わたしはかもめ2007年鴎の便り(8月)

便

8月10日

東北楽天7x−6千葉ロッテ(フルキャスト)

楽天が草野のタイムリーで今季4度目のサヨナラ勝ち。野村監督が監督通算1400勝を達成した。ロッテは楽天先発・田中を3回に攻略、大松の3ランなどで5点を先制。しかし楽天は6回までに4点を返し、2点を追う7回には代打フェルナンデスの15号2ランで同点に追いついた。そして9回、最後は草野が8回から続投の薮田から自身初のサヨナラ打を放ち試合を決めた。楽天先発・田中は5回、自身ワーストタイの6失点も味方の援護で黒星つかず、小山が2年ぶりの白星。ロッテは今季5度目のサヨナラ負けで、7度目の3連敗となった。

123456789R
千葉ロッテ0050100006
東北楽天002002201x7x

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2戦連続屈辱

公式戦初対戦の楽天田中を攻略も、終盤に失点を重ねて、2戦連続サヨナラ負けの3連敗を喫した。田中に対しては4盗塁など足を絡めた攻撃で揺さぶった。低めの変化球にも手を出さず、3回に大松の右越え3ランなどで、一挙5点を奪って主導権を握った。マー君を5回でマウンドから引きずり降ろしたが、その後投手陣が打ち込まれて、リードを守りぬけなかった。バレンタイン監督は「(田中から)もっと点を取れたと思うし、取るべきだったと考える」と痛い敗戦に表情を紅潮させていた。

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ロッテ、リリーフ陣が軒並み炎上…5点のリード守れず3連敗[サンスポ]

投手陣が失点を重ね、5点のリードを守りきれなかった。先発の清水は4失点で6回途中降板。7回に5番手の藤田が代打フェルナンデスに同点2ランを浴び、9回には薮田が草野にサヨナラ打された。手痛い逆転負けで3連敗。バレンタイン監督は「よりよい投球ができるように、いいプランを立てたい」と救援陣の立て直しを課題に挙げた。

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薮田2試合連続サヨナラ打浴びる[スポニチ]

ロッテは、2試合連続のサヨナラ負けで3連敗を喫した。楽天・田中に対し4盗塁を成功させて5回6安打6失点でKO。ルーキーを攻略したが、5番手・藤田が7回に代打・フェルナンデスに同点15号2ランを被弾。9回には薮田が草野に痛恨の一打を許した。バレンタイン監督は「田中は今までの方がいい投球をしていた。もっと点を取れたはずだった」と振り返った。2試合連続でサヨナラ打を浴びた薮田は「すみません…」とだけ話した。

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2試合連続サヨナラで3連敗[ニッカン]

ロッテは2試合連続のサヨナラ負けで、3連敗を喫した。公式戦初対決の楽天田中を5回でKO。最大5点のリードも奪ったが、投手陣が毎回の15安打を浴びるなど踏ん張りきれなかった。バレンタイン監督は中継ぎ陣に対する質問に「彼らが良い投球をできるようプランを立てていく」と、調整の再考を示唆した。

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大松がマー君から2号3ラン[ニッカン]

ロッテ大松が、楽天田中から2号の右越え3ランを放った。2点を先制した直後の3回2死一、三塁で、リードを大きく広げる1発に「打ったのはストレート。嫁が仙台に見に来ているので、彼女の前でホームランを打つことができて本当に嬉しいです」と笑顔で話した。

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オーティズが先制2点打[ニッカン]

ロッテ・オーティズが3回、右翼線へ先制の2点適時打を放った。1死満塁から4番サブローが三振に倒れた直後だっただけに「あの好機の場面で無得点に終われば、流れが変わりかねなかった。我ながら満足なヒットだ」。公式戦初対決となった楽天田中から、貴重な先制点を奪ったことを素直に喜んでいた。

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ガトームソン発毛剤で球界初の薬物処分[ニッカン]

日本球界で初めてドーピング違反が摘発された。ソフトバンクのリック・ガトームソン投手(30)が、7月13日のロッテ戦(千葉マリン)後に受けた検査で禁止薬物に指定されているフィナステリドが検出された。原因は同投手が常用している飲む発毛剤で、8月10日から20日間の出場停止処分を受けた。また同投手はキャンプ時に球団トレーナーに常用を届けていたこともあり、適切な対応を怠ったソフトバンク球団にも750万円の制裁金が科せられた。日本球界では昨年からドーピング検査が導入されたが、昨年は啓蒙期間として罰則を設けていなかった。

ガトームソン投手から検出されたフィナステリドは、利尿効果があり、何かの薬物を摂ったときに、この痕跡を体内から消すことから禁止されている。つまり筋肉増強剤を消す作用があるため、禁止物質とされている。長谷川コミッショナー事務局長によれば、同投手から「フィナステリド以外の禁止物質は検出されなかった」と言うが、純粋に発毛剤として使用したか否か、検査からは判断できない。

飲む発毛剤に含まれていることは認知されており、長谷川局長は「キャンプ時に各球団に飲む発毛剤はダメ、頭に振り掛けたり塗るものは構いませんと注意していた」。同投手はキャンプ時に球団トレーナーにフィナステリドの服用を申告したが、球団はコミッショナー事務局に問い合わせるなどの対応を怠ったという。そのため同投手に対する20日間の出場停止処分と同時に、球団に750万円の制裁金も科した。

日本球界は昨年からドーピング検査を導入した。選手の健康を守るといった国際スポーツ界の流れであり、五輪競技への復活を目指すためにも避けて通れない道だった。昨年は初めてとあり処分を伴わない啓蒙期間とした。コミッショナー事務局員が医師を伴って各球団を回り、スライドなどを使って検査について説明。禁止薬物を記した文書だけではなく、分かりやすいように「飲んでもいい薬」のリストを作成するなどして対応してきた。長谷川局長は「昨年は107検体、今年は現状84検体。陽性は今回が初めてです」と説明した。

検査方法や禁止薬物などは世界反ドーピング機関(WADA)にのっとっているが、処分はNPBが独自に下した。長谷川局長は「本来はWADAのルールにのっとり1回目は2年の出場停止、2度目は永久資格停止だが、我々はこの機構に所属しているわけではない。NPB内の処分に従って、今回は大幅に軽減した」と説明した。今後の対応については「何度も注意を喚起してきたが、さらに注意をし、口に入れるものは厳重に管理をしてもらうように、全球団に通知する」と、再発防止に強い姿勢を見せていた。

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ガトームソン、毛生え薬で薬物陽性…日本球界初[報知]

プロ野球の根来泰周コミッショナー代行は10日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で会見し、ソフトバンクのリッキー・ガトームソン投手(30)がドーピング(薬物使用)検査で陽性反応を示したため、この日から20日間の出場停止処分と、球団に制裁金750万円を科した。日本のプロ野球でドーピング違反が発覚したのは初めて。約2年前から服用している発毛剤に禁止薬物「フィナステリド」が含まれていたもので、本人への処分は比較的軽いものとなったが、球団側は「悪気はなかった」と処分に対して異議を申し立てる考えを明かした。

2年近く愛用していた毛生え薬が、ガトームソンを“激しく”揺さぶった。ドーピング検査を受けたのは7月13日のロッテ戦(千葉マリン)後。このカードが非公開の検査日となっていた。他の3選手と検査を受け、検体(尿)は同17日に日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の公認検査機関に持ち込まれ、「フィナステリド」が検出された。

この報告書をNPB医事委員会が受け取ったのが先月31日。検体番号を調べたところガトームソンのものと分かり、3日に日本プロ野球組織(NPB)アンチ・ドーピング特別委員会に報告した。これを受け、長谷川一雄コミッショナー事務局長が4日、ソフトバンクの遠征先の仙台で角田球団代表、ガトームソンに結果を通知した。

ガトームソンは毎日服用しているという発毛剤と容器を持参。事情聴取により

(1)
米国医師の処方で2年近く前から毎日、4分の1錠を服用していた
(2)
今春のキャンプで服用薬などのリストの提出を命じられ、球団のトレーナーに服用を申告していた

ことなどが分かった。また、7月13日の検査の際「過去3日間に摂取した薬物はないか」という質問を受けたものの、発毛剤は問題ないと考え、書類に「NONE(ない)」と書いたという。「今後は飲まない。持っている薬は提出する。福岡市内の自宅にまだ残っている」とも説明した。6日には都内のホテルで長谷川事務局長、増島医事委員長らに改めて同じ内容を告げたという。

これらを踏まえ、NPBアンチ・ドーピング特別委員会は9日夜、ガトームソンへの20日間の出場停止、球団への制裁金750万円を決め、この日の午前10時、角田代表に通知した。長谷川事務局長は「10日間の出場選手登録抹消期間の2回分」と説明。

(1)
本人が禁止物質であることは知らなかったと述べている
(2)
キャンプで服用を申告したが、球団が問題視せず、医事委員会に照会しなかった

などを理由に、制裁は軽減された。根来コミッショナーは「昨年1年間、ドクターらがキャンプ地を回って説明したのに、なお理解できていない」と苦言を呈した。

ソフトバンク・ガトームソン投手
「今年、私がフィナステリドを服用していたことは事実です。今年のキャンプにて、球団に明確に養毛剤を使用していることを通知しましたし、必要な手続きをしました。自分がやるべきことを行ったつもりだったのに、罰則を受けたことは残念でなりません。この薬は筋肉を増強するものではありませんし、まして隠蔽する目的のために服用していたのではありません。シーズンの大切な時期にチームの力になれないことが残念です。」
リッキー・ガトームソン
1977年1月11日、米カリフォルニア州生まれ。30歳。マリナーズ傘下3Aタコマから05年途中、ヤクルト入り。8勝5敗をマーク。06年は5月25日の楽天戦でノーヒットノーランを達成するなど9勝(10敗)を挙げた。今季からソフトバンクに移籍。ここまで18試合に登板して5勝6敗、防御率3.37。通算成績は59試合で22勝21敗、防御率3.34。182センチ、95キロ、右投右打。
フィナステリド(finasteride)
男性型脱毛症の内服薬。元は前立腺肥大の治療薬として開発されたが、その後、育毛効果があることが分かった。日本では05年12月に「プロペシア」という商品名で発売。国内臨床試験では3年の使用で78%の人に髪が増え、髪の質も改善したという。世界アンチ・ドーピング機構(WADA)では筋肉増強剤の痕跡を消す作用があり「利尿剤と隠蔽剤」のカテゴリーで禁止薬物に指定。スケルトンの米国有力選手が服用して1年間の出場停止となり、06年トリノ冬季五輪出場を逃している。

◇NPBのドーピング検査

国際的な「反ドーピング」の流れを受け、NPB独自の方法とルールを作り、今季から本格的に実施。禁止薬物や検査方法は国際大会と同基準で、検査日は非公開。5回終了時、両軍2人ずつ合計4人を医師がくじで無作為に選び、試合後にドーピングルームで尿検査する。検査施設があるのは東京ドームと札幌ドームだけ。その他の球場は近くのホテルなどを利用。昨年は107検体、今年は84検体を検査。違反者には

(1)
けん責
(2)
一定期間の出場停止
(3)
無期限の出場停止

球団関係者が関与した場合は球団に1000万円以下の制裁金を科す。

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ガトー発毛剤でプロ野球初の薬物違反[スポニチ]

根来泰周コミッショナー代行は10日、ソフトバンクのリック・ガトームソン投手(30)がドーピング検査で陽性反応を示したため、10日から20日間の出場停止処分とし、球団には750万円の制裁金を科すと発表した。同投手は7月13日のロッテ戦(千葉マリン)終了後の検査で禁止薬物フィナステリドが検出された。薬物は服用していた「飲む発毛剤」に含まれていた。プロ野球史上、ドーピング違反者が出たのは初めてのことだ。

プロ野球史上初の違反発覚に衝撃が走った。

ガトームソンは7月13日のロッテ戦でくじ引きにより、他の3選手と共にドーピング検査対象となり、試合後に検査を受けた。その結果、ガトームソンの尿検体から薬物使用の痕跡を消す作用があるとして禁止薬物となっているフィナステリドが検出された。

長谷川コミッショナー事務局長は4日、ソフトバンクの遠征先の仙台に出向き、角田球団代表とガトームソンに面会。検査結果を伝えた。ガトームソンはその席で2年前から飲む発毛剤「フィナステリド」を毎日、4分の1錠ずつ服用。今キャンプで、その事実を7月28日付で退団した白髪チーフトレーナーに申告しており禁止薬物との認識はなかったと説明した。

ガトームソンに対する事情聴取の結果を受け、NPBアンチ・ドーピング特別委員会が9日夜に開かれ、処分が決まった。ガトームソンにはフィナステリドを毎日服用しながら、検査の際、過去3日に摂取した薬物はないかとの問いに「NONE」と答えたことが虚偽の申告と判断され、10日から20日間の出場停止。球団には同投手がキャンプでトレーナーに申告しながら、NPB医事委員会に照会しなかったことなどから制裁金750万円の処分を決定した。

午後3時半からスカイマークスタジアムで開かれた会見にガトームソンは姿を見せず、角田球団代表が出席。「全て球団の不手際が原因。申し訳ありませんでした」と陳謝した。同代表は「(ガトームソン)本人には何ら責任がないと思っている」と話したが、ガトームソン自身がフィナステリドを禁止薬物との認識がなかったかどうかは疑わしい。

同投手が昨年まで在籍していたヤクルト・堀内トレーナーがこの日の広島戦終了後、会見し「昨年の春、本人から薬品(飲む発毛剤)使用の希望があった。NPBに確認したところ禁止薬物であるとの返答を受け、使用しないように指導した」と発表した。

角田球団代表は出場停止処分に異議申し立てをする意向を示しているが、これが事実ならガトームソンは禁止薬物と認識していたことになる。ドーピングに対する球団の甘い認識が不名誉な「薬物違反1号」を生み出した。

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鷹・ガトームソンが「飲む発毛剤」で日本球界初の薬物違反[サンスポ]

ついに日本球界でもドーピング発覚だ。プロ野球・根来泰周コミッショナー代行(75)は10日、ソフトバンクのリック・ガトームソン投手(30)がドーピング(禁止薬物使用)検査で陽性反応を示したため、同日から20日間の出場停止とし、球団には750万円の制裁金を科すと発表した。ジャイアンツ・ボンズの禁止薬物問題が問われた米大リーグの現状が、対岸の火事といえなくなってきた。

衝撃のドーピング発覚だ。7月13日のロッテ戦(千葉マリン)終了後に検査を受けたガトームソンから、薬物使用の痕跡を消す利尿作用がある禁止薬物のフィナステリドが検出された。禁止薬物は約2年前から毎日服用していた「飲む発毛剤」に含まれていた。

日本プロ野球組織(NPB)は今季からドーピング検査を本格導入し、悪質な違反者は出場停止を科すことを決めていた。今春のキャンプ期間中にはNPB医事委員会の医師が全球団を回り、飲む発毛剤の中にフィナステリドが含まれていることも注意したという。

その上でNPBは今月9日にアンチ・ドーピング特別委員会を開いて、処分について検討。ガトームソンが検査の際、過去3日間に摂取した薬物を問う書類に「NONE(なし)」と記載したことを重視した。ただし、本人は発毛剤の使用自体はトレーナーに申告していたのに、球団側が医事委員会に照会しなかったことで情状酌量の余地があると判断。他の禁止薬物も検出されなかったことから「20日間の出場停止、球団には750万円の罰金」を科すことを決めた。

この決定に先立ち、長谷川事務局長は4日にソフトバンク・角田球団代表と本人に検査結果を通知していたが、ガトームソンは9日の西武戦(グッドウィル)に先発して勝利投手に。処分が下る前とはいえ、違反を犯したことを承知しながら登板したことで、道義的な問題も残った。

リック・ガトームソン(RICK GUTTORMSON)
1977年1月11日、米カリフォルニア州生まれ、30歳。97年ドラフト22巡目でパドレス入団。メジャー昇格は1度もなく、2005年途中、マリナーズ傘下3Aタコマからヤクルト入団。06年5月25日の楽天戦(神宮)でノーヒットノーラン達成。今季からソフトバンク。今季成績は18試合に登板、5勝6敗、防御率3.37。日本通算成績は59試合に登板、22勝21敗、防御率3.34(10日現在)。1メートル82、95キロ。右投げ右打ち。既婚。年俸1億円。背番号43。
フィナステリド
「飲む発毛剤」に含まれている成分で、筋肉増強剤使用の痕跡を消す作用がある。世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに掲載されている。近年問題となるケースが多く、スケルトンの米国有力選手が服用し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)から1年間の出場停止処分を科され、06年トリノ冬季五輪の出場を逃した。日本では「プロペシア」という名で万有製薬から発売されていて、価格は1錠250円が目安。医師の処方箋が必要だが健康保険は適用されない。女性に効果はない。
米大リーグでは
米大リーグと選手会は2002年9月にドーピング検査を実施することで合意。03年に罰則規定や違反者を公表しない予備的な検査実施を経て、04年から本格的に検査を行っている。現在では(一部薬物で異なる)1度目の違反で50試合、2度目で100試合の出場停止を科せられ、3度目で永久追放。なおも厳罰化の流れにある。日本選手も05年に2Aの養父鉄投手が15試合、昨年4月には3Aの入来祐作投手が50試合の出場停止。使用薬物名は不明ながら処分を科された。
ソフトバンク・ガトームソン
(練習後、広報を通じて)「キャンプで発毛剤の使用を通知したし、必要な手続きをした。罰則を受けたのは、残念でならない。この薬は筋肉を増強するものではないし、まして隠蔽する目的での服用ではない。シーズンの大切な時期に、チームの力になれないことが残念。」
プロ野球・根来コミッショナー代行
「極めて残念なこと。昨年の1年間を啓蒙期間として指導し、極めて神経質な対応をしてきた。十分理解していただいていると思っていたが、まだ理解できていないところがある。もう少し(指導や徹底を)深化させる必要がある。」
日本プロ野球選手会・宮本慎也会長(ヤクルト)
「不注意だとは思うが、それでは済まされない。悪いことをしようとしている訳ではないのだろうが、口にするものは気をつけないと。」
アマ時代から国際試合の経験が多い巨人・上原
「意図的に禁止薬物を使ったのなら、20日間の出場停止では短い。今後は検査を多くする必要もあるだろうし、僕らも従う。」
放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏
「ドーピング検査で『引っ掛かった』のと実際の違反は違う。風邪薬が引っ掛かることもあるし、汚い印象を持たれたら気の毒だ。発毛剤を使っているということで、ガトームソンは中年男性のファンを増やしたと思う。『おまえもか』という感じで、友達の輪を広げましたね。」

◇王監督ショック…

自軍からまさかのドーピング違反者。ダイエー時代の00年日本シリーズで本拠地球場が確保されていなかったのに続く球団側の失態にも、王監督は「裁定には従います。2度と起こさないようにする。(コミッショナーは)ドーピングに対する厳しい態度を示したということ。若い世代に警鐘を鳴らす意味もあるだろう」と処分に納得した。

元々瞬発力が勝負を決める陸上などとは違い、技術重視の野球にドーピングは意味がないというのが持論の王監督。球団の薬物に対する管理体制を改め、再発防止に努める考えを強調した。

ただし試合では頼みの杉内が3回1/3を4失点。粘ったものの、延長11回にローズのサヨナラ弾を浴びた。さらに今季5勝の外国人右腕を20日間失うが、11日に2軍から新人の大隣を上げることを決めた指揮官。「うちは元々先発がいないのに…。まあやり繰りしますよ」と自分に言い聞かせていた。

◇「本人に責任ない」角田球団代表ら処分発表

NPBの処分発表を受けたソフトバンクは、スカイマークスタジアム内で記者会見を開き、角田雅司球団代表(54)が「ご迷惑を掛け、申し訳ない」と謝罪した。球団は独自に懲罰委員会を開き、竹内孝規COO(最高執行責任者)にけん責処分、角田代表に出勤停止7日間と減俸10%1カ月間、福地経人管理部長に減俸10%1ヶ月間の処分を決めた。なお不手際があった際のチーフトレーナーは7月28日付で退団。「連絡がつかない」とした。

角田代表はNPBに提出した薬の服用状況についての書類で、ガトームソンの分だけが漏れていたと説明。本人は使用の可否の通知がなかったために服用を続けたとの認識を示し「球団としての不手際。本人には何ら責任はない」とガトームソンには球団としての処分は下さなかった。NPBが決めた20日間の出場停止処分についても軽減を求め異議を申し立てるつもりだ。

また9日の西武戦に登板したことについては「その時点で処分は聞いていない。法に違反する薬でもないし、投げさせた」と説明した。

◇ヤクルトでも「飲んでいた」

ガトームソンが昨季まで所属したヤクルトでは、発毛剤使用の希望を受けたときにNPBに確認し禁止薬物と確認。本人にも通達していたという。だが、あるチーム関係者は「(発毛剤を)飲んでいた」と証言。この件について球団側は「常に見張ることはできない。後は本人が飲むか飲まないかの判断だ」として、ガトームソン本人が禁止薬物と認識した上で服用していた可能性を示唆した。

◇薬物問題に仙さん「うちは大丈夫や」

北京五輪プレ大会(18〜23日)に備えた合宿中(神戸)の野球日本代表・星野仙一監督(60)が、ガトームソンの薬物問題を受け「うちは大丈夫や」と管理体制に太鼓判を押した。「2、3日前に検査を受けて全員セーフ。ミーティングもした。1人ずつ何を飲んでいるか聞いたしな」。五輪でのドーピングは特に厳しいだけに、アジア予選と本戦でも慎重にチェックを行うつもりだ。

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