6月28日6月28日パ・リーグ最年長選手のオリックス・吉井理人投手（42）とロッテ・平下晃司外野手（29）の交換トレードが28日成立し、両球団から発表された。
吉井は今季10試合に先発登板し1勝6敗、防御率5.75。今月2日に選手登録を抹消され、起用方法を巡るコリンズ監督との意見の相違から、他球団への移籍を志願していた。平下は近鉄、阪神を経て04年にロッテ入りし、プロ12年目。今季は5試合に出場し、2打数0安打だった。吉井は「野球選手としてのチャンスを与えてくれた両球団に感謝します」とコメントを出した。平下も「出発点に戻って、一から出直したい。関西はとても愛着のある場所。1軍定着できるように頑張りたい」とコメントした。
ロッテは28日、来春の1次キャンプを沖縄・石垣島で行うと発表した。06年から豪州・ジーロングで実施してきたが移動距離や経費、安全面などを勘案して変更を決めた。1次キャンプの期間をこれまでの約2週間から約3週間に延ばす予定で、30年以上行ってきた鹿児島キャンプは、オープン戦への調整の5日間程度にとどめ、事実上撤退する。
瀬戸山球団社長は石垣島移転の決め手として、今季高校生ドラフト1巡目で入団した八重山商工（石垣市）出身右腕の大嶺の名も挙げ、「大嶺君の件で石垣とは太いパイプができて、いい関係を築けている。長い付き合いができると考えている」と述べた。
石垣島でのキャンプは、1983年に中日が実施して以来、25年ぶりとなる。野球場は2面あり、3月に屋内練習場も完成した。鹿児島県薩摩川内市での2軍キャンプについては未定という。
ロッテの久保康友投手（26）が都内で精密検査を受け、左手第5中手骨骨折で全治6週間と診断された。25日の横浜戦で左手甲に打球を受けていた。
福岡ソフトバンクの笠井オーナー代行が7月13日からのロッテ3連戦（千葉マリン）に大応援団を送り込む「マリンジャック計画」をぶち上げた。王監督は、球宴前のロッテ戦6試合での首位叩きを目指しており、親会社の“側面支援”は大きな力となりそうだ。
ソフトバンク本社では、今年4月20日からの日本ハム3連戦（東京ドーム）で計約2000人の応援団を派遣。チームも3連勝し、ヒルマン監督が「本当にホームなのか」と嘆いたほど。今回も、ライバル球団の本拠地をホークス色に染め上げ、重圧をかけていく。笠井オーナー代行は「後半戦も頑張ってもらいたい。千葉へは専用バスを仕立てます。ボビーを驚かす？もちろんです」と、早くも気合満点だった。
ロッテに「ハマのおじさん」ならぬ「千葉のおじさん」が誕生した。オリックス吉井理人投手（42）とロッテ平下晃司外野手（29）の交換トレードが成立し、28日に両球団から発表された。吉井は、ロッテで最年長の小宮山と同い年。「チャンスを与えてくれたオリックス、ロッテに感謝しています。7月からロッテの一員として優勝目指して頑張ります」と決意をにじませた。今季1勝6敗で現在2軍調整中だけに、新天地で復活にかける。
電撃トレードはロッテ側のラブコールで実現した。バレンタイン監督は、吉井がオリックスをいったん自由契約になった05年から興味を示していた。今年6月に2軍に落ちたことがきっかけとなり、両球団の話し合いが進んだ。この日に福岡入りした同監督は「ニューヨークで私が率いたチーム（メッツ、98、99年）でも投げてくれた素晴らしいチームメンバー。先発ローテーションに穴があくところを埋めてもらえればと思う」と、先発での起用を明言した。
苦しい投手の台所事情もあった。先発ローテーションを守ってきた久保が、25日の横浜戦で左手甲に打球を受け、28日に第5中手骨骨折で全治6週間と診断された。久保の穴を埋めるローテの一角として移籍早々登板チャンスが回ってきそうだ。7月3日からのオリックス戦で古巣相手に先発する可能性もある。バレンタイン監督は「球種も豊富で打者との駆け引きも熟知している」と期待を寄せた。
チーム内も歓迎ムード。小宮山は「ウエルカムですよ。年寄り同士いたわりあって頑張るよ」とニヤリ。渡辺俊は「色々経験している方なので勉強になる」。ベテラン右腕の加入が2連覇を目指すチームの刺激材料となりそうだ。
オリックス移籍が決まった平下は“バファローズ”への出戻りに闘志を新たにした。「（96年）プロ入りした球団が（近鉄）バファローズ。出発点に戻ることで一から出直したい」。皮肉にも今季はオリックスから移籍した早川に出番を奪われる形で、出場5試合止まり。「関西は愛着のある場所。1軍定着できるよう頑張る」と話した。04年阪神時代以来の関西復帰。
ロッテは28日、来春キャンプを沖縄県石垣市で行うと発表した。1軍の1次キャンプを2月1日から20日間行う。瀬戸山社長は「2年間オーストラリアで行ってきたが、移動時間、経費、気候などの面で国内で実施したいと考えてきた。大嶺の入団で石垣島と太いパイプができたことは確か」と経緯を説明した。設備面で課題となっていた土やフェンスなどは、石垣市が約3億円かけて来春までに改修する予定。
同市出身の大嶺は「大変嬉しいです。来年は1軍に帯同して活躍できるように頑張りたい」と話した。将来的には1、2軍合同で同地でキャンプを実施する計画もあるという。
オリックス・吉井理人投手（42）とロッテ・平下晃司外野手（30）の交換トレードが28日成立し、両球団から発表された。ロッテのボビー・バレンタイン監督（57）は、98〜99年の米大リーグ、メッツ監督時代に共に戦った吉井を先発で起用することを明言。7月4日の古巣オリックス戦（千葉マリン）に登板する可能性が出てきた。
リーグ最年長右腕、吉井のロッテ移籍が電撃的に決定した。今季は開幕から10試合に登板して1勝6敗と不調。新天地で再起を目指す。
「野球選手としてのチャンスを与えてくれた両球団に感謝します。チームのために、優勝目指して頑張ります」。神戸市内のオリックス合宿所でトレード成立を聞いた吉井は決意を新たにした。
先発への強いこだわりが、トレードという形となった。今月2日に2軍に落ち、オリックスのコリンズ監督から「1軍に昇格してからも、中継ぎで登板してもらう」との方針を示された。だが、吉井は「僕は先発タイプ。中継ぎをやれと言われても、自信がない」と移籍を志願していた。
働き場所を探すベテランに手をさしのべたのが、かつての“上司”、バレンタイン監督だった。自身が96〜02年まで監督を務めていたメッツに在籍し、先発として98年は6勝、99年は12勝を挙げた吉井の実力は高く評価している。ロッテ側からトレードを申し入れ、成立した。
「先発ローテで穴が開くところを埋めてもらえれば。様々な局面をくぐり抜けてきて、打者との対戦を熟知しているし、球種も多彩」とバレンタイン監督。25日の横浜戦（千葉マリン）で左手甲を負傷した久保が、この日全治6週間の骨折だったことが判明。吉井がいきなり、7月4日の古巣オリックス戦に先発する可能性も浮上してきた。バレンタイン監督は「吉井が引退するまでにはオリックス戦登板もあるでしょう」とけむに巻いたが…。42歳右腕のサプライズ登板がありそうだ。
ロッテ、オリックスの両球団は28日、オリックス・吉井理人投手（42）とロッテ・平下晃司外野手（29）の交換トレードが成立したことを発表した。ボビー・バレンタイン監督（57）は吉井を先発ローテーション入りさせることを明言。今季勝ち星を挙げれば、今季3勝を挙げている41歳の小宮山悟投手とともに41歳以上の複数投手が同じチームで白星を挙げるというプロ野球界初の快挙を達成する。
最強の40代コンビが結成される。吉井入団の一報を聞いた小宮山は、遠征先の福岡市内のホテルで「ウエルカム！」と力強く同い年を歓迎。元メジャーリーガー同士によるプロ野球界初の“シルバー記録”には「これまでいなかったというだけ。年寄り同士、いたわり合って頑張ります」と相乗効果を口にした。
ロッテは久保が25日の横浜戦（千葉マリン）で左手甲に打球を受け、この日骨折が判明。全治6週間と診断されたため、先発陣の緊急補強に着手。98、99年のメッツ在籍時にバレンタイン監督の下でプレーした吉井に白羽の矢を立てた。一方、先発を希望して移籍志願をしたことで2軍調整を続けていた吉井にとってもモチベーションは上がるはずだ。
背番号は未定だが、7月2日に入団会見に臨む。「ロッテ・吉井」の初登板は、久保の穴を埋める形でローテーション入りすれば7月4日のオリックス戦（千葉マリン）でいきなり古巣と対決する可能性もある。さらに吉井が先発し、リリーフで41歳の小宮山、39歳の高木が登板すれば合計122歳のご長寿リレーが実現することになる。
バレンタイン監督は「様々な局面をくぐり抜けてきた投手。何をすればいいのかを熟知している」と期待を込めた。吉井は「野球選手としてチャンスを与えてくれた両球団に感謝。優勝目指して頑張ります」。年齢は「おじさん」と呼ばれても闘志の火は燃えている。
オリックス・吉井理人投手（42）とロッテ・平下晃司外野手（29）の交換トレードが成立し、28日に両球団から発表された。先発投手を求めるロッテと、左打者補強に動いたオリックスとの思惑が一致したもので、トレード志願とも受け取れる発言をしていた吉井の希望がかなった形となった。
吉井は開幕から先発ローテーションの一角を任されたが1勝6敗、防御率5.75の不振。今月2日に出場選手登録を抹消された。首脳陣が中継ぎで復帰させる方針を示したことに反発。「タイプ的には先発。このチームでそれができないなら、トレードで仕事先を探すのは普通のこと」と、他球団移籍を訴えていた。
当初、球団首脳は放出を否定したが、トレード期限直前にロッテ側からうってつけの話が舞い込んだ。「吉井の一連の件とトレードはリンクしたものではない。あくまでもチーム状況を考慮したもの」と宮田隆編成部長（45）はトレード志願発言で移籍画策に動いたことを否定したものの、吉井の騒動が球団を揺るがせたのも事実。一選手の意向が通ったとも映りかねない。
「お互いのニーズが合った。これから長丁場ですし、ピッチャーはいるでしょう」とロッテ・瀬戸山隆三球団社長（54）。この日、久保が左手第5中手骨骨折での離脱が判明したこともあり、バレンタイン監督はメッツ時代から知る吉井を先発で起用することを明言した。「しばらく穴があくところを埋めてもらえればと思う」と話しており、早ければ7月3日からのオリックス3連戦（千葉マリン）で、リーグ最年長の大ベテランが古巣相手に先発することが濃厚だ。
ロッテの瀬戸山隆三球団社長と沖縄県石垣市の大浜長照市長は28日、石垣市内のホテルで記者会見し、ロッテが来年2月1日から約3週間予定している1軍春季1次キャンプを石垣島で行うと発表した。同市は今後、開催場所となる石垣市営球場の改修を行う。
ロッテは2006年から1次キャンプをオーストラリアのジーロングで、2次キャンプを鹿児島市で実施していた。来季もジーロングキャンプを行う方向で検討されていたが、最終的に石垣島に決まった。鹿児島市の2次キャンプは来年も5日間程度行う方向で検討している。
昨年秋、石垣市にある八重山商工高の元エース大嶺祐太投手の入団交渉で瀬戸山社長やバレンタイン監督が石垣市を訪れた際、球場などを見学。その後、石垣市は施設充実を図るとしてキャンプ誘致をロッテ側に働き掛けていた。
瀬戸山社長は「オーストラリアへの移動時間や気候、安全管理上の理由などで国内実施の意向があった。石垣市の、市民にプロ野球を見せたいという熱い気持ちに応えた」と説明。
大浜市長は「大嶺選手の入団で誘致を真剣に考えた。球団の配慮に心からお礼したい。市民と共に歓迎し、応援したい」と語った。
ロッテ・瀬戸山隆三球団社長（53）と沖縄・石垣市の大浜長照市長（59）は28日、石垣市内のホテルで記者会見し、ロッテが来年2月1日から約3週間予定している一軍春季1次キャンプを石垣島で行うと発表した。ロッテは06年から1次キャンプを豪州のジーロングで、2次キャンプを鹿児島市で実施していた。
2年ぶりの覇権奪回へパ・リーグ首位を走るロッテが、黄金期を築くため、新拠点を構える。来春のキャンプ地に、12球団最南となる石垣島を選んだ。
「豪州への移動時間や気候、安全管理上の理由などで国内実施の意向があった。石垣市の全面的な支援の約束を受け、市民にプロ野球を見せたいという熱い気持ちに応えた」と瀬戸山社長。ロッテは06年から1次キャンプを豪州のジーロングで、2次キャンプを鹿児島市で実施。しかし、豪州は移動時間、1970年代からキャンプを張ってきた鹿児島はサブグラウンドの不備など練習施設に問題があり、新たなキャンプ地を探していた。
昨秋、石垣市にある八重山商工高・大嶺の入団交渉で瀬戸山社長やバレンタイン監督が石垣市を訪れた際、球場などを見学。その後、石垣市はメーンとなる石垣市営球場など施設充実を図るとしてキャンプ誘致をロッテ側に働き掛けていた。
当初、ロッテは来春に限っては豪州に一本化することで進めてきたが、石垣市が施設改修を来春のキャンプインまでに間に合わせることを確約したことで、一気にまとまった。会見に同席した石垣市・大浜市長は「大嶺選手の入団で誘致を真剣に考えた。市民とともに歓迎し、応援したい」と全面バックアップを約束した。
鹿児島市の2次キャンプは来年も5日間程度行う方向で検討。また2軍キャンプは従来通り、鹿児島・薩摩川内市の実施が濃厚だが、瀬戸山社長は、将来は石垣島で1、2軍合同キャンプを行う構想も明かした。
29日のソフトバンク戦に先発する渡辺俊が、チームと離れて調整した。キャッチボールなどの軽いメニューを終えたサブマリンは、「このチームを倒さないことには始まらない」と気合十分。今季6勝も、ここ2試合は連続KOされて足踏み。「良くなってきているのは自分でも感じている」と再浮上を誓っていた。
ロッテ・久保康友投手（26）が、都内の病院で、25日の横浜戦（千葉マリン）で打球が当たった左手甲の精密検査を受け、左手第5中手骨（小指）骨折で、全治6週間と診断された。
ロッテは28日、来年2月の春季キャンプを沖縄県・石垣島の石垣市営球場で開催することを発表した。鹿児島市の2次キャンプは来年も5日間程度行う方向で検討している。高校生ドラフト1位の大嶺（八重山商工）が入団したことで石垣市が誘致運動を本格的に開始。15日に瀬戸山球団社長が現地を視察した際に計画が具体化した。石垣市は来春までに球場の土の入れ替え、ネット新設など約3億円をかけて球場設備を緊急改修する。
ロッテは05年から2年間、オーストラリア・ジーロングで春季キャンプを開催したが、費用、環境面を考慮して国内開催を模索していた。石垣市営球場はグラウンド2面に加え、65メートル四方の室内練習場があり、さらに3ヶ年計画で球場増設を目指すという。瀬戸山球団社長は「近い将来、1、2軍合同でできれば」と話していた。
ロッテは28日、来年2月の春季1次キャンプを沖縄・石垣島で行うと発表した。1軍はここ2年、オーストラリアのジーロングで1次キャンプ行っていたが、瀬戸山球団社長は「（豪州は）移動距離が長いことや大幅に経費がかかる。安全管理、食事の問題もある。将来の計画も含めて、（石垣島と）長い付き合いができると思った」と説明した。期間は2月1日から約3週間を予定しており、2次キャンプは引き続き鹿児島で行う。
期待の新人・大嶺投手の故郷で、将来的な施設の充実も期待できることも決め手となったと見られる。石垣島では過去に中日が83年の春季キャンプを行っている。
オリックスの吉井理人投手（42）とロッテの平下晃司外野手（29）の交換トレードが成立し、28日に両球団から発表された。吉井の背番号は未定。吉井は今季は先発で10試合に投げ、1勝6敗、防御率5.75。2日に出場選手登録を外れていた。俊足が持ち味の平下は近鉄、阪神、ロッテでプレーし、通算打率2割4分7厘。
ロッテは28日、平下晃司外野手（30）とオリックス吉井理人投手（42）との交換トレードが成立したと発表した。
ロッテの瀬戸山隆三球団社長と沖縄県石垣市の大浜長照市長は28日、石垣市内のホテルで記者会見し、ロッテが来年から1軍の春季キャンプを石垣島で行うと発表した。同市は今後、市営球場の改修を行う。ロッテは、1999年から春季キャンプを鹿児島市で、06年からはオーストラリアのジーロングと鹿児島市の2ヶ所で実施していた。石垣市にある八重山商工出身の大嶺祐太投手のロッテ入団が昨年秋に決まった後、石垣市がキャンプ誘致を進めてきた。
ロッテの瀬戸山隆三球団社長と沖縄県石垣市の大浜長照市長は28日、石垣市内のホテルで記者会見し、ロッテが来年2月1日から約3週間予定している1軍春季1次キャンプを石垣島で行うと発表した。同市は今後、開催場所となる石垣市営球場の改修を行う。ロッテは2006年から1次キャンプをオーストラリアのジーロングで、2次キャンプを鹿児島市で実施していた。鹿児島市の2次キャンプは来年も5日間程度行う方向で検討している。
西武の親会社・西武ホールディングス（HD）の株主総会が28日、埼玉・所沢市内で開催された。株主からは球団の裏金問題やグッドウィル・グループ（GWG）との命名権契約などに対し、批判的意見が続出。西武HD側はGWGとの契約を解除する可能性も示唆した。
議長を務めた後藤高志オーナー（58＝西武HD社長）は冒頭、裏金問題について謝罪。だが、出席した634人の怒りは収まらなかった。株主側が「本音が出てこないと話が分からない。スカウト部長の本音が聞きたい」と関与者の“直接聴取”を要求する一幕もあった。
命名権の話題ではさらに場内がヒートアップ。西武は今年からGWGと5年総額25億円で球場、2軍の命名権契約を結んだが、子会社・コムスンの不祥事を憂慮する株主は「イメージ低下になるなら現金収入があっても意味がない」と指摘。「1日も早い契約解除を検討して欲しい」と経営陣に注文した。
契約解除を求める意見に対し、西武鉄道の生駒取締役は「今後の事態を注意深く見守りながら、さらなる事態（の変化）によっては対応を迅速に検討したい」と、今後の情勢次第では契約解除に踏み切る考えを示唆。だが、対応の遅さに不満を募らせる株主からは「危機意識を持っていないのか」と批判を受けた。
4位に低迷するチームの改革を求める声も噴出。株主の1人は「このままではジリ貧になる。ホテルでもうけるのもいいが、優勝争いに絡んでもらわないと」と厳しい口調で語った。裏金問題、命名権契約、チームの不振…暗い話題が多い西武に、株主の不満が爆発した形となった。
西武ホールディングス（HD）の株主総会が28日、埼玉・所沢市の西武鉄道本社で開かれ、西武HDの後藤高志社長（58）＝西武球団オーナー＝がドラフトの裏金問題について謝罪。しかし、株主からは球団経営だけでなく、命名権契約を結ぶグッドウィル・グループについても厳しい質問が浴びせられた。
株主総会がヒートアップした。全2時間半のうち序盤の45分間で球団への質問が飛び交う。きっかけは冒頭の後藤オーナーの挨拶。スカウト不正行為による裏金問題への謝罪だった。
「グループ一丸となって全力で（球団を）サポートしていきますので、変わらぬご支援を宜しくお願い致します」。だが、株主側の不信感は収まらない。西武線沿線在住の男性は「堅実に立て直すだけじゃダメ。このままジリ貧になるのではないか」と、4位に低迷するチームを重ね合わせて苦言を呈した。
さらに、2軍と本拠地が結ぶ、グッドウィルグループとの命名権契約（5年）に痛烈な言葉が及んだ。同グループの子会社・コムスンの不正問題が発覚し、別の男性は「1日も早い契約解除を望みたい。グッドウィルの名前を（ユニホームに）つけて試合をする選手がかわいそう」と突きつけた。
それでも「今の時点ではコメントすべきではない」と現状維持を強調した後藤オーナー。予想以上に大きい株主の反発に最後まで及び腰だった。
西武の親会社・西武ホールディングスの株主総会が28日、埼玉県所沢市で開かれ、球団への厳しい意見が株主から相次いだ。後藤高志社長（58）は冒頭で裏金問題を謝罪し「グループ一丸となってライオンズを全力でサポートしていく」と力説したが、その後も厳しい批判にさらされた。
裏金問題で「スカウト部長や上司の本音を聞かないと分からない」という実態解明が不十分との声や、現在4位のチームに「後藤社長のやり方ではライオンズはジリ貧。堅実な経営だけではダメ」とさらなる強化を求める声も上がった。本拠地球場と2軍チームの命名権契約を結ぶグッドウィルには「イメージの低下につながるようでは現金収入も意味がない」と契約解除を求める意見も出た。
裏金問題には小林信次球団社長（59）が「担当スカウトにはしっかりヒアリングを行っている。現在は全スカウトに教育を実施し体制の強化を図っている」と回答。後藤社長はグッドウィル問題に「適切に考えていきたい」と答えた。