プロ野球は中日の日本一で日本シリーズが終了し、2日からフリーエージェント(FA)有資格者が権利を行使するための手続き期間が始まった。初日は今季初取得した小林雅英投手(千葉ロッテ)が権利行使を表明した。
FA有資格者は68人で、「故障者特例措置」で条件を満たした福留孝介外野手(中日)や、新井貴浩内野手(広島)ら新たに資格を得た選手の動向が注目される。米大リーグ移籍を視野に入れての権利行使を表明した黒田博樹投手(広島)は、5日に手続きする予定。
FA権行使の場合は、日本シリーズ終了の翌日から土、日曜日と祝日を除く7日以内に在籍球団に通知し、球団代表者と連名でコミッショナーへ申請する。今年は12日が期限。翌13日にコミッショナーからFA宣言選手として公示され、14日から国内外全ての球団と交渉可能となる。
2007年度のFA有資格者の千葉ロッテの福浦和也内野手(31)は2日、「まだ決めていない。前提は(千葉ロッテに)残留」としながらも、「球団側に自分の能力を必要なのか聞きたい」と話した。今季序盤の右脇腹痛などの影響で8年ぶりに規定打席に到達せず、打率2割5分8厘と低迷したが、「9年間1軍登録してきた。それは価値のあるものだと自分では思っている。(期限)ぎりぎりまで結論を出さない」と慎重な姿勢を崩さなかった。
通算227セーブのロッテ小林雅英投手(33)が2日、千葉マリンスタジアムで記者会見し、FA(フリーエージェント)権を行使する意向を表明した。今後はロッテを含めた国内、米球界移籍を視野に入れ交渉するが、米球関係者は「ブレーブスが調査に動く」とメジャー数球団が興味を示している。現時点では高年俸がネックで国内球団は獲得へ消極的で、残留かメジャーかの状況。7年連続20セーブ以上の日本記録を保持する日本を代表するクローザーが、海を渡る可能性が出てきた。
小林雅がFA行使通知解禁初日のこの日、千葉マリンスタジアムでの秋季練習に参加後、黒のスーツ姿で会見に臨んだ。FAの申請書を球団に提出したことを明かした上で、「海外?希望球団はあるけど、まだ勉強不足なので。移籍に関しては日本と違ったルールもあると思うし、代理人の方と話しをしていければと思っています」と、メジャー移籍を視野に入れている意向を明かした。
ロッテ側とはこの日も含めて、シーズン終了後から3度も交渉を行った。だが残留を希望する球団側から具体的な条件提示がなかったことで、「ロッテと話しをするまでは(移籍を前提のFA宣言の)決心はなかった。話しをして、年齢や家族のことを考えながら、タイミング的にはこっちがいいんじゃないかという判断をしました」と、FA権の行使を決断した経緯を説明した。
小林雅の表明を受け、米球界関係者は「ブレーブスは調査に動く」と明かした。シーズン中からスカウトが視察を繰り返していた経緯もあり、リリーフ陣が手薄で獲得へ前向きだ。マリナーズは中継ぎで獲得に動く可能性があるなど、メジャー数球団が興味を示している。条件面に関しても今季の成績から、高額年俸の相場が下がる見方もしている。
元マリナーズ佐々木主浩(日刊スポーツ評論家)、大塚(レンジャーズ)、斎藤(ドジャース)ら日本人クローザーがメジャーで成功した例は多く、小林雅は「憧れというか、興味があります」。さらに続けて「あこがれて行くところではないと思う。自分の力がしっかりと発揮できるところだと思っています。選択肢としてメジャーの球団とも話しをする機会があればというふうに思っています」。抑えとして数々の日本記録を持つ右腕は、力強い口調で話した。
「12球団、話をいただいた球団とは話をしたい」と国内移籍も検討する意向を示した。しかし今季49試合登板し27セーブを挙げた一方で、7敗を喫するなど勝利を消す試合も目立った。シーズン終盤には00年8月の抑え転向後初となる2軍落ちも経験。2億5000万円(推定)の高年俸がネックで、国内球団は獲得へ消極的な姿勢という厳しい現実がある。
今後はロッテと残留交渉も続けるが、移籍を前提としたFA交渉のテーブルにつく。現状では「幕張の防波堤」がメジャーへ移籍する可能性が高くなった。
ブレーブスは今季からウィックマンがクローザーを務めたが、相次ぐセーブ失敗と首脳陣との確執で8月に戦力外。ロイヤルズから獲得していたドテルは故障で働けず、27歳のソリアーノがセットアッパーから昇格して9セーブを挙げた。オフに補強がなければ来季もソリアーノが抑えとなる見通しだが、過去5シーズンをほとんど中継ぎで出場、通算13セーブと実績は心もとない。
現在FAで抑え不在となっているのはヤンキース(リベラ)とブルワーズ(コルデロ)。ほかにも大塚の故障からの回復が気がかりなレンジャーズ、抑えが1シーズン定まらなかったジャイアンツやフィリーズ、救援陣防御率がメジャー最低のデビルレイズなど、安定感のある抑え投手を探す球団は多い。
ソフトバンク王貞治監督(67)が2日、ロッテから戦力外通告された藤田宗一投手(35)に猛烈ラブコールを送った。複数球団による争奪戦が有力視される左のセットアッパーに対し、獲得に前向きな王監督は「ロッテ戦で優先的に投げさせてやる」とリベンジ登板を保障。ワールドベースボールクラシック(WBC)でともに戦った男のハートをくすぐった。
7日の合同トライアウト後に解禁される争奪戦を前に“先手”を打った格好だ。王監督の口から藤田にとって魅力的な言葉が飛び出した。
今季の藤田は故障もあって31試合登板で10ホールド、防御率12.64と不振に終わったが、10年間ロッテのために身を粉にして働いた。中継ぎのみで通算523試合登板し、日本記録へあと3試合に迫った末の戦力外通告。胸に期するものがある。「なめられたままでは終われない。見返してやりたい」「まだまだやれる自信はある。ファンから『何で戦力外にしたんだ』と声が出るぐらいの活躍をしたい」。これまでに古巣相手の“恩返し”を公言しており、王監督のラブコールは効果が期待できそうだ。
00年に最多ホールド(19)を獲得した左腕は、中継ぎ陣の整備を強化ポイントの1つとするチームにうってつけの存在だった。王監督はこの日も「35歳か、まだやれる。完投する訳じゃないしね」と話し、昨年のWBC優勝にも貢献した中継ぎスペシャリストの能力を評価した。
竹内孝規球団常務最高執行責任者(47)は「費用対効果を考えて」と、藤田の今季年俸1億3000万円(推定)が障害にならない考えも示している。ヤクルト、巨人が獲得を検討中で複数球団による争奪戦に発展するのは必至。その中で王監督による「古巣戦優先登板」の“手形”は藤田のハートを揺さぶるものになりそうだ。
ソフトバンク王貞治監督(67)が2日、ロッテから戦力外通告された藤田宗一投手(35)に猛烈ラブコールを送った。獲得に前向きな王監督は「自由契約になったから藤田が(球団を)選べるんだろ?ロッテとやりたいならパ・リーグ、パ・リーグならうちに来い。セ・リーグならどこでもいいが。ロッテ戦で優先的に投げさせてやる」と起用法の青写真まで口にした。
中継ぎ陣の強化ポイントの1つとするチームにうってつけの存在だった。1日には竹内球団常務最高執行責任者は「費用対効果を考えて」と、今季年俸1億3000万円(推定)が障害にならない考えも示している。ヤクルト、巨人も興味を示すなど争奪戦は必至だけに指揮官の「古巣優先登板」のラブコールはハートを揺さぶりそうだ。
FA有資格者が権利行使するための手続き期間が2日からスタートした。初日は今季初取得したロッテ・小林雅英投手(33)が権利行使を表明した。権利行使の手続き期間は12日まで。翌13日にコミッショナーからFA宣言選手として公示され、14日から国内外全ての球団と交渉が可能となる。
千葉マリンスタジアムで会見した小林雅は「球団や家族との話の中で、このタイミングでFAを決めた」と決意に満ちた表情で語った。この日、千葉市内のホテルで球団と3度目の交渉を行い残留を要請されたが、小林雅は権利行使の意向を伝えた。
今季は2勝7敗27セーブ、防御率3.61。自己記録を更新する7年連続20セーブを達成したが、8度の救援失敗に、抑え転向後初の2軍降格も味わった。
それでもFA宣言を決意した理由を「年齢のこともある。(これ以上)年を取ればパフォーマンスが落ちる。いい評価でも悪い評価でも、向上できるチャンスだと思った」とした。「ロッテとの交渉も継続する」と言いながら、心は移籍に傾いている。「全て話を聞きたい。(メジャーも)興味はある」と国内外の球団を問わず交渉に臨む考えだ。
特にメジャーについては「憧れではなく、可能性を試しに行くところ」と語り、すでに代理人の選定を進めている。カブス、ブレーブス、インディアンスなど複数球団が獲得に興味を示しており、メジャーでの争奪戦に発展する可能性もある。
FA権行使の手続きがスタートした2日、ロッテの小林雅英投手(33)が千葉マリンで会見し、宣言することを表明した。今オフのFA第1号となる。会見では「年齢を考え早い時期にしたいと思った」と説明。移籍を前提に交渉解禁となる14日以降、他球団からのオファーを待つ。メジャー移籍も視野に入れており、国内外での争奪戦に発展する可能性もある。7年連続20セーブ、通算227セーブの日本を代表するストッパーが9年間在籍したロッテに別れを告げる。
緊張した面持ちで会見場に現れた。9年目で初めて取得した権利に対し小林雅は「先ほどFAの申請書を球団に提出しました」と明言した。これまで球団側とは、この日を含め3度の交渉を行い、複数年契約と再契約金を含めた条件を提示されたが「年齢もある。また(FAは)モチベーションを上げるためのいい機会。いい評価なら責任も出るし、悪い評価なら見返そうと思う。野球を向上できるチャンス」と決断の理由を説明した。
今後については「国内に関しては全ての球団からの話を聞きたい。抑えにこだわりはあるが、抑えだけしかできない訳ではない。『ここでやりたい』と思えるかが決め手になる」と抑えにこだわらずに、全球団からのオファーを待つことを明らかにした。
移籍先は国内だけにとどまらない。「海外の可能性もあります」とメジャー挑戦も視野に入れている。すでに興味を示している球団もあり、近日中に米国での代理人を決定し、本腰を入れて交渉に入る。
FA移籍への障害もある。今季の年俸が2億5000万円と高額のため、移籍補償金だけで3億円が必要になる。また今年は8度の救援失敗、9月には2軍落ちと衰えも指摘されている。小林雅は「これからもロッテとの交渉は続けていく」と宣言残留の可能性も示唆し、球団側も条件の見直しを含め、引き留めを継続するが、小林雅の気持ちが移籍へ大きく動いているのは間違いない。
「幕張の防波堤」がメジャーも視野にFA宣言だ。FA申請が解禁となった2日、FA権を今季初取得したロッテの小林雅英投手(33)が千葉マリンで会見し、権利行使の意思を表明。球団に申請書を提出した。ロッテ残留を含め獲得の意思を示す国内全球団と交渉する姿勢を示し、さらにメジャー挑戦も選択肢にあることを初めて明言。通算227セーブを誇るストッパーが海を渡る可能性も出てきた。
30人を超える報道陣が急遽集結した千葉マリンの会見場。秋季練習を終えて黒のスーツに着替えた小林雅は「先ほどFA申請書を球団に提出しました」と切り出した。そして、初めてメジャー挑戦について言及した。
これまで1度も口にしたことがなく、FA移籍する場合も関東球団希望とされていた。あるメジャー関係者も「メジャーに挑戦する選手は必ず噂を聞くが、小林雅は一切なかった。寝耳に水です」と驚く。その背景には、球団の低評価に対する不信感が見え隠れする。
今季は自らが持つ日本記録を更新する7年連続20セーブを達成。一方で救援失敗が続き、抑えに定着した00年以降では初の2軍落ちも経験した。球団側とは10月23、26日、そしてこの日の練習後と3度交渉。条件提示も受けたが、納得できるものではなかったのは想像に難くない。
日本一になった05年オフも、最終的には2年契約で年俸が微増したが、1度はダウン提示を受けた経緯もある。瀬戸山球団社長とともに交渉にあたった本多球団部部長は「誠意は示したい」としながら「最も残留して欲しい1人か?」との問い掛けには「一言では言えない」と言葉を濁した。チームでは川崎、荻野ら若手救援陣の成長もあり、既にYFKの一角を担った藤田に戦力外を通告。2億5000万円の高年俸がネックになる小林雅の流出も覚悟しており、ロッテとの交渉が決裂した場合、メジャー挑戦も現実味を帯びてくる。
ソフトバンクの王監督がロッテから戦力外通告された藤田に熱烈ラブコールを送った。「35歳ならまだやれるよ。ロッテを見返したいんだろ。それならウチに来い。優先的に(ロッテ戦に)投げさせてやる」。今季は31試合登板で防御率12.64と力の衰えは隠せなかったが、古巣相手ならモチベーションは上がると踏んでいる。交渉は7日の第1回トライアウト後になるが巨人、ヤクルト、横浜、西武との争奪戦にも豊富な補強資金をバックに負けるつもりはない。
ロッテの小林雅英投手(33)が2日、千葉マリンスタジアム内で、フリーエージェント(FA)権を行使すると発表した。今後はロッテを含む国内12球団のみならず、米大リーグ球団との交渉にも積極的に乗り出すつもりだ。ロッテで長年ストッパーを務めてきた守護神が大リーグ挑戦も視野に、日米FA市場に正式参戦した。
守護神・小林雅が動いた。会見で、今夏に取得したFA権の行使を明言した。
すでにメジャー挑戦を示唆している広島・黒田は5日に書類を球団に提出する予定。小林雅が今季の“日本人FA宣言第1号”となった。
新天地を求め、決意を固めた。小林雅は今季、2勝7敗27セーブで球界初の7年連続20セーブを達成。シーズン終了後、残留を求める球団側と3度の下交渉を行ったが、首を縦に振らなかった。
ロッテを含め、国内12球団との交渉OKの姿勢を示した。さらにメジャー球団との交渉に備え、新たに代理人と契約する方針だという。米国も日本同様、クローザーが不足しており「自分の力を発揮できる所だと思う」と自信を見せた。
千葉マリンには今季、メジャー数球団の編成担当者が何度も視察に訪れた。小林雅がFA行使を正式表明したことで、日米で争奪戦が起こりそうだ。
FA権を持つ福浦は残留が基本線。球団側との1回目の交渉は近日中に行われるが「残留を前提に話し合うつもり。慎重に考えますが、ここまでこれたのは、ロッテさんのおかげですから」と話した。球団側も千葉県出身の福浦の引き留めに全力を注ぐ方針で、複数年契約の提示もありそうだ。
ロッテの2軍投手コーチに、ロッテOBで今季までヤクルト1軍投手コーチを務めた成本年秀氏(39)が就任することが分かった。近日中に発表される。
王監督がロッテから戦力外通告を受けた藤田の獲得へ意欲を見せた。「ロッテを見返したいそうじゃないか。だったらパのチームじゃないとな。パならウチを選べばいい。ウチに来たら、ロッテ戦で優先的に投げさせてやるぞ」。中継ぎ左腕不足に悩むだけに、獲得へ全力を注ぐ。
ロッテの小林雅英投手(33)は2日、千葉マリンスタジアム内で記者会見し、FA権を行使する意向を表明した。今後はロッテを含めた国内、海外球団を問わず、移籍も視野に入れて交渉する予定。FA権行使を決めた理由について「年齢的なものが1番。できるだけ早くと思っていた。自分のモチベーションをあげるにはいい機会だ」と話した。
ロッテの小林雅英投手(33)がFA(フリーエージェント)申請受付が開始された2日、球団側へ書類を提出した。週明け5日にもコミッショナーへ申請される。この日は、千葉マリンで行われている秋季練習へ参加。その後に会見を開き、年齢的なことなども考慮しながら「色んな意味で、自分の野球に対して向上できるチャンスと思ったのがきっかけです」と説明し、海外移籍の可能性も含まれていると明かした。
中日の日本一で日本シリーズが終了し、2日からフリーエージェント(FA)有資格者が権利を行使するための手続き期間が始まった。初日は今季初取得した小林雅英投手(ロッテ)が権利行使を表明した。
FA権行使の場合は、日本シリーズ終了の翌日から土、日曜日と祝日を除く7日以内に在籍球団に通知し、球団代表者と連名でコミッショナーへ申請する。今年は12日が期限。翌13日にコミッショナーからFA宣言選手として公示され、14日から国内外全ての球団と交渉可能となる。
FA有資格者は68人で、「故障者特例措置」で条件を満たした福留孝介外野手(中日)や、新井貴浩内野手(広島)ら新たに資格を得た選手の動向が注目される。
米大リーグ移籍を視野に入れての権利行使を表明した黒田博樹投手(広島)は、5日に手続きする予定。