わたしはかもめ2007年鴎の便り(1月)

便

1月9日

国学院OB、合同で自主トレ

ロッテ渡辺俊介投手(30)と巨人矢野謙次外野手(26)の「国学院大出身コンビ」が9日、鹿児島市で合同自主トレを開始した。共に勝負の年を迎える2人は徹底した体力強化を目的として、初日から約5時間に及ぶ、ハードトレーニングで徹底的に体をいじめ抜いた。

午前中に東京から鹿児島へ移動したため練習開始は午後3時と遅かったが、妥協はしなかった。市民球場でランニングやキャッチボールを行い、日が暮れた後は室内練習場で筋力トレーニングに汗を流した。練習終了は午後8時。矢野は「足がつりそうになり、初日からリタイアするところでした」と苦笑いしながら初日を振り返った。

昨季の不振から復活を目指す渡辺は「キャッチボールですけど、変化球も投げました」と、新球チェンジアップの習得へ意欲的に取り組んだ。谷やホリンズといった新加入選手と外野の定位置を争う矢野も「走攻守、全てにおいてレベルアップしたい。レギュラーを取りたいですから」と生え抜きの意地を見せるため、ギリギリまで自分を追い込むつもりだ。

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大嶺グッスリ

高校生ドラフト1巡目大嶺祐太投手(18=八重山商工)がこの日、さいたま市の寮内施設で初めて体を動かした。8日に入寮したが「ゆっくり寝ることができました」と、ウエート場でのトレーニングとキャッチボールで汗を流した。「しっかり体をつくっていけるように頑張ります」と、10日からの新人合同自主トレに意気込みを見せていた。

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小林雅、銚子電鉄を救援[報知]

ロッテ・小林雅英投手(32)が経営難の銚子電鉄の救済に立ち上がることが9日、分かった。犬吠駅で14日に行われる「銚子電鉄サポーターズ」の発足式に参加、支援を訴えていく。

千葉の銚子〜外川間を走る銚子電鉄は元社長の横領などで資金繰りが悪化。車両を検査に出せず存亡の危機を迎えた。そこで駅などで販売していた名物「ぬれ煎餅」をネット販売したところ爆発的人気となり話題に。現在は生産が追いつかない状態で車両検査の見通しもたった。だが経営状況は厳しいまま。テレビで特集を見た小林雅は「同じ千葉を仕事場とする者として何かできないか」と自らアプローチし今回の行動となった。「1回限りでなくできる範囲で(支援を)続けたい」という小林雅に呼応して、球団も今後はぬれ煎餅の千葉マリンでの販売なども検討する。千葉の守護神がピンチに陥った地元企業を救援していく。

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ロッテ・小林雅が14日に銚子電鉄の救済イベント参加[サンスポ]

ロッテ・小林雅英投手(32)が、存続危機にある千葉・銚子電鉄の救済イベントに参加する。テレビ番組で危機を知った本人の希望で、14日に銚子−犬吠区間に車掌アシスタントとして乗車、同電鉄サポーターズ発足式に出席する。

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小林雅が経営難の銚子電鉄も“救援”[スポニチ]

“幕張の防波堤”が地元企業もレスキューする。ロッテの守護神、小林雅英投手(32)が、経営難にあえぐ千葉県のローカル線「銚子電鉄」の応援企画に参加することが9日、決まった。昨秋のテレビ番組で同電鉄の奮闘ぶりを知り、自ら「同じ千葉として何かできないか」と球団を通して働きかけたもの。まずは14日、同沿線の犬吠駅でイベントに出席。バックアップを始める。

ユニーク企画で活路を開いてきた銚子電鉄にとって「ぬれ煎餅」「枕木オーナー」ときて、今度は小林雅。同電鉄関係者は「本当にありがたいことです」と頭を下げた。14日は銚子電鉄を守る会「銚子電鉄サポーターズ」の発足式も開催。小林雅は同会の会員第1号として出席するほか、臨時車掌も務める。関係者によるとイベント当日を含め、一般から1口1000円で寄付金を募り、小林雅の写真入りの会員証と引き換えるという。

千葉マリンで自主トレを行った小林雅は「今後もできる範囲で協力していきたい」と意欲的。守護神は、味方のピンチに黙っちゃいられない。

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大嶺に“本物”シーサーを贈呈[スポニチ]

ロッテの高校生ドラフト1巡目の大嶺(八重山商工)が8日の入寮の際に忘れた“シーサー”について、沖縄・那覇市の壺屋陶器事業協同組合と伝統工芸館が協力。高さ約25センチの陶器製シーサーを贈呈することが決まった。10日にさいたま市内の寮へ発送する同組合の島袋理事長は「本物のシーサーを贈ります。沖縄のシンボルですから、大嶺選手もロッテのシンボルとなるよう頑張って欲しい」とエールを送った。

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パ・リーグ小池会長、事実関係把握の上で対応…前川の問題で[報知]

プロ野球パ・リーグの小池唯夫会長は9日、オリックスの投手、前川克彦容疑者(登録名勝彦)がひき逃げ事件で逮捕された問題に関し、球団の最終処分が決定した後に連盟としての対応を決める方針を示唆した。小池会長は「プロ野球選手は社会的な影響が大きい。事実関係を把握した上で処分は必要だと思う」と話した。今後は理事会などで再発防止を徹底する意向も明言した。

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前川の問題でパの小池会長、事実関係把握の上で対応[サンスポ]

プロ野球パ・リーグの小池唯夫会長は9日、オリックスの投手、前川克彦容疑者(登録名勝彦)がひき逃げ事件で逮捕された問題に関し、球団の最終処分が決定した後に連盟としての対応を決める方針を示唆した。

小池会長は「プロ野球選手は社会的な影響が大きい。事実関係を把握した上で、処分は必要だと思う」と話した。今後は理事会などで再発防止を徹底する意向も明言した。

前川容疑者は6日、乗用車を無免許で運転し、大阪市内で交差点を自転車で渡っていた女性をはね、けがを負わせて逃走。7日に道交法違反などの疑いで逮捕され、球団から暫定的に無期限謹慎処分を受けていた。

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「父子の絆」(9)

◇「どこへ行っても親は親」

相変わらず伊志嶺吉盛(53)の朝は早い。

午前5時前には起床し、5時半からの、ナインの6キロランニングに付き合う。闇の中、路上を走り出す選手を自転車で追い回し、ゴールのバックネット前にいち早く到着すると、高さ170センチ、5段の脚立を塀をまたぐように立て掛け、その上に座って走りをチェックする。

コンテナのような監督室の、CDプレーヤーからは長渕剛のメロディーがガンガン流れる。「わがままいっぱいに生きてきた私の唯一の楽しみで。『とんぼ』が1番好きかなぁ」と笑う。

それにしても甲子園に出場してから本人はともかく、周囲の見方は大きく変わった。「本当、恐ろしいくらいです」。

伊志嶺自身も変わった。選手を「怒る」ばかりだった指導方法も、「叱る」ことを憶えた。試合中、ミスを犯せば罵声の嵐だったが、多感な高校生相手では、小中学生のような指導も通用しない。高校生になった彼らは次々と反旗を翻し、伊志嶺自身が逆に追い込まれることも時にはあった。直線的な「怒り」ではなく、選手の将来を思いながら「叱る」、こちらも大人になった訳である。

大嶺と共に走ったゴミ収集の事業も近年はすっかり軌道に乗った。自らは野球に忙殺されるようになり、回収作業をすることもなくなったが、数人の従業者を使い「何とか生活ができるようになった」。石垣市役所との雇用契約も一昨年から完全委託になった。ボロボロの回収車は廃車となり、新たに1000万円のそれを購入した。「YOSHI DUST CAR」と横書きされたブルーの車体だが、もっともそんな大金があるはずもなく、リース料を支払いながらの操業である。

石垣市の野球指導者派遣事業もこれまで月5万円だった報酬(謝礼)金を非常勤職員の最高18万円に引き上げた。本来は日曜日のみの指導ということで設定されていたものだが、伊志嶺が甲子園出場へ向け、毎朝夕指導していることを配慮したという。それでも、八重山商工から歩いて3分ほどの、平屋の自宅はまるで古びたコンテナをつなげたようであり、1匹の「誰が来ても吼えない」愛犬がおり、少年野球を指導するために設置した打撃練習用のグリーンのネットは一部が破れたままである。

いよいよ大嶺がプロ1年目を迎える。「キャンプには万全のコンディションで行かせたい。トレーニングコーチも付けて指導をしてもらった。最初が肝心だからね」。石垣島から約2000キロ離れた千葉への旅立ち。「何か悩んだら、最後は自分のところへ来るはずだが」。大嶺が1軍で投げ、1人前になるまでは「親子」の関係もまだまだ切れそうもない。

昨夏の甲子園大会後、実は、帰島した大嶺はその直後の8月27日に、同じ石垣島に住む実父に会いに行っている。すでに再婚して、自宅から自転車で15分の距離に住んでいるという。「甲子園の出来事など色々話をしました。頑張ったなって言われました」。生みの親より育ての親、とはいうがこの「親子」にしても「実父」にはかなわぬ、か。

この話を伊志嶺と、祖父武弘に伝えると、あっけらかんと口を揃えた。「本人に、会うななど特には言っていませんよ。構わないですよ。どこへ行っても親は親。いつでも行っていい」。

何というおおらかさ。ここはやはり、石垣島である。(敬称略)

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