8月18日8月18日ロッテが札幌ドームでの連敗を5で止め貯金6、首位日本ハムと5ゲーム差。ロッテは2回堀のタイムリー三塁打、今江のスクイズで2点を先制、3点を追う8回にベニー、里崎、代打・福浦の連続タイムリーで5得点し逆転、2人目・川崎がプロ初勝利、4人目・小林雅が19セーブ目。日本ハムは今季2度目の8連勝が止まり札幌ドーム3連勝もストップ。4回稲葉の13号ソロ、坪井、金子誠のタイムリーで4点、5回セギノールのタイムリーで1点を加点も、4月4日楽天戦以来今季2度目の3点差の逆転負け。2人目・武田久が自身3連敗で5敗目。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 7 |
| 北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
小林雅が日本ハム・小田を三振に仕留めると、ロッテのナインは優勝したかのようにマウンドへ駆け寄った。ハイタッチの応酬。何ごとか大声で叫ぶ者も。この勝利の持つ意味の大きさを、皆が全身で表していた。
混戦から抜け出しかけている日本ハム。ロッテは2戦連続完封の小林宏を先発に立て、ライバルの食い止めに掛かった。しかし、4回に集中打を浴びるなど5失点。日本ハム救援陣の顔ぶれを考えても、劣勢をひっくり返すのは至難と思われ、「8割がた負け試合だった」と里崎は振り返る。8回、ロッテの各打者は先発・吉川が制球を乱したのを足がかりに、1死満塁の好機を作ると、ベニーは2番手・武田久から中前適時打。代わったマイケル中村にも里崎、福浦が連打を浴びせ、一挙5点。静まり返る札幌ドーム内で、ロッテの一塁ベンチ前だけがお祭り騒ぎになった。
「最後まで諦めない姿勢を見せたのは、大きい意味がある」と、バレンタイン監督。この日敗れれば、首位から7ゲーム差と離されるはずが、逆転勝利で5ゲーム差に。ペナントレースに一瞬吹きかけた秋風が消え、夏の気配が戻ってきた。
ロッテが日本ハム自慢の救援陣を打ち込み、首位独走に待ったをかけた。3点を追う8回、里崎の同点適時打、代打福浦の決勝適時打などで、一挙5点を奪ってひっくり返し、敵地・札幌ドームでの連敗を5で止めた。03年から8月13連勝中の「夏男」小林宏はチームの逆転勝利で不敗記録は続行。ナイターでソフトバンクが敗れ、チームも2位浮上と大きな白星だった。
バレンタイン監督は「（選手達が）絶対諦めない姿勢を見せてくれたことは大きいし、日本ハムの素晴らしいリリーフ陣で勝ってきた強みを崩したのにも意味がある」と喜んだ。
今カード3連敗で、自力Vが消滅する危機だった。前日は完封負け。この日も敗色ムードが漂っていた。同点適時打を放った里崎は「8割方負けてもおかしくない試合を、ひっくり返せたのは大きい」。決勝打の福浦は「（途中）逆転された後も、みんなが何とかしようと声を出していたので大丈夫だと思った。勝ちに意味があるし、これで勢いに乗っていける」。5ゲーム差と厳しい状況は変わらないが、諦めない姿勢で、首位の背中を追いかける。
2年目の川崎が、嬉しいプロ初勝利だ。2−5の7回から2番手で登板。1回を三者凡退に仕留めると、チームへ勢いを呼び込んだ。直後に味方打線が大量5点を奪い逆転。守護神小林雅から受け取った、プロ入り初のウイニングボールを手に「いつも通りやりました。記念球は嫁にあげます」と、思わず笑顔で表情が崩れた。昨オフにウインターリーグへ参加。愛息の観戦で訪れていたクレメンス（ヤンキース）に教わったという「変化球の使い方」で、今季は急成長を遂げており、バレンタイン監督の評価も上昇中だ。
ロッテの代打・福浦が起死回生の勝ち越し打を決めた。3点を追う8回1死満塁からベニー、里崎の連続適時打で追いつき、体の張りと不調のため先発から外れた福浦が1死一、二塁で左中間2点二塁打。17日から3連敗すれば自力V消滅という危機を救った。今季は左足首捻挫、左脇腹痛などに悩まされてきたが、西岡の勧めで今月からマウスピースを使用。歯のかみ合わせを矯正して体のバランスを整えているという。「何とかしようという雰囲気がベンチにもあった。（自分の）状態は徐々に良くなっている」と復調へ手応えをにじませた。
福浦が代打で活躍。3点差を追いついた8回に登場し、左中間へ勝ち越しの2点二塁打を放った。疲労などを考慮されて先発を外れたが「いいところで出してくれて、何とかしたかった」と笑顔。首位・日本ハムとのゲーム差を5に縮める逆転勝利で「これで乗っていけると思う」と意気盛んだった。
どん底の男がチームを救った。8回、ロッテは3点差を追いつき、さらに1死二、三塁で代打・福浦が決勝の左中間2点二塁打。「いいところで出してもらえた。とにかくバットに当てようと思った」執念の一打は日本ハムの連勝を止め、チームをわずか1日で再び2位に浮上させた。
6年連続3割の福浦だが、今季は2割6分台と低迷。体に張りも出たため、この日はスタメンからも外れた。左足首ねん挫などで体のバランスを崩したのが、不振の原因の1つだった。そこで、かみ合わせ矯正のマウスピースを、西岡に紹介された歯科で作成。「バランスも良くなってきた。（西岡）剛のおかげ」とチームメートに感謝した。
守護神・マイケルを打ち砕いての逆転勝利。福浦も「これでスッキリできる？そうだね」と明るい表情を取り戻した。首位・日本ハムとはゲーム差5と厳しい戦いは続く。逆転優勝へ、福浦の完全復活は欠かせない。
崖っぷちのチームを救ったのは、不振にあえぐ男の一振りだった。18日・日本ハム戦の8回、3点差を同点に追いつき、なお1死二、三塁。ロッテの代打・福浦が日本ハムの守護神・マイケル中村から左中間突破の2点二塁打を放ち、大逆転劇の主役に躍り出た。
昨季まで6年連続3割の安打製造機も、今季は不振。前日までの5試合は16打数2安打と結果が出ず、疲労も重なりスタメンを外れた。それだけに「いい場面で何とかしたかった。これで乗っていける」と安堵の笑み。試行錯誤の日々の中、歯のかみ合わせを矯正し体のバランスを整えるマウスピースを使い始めたことで「状態も良くなってきた」という。
3連敗なら自力V消滅の3連戦で踏みとどまり「選手が諦めない姿勢を見せてくれた。大きな意味がある」とバレンタイン監督。逆転Vの灯は消えていない。
ロッテ小林宏が6回5失点も、03年から続く8月不敗記録は継続することとなった。2戦連続完封中だったが、4回先頭の稲葉に被弾し、22イニングぶり失点。さらに連打などから失点を重ねると、リードを許したままマウンドを譲った。味方打線のおかげで黒星を免れたが「情けない。次は野手を助けられるようなピッチングをしたい」と、早くも次回登板へ期する思いを口にした。
ロッテは逆転勝ちで、札幌ドームでの連敗を5で止めた。8回、3点差を追い付き、なお1死二、三塁。代打福浦が左中間を破る決勝の2点適時打を放った。バレンタイン監督は「一振りで決めてくれた。ずっと努力を続けてきたのが、全てそこに出たと思う」と、殊勲打の福浦をたたえた。