オリックスが2カードぶりの勝ち越し。オリックスは3−3の同点で迎えた8回、日高のタイムリー二塁打で勝ち越しに成功、9回にはローズが史上14人目、外国人初の通算400号となる40号ソロを放つ。ローズは巨人・王の1422試合に次ぐ歴代2位の通算1435試合目での400号達成。またローズの40号は3年ぶり6度目。2人目・カーターが3勝目。4人目・加藤大が21セーブ目。ロッテは里崎が3年連続3度目の10号2ランで同点に追いつくが薮田が打たれ6カードぶりの負け越し。首位日本ハムとは3.5ゲーム差。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 5 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテは2日、オリックス19回戦(千葉マリン)を行い、3−5で競り負けた。3回、今江の中犠飛で1点を先制。その後1−3とリードを許したが、7回に里崎が同点の10号2ラン。しかしその後、8回表無死一塁のピンチで救援した3番手の薮田が痛打されて勝ち越された。3日は試合がなく、4日から西武3連戦(千葉マリン)を行う。
2点を追う7回2死一塁。里崎が中堅左へ豪快に同点2ランを放ったが、直後に勝ち越し点を許し、ホームランのコメントも「引き立て役になっちゃいました」と自ちょう気味だった。カウント1−2から125キロの低めの変化球を完璧にとらえたが、「負けたら一緒」と苦笑い。それでも打撃フォーム、打球の角度などについては「満足のいくものだった。打ったのはチェンジアップ。打てそうな雰囲気はあった」と自画自賛だった。
最下位チームとの3連戦で1勝2敗の負け越し。このカード3連勝、防御率0.39と絶対的な安定感を見せ、自己最多の13勝目を狙った小林宏だが、低めの変化球を相手の各打者に見極められるなど、最後まで“らしくない投球”だった。味方打線の援護で勝敗はつかなかったが、6回までに3失点し、リードを許す苦しい展開。小林宏は「点を取ってもらった直後に点を許してしまい、しかもフォアボールが多く自分の投球ができなかった。情けない」と力ない言葉。それでも「この思いを忘れずに次の登板で頑張ります」と巻き返しを誓った。
勝敗の行方を左右する同点の8回無死一塁のピンチでリリーフした薮田も踏ん張れず、2点を許して白星は遠のいた。この回2アウトまでこぎつけたが、9番打者に4球直球を続けて決勝打を浴びた。「追い込んでから1番甘く入ってしまった。(7回に打線が)追いついたのにチームに申し訳ない」とうな垂れた。さらに背番号20は9回2死からローズに追撃のメモリアル弾も許した。「1番ホームランがいけない場面。打たれたのはチェンジアップ。もうちょっと低く、慎重にいかないといけなかった」と最後まで表情はさえなかった。
最下位オリックスに1勝2敗と取りこぼした。今季12勝の小林宏が6回3失点降板。フォークを見極められて与四球4とリズムをつくれなかった。さらに8回途中から3番手で登板した薮田がローズに400号メモリアル弾を浴びた。「チェンジアップです。初球だったのでもっと低めに、もうちょっと慎重に投げるべきだった」。バレンタイン監督は「小林宏はここ5、6回の先発ほどのコントロールはなかった。だが相手がいいバッティングをした」とフォローしたが、痛い1敗で首位日本ハムとの差は3.5ゲームに広がった。
日本代表の山本浩二コーチがラジオの解説で訪れ、北京五輪アジア予選(11月〜12月・台湾)の代表候補選手のプレーに目を光らせた。同点2ランを放ったロッテ里崎を「勝負強さを持っている。有力候補」と高く評価。6回3失点の小林宏には「フォークが見極められていた。珍しく悪かった」と話した。驚いていたのは代表候補に入っていないオリックスの加藤大。150キロを超える球を目の当たりにし「協議する価値がある」と、思わぬ収穫となったようだ。
自己最多の13勝目を目指した小林宏だったが、立ち上がりから制球に苦しみ6回7安打4四球の3失点で降板。「自分の投球ができなかった。情けない」と肩を落とした。
ロッテの薮田が終盤に打たれて競り負け。首位・日本ハムとのゲーム差は3.5に広がった。2点を追う7回に里崎の10号2ランで同点に追いついたが、8回2死二塁から登板した薮田が日高に右越え勝ち越し二塁打、9回にはローズに40号ソロを被弾。「初球だったので慎重にいかなければならなかった」と悔やんだ。バレンタイン監督は大台到達のローズについて「通算400号に値する、素晴らしい打者」と敬意を払っていた。