パ・リーグ球団が、08年北京五輪期間中のシーズン中断に難色を示した。実行委員会が23日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれ、五輪代表チームへの協力体制を確認し合った。12球団とも「全面協力」という基本姿勢は合意したものの、シーズン中断については両リーグで温度差があった。パ球団は「かき入れ時だし、興行を考えればやりたい」(楽天井上オーナー代行)、「完全ストップは寂しい」(ソフトバンク角田代表)と、興行にこだわる意見が相次いだ。
ただ、完全な「NO」ではない。期間中に球宴を開催する、カップ戦を行うなど代替案も検討された。また中断期間を可能な限り短くするなど折衷案も出た。井上代行は「その間、何をするか色々アイデアがあると思う」と話しており、検討の余地は残した。今後は、収入減を最低限に抑えられる代替イベントが焦点となりそうだ。なお、中断しない場合はWBCで最多8選手を輩出したロッテ瀬戸山社長が「何らかの枠が必要になる」と語るように、1球団2人に制限されたアテネ五輪と類似した形となり、ドリームチームは結成できなくなる。
セ球団は「中断で一致している」(ヤクルト倉島専務)。巨人清武代表は「明日(24日)のオーナー会議で(中断を)決めた上で、監督をお願いしなければ失礼。明日、一定の結論は出るのではないか」と、即決を予測していた。全面協力が言葉だけに終わるか、実も伴うか。24日のオーナー会議は、「監督」となる阪神星野SDも大いに気になるところだろう。
この日の実行委員会ではポスティングシステム(入札制度)についても話し合われた。主力選手の海外移籍の流れに歯止めがかからない現状に、巨人清武球団代表は「日米のトレードを実施するべきだとか、協定を一部改定、もしくは破棄する、という方法もある。FAやドラフトの問題も絡んでくるため、今後さらに検討が必要」と危機感を強めている。この問題は、24日の12球団代表者会議で集中検討する予定だ。
選手会との折衝で、再び譲歩する構えを見せた。故障者を救済する故障者選手特例措置について、選手会は「キャンプの故障を含み120日」と主張し、NPBは「公式戦だけの60日間」と返答。この日の実行委員会では「キャンプを含む」という点は譲歩する方向が確認された。ただ、選手会の要望が拡大したこともあり、その点を十分に確認することが優先されそうだ。
プロ野球・根来泰周コミッショナー(74)が1月末の任期満了で退任し、後任が決定するまで「コミッショナー代行」のポストに就くことが24日、公表される。23日の実行委員会では、後任が決まるまでコミッショナー職は空席となる方向性を確認。同コミッショナーは、コミッショナーの権限強化を含めた協約改正、セ・パ両リーグとコミッショナー事務局の3局統合、球団と親会社の関係の整備など、球界内の諸問題に取り組んでおり、一定の改正にメドがつくまで代行職にとどまることになった。
プロ野球の実行委員会が23日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれ、08年北京五輪の期間中は公式戦を中断する見込みになることが分かった。パ・リーグの一部が反対しているもののセ・リーグは中断で原則、一致。この日の実行委では五輪への全面協力を確認するとともに、24日のオーナー会議では中断の方向で調整していく。中断されれば25日に誕生する「星野JAPAN」は、各球団の供出枠にとらわれず最強メンバーを編成できることになる。
今年11月末に台湾・台北で開かれる五輪アジア予選は公式戦が終了しているため、人数枠を撤廃することに、各球団とも異論はなかった。だが、来年8月の北京五輪の本戦はどうするのか。ペナントレースを中断してでも最強メンバーを編成すべきというセ・リーグに対し、興行面を心配する一部のパ・リーグ球団が反対の声を上げた。
この日の実行委員会では五輪野球については全面バックアップすることを確認。「金メダルを狙える編成にしようということ。セでは一致している」とヤクルト・倉島今朝徳専務は話し、最強メンバーを組むためには中断せざるを得ないという考えを示した。具体的には、8月6日に代表メンバーを招集し、北京から帰国する25日までの約3週間の公式戦を中断する案も出た。
しかし、パ側からは8月は集客が見込める上、「夏休み期間なので(中断は)寂しい」(ソフトバンク・角田雅司球団代表)という意見や、中断には賛成するものの全期間ではなく一部期間はペナントを開催するべきという意見が出た。さらにその際は、各球団が公平になるようにアテネ五輪の時のように供出枠を設けることも話題に上がった。
それでも阪神・野崎勝義球団取締役は「WBCで優勝したときのように、日本のプロ野球にかかる期待感に応えていかなければならない」と話し、球界全体で五輪という国際大会を盛り上げていく必要があると訴えた。24日に開かれるオーナー会議では、反対しているパのオーナーに、セ側が賛同を呼びかける意向。ペナント中断となれば供出枠の問題は解消され、25日に誕生する星野JAPANは、最強チーム編成に向けた下地が整う。
プロ野球実行委員会が23日、都内で開かれ、08年北京五輪の日本代表に選手選考などで全面協力する方針で12球団が一致した。25日に日本代表監督就任が発表される星野仙一氏に対しても、最強メンバー選出に支障がないことを伝える。
NPB(日本プロ野球組織)が、正式競技になってからまだ金メダルを獲得していない日本のために、全面協力の方針を固めた。実行委員会では、星野ジャパンの選手選考に球団ごとの人数枠などを設けないことで、12球団が一致した。
1球団2人の枠を設けて銅メダルに終わった04年アテネ五輪の長嶋ジャパンの教訓を生かした形だ。「代表監督は全面協力を前提にお願いしないと失礼」(巨人・清武球団代表)と星野氏に配慮した。
今後の課題はシーズン中断。セ・リーグは、最大17試合の公式戦中断を想定している。パ・リーグはこの日の理事会で、五輪期間中も興行する方針で一致。パは「夏休みだし、中断せずにやれたら」(ロッテ・瀬戸山球団社長)と公式戦実施を希望するが、人数枠を設けず戦力の均衡が崩れた場合には、ペナントレースの実施は困難。代案として、カップ戦など別形態での大会実施や、オールスター戦の移行などの案が出た。
中断した場合、公式戦日程がさらに過密になるが、開幕を1週間早める、日本シリーズを1週間遅らせる、また交流戦の18試合への再削減なども検討されることになりそうだ。
前年145日出場登録された故障選手にFA取得期間を加算する特例措置では、投手、野手の区別なく60日間までを最終案として選手会に提示する。アジア枠は、今季からの導入が困難であることが確認された。フレッシュオールスターは、昨年まで2年間「セ対パ」の対戦で行われてきたが、今季からは「イースタン対ウエスタン」に戻す。
セ、パ両リーグは23日、今季で3年目を迎えた「日本生命セ・パ交流戦」の詳細日程を発表した。昨年11月発表の日程に試合開始時間が加えられたもので、巨人は6月23日午後1時30分開始の西武戦(ひたちなか)で2年ぶりにデーゲームを主催することになった。楽天−ヤクルト、ソフトバンク−阪神など5月22日にナイター6試合で開幕。6月24日まで、各チームが24試合(各カード4試合でホーム、ビジター各2試合)を戦う予定。6月25〜28日は雨天中止などの予備期間とし、勝率1位チームには冠協賛社から賞金5000万円が贈られる。
プロ野球実行委員会が23日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれ、来年の北京五輪に全面協力することで12球団が一致。来年8月の五輪期間中は公式戦を中断する可能性が高まった。中断となれば各球団からの出場選手枠も撤廃される。25日に正式に日本代表監督に就任する星野仙一氏(60=阪神SD)には朗報で、真の「ドリームチーム」で最後の五輪に臨むことになる。
注目の議題の北京五輪への協力態勢。全面協力で12球団が一致したとはいえ、公式戦中断についてはパ側から否定的な意見も出た。しかし巨人・清武球団代表は言った。
「セは(人数)枠も設けず、中断で一致している。明後日星野監督には(正式に就任を)お願いする。制限を付けては星野監督に失礼。全てを委ねます」。打ち出した“全面協力”の真意を説明した。星野氏の意向を代弁する形で阪神・野崎連盟担当も「制約付きだとチーム編成が難しくなる」と補足。さらにヤクルト・倉島専務は「金メダルを狙える最強のチームを編成することで一致した。中断は最大で19日間、試合数は(1チーム)17試合。それをどうするか」と具体的な中断期間に言及した。
プロ・アマ合同チームで臨んだ00年シドニー五輪はメダルを逃し、1球団2人の人数制限が付いた04年アテネ五輪も銅メダル。ドリームチームを組めなかったことが最大の敗因だった。その反省を生かさなければならない北京五輪。まして12年ロンドン五輪では野球が競技種目から外れた。ロッテ・瀬戸山球団社長は「星野さんなら偏った編成はしないと思う」と言ったが、星野監督が各球団の戦力バランスを考えず自由にチーム編成を行うには公式戦中断は不可欠だ。
北京五輪の野球競技は8月13日に開幕し、決勝が23日。直前の合宿など6日の集合から24日の帰国まで19日間が中断の対象期間となる。パ側からは、中断期間をできるだけ短縮、公式戦とは別のイベントの実施、球宴を中断期間中に開催などの意見が出た。ただ、明確な反対は「夏の大事な時期なので中断はしたくない」(依田連盟担当)とした西武だけで、中断やむなしが大半。24日のオーナー会議でも検討され、来季日程を決める8月をめどに結論を出すことになった。金メダルのためのドリームチーム結成。星野ジャパンは大きな後押しを受けて誕生する。
セ、パ両リーグは23日、今季で3年目を迎えた「日本生命セ・パ交流戦」の詳細日程を発表した。昨年11月発表の日程に試合開始時間が加えられたもので、5月22日(火)に日本ハム−巨人、楽天−ヤクルト、ソフトバンク−阪神などナイター6試合で開幕する。6月24日(日)まで、各チームは24試合(各カード4試合でホーム、ビジター各2試合)を戦う予定。巨人は6月23日午後1時30分開始の西武戦(ひたちなか)で2年ぶりにデーゲームを主催することになった。また6月25〜28日は雨天中止などの予備期間で、勝率1位チームには冠協賛社から賞金5000万円が贈られる。
プロ野球の実行委員会が23日、都内で行われ、根来泰周コミッショナー(74)が1月末の任期満了で退任し、後任が決定するまで「コミッショナー代行」のポストに就くことが確認された。24日のオーナー会議で「代行」を要請する。また2008年北京五輪出場を目指す日本代表監督の就任が確定している星野仙一前阪神監督に託す方針を確認。24日のオーナー会議を経て、25日の日本代表編成委員会後に発表される予定。
今月末の任期満了で退任する根来泰周コミッショナー(74)がプロ野球実行委員会の席上「お世話になりました」とあいさつし、退任が了承された。後任は不在の状況で根来コミッショナーは「代行」として現在進める野球協約改定など業務を遂行する。巨人、阪神などから続投を望む声もあるが「今日はそんな話(続投要請)はなかった。私のスタンスに変わりはない」と話した。コミッショナー退任と代行就任は24日のオーナー会議後、正式発表される。
プロ野球の実行委員会が23日、東京都内で行われ、フレッシュオールスターゲームの対戦方法を、イースタン・リーグとウエスタン・リーグに戻すことが決まった。2004年の球界再編でイースタンが7球団、ウエスタンが5球団となり、その翌年からセとパの選抜が対戦してきた。しかし、2軍の各チーム監督からは、チームの枠組みが普段と異なるため選手選考が難しいとの意見が出ていた。1軍の4人の外国人枠とは別にアジア出身選手を1人加える「アジア枠」は、今季からの導入が困難との認識でまとまった。