わたしはかもめ2007年鴎の便り(8月)

便

8月19日

北海道日本ハム0−2千葉ロッテ(札幌ドーム)

ロッテが今季8度目の完封勝利で日本ハムに連勝し、ゲーム差を4に縮めた。ロッテ先発の成瀬は被安打5、奪三振8、通算4度目、今季3度目の完封勝利を自身初の無四球で飾り、5連勝でチームトップタイの11勝目をマーク。防御率も1.70で依然リーグトップ、対日本ハムも3連勝となった。打線も1回に早川の犠飛で先制すると、8回には福浦のタイムリーで1点を加点し、そのまま逃げ切った。日本ハムは連敗で今季12度目の完封負け、4カードぶりの負け越し。先発・グリンは6回2/3を被安打3、1失点の内容ながらも7敗目。

123456789R
千葉ロッテ1000000102
北海道日本ハム0000000000

◇敵地4万歓声なんの、ロッテ投手戦制す

涼しい顔でマウンドを降りてきた。見事な安定感で、自身初の無四球完封勝利。しかし「やりにくい雰囲気だった」とロッテ・成瀬は振り返る。心のさざ波を抑えながらの136球だった。

4万人を超える敵地ファンの歓声がドームに響き、息苦しささえ感じていたという。1点リードの7回、先頭の高橋に中前打を許すと、犠打で二進。打席には「ハム党」から絶大の支持を受ける代打・田中幸。大歓声が左腕を揺さぶった。カウント2−1と追い込んでから、つり球の直球を2つ続けたが、相手のバットは動かずフルカウントに。「絶対打たれてはいけない場面だが、四球もダメ」と成瀬。チェンジアップはファウルで粘られたが、最後は外角高めの直球で右飛に打ち取った。

後続も抑え「最大のピンチ」(成瀬)をしのいだことが、8回、味方の貴重な2点目に結びついた。「前日はすごい逆転勝ちだった。いい流れを止めたくなかった」。首位との差をジワリと詰め、ロッテは勢い込んでホームに戻る。

バレンタイン監督
「素晴らしい投球、堅実な守備、大事な場面での安打と、必要な全てがそろった。」

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ロッテ成瀬ハム止めた!完封で11勝目[ニッカン]

西武涌井秀章投手(21)が両リーグのトップを独走する15勝目を挙げた。また横浜高時代の1年先輩のロッテ成瀬善久投手(21)は、リーグトップタイの今季3度目の完封で11勝目を挙げた。

ロッテ成瀬が首位日本ハムの前に仁王立ちだ。初の無四球完封で11勝目を挙げ、今季このカード3戦全勝となった。完封はリーグトップタイの3度目で、防御率は両リーグ唯一の1点台(1.70)をキープした。

首位の勢いを止め、4ゲーム差に接近。成瀬は「いい仕事ができましたね」と会心の笑みを見せた。初登板の札幌ドームに「ちょっと空気が薄かった」と周囲を笑わせたが、マウンドでは“酸欠”を微塵も感じさせない今季最多136球の力投だった。今季ナイターは8連勝で、この日は唯一の黒星を喫したデーゲームだったが堂々の3勝目を挙げた。

口癖は「ゼロに抑えれば負けない」。優勝争いに重要な一戦で、相手に三塁も踏ませない、有言実行の内容だった。「今後の試合で投げてもらわないといけない」と、4日の日本ハム戦でリードしながら途中交代を告げたバレンタイン監督も「力強い球を投げていたし、最後までいけると判断した」。若き左腕に全幅の信頼を寄せ、この日は最後までマウンドを託した。

防御率と勝率でリーグトップを独走し、星野ジャパンの候補にも名前が浮上る。日本を代表する左腕へと成長しつつあるが、エース清水や守護神小林雅から「活躍が3年は続かないダメ」と、愛の言葉責めを受けている。成瀬も「信頼してもらうために何年も続けないといけないですから」。胸に刻む先輩の言葉を思い出し、手綱をすぐに締め直した。

初戦黒星後の2連勝で、敵地では12カードぶりの勝ち越し。同監督も「(日本ハムに)勝ち越したことも非常に重要な点」とうなずいた。成瀬は「昨日(18日)の逆転勝ちの流れを切りたくなかった。千葉にいい流れでいけますね」。左腕エースが、日本ハムの勢いを止め、追撃態勢に入ったチームの背中を押した。

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成瀬、今季3度目完封で11勝目[デイリー]

ロッテの成瀬が今季3度目の完封で11勝目を挙げた。散発5安打、無四球で三塁を踏ませず。打線は1回に早川の犠飛で先制し、8回に福浦の左前打で加点した。日本ハムは、打線が好投のグリンを援護できなかった。

成瀬の気迫が、首位・日本ハムを凌駕した。「ゼロに抑えれば負けない。そういう投手になりたい」。その言葉通り、136球の力投で散発5安打に抑え、プロ初の無四球完封勝利だ。

「先制点をもらったので相手に流れを渡したくなかった。三振を狙う投球をしました」。直球は最速139キロだったが、制球とキレが抜群。打者のバットが面白いように空を切った。5回までに奪った7三振のうち、6個が直球で仕留めたもの。日本ハムには今季3戦3勝で、ゲーム差も4に縮めた。

札幌ドームではプロ初登板。9回、稲葉の打席では、満員のファンが逆転の願いを込めて跳びはねる“稲葉ジャンプ”を体験した。「ビックリしたけど、逆に『抑えてやろう』と思った」。チェンジアップで8個目の三振に仕留め、スタンドを沈黙させた。

これで11勝1敗。防御率1.70、勝率.917と3完封はいずれもリーグトップだ。防御率1点台で勝率9割以上の投手は59年の杉浦忠(南海)以来出ていないが、48年ぶり快挙も夢ではない。「残り試合、悔いを残さず投げたい」。その進化は止まらない。

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成瀬、今季3度目完封はプロ初無四球!11勝[報知]

4万人を超える大観衆が球場を揺らしても、成瀬の心が揺れることはなかった。2−0とリードして迎えた9回。先頭の稲葉を打席に迎え、日本ハムファンが“稲葉ジャンプ”を繰り返す。札幌ドーム初体験の左腕は「びっくりした。それで抑えてやろうと燃えました」と、稲葉を三振に取ると後続も抑え三者凡退。プロ初の無四球完封で11勝目を挙げた。

流れを変えたくなかった。前日(18日)にチームは3点差を逆転勝ち。この試合も初回に先制した。「(勢いに乗るため)三振を取りたかった。残り少ない登板なので悔いを残したくない」と序盤から全力投球。5回までに7奪三振。最後はペースが落ちたものの5安打8奪三振で三塁を踏ませなかった。

借りを返したかった。4日の日本ハム戦(千葉マリン)では大量リードもあり、本塁打を浴びた6回まで2失点で降板。バレンタイン監督は「あとの3イニングは、(今後の)大事なところで投げてもらう分」と説明した。「休ませてくれた分を取り返すチャンス。最後は足がつらかったですけど」と成瀬。球数は今季最多の136球になったが、気力でグリンとの投手戦を制した。

これで日本ハム戦は今季3戦3勝。首位攻防戦の勝ち越しを決め、ゲーム差を4に縮めた。防御率1.70、勝率9割1分7厘、3完封は堂々の“3冠”だ。今季の1敗は交流戦の横浜戦でパ・リーグには昨年から10連勝中。このまま防御率1点台と勝率9割を維持すれば、2リーグ制後では1959年の杉浦忠(南海)以来48年ぶり2人目になる。「0点に抑えれば負けることはない。そういう投手になりたい」。逆転Vへ、左腕エースは負けない。

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ロッテ・成瀬魅せた圧巻完封ショー!1人で貯金10の快挙[サンスポ]

敵地札幌の圧力を吹き飛ばした。北海道の学校は、この日で夏休みが終わり。4万1539人がスタンドを埋めたが、主役を奪ったのは成瀬だった。三塁を踏ませず、今季3度目の完封ショー。プロ入り初の無四球完封で、道産子の思い出をほろ苦くした。

成瀬
「初めての球場で違和感があった。ちょっと空気が薄かったし、苦しかったですね。」

チェンジアップを見極めにきた相手打線に、スライダー主体で裏をかいた。唯一のピンチは7回1死二塁。今季2安打を許している代打・田中幸を右飛に抑えた。この22日間で3度目の対戦で、日本ハムを寄せ付けず3連勝。クライマックス・シリーズまで対戦が続くことを見据えて「『また勝てなかった』と思わせたかった」と、苦手意識を植え付けた。

これで11勝1敗。このまま1人で貯金10以上を保てば、チームの左腕では60年の小野正一(当時大毎)以来47年ぶりの快挙となる。「ゼロに抑えれば負けない、という投球を心がけたい」。さらに気を引き締めた左腕は、逆転Vとタイトル獲得へ突き進む。

データBox
ロッテ・成瀬が日本ハムに勝ち今季11勝1敗、1人で“貯金10”となった。チーム投手の“2ケタ貯金”は、最近では05年の渡辺俊介(15勝4敗=貯金11)がいるが、左腕投手では大毎時代の60年の小野正一(33勝11敗=貯金22)が最後。成瀬は残りの登板試合でこれをキープできるか。また、今季唯一の黒星は6月9日の横浜戦で、交流戦は2勝1敗。パ・リーグ相手では9勝0敗で、昨年9月18日のオリックス戦からは対パ・リーグ10連勝となった。

◇早川が先制犠打

先制点は1回、西岡の四球、盗塁に敵失の無死三塁から早川の右犠飛。ノーヒットで効率よく奪った。早川は「グリンは直球が多いから狙いを絞っていた。先制すればこっちは(防御率トップの)成瀬だし、プレッシャーをかけられる」としてやったり。8回にも右翼線へ、両リーグトップとなる今季7本目の三塁打を放つなど、全得点に絡んだ。

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成瀬“ハム完食”!無四球完封11勝[スポニチ]

獅子を食らい、ハムも平らげた。成瀬が最強の肉食左腕と化した。首位を相手に自身初の無四球完封で今季11勝目だ。

「チームの流れがいい感じで来ていたので、0点に抑えようと思っていました」。前半戦は西武から無傷の3連勝のレオキラーが、後半戦は日本ハム相手に3連勝。ハムキラーまで襲名した。

札幌ドーム初登板に試合前は「初めてなので、頭痛とか体に異変が起きないか心配だった」。繊細な顔をのぞかせたが、丹念にコーナーを突いた身上の制球力もまた繊細だった。チェンジアップが相手に見破られているとみるやスライダーを多用。散発5安打で三塁すら踏ませない快投だ。

21歳左腕は防御率、勝率でリーグトップを走り、11勝は3位タイ。それでもおごったところはない。「これを何年連続でできるかだと思う。1年だけではまだまだです」。今オフ栃木・小山市の両親へ一戸建てをプレゼントすべく、自分へのご褒美は7月月間MVPの賞金30万円で腕時計を購入しただけ。横浜高OBの鈴木尚(横浜)からは「15勝がノルマ」の指令も受け励みにしている。

ビジターで勝ち越しは5月30、31日の広島戦(広島、尾道)以来。日本ハムには4ゲーム差とした。「この連勝は非常に重要だった」とバレンタイン監督。勝負の後半戦。成瀬が“キラー投球”で逆転Vへの希望を生む。

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成瀬が5安打無四球で今季3度目完封[報知]

ロッテの左腕・成瀬が首位日本ハムを5安打無四球で完封し11勝目。日本ハム3連戦を勝ち越し、ゲーム差を4に縮めた。

三塁を踏ませぬ投球を披露した成瀬は「昨日の逆転勝ちの流れを絶対に止めたくなかった。満足感がある」と、136球の力投に胸を張った。1回に先制点をもらったが「0−0だと思い、スコアボードは見なかった」と集中力を維持。コーナーを突く抜群の制球力で凡打の山を築き、7回1死二塁もしのぎ最後まで投げきった。

成瀬は対日本ハム戦3連勝、今季3度目の完封で防御率は1.70。「0点に抑えれば負けないので、そういう投手になりたい」と力強かった。

バレンタイン監督も「成瀬は素晴らしい投球。堅固な守備に、大事な所でヒットが出た。野球の全てがそろった」。首位チームとの3連戦に勝ち越し、「初戦を落とした後、2つ勝ったのが重要」と巻き返しを誓った。

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成瀬が無四球完封で11勝目[ニッカン]

ロッテは成瀬の今季3度目の完封で、首位日本ハムとのゲーム差を4に縮めた。成瀬はスライダーを効果的に織り交ぜ、散発5安打、三塁を踏ませない好投を見せた。「残りの登板も少ないし、悔いを残さないよう、当たって砕けろという気持ちでいきました」。11勝目をプロ入り初の無四球完封で飾り、満足感に浸っていた。

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ロッテ・成瀬、5安打でハム料理!無四球完封で仁王立ち[サンスポ]

成瀬が首位日本ハムの前に立ちふさがった。4万人を超える敵地の大観衆の前で、堂々の無四球、5安打完封。「昨日の逆転勝ちの流れを絶対に止めたくなかった。満足感がある」と、136球の力投に胸を張った。

1回に先制点をもらっても、喜びは押し殺した。「0−0だと思い、スコアボードは見なかった」と集中力を維持。切れのあるスライダーなど、コーナーを突く抜群の制球力で凡打の山を築いた。7回1死二塁も難なくしのぎ、最後まで投球を乱すことはなかった。

4日の日本ハム戦では大量リードの中、6回降板。今後に向けた余力を残すための首脳陣の配慮だった。「前々回(登板)は休ませてもらったので、ここで(恩を)返すチャンス」。意気に感じた左腕は、対日本ハム戦3連勝。この3連戦の勝ち越しも決め、ゲーム差を4に縮めた。

今季3度目の完封で防御率1.70。勝率は依然9割を超える。「0点に抑えれば負けないので、そういう投手になりたい」。チームの反攻へ向け、白星を積み重ねる。

◇ボビー、快勝に満足顔「野球の全てがそろった」

バレンタイン監督は「成瀬は素晴らしい投球。堅固な守備に、大事な所でヒットが出た。野球の全てがそろった」と快勝に声を弾ませた。成瀬が完封勝利を挙げ、打線はそつなく得点した。1回は西岡の二盗と、失策で好機をつかみ、犠飛で先制し、8回には福浦が貴重な適時打。投打がかみ合い、首位チームとの3連戦に勝ち越した。指揮官は「初戦を落とした後、2つ勝ったのが重要」と巻き返しを誓った。

福浦
「体調もよくなってきた。残り試合数が少ないので、頑張りたい。」(8回に適時打)
 

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