わたしはかもめ2007年鴎の便り(4月)

便

4月21日

東北楽天3−5千葉ロッテ(フルキャスト)

ロッテが11残塁も、今季2度目の3連勝で、貯金を今季最多の3とした。ロッテは3点を追う4回、先頭早川の内野安打などで無死満塁とすると、ワトソンの押し出し四球・里崎のタイムリーで2点を返す。5回には青野のショートゴロ間で同点とすると、7回にズレータのタイムリーなどで2点を追加した。2人目・小宮山は、04年8月25日以来の勝ち星で、フルキャスト初勝利。5人目・小林雅はリーグトップタイの6セーブ目。楽天は今季4度目の同一カード負け越しで借金3。先発・青山は自身3連敗となる今季3敗目。

123456789R
千葉ロッテ0002102005
東北楽天0030000003
小宮山
「久し振りの勝利なので、最後は楽しみながら試合を見ていました。本当なら先発の成瀬にもう少し投げてもらわないと困るのですが。とにかくチームは昨年悔しい思いをしていますので、何とかこのまま西武を追い越すように皆で力を合わせて頑張りたいと思います。」(3年ぶりの勝利投手)

◇41歳、制球に衰えなし

守護神が最後を締めると、ベンチのベテラン右腕の顔に笑みが広がった。2004年8月25日以来3季ぶりの白星。チームメートに祝福され、小宮山は「久し振りなので、楽しみながら試合を見てました」と表情を緩めた。5回2死から四球を出した成瀬に対し、ベンチは小宮山を投入した。チームが大敗した10日のソフトバンク戦(ヤフードーム)以来の登板。球速は130キロ台だが、右腕の制球力に衰えはない。この日も丁寧に打たせて取った。

41歳7ヶ月での勝利は、プロ1年目のときに現役引退した村田兆治氏の40歳10ヶ月を上回った。「雇ってくれる限り、いつまででも投げたい」と意欲を見せる一方で、「抑えれば勝てるし、特別な感想はない。先発の成瀬がもっとしっかり投げないといけない。これから説教だ」と冷静だった。西武と1ゲーム差とし、3月30日以来の首位も見えてきた。「何とか、このまま西武を追い越すように、みんなで力を合わせて頑張りたい」と言葉に力を込めた。

バレンタイン監督
「(2度目の3連勝に)チャンピオンチームらしい形になりつつある。選手にいいものを見せてもらっている。」

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「ファイヤーしたい!!」ズレータ、痛みこらえV打

ズレータが痛みをこらえ、チームを3連勝へと導く決勝打を放った。4回に左手小指亀裂骨折中と同じ個所へ死球を受け、苦悶の表情も見せた。それでも、3−3で迎えた7回1死一、二塁で勝ち越しの中前適時打。「本塁打ではないけど、幕張ファイヤーをしたくなるほど嬉しい一打だった」と話した。

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41歳7ヶ月小宮山3年ぶり勝った[報知]

試合後も小宮山は冷静沈着、クールで物静かなままだった。41歳7ヶ月の大ベテランが、5回途中からの2イニングを2安打無失点で約3年ぶりの白星。「特別、どうもこうもない。本当なら(先発の)成瀬がしっかり投げないと」お立ち台で飛び出した“お小言”が小宮山らしかった。

5回2死一塁からの出番で、20歳年下の成瀬を助けた。過去3試合の登板はいずれも劣勢の場面だったが、今回は同点。「いつもと違う展開というだけ」淡々と後続を断ち切ると、7回には待望の勝ち越し点。20球のうち直球は3球だけ。変化球を駆使した老かいな投球だ。「勝利投手に値する内容だった」とバレンタイン監督もたたえた。

18日に中日・山本昌が41歳8ヶ月で完封勝利を挙げたばかり。右腕も04年8月25日、日本ハム戦以来の勝利で史上10人目の「41歳以上の勝利投手」となった。ロッテでは1950年、毎日時代の若林忠志(42歳8か月)に次ぐ高齢記録。春季キャンプで右ふくらはぎ痛を抱えたが、周到なリハビリ計画で開幕に間に合わせた。「(40歳10ヶ月の)村田兆治さんを超えちゃったの?それはヤバイな」とはにかんだ。

「これから(成瀬を)とくとくと説教します」口調はバスに乗り込むまで普段と一緒だ。若手には常にアドバイスを送る理論派投手は、首位・西武を追うロッテにあって経験に加え戦力としても存在感を示している。

◇40歳以上で活躍する現役プロ野球選手

中日・山本昌投手(41)
昨年9月16日の阪神戦(ナゴヤドーム)で、史上最年長のノーヒットノーランを成し遂げた。悲願の200勝達成まで、あと8勝のベテラン左腕。17日の阪神戦(ナゴヤドーム)は、41歳8ヶ月と6日という史上2番目の年長での完封勝利を挙げた。
横浜・工藤公康投手(43)
今季、巨人にFA移籍した門倉の人的補償として横浜へ入団した。豊富な経験を持つ左腕は、若いチームに大きな刺激を与えているが、開幕から0勝3敗と満足な結果を残せておらず、現在は2軍で調整中。
オリックス・吉井理人投手(42)
昨年3月29日の楽天戦(フルキャスト宮城)で、史上5人目の12球団勝利を達成した。今季はまだ勝ち星こそないものの、4試合(0勝3敗)に登板と先発ローテを支えている。
ヤクルト・古田敦也捕手(41)
昨季から選手兼任監督に就任。19日の横浜戦(神宮)で、大学−社会人経由では史上初となる通算2000試合出場を達成した。

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兆治超えだ!ロッテ・小宮山が球団史上2番目の年長勝利[サンスポ]

冷静沈着なベテランが目を丸くした。5回途中から2回を無失点に抑えた41歳7ヶ月の小宮山が、04年8月以来3季ぶりの白星。偉大な先輩・村田兆治を抜く、球団史上2番目の年長勝利を挙げた。

「え?村田さん抜いちゃったの?それはヤバイなあ…。ナイショにしといてよ」。ロッテにドラフト1位で入団した90年、エースとして君臨していたのが村田だった。小宮山は1年目に6勝を挙げたが、この年村田は40歳で10勝。同年10月13日、川崎球場で西武から挙げた40歳8ヶ月での最後の勝利も目の当たりにした。まさか自分がその記録を抜くとは…。「村田さんを超えることができて何よりです」。事実をかみ締めた後、小宮山は照れくさそうに笑った。

ただ、自分に白星がつくのを素直に喜べないのがチーム最年長投手。「本当なら成瀬がしっかり投げないとね。その方がチームにとってもいい。お説教しないと」。教育係としても貴重なベテランは、あくまで自分よりもチーム優先だった。

データBOX
ロッテ・小宮山が41歳7ヶ月で勝利投手。41歳以降で白星を挙げたのはプロ野球史上10人目。最年長勝利は阪急・浜崎真二の48歳4ヶ月。チームでは毎日時代の若林忠志で42歳8ヶ月が最年長。パ・リーグの現役ではオリックス・吉井理人の41歳3ヶ月(昨年8月5日の勝利)を上回り、現時点で小宮山が最年長だ。

◇ズレが決めた!

同点で迎えた7回1死一、二塁から、ズレータが決勝の中前タイムリー。4回の第2打席で小指を骨折している左手に死球を受け、苦痛に顔をゆがめたが、ここぞの場面で4番の仕事を果たし、「本塁打ではないが『幕張ファイアー』をしたい気分だった」と興奮気味だ。これでチームは3連勝。バレンタイン監督も「ズレータがリーダーシップを発揮してくれている」と笑顔だった。

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41歳小宮山が969日ぶり勝利[スポニチ]

ロッテ・小宮山悟投手(41)が21日の楽天戦で、04年8月25日以来、969日ぶりの勝ち星を挙げた。5回途中から登板し、2回を2安打無失点。41歳以上で勝利投手となったのは史上10人目の快挙となった。チームの低迷期を支え、大リーグに移籍も未勝利で終わった男。03年には1年間の浪人までしながら、いまだに投げ続ける小宮山が3年ぶりに報われた。

白星も記録も、いつも通り冷静に受け止めた。「この年になると、何か起きても動じなくなってくる。本当なら(先発の)成瀬にしっかり投げてもらわないといけないので、これからとくとくと説教します」。41歳以上の白星は1950年若林忠志の42歳8ヶ月に次ぎ、球団史上2人目だ。それでも小宮山は小宮山だった。ヒーローインタビューに歓声と笑い声が交じり合った。

同点で迎えた5回2死一塁の場面でマウンドに上がった。05年から敗戦処理に徹してきたが「いつもと違う展開だっただけ」と冷静。フェルナンデスに左前打を許したが多彩な変化球を駆使して後続を打ち取る。7回にズレータの勝ち越し中前打で勝利投手の権利を獲得。その裏に2死から塩川に右前打を浴びたところでマウンドを譲った。

41歳7ヶ月。年輪の数だけ栄枯盛衰を知る。2浪を経て入学した早大から89年ドラフト1位でロッテへ入団。エースと呼ばれた男は横浜、メッツ、そして浪人生活を経て04年に古巣に復帰し、05年からは敗戦処理に転じた。試合開始と同時に向かうのはブルペン。先発投手にアクシデントが起こった場合、急遽登板できるようにだ。黙々と自分の仕事をこなし、何も言わない。

年齢と共に登板後のたんぱく源は焼き肉から豆腐に代わったが、今でもチーム一のウエートトレーニング量を誇る。今年のキャンプ序盤に右ふくらはぎ肉離れで、プロ16年目にして初のリタイアを経験したものの「初めてだったので勉強になった」。03年春からは母校・早大の大学院で生体力学を学んでいる。

後輩にも知識の財産を分け与えている。渡辺俊が今季習得したチェンジアップも小宮山と一緒に練習したもので、小林宏も新球種について相談した。「自分で自分のことをよく知ることが重要。若い投手にもそういう話はしています。自分としては雇ってくれるなら、いつまででもやる」。投手の日本最年長記録は浜崎真二の48歳10ヶ月。いつか来るその日まで、小宮山は努力をやめない。

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41歳・小宮山、3年ぶりの白星[デイリー]

お立ち台のロッテ・小宮山は冷静そのものだった。04年8月25日の日本ハム戦以来、3年ぶりの勝利。それでも「この年になると何が起きてもあまり動じないんでね。この展開で自分が抑えれば勝てると思ったよ」。41歳のヒーローは、どこまでもクールに振り返った。

今季登板の過去3試合はすべてリードされている場面での登板。それだけに、同点の場面で登板したこの試合は、自然と気合が入った。直球の最速は135キロ。140キロを超えた全盛期の勢いはない。それでも抜群の制球力と多彩な変化球で、のらりくらりとかわしていった。

バレンタイン監督は「最高の制球力だった。この勝利はコミ(小宮山)について当然だ」と絶賛。若手の教育係的役割を指揮官から任されている小宮山は「本当なら(先発の)成瀬がもっと投げないといけないよ。交代させられないようなピッチャーになればチームはもっとよくなる。これから説教だ」。自分のことよりも、若手へ厳しい言葉を投げかけた。

41歳7ヶ月での勝利は、プロ1年目の時に現役引退した村田兆治氏の40歳10ヶ月を上回った。「村田さんを抜いちゃったの?超えたのは何よりです」とおどけて笑った。「雇ってくれるんだったら、いつまでもやるよ」。衰え知らずのチーム最年長右腕はロッテの快進撃のために投げ続ける。

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ロッテ小宮山969日ぶり勝利[ニッカン]

ロッテ小宮山悟投手(41)が21日の楽天4回戦(フルキャスト宮城)で約3年ぶりの白星を挙げ、村田兆治氏を抜く、球団史上2位の年長勝利投手記録を作った。3−3の同点で迎えた5回裏2死一塁から、先発成瀬の後を継いで登板し、2回無失点と好投。打線が勝ち越し、白星を手に入れた。04年8月25日の日本ハム戦以来、969日ぶりの勝利で、チームも今季2度目の3連勝。首位西武へ1ゲーム差と迫った。

白髪交じりの頭を照れくさそうにかきながら、小宮山は「村田兆治さんを抜いちゃったの?それはまずいな。どうしよう…」。偉大な先輩を抜き、球団2位となる41歳7ヶ月の勝利投手の喜びは、自然と表情にあふれた。

近年はチームが劣勢の場面での中継ぎが多く、勝ち投手の権利さえも遠かった。この日は、久々の1点を争う緊迫のマウンドだったが、数々の経験を乗り越えてきたベテラン右腕は冷静だった。緩急を織り交ぜて、楽天打線の打ち気をそらし凡打の山を築いた。送り出したバレンタイン監督は「(小宮山)らしい内容を見せてくれたし、勝利投手となって当然」と絶賛した。

長く現役を続けてこられた要因に、ケガがなかったことを挙げる。今年2月のオーストラリアキャンプでは、右ふくらはぎを痛めて離脱したが「今までになかった経験だしプラスになった」と、進化の手を止めない。チーム最年長として、若手の尻をたたくのも忘れない。「本当なら成瀬が交代させられない投球をしないといけない。これから説教しますよ」と冗談交じりに話した。

常に自分に厳しいベテランは、約3年ぶりの勝利と年長勝利記録について笑顔も見せたが、すぐに気を引き締めた。オリックス吉井やヤクルト古田ら、昭和40年会のメンバーは今季苦戦が続いている。成績が悪ければ、オフには毎年のように「引退」の2文字がささやかれる年齢だ。「雇ってくれるなら、いつまででもやるよ!」。小宮山悟は、まだまだ元気だ。

成瀬
「体の開きが早かったし、追い込んでからの制球が甘かった。全体的に雑な投球だった。」(4回2/3で3失点)
41歳以上○57年ぶり
41歳7ヶ月の小宮山が勝利投手。小宮山の白星は04年8月25日日本ハム戦で、40歳を過ぎてからはこれが初勝利。ロッテで40代投手の勝利は毎日時代の若林忠志、村田兆治に次いで3人目。村田は最後の勝利が90年10月13日西武戦の40歳10ヶ月で、41歳以上では42歳8ヶ月で白星を挙げた50年若林以来、チーム57年ぶり。

◇小宮山3年ぶり白星の道のり

月日相手勝敗
04年(18試合3勝4敗0S、防5.22)
08-255 2/3623
09-01西5 1/3662
09-121 2/3705-
05年(23試合0勝0敗1S、防3.79)
04-05西3462S
04-151 1/3110-
05-051 1/3301-
05-142100-
05-202 1/3020-
06-031100-
06-091211-
06-112401H
06-251201-
07-02西1020-
07-03西2210-
07-050 2/3100-
07-11西1 1/3402-
07-201100-
07-301200-
08-075 2/3321-
08-102 1/3430-
08-132402-
08-211 1/3513-
09-18西3312-
09-211000-
09-222 2/3321-
09-250 1/3200-
06年(24試合0勝2敗0S、防4.63)
03-31西3 1/3240-
04-02西1301-
04-073 2/3937-
04-131100-
04-211100-
05-052020-
05-061010-
05-090 1/3000-
05-110 1/3201-
05-312310-
06-031000-
06-061000-
06-080 2/3201-
06-161000-
06-172200-
06-25西2010-
06-301000-
07-121100-
07-16西0 1/3102
08-23西2 1/3403-
08-261 1/3301
08-292020-
09-112211-
09-161 2/3401-
07年(4試合1勝0敗0S、防3.12)
03-312 2/3311-
04-011000-
04-103202-
04-212200

※04年の3試合はいずれも先発。05年以降は全て救援での登板。

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41歳小宮山が3年ぶり白星[ニッカン]

ロッテ小宮山が04年8月以来、約3年ぶりに勝利投手となった。3−3と同点の5回2死一塁から2番手でマウンドへ上がり、2イニングを無失点に抑えると、味方打線が援護。緊迫した場面での登板には「この年になると何が起きても動じなくなるんでね」と、プロ16年目のベテランは話した。

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4回里崎の適時打で追い上げ[ニッカン]

6番DHで先発出場のロッテ里崎が、1−3で迎えた4回表無死満塁から、1点差に詰め寄る中前適時打を放った。押し出し四球直後の初球をたたき、「打ったのはスライダー。最悪でも犠牲フライと気負わずに気楽に打てたのが良かった」と話した。

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小宮山、3シーズンぶり41歳7ヶ月での勝利[報知]

5回途中から小宮山が救援。2004年8月25日以来3季ぶりの白星をマークした。球速は130キロ台だが、右腕に制球力の衰えはない。小宮山は「抑えれば勝てるし、特別な感想はない。むしろ成瀬がしっかり投げないと。これから説教だ」と冷静に話した。41歳7ヶ月での勝利は、プロ1年目のときに現役引退した村田兆治氏の40歳10ヶ月を上回った。伝え聞いた小宮山は「それは何より。雇ってくれる限り、いつまででも投げたい」と意欲的だった。

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ロッテが7回に勝ち越し[報知]

ロッテは同点で迎えた7回、ズレータの適時打と里崎の犠飛で2点を勝ち越して逃げ切り、3連勝した。2番手の小宮山が3季ぶりの白星を挙げた。楽天は3回に3点を先制したが、リードを守れなかった。

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東北高が春季大会辞退[報知]

春夏通算37度の甲子園出場を誇る名門・東北(宮城)が21日、春季大会の出場辞退を宮城県高野連に申し入れ、受理された。同校は22日、地区大会初戦となる泉松陵戦に臨む予定だったが、不戦敗扱いとなる。学校側は辞退理由について「諸般の事情」としているが、同校の「スポーツ特待生制度」が学生野球憲章に抵触する可能性があるため、自主的に辞退したものと見られる。

この日夕方、同校の小沢洋之部長から県高野連に「学校長と学校の総合的判断により、春季大会を辞退させて頂きます」との電話が入った。20日の地元紙では、同校を含む東北の多くの私立強豪校がスポーツ奨学制度を設けていることを報じている。同校では主力のほとんどが特待制度を利用していると見られ、自ら襟を正し、夏の大会に万全を期すため、苦渋の決断を下した模様だ。

日本高野連・田名部和裕参事は「特待制度は完全に是正する方針で臨んでいる。春の各地の大会で多少の混乱は織り込み済み。この機会に一掃し、夏の大会をすっきりした形で迎えたい」と話した。

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東北が春季高校野球辞退、特待制度関連か[ニッカン]

宮城県高野連は21日、東北高(仙台市)から同日に開幕した春の県大会地区予選への出場辞退の申し出があり、受理したと発表した。同校は22日に初戦で泉松陵と対戦する予定だったが、不戦敗となる。

同高野連によると、同校は辞退の理由について「諸般の事情」と説明しているだけで、詳細については明らかにしていない。しかし、同校は日本高野連が中止、撤回を求めているスポーツ特待制度を導入しており、同制度が今回の辞退に関連している可能性がある。

同校には中学生時代の実績などをもとにした「文化・スポーツ特待生制度」があり、4ランクに分けて学費の免除や減額を行っている。日本高野連は、専大北上高校(岩手)出身の元早大野球部員が西武から金銭を受け取っていた問題などを受け、20日に臨時常任理事会を開き、日本学生野球憲章に抵触するスポーツ特待制度について実態調査を開始する方針を固めたばかりだった。

同校は03年夏の全国選手権大会でダルビッシュ有投手(現日本ハム)を擁して準優勝するなど、甲子園に春17度、夏20度出場している。

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特待制度で?東北が春季大会辞退[スポニチ]

宮城県高野連は21日、春夏の甲子園に計37度の出場を誇る強豪、東北(仙台市)から同日に開幕した春の県大会地区予選への出場辞退の申し出があり、受理したと発表した。初戦は不戦敗となる。同高野連によると、辞退の理由は「諸般の事情」としただけで詳細は明かしていない。同校は日本高野連が廃止を求めているスポーツ特待制度を導入しており、それが原因とすれば日本高野連の決定後、初の公式大会辞退。関係者は「理由はこちらも聞かされていない」とした。

同校の特待生制度は生徒の中学時代の実績や学力などを基に、入学時にS、A、B、Cの4ランクに分け、学費の免除や減額を行っている。スポーツ特待生は体育コースに在籍。同コースにはダルビッシュ有(現日本ハム)らも在籍していた。

日本高野連は20日の臨時常任理事会で、特待生制度について全加盟校の実態調査を行うことを決定。5月2日までに制度の有無などを申告させ、制度を採用している学校名を公表する方針を固めている。違反校でも5月中に制度を廃止すれば夏の地方大会に参加できるため、今後、他の学校がどのような対応をするかが焦点となりそうだ。

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名門・東北高校が春季大会辞退[デイリー]

宮城県高野連は21日、東北高校(仙台市)から同日に開幕した春の県大会地区予選への出場辞退の申し出があり、受理したと発表した。予定されていた東北高の初戦は不戦敗となる。同高野連によると、東北高は辞退の理由について「諸般の事情」としているという。専大北上高(岩手)出身の元早稲田大野球部員がプロ野球西武から金銭を受け取っていた問題で、日本高野連が日本学生野球憲章に抵触するスポーツ特待制度について調査を開始しており、これに関連した措置とみられる。東北高校は日本ハム、ダルビッシュ有投手の母校で、甲子園で準優勝したこともある名門。

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スポーツ特待制度問題か、東北高が春季大会の出場を辞退[サンスポ]

春夏通算37回の甲子園出場を誇る東北高野球部が、22日に初戦を行う予定だった春季宮城県大会中部地区予選の出場を辞退した。東北高側が21日午後、県高野連に辞退を申し出て受理されたもの。辞退理由は「諸般の事情」としているが、日本学生野球憲章に抵触するスポーツ特待制度が関係しているものとみられる。

昨秋の東北大会以来となる公式戦を翌日に控え、東北高が出場を辞退することになった。背景には専大北上高(岩手)に端を発したスポーツ特待制度問題が関係している模様だ。

東北高は数日前から、春季公式戦出場を見合わせる話し合いを行い、この日に出場辞退を決定。午後4時までに宮城県高野連へ申し出た。受理された後の午後4時半頃、仙台市泉区にある東北高泉キャンパス内の室内練習場で、野球部員に出場辞退が伝えられた。

東北高野球部の小沢洋之部長は「このような事態になり、大変残念に思います。大変申し訳ないです」と話し、辞退理由について「諸般の事情」と明言を避けた。だが、宮城県高野連関係者は選手の暴力や喫煙などのトラブルではなく、スポーツ特待制度に関係したものだと示唆した。

東北高はS、A、B、Cの4段階に分けたスポーツ特待制度を設けており、入学費、授業料、寮費の免除などが行われている。野球部員は1年生36人、2年生22人、3年生26人の計84人。この中で日本学生野球憲章に抵触する特待生が多数存在しているため、部全体としての辞退に至ったようだ。

東北高は22日に泉松陵高と対戦予定だったが、今後は日本高野連が特待制度を受けている選手の出場禁止方針を決めた5月末まで対外試合を自粛。練習は継続し、宮城県大会で2年ぶりの夏の甲子園出場を目指す。

東北高校
1894(明治27)年、仙台数学院として創立。1960(昭和35)年に現校名に改称。小松島キャンパス、泉キャンパスからなる私立共学校。野球部創部は1904年で、甲子園出場は春17度(最高成績はベスト4)、夏20度(最高成績は準優勝)。主なOBはダルビッシュ有(日本ハム)、宮里藍(ゴルフ)。所在地は宮城県仙台市。五十嵐一弥校長。
スポーツ特待制度による問題
西武裏金問題について、日本高野連は12日に早大元選手が在籍した専大北上高関係者から事情聴取。ここで新たに中学時代のスポーツの実績に応じて授業料を免除する奨学制度の存在が判明した。これが日本学生野球憲章に違反することから同校は16日に野球部を解散。また、日本高野連はスポーツ特待制度について約4200の全加盟校に実態調査を行い、同制度を受けていた選手は5月31日まで対外試合参加を禁止する方針を決めた。
日本高野連・山口雅生事務局長
「宮城県高野連を通じて(春季大会を)辞退したいという連絡はあったが、詳しくは把握していない。」

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