ロッテが今季9度目の3連勝、5カード連続の勝ち越しを決めた。西武は同点の5回、中島の11号2ランで一時2点を勝ち越し。しかしロッテは8回に、2人目・岩崎からズレータが5月10日以来の11号ソロ。9回に抑えの4人目・グラマンから代打・早川が4号ソロを放ち同点に追いつくと、延長10回、1死満塁からサブローが走者一掃の二塁打を放ち逆転に成功した。薮田が3勝目、小林雅が22セーブ目をマーク。西武は山岸が2敗目。チームはロッテ戦4連敗で借金5となった。なおロッテ小宮山が史上49人目の1500奪三振を達成。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 6 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
サブローが4番の仕事をした。3−3の延長10回1死満塁、サブローが右中間を割る走者一掃の二塁打。お立ち台で殊勲の4番打者は、「打った瞬間、抜けてくれと思った」と笑った。目の前で同点アーチを放っている早川が敬遠の満塁策。「分かっていても気持ちのいいものではない」と闘志を燃やした。2ボールとなりバッティングカウント。「気持ち的に楽になった」と低めの球を力強く振り切った。先制打と決勝二塁打で4打点。「今季は打点に重点を置いているので嬉しい半面、自分でもびっくりしている」。頼れる4番打者は最高の笑顔で締めた。
1点を追う9回、代打早川が守護神グラマンから同点弾をかっ飛ばした。「とにかくどんな形でもいいから塁に出ることだけ考えた」と満面の笑みで振り返った。カウント2−1から真ん中の直球をフルスイング。「来た球を思い切り打った」という一発は、6月20日の巨人4回戦(東京ドーム)以来の4号の値千金の同点アーチ。長打力のあるスタメン竹原の代打。「ホームランはたまたま。同点に追いつく本塁打を打つことができて嬉しい」と言葉は滑らかだった。
ルーキーイヤーの初奪三振から16年。小宮山が1500奪三振を達成。三塁側ベンチ前で記念の花束を受け取る。長く一線級で続けてきた41歳のベテラン右腕に新たな勲章が加わった。2点をリードされ、なおも7回1死一、三塁のピンチで2番手としてリリーフ登板。前打席で勝ち越し弾の中島を簡単に2ストライクと追い込み、高めの134キロを振らせて3球三振に切った。 プロ49人目の大記録だが、「記録に関してはアバウトなんで気にしていない。三振を取るところで取れるのは理想」と小宮山らしい言葉。さらに「特別どうこうはない。記録はもういい」と、個人記録に全く意に介さなかった。
“幕張のプロフェッサー”小宮山が29日・西武戦の7回、中島を三振に取り史上49人目の通算1500奪三振を達成。本人は「(記録は)意識していない。日米通算(1533個)で超えているから」と淡々としたものだが、この三振が試合の流れを大きく動かした。
2点ビハインドの7回1死一、三塁。これ以上の失点が許されない中でマウンドへ向かった。「確実にアウトが欲しい場面。三振を狙っていった」。中島をカウント2−0と追い込み、最後は釣り球の高め直球で3球三振。41歳ベテランの投球術がさえ渡った。
後続も打ち取り、続く8回も三者凡退。すると味方は1点差と迫った9回に代打・早川のソロで同点とし、さらに延長10回1死満塁でサブローの3点打が飛び出す劇的な逆転勝利を収めた。
バレンタイン監督も「あそこで点を与えない投球は大きかった」と右腕をたたえた。勝ち星こそついてはいない。だが「今年はこういう展開が多い。しめしめという感じ」。逆転勝利演出の“仕事人”が不敵にほほ笑んだ。
ロッテの4番は、勝負強さが売りだ。サブローが決めた。延長10回1死満塁。決勝の一打が右中間を抜けると、黒のTシャツ一色で埋まった左翼席に高々と右手を上げた。走者一掃の3点適時二塁打でチームの3連勝をもたらした。「抜けろって思いました。今日の勝ちは大きい」。7回まで2点を追う展開。8回から1、1、3と得点を重ねた終盤の逆転劇をサブローは、かみしめるように語った。
直前の打者で9回に同点弾の早川が敬遠で歩かされての勝負となった。「あまり気持ちのいいものではなかった。燃えるものがあった」と意地の一撃だった。今季の本塁打は7本で12球団の4番では最も少ない。それでも「今年は打点を1番意識している」という。初回先制の中前打を含めこの日4打点。4番の仕事は十分果たした。首位日本ハムには依然2.5差。「明日もいい試合をしていい結果につなげたい」。ロッテの4番は声を張り上げて、ファンに誓った。
41歳の小宮山が逆転劇を呼ぶ大事な場面で区切りの1500奪三振を記録した。2点ビハインドの7回1死一、三塁から先発小野をリリーフ。中島を134キロの高めの直球で空振りに仕留めた。「記録は意識していなかった。状況がどうであれ、あそこは三振が1番」と冷静に振り返った。終盤の逆転劇に「シメシメという感じでした」と静かに笑っていた。
ロッテ松本幸大投手(26)が戸田市内の病院で左足間接脱臼骨折の手術を行った。全治は3ヶ月。21日のロッテ浦和球場での練習中に左足を痛めていた。
静かに燃えていた。同点で迎えた延長10回1死満塁。前打者の早川が敬遠され、サブローの闘志に火がついた。「(敬遠は)予測はしてたけど気持ちよくなかった。絶対負けたらあかんと思っていた」山岸の直球を思い切り振り抜いた打球は右中間を深々と破る走者一掃の3点適時二塁打。「抜けろ!と思っていた。気持ちよかったですね」と笑みを浮かべた。
1回には先制の中前適時打も放ち4打点の荒稼ぎ。「正直、打点は意識しているので、嬉しいと思う反面(1試合)4点はびっくり」と驚きを隠せない。これでチームは3連勝。首位・日本ハムを2.5差で追い、チャンスをうかがっている。「ホンマ(打順は)何番でもいい。いいところで打って結果を出せるように」と“つなぐ”意識の4番打者が、激しさを増す戦いをペナントレースを引っ張っていく。
ズレータが8回、1軍復帰後初の一発となる11号ソロで逆転の口火を切った。左手小指骨折で長期離脱して「3ヶ月近くバットを振れず苦しんでいたが、これで自分の打撃が取り戻せる」。5月10日以来のアーチに打線も応え、9回は早川が代打同点弾。10回にはサブローが適時二塁打を放ち、バレンタイン監督も「大きなプレーの連続だった」と興奮していた。
ロッテのサブローが意地の決勝打を放った。同点の延長10回、1死二、三塁で3番・早川が敬遠された直後に、直球をはじき返して走者一掃の右中間二塁打。「敬遠は気持ちのいいものではない。燃えるものがあった」。チームは終盤の一発攻勢で同点に追いつき、9回の守備はベニーの好返球と里崎のブロックでサヨナラの走者を憤死させるなど好プレー続出の3連勝。バレンタイン監督は「チームは開幕当初から上昇し続けている」と首位・日本ハム追撃に手応えをにじませた。
ロッテは終盤に打線が粘り、逆転勝ちで3連勝。8回にズレータの一発で1点差に迫り、9回には代打早川のソロで同点。10回1死満塁からサブローの走者一掃の二塁打で3点を勝ち越した。西武は継投がことごとく裏目に出た。「(前打者の敬遠で)燃えるものがあった。絶対負けたらあかんと。この勝利はかなり大きい」とサブロー。2位を死守し、首位に食らいつく逆転勝ちに、バレンタイン監督は「大きなプレーの連続だった」と興奮しきり。
ロッテ・小宮山が29日、西武19回戦(グッドウィル)の7回に中島から空振り三振を奪って通算1500奪三振を達成。プロ野球49人目。初奪三振は90年4月12日の日本ハム戦で中島から。