位置取りを狙う。「試合に出ることが全て。年間通して1軍にいて100試合出たい」と来季の目標を定めた。
連続グランドスラムのご祝儀は1000万円也。ロッテの青野が千葉市内の球団事務所で、200%増の年俸1500万円で一発更改した。「金額が思っていた以上に上がった。高く評価してもらったと思う」。6年目の今季は6月14日・横浜戦と7月1日・ソフトバンク戦で放ったプロ1、2号が共に満塁弾という史上初の快挙を達成。さらに8月18日の日本ハム戦でも決勝ソロ。500万円からの3倍増に「それもプラス査定に入っていると思う」と納得の表情を浮かべた。
それでも来季の抱負に話題が移ると「打率、打点で今年の倍いけるようにしたい」と意欲満々。年間1軍定着と100試合出場も目標に掲げて「最低でも今年を下回らないように頑張りたい」と気を引き締めていた。
大学生・社会人ドラフト3巡目で指名した東京ガス・木村との交渉が難航している。4日に大矢監督と直接交渉し、入団発表が行われる11日までには返事をする意向だったが、横浜にはいまだに連絡が入っていない。荒井スカウト部長は「こちらは期限を区切らずに交渉する。今は連絡を待っている」。今週末に契約できなければ、木村抜きで入団発表する可能性も出てきた。
ロッテから楽天への金銭トレードが決まった戸部浩投手(32)が8日、仙台市の球団事務所で入団会見を行った。
右の中継ぎとして期待される技巧派。プロ4年目の03年には35試合に登板して2勝を挙げたが、層の厚いロッテ投手陣の中では出番が減り、ここ2年間は1軍登板がない。会見では「大きなチャンスだと思っています。生かせるようにキャンプまでしっかり準備したい。投げられるならどんなところでも投げます」と、新天地での飛躍をアピールした。
ロッテからは今季、同じように登板機会に恵まれなかった川井貴志(30)が移籍して2勝をマークした。川井とはトレード決定後に電話で話したという戸部は、「やりやすいチームだと言ってました」。同席した山下編成本部長からは、「飛べ(戸部)!イーグルスだ」と、おやじギャグで激励されていた。
楽天は8日、ロッテから金銭トレードで獲得した戸部浩投手(32)の入団を発表した。制球力が武器の右腕は中継ぎとして期待される。「中継ぎなら40試合は投げたい。持ち味のシュートボールで、相手バッターの嫌がる投球をしたい」と意気込んだ。昨季から1軍出場はないが「この悔しかった2年をぶつけたい」と、新天地での再起を誓った。背番号は「56」。
64試合に出場し、打率2割7分5厘の青野内野手が8日、500万円から3倍増の1500万円で更改した。6年目の今季、シーズン途中から1軍に定着し、6本塁打のうち2本の満塁弾を記録するなど勝負強い打撃が評価された。金額は推定。
プロ8年目の小林雅が8月18日日本ハム戦で史上3人目の通算200セーブを達成した。これまでは98年佐々木(横浜)が9年目、02年高津(ヤクルト)が12年目で達成しており、小林雅は佐々木より1年速く200セーブに到達した。今年34セーブを記録。6年連続20セーブは江夏(広島→日本ハム)高津の5年連続を抜くプロ野球新記録で、4度目の30セーブは高津に並ぶタイ記録となった。
小林雅の年度別成績 | ||||||||
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年度 | 試合 | 勝−敗 | S | 失敗 | 成功率 | 投球回 | 自責点 | 防御率 |
99 | 46 | 5−5 | 0 | - | - | 124 1/3 | 37 | 2.68 |
00 | 65 | 11−6 | 14 | 0 | 1.000 | 109 2/3 | 26 | 2.13 |
01 | 48 | 0−4 | 33 | 7 | .825 | 52 | 25 | 4.33 |
02 | 43 | 2−1 | 37 | 2 | .949 | 43 1/3 | 4 | 0.83 |
03 | 44 | 0−2 | 33 | 3 | .917 | 47 | 15 | 2.87 |
04 | 51 | 8−5 | 20 | 6 | .769 | 57 2/3 | 25 | 3.90 |
05 | 46 | 2−2 | 29 | 5 | .853 | 45 1/3 | 13 | 2.58 |
06 | 53 | 6−2 | 34 | 5 | .872 | 53 2/3 | 16 | 2.68 |
計 | 396 | 34−27 | 200 | 28 | .877 | 533 | 161 | 2.72 |
[注]セーブ失敗はセーブが付く条件で登板し同点、逆転された試合。00年のセーブ失敗は初セーブを挙げた8月17日以降。
通算100セーブ以上の投手 | |||||
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順位 | 投手(所属) | S | 20S以上 | 30S以上 | 救援T |
1 | 高津臣吾(ヤクルト) | 273 | 8 | 4 | 4 |
2 | 佐々木主浩(横浜) | 252 | 6 | 3 | 5 |
3 | 小林雅英(ロッテ) | 200 | 6 | 4 | 1 |
4 | 江夏豊(西武) | 193 | 5 | 1 | 5 |
5 | 豊田清(巨人) | 148 | 3 | 2 | 2 |
6 | 赤堀元之(近鉄) | 139 | 5 | 0 | 5 |
7 | 大野豊(広島) | 138 | 3 | 0 | 1 |
8 | 大塚晶則(中日) | 137 | 4 | 1 | 1 |
9 | 斉藤明夫(横浜) | 133 | 3 | 1 | 2 |
10 | 鹿取義隆(西武) | 131 | 1 | 0 | 1 |
11 | 山本和行(阪神) | 130 | 2 | 0 | 2 |
12 | 牛島和彦(ロッテ) | 126 | 3 | 0 | 1 |
13 | ギャラード(横浜) | 120 | 3 | 2 | 2 |
14 | ペドラザ(巨人) | 117 | 3 | 2 | 2 |
15 | 郭源治(中日) | 116 | 3 | 1 | 2 |
16 | 岩瀬仁紀(中日) | 114 | 3 | 2 | 2 |
17 | 佐々岡真司(広島) | 106 | 2 | 0 | 0 |
[注]所属は現役最終。Tはタイトル。
34セーブを挙げた小林雅だが、タイトルは39セーブのマイケル(日本ハム)に奪われた。30セーブ以上記録した延べ34人のうち24人がタイトル(04年までは最多SP)を獲得。小林雅がタイトルを獲得したのは29セーブの05年しかなく、30セーブを記録した年はなぜかタイトルを取れない。30セーブ以上でタイトルを逃したのは延べ10人目だが、小林雅は1人で4度だからめぐり合わせが悪い。
30S以上記録してタイトルを取れなかった投手(小林雅以外) | ||||||
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年度 | 投手(所属) | S | SP | タイトル獲得投手 | S | SP |
82 | 斉藤明夫(大洋) | 30 | 35 | 山本和行(阪神) | 26 | 40 |
83 | 江夏豊(日本ハム) | 34 | 36 | 森繁和(西武) | 34 | 39 |
97 | 宣銅烈(中日) | 38 | 39 | 佐々木主浩(横浜) | 38 | 41 |
02 | 高津臣吾(ヤクルト) | 32 | 32 | ギャラード(中日) | 34 | 35 |
〃 | 小山田保裕(広島) | 30 | 32 | 〃 | ||
05 | 石井弘寿(ヤクルト) | 37 | - | 岩瀬仁紀(中日) | 46 | - |
[注]タイトルは04年まで最多SP、05年から最多セーブ。
小林雅は00年の開幕メンバーに登録されて以来、ずっと1軍にいる。04年8月4日から27日まで1軍を抹消されたが、これはアテネ五輪出場のため。この期間は1軍登録日数に数えられており、00年開幕戦から「1軍登録」が続いている投手は12球団で小林雅だけ。野手でも金本(阪神)立浪(中日)的山(オリックス)しかいない。
ストッパーに起用されたのは00年8月。95年赤堀(近鉄)は背筋痛、99年佐々木は右ひじ痛、04年豊田(西武)は腰痛で連続20セーブが止まったが、小林雅は抑えを6年以上経験しながら“勤続疲労”が見られない。故障知らずの小林雅が来年も開幕戦からブルペンで待機する。
ロッテのチーム打率はリーグ最下位の2割5分2厘。リーグ1位だった昨年の2割8分2厘に比べ3分下がり、パ・リーグでチーム打率が前年1位から最下位へ転落は01年日本ハム以来5度目だ。特に、チームの得点圏打率が昨年の3割7厘から2割4分6厘と、今年はチャンスで打てなかった。満塁では昨年の3割9分3厘から1割9分6厘までダウンし、満塁でも打率が1割台は12球団でロッテだけ。当然ながら得点も昨年の740点から502点へ減少。得点が前年より238点減は、パ・リーグでは95年近鉄(244点減)に次ぐ記録だった。