わたしはかもめ2007年鴎の便り(3月)

便

3月21日

渡辺俊開幕OK、6回3安打零封[千葉日報]

千葉ロッテの渡辺俊が21日、教育リーグの湘南戦(ロッテ浦和)に先発し、3安打、6奪三振で無失点とシーズンに向けて万全の仕上がりを見せた。「開幕前の最後の調整登板だったが、試したいことを全て試せた。これからシーズンに向けて気持ちを高めていきたい」と話した。

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バレンタイン監督、今年もマジック約束[ニッカン]

ロッテ・バレンタイン監督(56)が21日、千葉そごう創立40周年記念セレモニーに参加した。くす玉を割ったほか、トークショーイベントにも出席。ファンから「打線の組み替えなど、今年もボビーマジックを見せてもらえますか?」と質問されると「選手がいいプレーをすることがボビーマジックだと思う。選手達はいいプレーをいっぱいしてくれると思うので、たくさんのボビーマジックを見てもらえるのではないでしょうか」と笑顔で答えていた。

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渡辺俊、教育リーグで好投[スポニチ]

ロッテの渡辺俊がイースタン教育リーグの湘南戦に先発し、6回3安打無失点。新球のチェンジアップを試しつつ、要所を締め6三振を奪った。バレンタイン監督の方針でオープン戦は2試合だけ登板し、教育リーグでの調整登板が主だったが「どんな場所でも自分の気持ちをコントロールする練習になった」と話した。今季初先発は中6日で28日の西武戦(グッドウィル)が濃厚だが、バレンタイン監督は開幕投手本命の清水を含め、先発陣に登板日を言い渡していないという。渡辺俊は「敵をあざむくには味方から。投げる日を予想して調整します」と前向きだった。

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子供に夢を!WBC優勝1周年記念で子供向け冊子作製へ[サンスポ]

日本プロ野球組織(NPB)は、WBCでの日本代表優勝から1周年の記念事業として、現役選手の体験談などを載せた子供向けの冊子を作製し配布すると発表した。各スポーツ賞で得た賞金250万円を活用し、12球団が本拠を置く11都道府県の小学校などに10〜20万部を配布する。昨年のこの日(米国時間20日)にWBC優勝を果たした王監督は「若い人にも、夢を実現するために頑張ることが大事だ、と知ってもらえれば」と話した。

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世界一WBCが小学生の教材に

日本野球機構は21日、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表優勝1周年を記念して、プロ選手の体験談などを記した小学生向けの副教材冊子を作製すると発表した。各団体からの表彰で得た賞金250万円を活用し、6月下旬までに12球団が本拠地を置く11都道府県の小学校に配布する。昨年のこの日、代表監督として世界一になったソフトバンク王監督は「何か夢を実現することは将来にとっていい。これ(事業)は始まったばかりだし、この運動が大きくなるように頑張りたい」と話した。初回に10〜20万部を作製し、将来的には全球団の選手を掲載する。

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今秋希望枠存続濃厚に高野連が激怒[ニッカン]

アマチュア球界が再び激怒した。プロ野球の代表者会議が21日、裏金問題が発覚した西武を除く11球団で都内のホテルで開催され、08年度ドラフトの希望枠撤廃で合意したが、今年に関しては現行制度を継続する方向で固まった。希望枠の即時撤廃を申し入れていたアマ側は猛反発。日本高野連の田名部和裕参事(61)は全日本大学野球連盟、社会人を統括する日本野球連盟と連絡を取り、大阪市内で会見。「中途半端な結論に失望している。アマ3団体が納得できるまで、応じるつもりはない」と断固とした姿勢を見せた。最悪の場合、アマチュア側が今秋ドラフトをボイコットする可能性が出てきた。

プロアマ関係が再び断絶の危機に陥った。午後7時過ぎに、日本高野連・田名部参事はコミッショナー事務局から代表者会議の内容を聞き、耳を疑った。08年度の希望枠撤廃は合意に至ったが、07年は継続審議。今年は現行制度を続行する可能性が高まった。「なぜ今年に撤廃とならなかったのか。中途半端な結論に失望している。この結果は断じて受け入れられない」。すぐに大学、社会人の両連盟と話し合い、断固拒否の姿勢をコミッショナー事務局に伝えた。

プロ側への不信感がさらに増した。16日のプロアマ協議会では広島が欠席し、撤廃の確約は得られなかったが好感触はあった。「今年から撤廃が決まると思っていた。16日に納得いく説明があれば分かるが、その種のことは一切なかった。(プロ各球団で)色んな意見があるというが、夜を徹してでも決めるべきだ」。田名部参事はそう怒る。プロ側に裏切られた気分で、継続審議は全く予想もしなかった。

このまま、プロ側が煮え切らない態度を続けた場合、最悪の展開に発展する恐れが浮上した。

田名部参事
「プロ野球は、ドラフト制度がアマの協力なしに成立しないと分かっていないのか。アマ3団体が納得できるまで、応じるつもりはない。プロ側は全選手が取れないという事態も困るでしょうが、それぐらいのつもりでやらないといけない。」

田名部参事はアマ側がドラフトをボイコットする選択肢さえにおわせた。プロ側のドラフト指名をいかなる選手も一切認めないというもの。選手の進路を考えると、現実的な話ではないが、アマ側の強い姿勢を物語っている。

日本高野連には「切り札」がある。田名部参事は04年1月に川島広守前コミッショナーと交わした覚書があることを明かした。「ドラフト制度を変更する場合は高野連の同意を必ず入れる」という内容の文言が盛り込まれている。

高野連は希望枠に関して一貫して反対姿勢を貫いてきた。大学、社会人の各連盟が受け入てきたため、容認する形をとってきたが、今回両連盟も撤廃で意見が一致した。2年間の暫定ドラフトが終わり、新たな制度を確立する上で、希望枠の存続が決定した場合、高野連はは同意しない。「覚書が効力を発揮することになる」と田名部参事は言い切った。

アマ側の強い訴えをプロ側はどう受け取るか。今後の対応を誤れば、野球界はさらに混迷の色合いを深めていく。

◇選手会も抗議行動示唆

労組日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(36=ヤクルト)は、希望枠撤廃を先送りしたNPBに怒りを隠さなかった。「今年から希望枠を撤廃しなければいけない。本当に野球界のことを考えているのか。アマチュアを含めた野球界全体のことを考えているとは思えない。結局、球団それぞれの都合でまとまらないのであれば非常に残念だ」。13日にNPBと意見交換した際、宮本会長は「今回のような不正が表面化したのだから、FA短縮と切り離して、まずは希望枠を撤廃すべき」と、選手会のメリットを捨てて球界浄化を訴えていた。

このときから撤廃されない場合は、何らかの抗議行動を起こす考えを示唆していた。この日も「今後、球団側から要求を受けても選手会としては考えざるを得ない」とコメントを発した。昨年はクライマックスシリーズ導入により選手の負担が増えることについて「ファンが喜んでくれ、休会が発展していくならば」と、いち早く了承の意思を示した。このまま希望枠が残れば、今後の労使交渉はもめる可能性が高い。04年スト後の協調路線から、再び対立関係に戻ってしまいそうだ。

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希望枠撤廃優先に巨人が難色[ニッカン]

希望入団枠の撤廃が先送りされた。21日、都内のホテルで代表者会議が行われ、ドラフト制度について検討された。スカウト活動における西武の不正発覚を受け、希望枠は撤廃する方向だった。だが、フリーエージェント(FA)獲得までの期間短縮をめぐり紛糾。来年からの撤廃は確認されたものの、今秋は希望枠を存続させる方向になった。撤廃を優先させたい球団が多数も、巨人がFAを含めた全体像にこだわり、根来泰周コミッショナー代行(74)がこれに賛同して大勢が決まった。アマやプロ野球選手会と同調してクリーンな球界をつくるはずが、決断力のないプロが台無しにした。

約7時間半に及ぶ会議の結論は、実に驚く内容だった。西武の不正発覚を受け、球界は希望枠の撤廃を決めた。しかし、「来年から」という注釈がついた。今秋については「時間がない」という理由で撤廃を見合わせた。希望枠がある昨年までの制度を継続する方向でまとまった。

根来代行
「廃止の方向はあっという間に決まった。ただ、新しい制度を半年で決めるのは難しい。今年は従来方式でやり、来年3月までに新しい制度を考えればいいのではないか。来年は必ず廃止する。」

阪神野崎取締役が「新制度は来年までに決めるとしても、今秋は暫定措置として希望枠を撤廃して1巡目、もしくは2巡目までを入札抽選にすればいい」と提案した。この案には、積極性に差はあるにせよ巨人を除く10球団(西武は会議を欠席)が了承する雰囲気だった。だが、巨人清武代表は「全体的な制度として考えるべき」と、FAを含め、全体像を明確にすべきと主張した。常識的な会議なら多数意見にまとまるところだが、野球界は簡単にいかない。根来代行が巨人に賛同して少数意見が勝った。

根来代行
「私は少数意見の方と同じでした。制度は十分検討すべき。勢いに流されてはいけない。私は議論をリードする立場にないが、議論を聞いていても煮詰まってはいなかった。」

希望枠を撤廃して選手の自由を奪う限り、FA短縮は避けて通れない。楽天は「9年のまま」という意見だが、多くの球団は「国内移籍に限り1年短縮の8年」を了承するムードだった。だが、巨人清武代表は妥協点として7年を譲らず、将来的には、さらなる短縮も示唆した。この点を理由として、会議後の各球団代表は「1球団だけが反対した」などと巨人を悪者にしようとした。確かに巨人の強引さは否めないが、希望枠の撤廃という大前提を覆したという点では全球団が同罪といえる。

16日に、アマと手を組んで「クリーンな球界をつくろう」と約束したばかりだった。だが、わずか5日後に裏切る結果となった。今秋も希望枠が残る。結論も、そこまでの過程も情けないものだった。

◇希望枠今秋撤廃やむはし派…3球団

巨人清武代表
「パを中心に完全ウエーバーとの意見が強かった。巨人は希望枠に固執している訳ではないが、どこかに選手の自由を認めないと海外流出が増える。」
広島鈴木球団本部長
「1つのアイデアとして出したのは、完全ウエーバーではなく、ある程度選手の希望が成り立つシステムとして抽選も入れた方がいいということを言いました。」
ソフトバンク角田代表
「公平性と機会均等ということで完全抽選方式がいいと話した。(1巡目から)全て抽選といいました。希望枠イコール不正という短絡的な意見で決められるのはきついが、撤廃は仕方がない。」

◇希望枠今秋撤廃賛成派…8球団

ロッテ瀬戸山球団社長
「ロッテは今年から(希望枠)撤廃という意見。完全ウエーバーないし、入札・抽選でもこだわらない。FAの急激な短縮は難しい。」
オリックス機谷球団代表
「オリックスとしては希望枠の撤廃を強く希望した。ただ一部の球団が、FAの年数とか、新しくトータル的にドラフト制度を構築しないと希望枠撤廃だけでは決められないという話がありました。」
日本ハム島田チーム統括本部長
「今年から希望枠を撤廃して暫定案を行い、来年正式な制度を考えましょう、という阪神の案に賛成。1巡目から2巡目までは抽選でやりましょうというもの。日本ハムは完全ウエーバーだが、譲歩できる範囲だった。FA取得期間の短縮に関しては現行維持か8年。」
楽天井上オーナー代行
「とにかく希望枠を撤廃しようという意見が多かったが、1球団だけが反対された。FA短縮の確約が欲しいということだった。そうなれば経営が成り立たない球団が出てくる。楽天としては分離を一本化してウエーバーが理想。FAは慎重に検討すべきと考える。」
ヤクルト倉島専務
「来年から希望枠を廃止するということに反対はしていない。それでは、今年どうするかという話。あえて高校と大学・社会人(のドラフト)を分離開催する必要はない。」
横浜山中球団専務
「希望枠の撤廃と、高校生、大学・社会人ドラフトの一括開催を主張した。横浜を含めて入札抽選制度を1巡目あるいは2巡目までは構わないというところが多かった。」
中日伊藤球団代表
「球界は(希望枠から)決別するというメッセージを出すべきだと思った。完全ウエーバーが理想だが、07年に限っては抽選でもいい。6月まで毎週会議をやってまとまらないか、とも提案したが(他球団から)日程的にもそうはいかないと言われた。」
阪神野崎取締役
「今年からドラフトは高校生、大学、社会人をまとめて9月か10月にやるべきだ。1巡目もしくは2巡目まで抽選で、それ以降はウエーバー。FAは1年間短縮。11球団の意見が一致せず残念です。多数決という話もしましたが、そうならなかった。今のような決定方式では何も決まらない。(ドラフトは)現状維持だと受け取っている。」

◇不参加…西武

西武太田球団社長のコメント(代表者会議を受けて談話を発表)
「私共の不祥事により、制度の見直しが行われたことを重く受け止めています。そして、調査委員会からの結果を踏まえて、原因、再発防止策を報告させていただきたいと思います。」

◇巨人の言い分「8年短縮じゃない」

巨人清武代表が主張した「FAは7年まで短縮」という案には理屈があった。分離ウエーバーを提案した13日の代表者会議で、FAは高校生が6年、大学・社会人は5年という案を出した。この日は「7年が妥協点と思っている。これから入団する選手に限れば球団も急に困らない」と譲歩した。国内移籍に限るもので、海外移籍は現行9年のまま。清武代表は「選手会とは、(希望枠がある状態でも)諸条件を満たせば8年に短縮するという合意事項がある。8年では短縮とはいえない」と語った。05年に暫定ドラフトを決めた際、

(1)
選手年俸の減額制度を50%に緩和する
(2)
準支配下選手制度の導入
(3)
アジア枠の創設

が満たされた場合、8年に短縮すると確認していた。1は1億円を超える選手に限り40%に引き上げられた。2は育成選手、研修生制度として導入された。3は韓国、台湾の反対で頓挫している。

◇根来代行、今秋の希望枠に誓約書の要求も

根来コミッショナー代行は、今秋に希望枠を使う場合は誓約書を取る考えも明かした。「不正行為はしないという誓約書を出してもらい、発覚すれば契約を解除させるということもできる」。また、倫理行動宣言に加えて、さらに具体的な罰則もつくり、各球団から合意を得た。2年間のドラフト会議への参加拒否や、1巡目など特定順位の指名排除、さらに1000万円の制裁金などが明記されている。

◇調査委員会に楽天全面協力

楽天米田球団代表は21日、西武の裏金問題で金銭供与があった当時のスカウト部長で現楽天スカウト部長の楠城徹氏(職務自粛中)に対し、調査委員会から事情聴取の要請があった場合、全面協力する意向を明らかにした。同代表は「方針は変わっていない」。ただ「いつになるかとか、申し入れがあったかということは申し上げられない」と明言を避けた。

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「希望枠」08年撤廃も今年は存続へ[デイリー]

西武の裏金問題の発覚を受け、日本プロ野球組織(NPB)は21日、東京都内で西武を除く11球団で代表者会議を開き、大学、社会人選手が自由に球団を選択できる「希望入団枠」を来年から撤廃することで合意した。今秋ドラフトに関しては大半の球団が希望枠撤廃を主張したが、巨人などがFA取得年数の短縮を含めて慎重に検討すべきと譲らず、暫定的に現行制度で実施されることが確実になった。

注目された希望枠の撤廃問題は約7時間半に及んだ議論の末に、「来年から撤廃」という中途半端な形で落ち着いた。大半の球団は無条件で今季から撤廃すべきと主張も、巨人がFA権取得年数の短縮を含めた制度改革の視点で検討するべきだと譲らず。阪神・野崎取締役が「すっきり結論が出なかったのは残念」と表情を曇らせたように、議論は何とも消化不良な結末に終わった。

アマ側からも強く要望された希望枠撤廃には全球団が同意したが、撤廃の「条件」をめぐって意見が対立した。巨人・清武代表は「希望枠に固執している訳じゃないが、どこかで自由を認めないと海外流出が続く」とFA短縮を連動させることを強く主張。最終的にこの問題を含めて、来年3月までにドラフト制度を決めることで合意したが、時間的な問題もあり、今秋は希望枠を残した現行制度の暫定実施が確実な状況だ。

具体的なドラフト制度でも各球団の意見は割れた。完全ウエーバー制のほかに、阪神は1巡目のみ抽選で2巡目以降はウエーバーとする方式を提案。ソフトバンクは全てを抽選とする案を示した。また巨人は高校生は下位から、大学・社会人が上位から指名するクロスウエーバー制を支持するなど、議論百出の感がある。

またFA権取得年数も高校生を6年、大学・社会人を5年とする巨人案に対して、楽天、オリックスなどは短縮そのものに反対。希望枠撤廃では全球団一致も、個別の問題では各球団のスタンスに大きな差異がある。

希望枠についてはロッテ・瀬戸山代表が「うちを含めて返上するところがあると思う」と話したように、自主的に使用を控える球団が出る可能性もあるが、全面撤廃できない球界に、世間からさらに厳しい視線が注がれることだけは間違いない。

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アマ猛反発!田名部参事憤り隠せず[デイリー]

代表者会議の内容を受け、コミッショナーに抗議の連絡をする高野連・田名部参事  西武の裏金問題の発覚を受け、日本プロ野球組織(NPB)は21日、東京都内で西武を除く11球団で代表者会議を開き、大学、社会人選手が自由に球団を選択できる「希望入団枠」を来年から撤廃することで合意した。今秋ドラフトに関しては大半の球団が希望枠撤廃を主張したが、巨人などがFA取得年数の短縮を含めて慎重に検討すべきと譲らず、暫定的に現行制度で実施されることが確実になった。

代表者会議の内容を受け、日本高野連・田名部和裕参事(61)が大阪市西区の中沢佐伯記念野球会館で会見。「少なくとも、(今年からの)希望枠撤廃は受け入れてもらえると思っていた…」と憤りを隠さなかった。

16日のプロ・アマ協議会でも、日本野球連盟、全日本学生野球連盟、日本高校野球連盟のアマ3団体で希望枠撤廃を強く要望していただけに「真剣にこちらが話し合ったのは何だったのか。今日の決定は断じて受け入れられない」と話し、すぐさまコミッショナー側に抗議の電話を入れた。

高野連とプロ側は04年1月に、ドラフト制度を変更する場合は事前に高野連の同意を必要とするなどの『新人選手選択に関する覚書』を締結している。同参事は「今回はアマ側が現行制度の不備を訴えているから、覚書に該当する」とアマ側の了承なしでは、ドラフト制度が決められないことを強調した。

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希望枠“存続”にドラフト拒否も[スポニチ]

西武の裏金問題で揺れる日本プロ野球組織(NPB)は21日、都内で西武を除く11球団による代表者会議を開催。不正の温床と指摘された「希望入団枠」を来年、08年から撤廃としたが、今秋ドラフトの実施方法は継続審議することを決めた。この結果、今年は暫定的に現行制度を維持。希望枠が残る可能性が高まったことについて、アマ側はプロ側の決定を拒絶。今秋ドラフト拒否も示唆するなど、態度を硬化させた。

時計の針は午後6時半を回っていた。会議開始から7時間半余り。激しい議論の末、「希望入団枠」をなくすことはできなかった。

「来年から本格的な制度を策定する」。会見に臨んだ根来コミッショナー代行が説明した通り、撤廃されるのは来年のドラフトから。今秋については「時間切れになるのではないか。もし間に合えば、今年から撤廃となる可能性もゼロではない」とどこまでも歯切れが悪かった。会議は撤廃に積極的だった8球団に対し、消極的な巨人が強く主張して紛糾。結局、暫定的に現行制度を維持する方向が強まった。

不可解な結論。アマ側はすぐさま反発した。午後7時すぎにコミッショナー側から電話で説明を受けた日本野球連盟、日本学生野球協会、日本高野連は、いずれもこの決定を受け入れられない旨を通達。日本野球連盟・鈴木副会長が「中途半端な決定で残念。世論が許さないだろう」と語気を強めれば、日本学生野球協会・内藤事務局長も「今年から撤廃されると思っていたので驚いているし失望した」と続けた。

アマ3団体の幹部は相互に連絡して意見を統一。大阪市内で記者会見した日本高野連・田名部参事は「今回の決定は断じて受け入れられない」とプロ側を痛烈批判した。「開いた口がふさがらない。プロの新人獲得制度はアマの協力なしではできないことが分かっていないのでは」。コミッショナー側の説明が要領を得なかったこともあって怒りは頂点に達した。

プロ側の要望で開催された16日のプロ・アマ意見交換会はアマ3団体の代表者が出席。アマの総意として「球界の浄化のため希望枠撤廃」を求めた。その要望を袖にされたのだから無理もない。04年1月28日に当時の川島コミッショナーと交わした覚書には「ドラフト制度を変更する場合は日本高野連の同意を求める」とある。その効力は今も有効との判断で、アマの同意がないままの「枠存続」に田名部参事は「それに抵触する」とも指摘した。

アマ側は再度、希望枠の撤廃を求めていく方針を確認したが、撤廃されない場合はプロ・アマの交流を一切凍結させる可能性もあるという。現在はプロOBの母校での練習が認められ、高校球児への現役プロによるシンポジウムも実施。それら交流がすべて凍結されれば8月、プレ五輪(北京)に臨む星野ジャパンへのアマ選手派遣も見送られる。田名部参事は「今秋ドラフト拒否?その思いでプロ側に当たっていかないといけないでしょうね」と言い切った。

来年では遅い。希望枠存続ならプロ・アマ断絶に逆戻りという最悪の結末が待っている。

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巨人強硬、根来代行仲裁案が紛糾の種[スポニチ]

今回の代表者会議で、日本プロ野球組織(NPB)は今年の希望入団枠撤廃を打ち出せなかった。FA短縮で譲らない巨人の強硬姿勢と“巨人寄り”とも指摘される根来泰周コミッショナー代行(74)の仲裁案で紛糾した。実に7時間半に及んだ会議の内情はどうだったのか。

希望入団枠撤廃の条件で巨人がFA取得年限の大幅短縮(現行9年→5〜6年)で譲らない。膠着状態に「多数決を採ろう」との提案が出た。

野球協約上、重要事項の決議には4分の3以上の賛成が必要。この日は議決機関の実行委員会ではないが、巨人と中間派のソフトバンクと広島を除く8球団が「即時枠撤廃」を主張。採決すれば押し切れただろう。

その時だった。根来コミッショナー代行の「意見」が記された紙2枚が配られた。1枚目に「希望枠撤廃はFA短縮が不可避」との理念、2枚目に「FA年数は7年。段階的に移行」との試案。巨人・清武代表が「コミッショナー裁定は重い」と7年で同調した。

ある首脳は「あれで会議は紛糾した」と言う。「現行9年から1年短縮なら応じられるが2年だと反対が多い」。FA市場拡大での年俸高騰や主力級を早くに失う不安は、パを中心に多くの球団が抱いた。根来代行の仲裁案が混乱を招いた。

批判を受けても仕方のない言動があった。NPBは裏金問題の表面化で一度合意した現行維持を白紙撤回。その後、根来代行は巨人・滝鼻オーナー、渡辺球団会長と会食し、清武代表から説明も受けていた。根来代行も会見前後で「汚れ役だ」と覚悟していた。

それでも「世間の風や勢いに流されて理屈を見失ってはいけない。来年3月まで審議を続け、今年は暫定的に従来方式でどうか」と今年の希望枠存続やむなしの姿勢を示した。

海外流出や指名拒否を憂う巨人の論理は一理ある。FA市場で主力級をあさる思惑とも取られかねない。確かに枠廃止で「FA短縮は困る」とする球団は姿勢が問われる。だが何もすぐ完全な制度を作れなくていい。枠撤廃で合意したのだ。まずは打ち出し、FAなど細部は徐々に改定していけばいいではないか。

会議の最後には多くの球団が「今日は内容を公表しよう」と普段の緘口令を拒んだ。巨人のあまりの強引さを浮き彫りとする声が相次いだ。

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ヤクルト、希望入団枠「自粛」明言[スポニチ]

希望入団枠が今年も残った場合、数球団が同枠の使用を「自粛」する考えを示した。会議ではヤクルト・倉島専務が「アマや世間に申し訳ない。ウチは自粛して希望枠は使わない」と、自ら枠の返上を申し出た。アマチュア関係委員でもある倉島専務はアマ側の強い反発を承知している。「今年から撤廃」が実らない可能性に、先んじて申し出たことになる。

「会議でヤクルトが先に希望枠自粛ときっぱり言った。数球団が同調姿勢を示していた」とある球団首脳が証言。さらに「現状維持で希望枠が残ればアマ側の反発は必至。反発を受けて変えるぐらいなら、枠は自主的に使わない」とした。最終的に、今年に関しては継続審議になったとはいえ阪神・野崎連盟担当が「今年は現状維持の公算が大きい。今年撤廃が大多数だったが…」と話すように、今年の撤廃には諦めムードが漂っている。数球団が示した希望入団枠返上の背景には、巨人強硬姿勢への批判とアマ側への謝罪の意味が隠れていた。

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「希望枠」撤廃は来年から!改革先送りにアマ&選手会猛反発[サンスポ]

西武の裏金問題に端を発したドラフト改革について、日本プロ野球組織(NPB)は21日、都内で西武を除く11球団による代表者会議を開き、来年度から大学生・社会人の「希望入団枠」を撤廃することで合意した。今秋のドラフトは暫定的に“不正の温床”といわれる希望枠を残した現行制度を維持する方針。希望枠撤廃を先延ばししたことに対し、アマ3団体は、コミッショナー事務局に「受け入れられない」旨を伝え、プロ野球選手会も猛反発するなど、混乱はさらに拡大した。

まさかの結論だ。午前11時から7時間半に及ぶ長い議論は、結局平行線をたどった。希望枠撤廃には11球団はすぐに合意したが、撤廃に伴うFA取得期間の短縮が議論に登ると、話し合いは完全に膠着した。

巨人・清武球団代表は「選手の自由確保も大事な問題だ」とFA短縮を主張したが、他球団はまず希望枠を撤廃した上で今秋は入札・抽選による暫定的に実施すべきと主張して平行線。巨人は孤立しかかったが、根来コミッショナー代行が、「FA短縮とリンクすることは不可避」などの個人見解を示した上で、来年3月までにFA、ポスティングなども含めた抜本的な制度改革を行うことを提案。希望枠撤廃も来年からとし、今秋は暫定的に現行ドラフト制度を維持することを求め、各球団が合意した。

16日のプロとの意見交換で今秋の希望枠撤廃を確信していたアマ側は、まさかの“裏切り”に猛反発した。コミッショナー事務局から電話連絡を受けた日本高野連・田名部和裕参事(61)は、「中途半端な結論に失望している。断じて受け入れられない。アマの協力がなくてできると思っていたら大間違い」とドラフト拒否など強硬手段をにおわせるなど怒り心頭。全日本大学野球連盟、社会人の日本野球連盟と共に合意を拒否することを伝えた。

さらに日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(36)=ヤクルト=も「本当に野球界のことを考えているのか。今後球団側から要求を受けても選手会として考えざるをえない」と、この2年間の労使協調ムードを撤回し、強硬姿勢に転じる構え。23日には選抜高校野球、24日にはパ・リーグが開幕。本格的な球春到来を前に、球界は大混乱に陥った。

◇今後は

NPBは、4月2日に実行委員会を開催。また早期に開くオーナー会議で、来季の希望枠撤廃などを承認し、来年3月のドラフト新制度発足へむけて議論を尽くす方針だ。

現行のドラフト制度
「高校生」と「大学生・社会人」を分離してドラフト会議を開催。高校生の1巡目は入札形式で、重複の場合は抽選。大学生・社会人ドラフトには、『希望枠』が1枠あり、各球団は高校生ドラフトが行われる前に、『希望枠』を使うかどうかを選択。回避した場合は高校2巡目、高校生の入札抽選を回避した場合は、大学生・社会人2巡目の指名権を得ることができる。双方とも3巡目以下は基本的に下位球団からのウエーバー。さらに各球団は、通常のドラフト後に育成選手を指名することもできる。

◇不正スカウトには厳罰明文化

スカウトの不正活動への罰則強化規定については、ドラフトからの最大2年間除外や上位指名権剥奪など厳罰の明文化が合意された。また、根来コミッショナー代行は今秋ドラフトで現行制度が維持された場合、希望枠を利用する球団と選手から「不正な金品供与はなく、あった場合には契約を解除する」などの誓約書を提出させるなどの私案を示した。

◇西武選手会長が配慮要望

西武・赤田将吾選手会長は、裏金問題の実態解明を進めている調査委員会が選手に事情聴取を求めた場合、試合開催日以外に行うなど一定の配慮を球団に求めていくことを明らかにした。24日のパ・リーグ開幕後にずれ込む可能性が高いが、赤田は「本当は開幕前にやって欲しかったが…。そうなった時には、試合がない日にやってもらうとか、球団にお願いする」と話した。

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「希望枠」存続ならアマ側ドラフト拒否も[報知]

プロ側が希望枠撤廃を来年から、としたことを受け、日本野球連盟、全日本大学野球連盟、日本高野連のアマチュア3団体は21日、対応を協議。今ドラフトでの希望枠存続について、強行するならドラフトそのものを拒否する姿勢を示した。日本高野連・田名部和裕参事(61)は「断じて容認できないと一致した」と強い口調でNPBに返答した。

田名部参事は「開いた口がふさがらない。撤廃だけは決まると思っていたが、納得できる説明もなかった。野球ファンの支持を失ってしまう」と話した。16日には希望枠撤廃を求めてNPBと協議していただけに、怒りを隠さない。「アマチュアの協力なしに、ドラフトをできると思ったら大間違いだ。意を尽くしたのに、落胆する。今後、こちらからどうこうすることはないし、向こうから説明に来て当然」と同参事はまくし立てた。

日本高野連とNPBの間で04年1月に交わした「新人選手選択に関する覚書」に関しても言及。高校生に関するドラフト制度の変更は事前に日本高野連の了解を得る必要があるが、「今回はアマ側が現行制度の不備を訴えているから、覚書に該当する」とした。「納得できる制度ができるまで、応じるつもりはない。9、10月まで日はある。(アマ側にドラフトを拒否され)全選手獲れないなんて、プロは(納得)しないだろうし、バカなことで進むとは思っていない」と態度を硬化させた。

新人選手選択に関する覚書
04年1月、日本高野連とNPBが野球界の発展のため、健全な関係を醸成することを目的として締結した覚書。高校生に自由獲得枠を採用しないこと、ドラフト制度において高校生に関する内容を変更する場合、事前に日本高野連に説明、理解を得ること、プロ球団による高校生の勧誘や獲得に関して不正行為があった時などは双方が事実関係を調査し、当事者に適切な指導、処置を行う−などと記されている。

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「希望枠」来年から撤廃、プロ代表者会議11球団が合意[報知]

日本プロ野球組織(NPB)は21日、都内のホテルで代表者会議を開き、西武の裏金問題を契機としたドラフト制度改革について集中討議したが、今秋のドラフトで希望枠を撤廃するかどうかは何ら結論が出なかった。欠席した西武を除く11球団は08年から希望枠を撤廃することで合意、来年3月までに新制度を確立させることを確認した。しかし、希望枠撤廃とフリーエージェント(FA)権取得の短縮問題がリンクしたために会議は紛糾。根来泰周コミッショナー代行は改革には十分な時間が必要とし、今秋は希望枠を残した現行の高校生、大学・社会人の分離ドラフトになる可能性を示した。

西武を除く11球団が希望枠撤廃では合意した。しかし、その後は「ドラフト改革にはFA制度もリンクさせるべき」と主張する巨人と「ドラフトとFAは別に考えるべき」という他球団の意見がぶつかり合った。

「入り口を狭くするのだから出口を広めないと。どこかで選手の自由を認めないと海外流出が増える」。巨人・清武代表は希望枠撤廃に伴い、FA権取得年数を現行の9年から5年(大学・社会人)に短縮する考えを示すと、他の10球団が猛反発。「巨人の意見はのめない」(楽天・井上オーナー代行)と、話し合いは平行線になった。

妥協点を見いだせない中、根来コミッショナー代行が「FA権取得は7年」という仲裁案を出し、巨人側もその折衷案をのんだ。が、あくまでもFAは別、と主張する球団が多く、08年度からの希望枠撤廃で合意しただけで、今秋のドラフトについては結論が出ず、ドラフト改革は来年3月まで話し合うことを確認した。

希望枠撤廃を前提としたウエーバーの方式については各球団から様々な意見が出され、会議では阪神が提案した「ドラフト一本化。1巡目は抽選。2巡目以降はウエーバーにし、FAは1年短縮(8年)」という案が多数の支持を得た。「何で決まらないのかな、という感じ」と阪神・野崎連盟担当は落胆の色を隠さなかった。

今秋のドラフトは、希望枠撤廃を打ち出せなかったことにより、この2年間暫定的に実施していた希望枠を含めた分離ドラフトが続行される可能性が高くなった。根来コミッショナー代行は「新制度は十分、研究してやらないといけない。勢いで流されてはいけない」と早急な結論には否定的だが、希望枠の継続した場合の対処法として「球団と選手から誓約書を出してもらい、不正があったときには契約を解除する」という私案を明かした。

西武の裏金問題に端を発し、労組プロ野球選手会、アマチュア3団体からも希望枠撤廃の要請を受けていたが、今秋のドラフトは希望枠存続が濃厚な情勢になった。

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ドラフト希望枠は来年から撤廃[ニッカン]

プロ野球の代表者会議が21日、都内のホテルで開かれ、ドラフト制度改革について西武を除く11球団で話し合われた。7時間半も時間を要した会議の焦点は希望入団枠の撤廃だった。だが来年08年度ドラフトでの希望枠撤廃では合意に至ったものの、今年度に関しては継続審議という中途半端な結論となった。

西武スカウトの裏金不正問題の原因ともいわれた希望枠廃止が決まらなかった理由について、ドラフト制度検討委員会の委員長を務める横浜山中専務は「希望枠が不正の温床という、とらえ方をしていない球団もある。希望枠を撤廃するという考え方をもつ球団は数多くあったが、最終的に1つの考えにまとまることはできなかった」と説明した。

プロ側の合意に対し、即時撤廃を求めてきた日本高野連の田名部和裕参事は同日、大阪市内で記者会見し「断固受け入れられない。アマ側の総意と受け取ってもらっていい」と強く反発した。

日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(ヤクルト)も「今年から希望枠の撤廃をやらないといけない。アマチュアも含めて、野球界全体のことを考えているとは思えない。結局、球団それぞれの都合でまとまらないのであれば、非常に残念だ」と怒りをあらわにした。

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プロ野球代表者会議でドラフト改革を協議[ニッカン]

プロ野球の代表者会議が21日、都内のホテルで開かれ、ドラフト制度改革について西武を除く11球団で話し合われた。7時間半も時間を要した会議の焦点は希望入団枠の撤廃だった。だが来年08年度ドラフトでの希望枠撤廃では合意に至ったものの、今年度に関しては継続審議という中途半端な結論となった。

西武スカウトの裏金不正問題の原因ともいわれた希望枠廃止が決まらなかった理由について、ドラフト制度検討委員会の委員長を務める横浜山中専務は「希望枠が不正の温床という、とらえ方をしていない球団もある。希望枠を撤廃するという考え方をもつ球団は数多くあったが、最終的に1つの考えにまとまることはできなかった」と説明した。

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希望枠は来年から撤廃[報知]

プロ野球西武の裏金問題の発覚で日本プロ野球組織(NPB)は21日、東京都内で西武を除く11球団による代表者会議を開き、裏金問題の温床と指摘されたドラフト制度の「希望入団枠」を来年から撤廃することで合意した。今秋のドラフト会議の実施方法については継続審議となったが、暫定的に現行制度で実施される見込み。2008年からのドラフト制度に関しては来年3月までに正式決定する方針。

会議では今年からの希望枠撤廃を主張する球団が多かったが、巨人からフリーエージェント(FA)権の取得期間短縮と絡めて話し合いをすべきとの声が上がり、意見がまとまらなかった。巨人の清武英利球団代表は「どこかに選手の自由を認めないと海外流出が増える」と話した。

NPBは西武の裏金問題が発覚したことにより、現行制度維持を決めていたドラフト制度を再検討。焦点とされた希望枠に関しては撤廃が大勢を占め、16日には日本高野連、全日本大学野球連盟、日本野球連盟のアマチュア3団体からも希望枠撤廃の要望を受けていた。

また会議では、スカウトの不正活動への罰則強化規定も話し合われ、違反した場合にはドラフトからの除外や指名権の一部剥奪など厳罰を明文化することで合意した。

日本プロ野球選手会・宮本慎也会長(ヤクルト)
「今年から希望枠の撤廃をやらないといけない。アマチュアも含めて、野球界全体のことを考えているとは思えない。結局、球団それぞれの都合でまとまらないのであれば、非常に残念だ。」
巨人・清武英利球団代表
「パを中心に、完全ウエーバーとの意見が強かった。巨人は希望枠に固執している訳ではないが、どこかに選手の自由を認めないと海外流出が増える。」
阪神・野崎勝義球団取締役
「希望枠を無条件で廃止すべきという案と、廃止だけでなくFAとかと連動すべきという案の折り合いがつかなかった。すっきり結論が出なかったのは残念。」
中日・伊藤一正球団代表
「今年から希望枠廃止とならなかったことで、アマから反感が来ると思う。それを懸念している。根来コミッショナー代行から時間をかけて、きちんとしたドラフト制度をつくるべきだという発言があった。」
ヤクルト・倉島今朝徳球団専務
「ヤクルトとしては今年から希望枠を廃止するべきだとの意見を出した。ただ希望枠は悪の温床だと報じられているが、そうは思わないという議論があって時間がかかった。」
広島・鈴木清明球団本部長
「広島としては希望枠を除く(撤廃する)意向だったが、ほかの事を絡ませると賛成できる、できないもある。希望枠は取っ払った方が良いかなと思うが、完全ウエーバーが良いとも思わない。」
横浜・山中正竹球団専務
「横浜としては希望枠の撤廃を今年から実施すべきだと強く主張した。個人的にはファンの声、選手会の声は十分理解できる。ただ、希望枠の存在が100パーセント不正につながるとは決して思わない。」
日本ハム・島田利正チーム統轄本部長
「今年から希望枠を撤廃して暫定案を行い、来年正式な制度を考えましょう、という阪神の案に賛成。1巡目か2巡目までは抽選で(実施を)一本化する案。」
ソフトバンク・角田雅司球団代表
「希望枠撤廃は合意した。FAでは色んな意見が出たが、まとまっていない。うちは公平性と機会均等のため、完全な抽選制度が希望。全部(の順位)で。」
オリックス・機谷俊夫球団代表
「今年からの希望枠撤廃を主張した。大多数が今年からだった。事件の理由の1つが希望枠なので、撤廃すべきだ。」
楽天・井上智治オーナー代行
「小異は捨て、とりあえず希望枠を廃止しようという意見が多かったが、1球団だけ反対された。駆け引きの要素が強かった。今年については希望枠廃止を優先するべきだ。」
西武・太田秀和オーナー代行
「私共の不祥事により、制度の見直しが行われたことを重く受け止めています。決められたことには従わせていただきます。」
根来泰周プロ野球コミッショナー代行
「新しく制度をつくるときには十分研究してやらないといけない。勢いで流されてはいけない。ほかの制度とも整合性を持たせてやっていかないといけない。」

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当時のスカウト部長は全面協力へ…裏金問題で[報知]

プロ野球楽天の米田純球団代表は21日、西武の裏金問題で金銭供与があった当時のスカウト部長で現楽天スカウト部長の楠城徹氏(職務自粛中)に対し、調査委員会から事情聴取の要請があった場合、あらためて全面協力する意向を明らかにした。米田代表は「方針は変わっていない」と断言。ただ詳細に関しては「それがいつになるかとか、そういう申し入れがあったかということについては申し上げられない」と明言を避けた。

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希望枠は来年から撤廃[報知]

プロ野球西武の裏金問題の発覚で日本プロ野球組織(NPB)は21日、東京都内のホテルで代表者会議を開催し、裏金問題の温床と指摘されたドラフト制度の「希望入団枠」を来年から撤廃することで合意した。今秋のドラフト会議の実施方法は継続審議となった。

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西武選手会が配慮要望へ…対象選手の事情聴取で[報知]

西武の赤田将吾選手会長は21日、裏金問題の実態解明を進めている調査委員会が選手に事情聴取を求めた場合、試合開催日以外に行うなど一定の配慮を球団に求めていくことを明らかにした。

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専大北上を高野連加盟校から除名も[ニッカン]

専大北上(岩手)が日本高野連の加盟校から除外される可能性が出てきた。西武から裏金を受け取っていた元早大・清水勝仁内野手(21)の出身校で、この不祥事とは別に、かつて指導者がプロに入団した選手の契約金の一部を着服した事件もあった。日本高野連の田名部参事は「加盟校として相応しいかどうか。生徒には責任はないだろうが、学校の責任は大きい。大会に参加する資格があるのか。除名に値する」と考えを明かした。

日本高野連では今回の裏金事件をアマ球界の根幹を揺るがす問題と認識している。関与した関係者の処分はもちろん、学校側にも厳しい姿勢で臨むつもりだ。今後は西武側の詳細な報告を受け、その内容次第で、審議委員会などで除外に関する話し合いがもたれる可能性がある。高野連加盟校が除外されるのは、前例がない。

日本高野連は22日、各都道府県の高野連理事が集まる全国理事会を開催する。「高校にまで裏金が動いている。各県に警告を発することになる」と同参事は綱紀粛正を強く訴える。

日本野球連盟・松田昌士会長
「アマ側の総意として希望枠制度の即時撤廃を強く要望した。今回の中途半端な決定には失望している。高校、大学側と競技して今後の対応を考えたい。」
日本野球連盟・鈴木義信副会長
「当然、今年のドラフトで希望枠撤廃が決まるものと思っていたのでガッカリしている。裏金問題が社会問題にまでなっているだけに、希望枠を撤廃しないとなると、世論が許さないのではないか。今年の希望枠も疑惑があるのではないかという誤解を招きかねない。プロ側の結論を聞いて、アマ3団体でまた話し合いを持ちたい。」
日本学生野球協会・内藤雅之事務局長
「今日、撤廃が決まるものと思っていたので驚いている。今年の希望枠についてはプロ側で今後も協議を重ねるということなので、すでにアマ3団体で要望書を出している通り協議を続けて欲しいと思います。」

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クライマックスS辞退も?選手会は徹底抗戦の構え[夕刊フジ]

日本プロ野球組織は21日、都内で11球団による代表者会議を開きドラフト制度改革を協議。焦点の「希望枠」を来年から撤廃することで合意した。FA権取得期間の短縮幅で議論が平行線をたどったためで、今秋ドラフトは現行制度を暫定的に継続する方向だが、反発の声が大噴出。

田名部和裕・日本高校野球連盟参事は「アマ3団体が連絡を取り合いコミッショナー事務局に受け入れられないと報告した」。労組選手会の宮本会長(ヤクルト)も「これが通るなら選手会としてあらゆることにノーというつもり。クライマックスシリーズも出場しない。シーズン1位チームがリーグ優勝になる。1位同士で日本シリーズを戦えばいい」と徹底抗戦の構えだ。

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