わたしはかもめ2007年鴎の便り(11月)

便

11月9日

俊介が救援流出危惧

渡辺俊と小林宏が、救援陣の流出を危惧した。日本代表際風候補選手による自主トレを終え、この日千葉マリンの秋季練習へ合流。チームを離れていた間に薮田と小林雅がFA宣言し、藤田も巨人入り。「3人がいなくなることは大変な出来事。後ろにいる安心感があって投げられていたので、来年どうなるんだろうと話していました」と、不安げな表情を浮かべながら口をそろえた。

◇戦力外通告

ロッテは、マット・ワトソン外野手(29)と来季の契約を更新しないと発表した。在籍2年間の通算は、115試合で打率2割4分4厘、9本塁打。

ワトソン
「私、そして家族は球団、そして熱狂的なロッテファンの皆様に感謝しています。今年はチームになかなか貢献することはできませんでしたが、日本で野球をやることができたことはとてもいい経験になりました。千葉で過ごした2年間は私たち家族にとって、とても意義のある素晴らしい思い出となりました。皆さん、本当にありがとうございます。そして千葉ロッテマリーンズが来年、優勝をできることを心から願っています。」

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黒木オファー来ない「待ち続ける」[スポニチ]

ロッテを戦力外となった黒木知宏投手(33)に他球団から獲得のオファーが届かない。千葉マリンで約2時間、ウエートトレーニングなどで汗を流した黒木は「現状は変わらない。急に投げろと言われてもいいように練習するだけ」と気丈に話したが不安は隠せなかった。戦力外通告を受けた当初はヤクルト、西武が獲得に興味を示したが、ヤクルトはトライアウトで前日本ハムの萩原を獲得して補強枠が埋まり撤退。西武も前田球団本部長が「現時点で交渉している選手はいない」と話すなど、積極的ではないのが現状だ。

エースとしてロッテを支えてきたプライドもあって、7日の合同トライアウト受験を見送った。「受けなかったのは自分が決めたことなので後悔はない。話がなければ来るまで待ち続ける」。ジョニーは悲壮な決意でひたすら吉報を待つ。

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ロッテ・ワトソンが退団へ[ニッカン]

ロッテは9日、マット・ワトソン外野手(29)と来季契約を更新しないと発表した。06年シーズン途中に入団したワトソンは「球団、熱狂的なファンの皆さまに感謝しています。今年はなかなかチームに貢献することができませんでしたが、千葉で過ごした2年間は、とても意義のある素晴らしい思い出となりました」と、球団広報を通じてコメント。今季は51試合出場で打率2割3厘、4本塁打。2年間の通算は115試合、打率2割4分4厘、9本塁打。

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成瀬投手、悔し涙来季の力に[朝日新聞・千葉]

最後の最後に悔し涙が流れた。10月18日、札幌ドームで行われた日本ハム対ロッテのクライマックスシリーズ第5戦。2勝2敗で迎えたこの試合は勝った方が日本シリーズ出場という緊迫した状況下に置かれていた。先発は日本ハムがエースのダルビッシュ。そしてロッテも今季16勝1敗という驚異的な成績を残した成瀬善久投手(22)が先発した。結果は3回3分の2、4失点。負け投手となり、千葉ロッテの07年が終わった。

試合後、成瀬はベンチで泣いていた。ただ、下を向いて泣いていた。感情を表に出すタイプの選手ではない男の涙に、私は少々驚いてしまった。かける言葉が見つからなかった。

「あの涙ですか。最後の最後に結果を出せなかった悔しさですかね。せっかくシーズンを頑張ったのに、ちょっと点を取られただけで動揺して、そこから崩れてしまった。終わりよければすべて良しという言葉がありますけど、それができなかった悔しさですね。最後に自分の弱さが出てしまった」。

クライマックスシリーズから1週間経ったある日、もうそろそろ心の傷も癒えているかと思い、尋ねると静かな口調でそう答えてくれた。それでもなかなか気持ちの切り替えが出来なかったのも事実のようだ。

クライマックスシリーズ後は気分転換を図ろうと地元・栃木に戻った。実家に戻り、ボーッと天井を見ていると、ふとあの場面が頭をよぎった。0−0で迎えた3回。2死一、二塁。打席にセギノール。カウント2−3。投じた7球目。低め一杯のチェンジアップ。狙い通りだった。イメージでは空振り三振。だが、打球は弾き返された。高々と上がる打球。スタンドに吸い込まれるボールを見上げる中堅手の早川。バットを天高く放り投げ、雄たけびを上げ、喜ぶセギノール。スローモーションのように何度も何度も先制されたあの場面が思い出された。あと1アウト。あと1球だった。あの場面を踏ん張っていれば…。夢を見ては、目を覚まし現実をかみ締める日々が続いた。

「まだ、駄目でしたね。地元に帰って友達と遊んでいても家に帰っても、どうしても思い出してしまう。みんな、その話題を口にするしね」。

ただ、悪い思い出ばかりではない。試合後に先輩たちにかけられた言葉は熱く胸に刻まれた。西岡は「オマエで負けたら仕方がない」と背中を叩いてくれた。清水直は「ここまで来れたのはオマエのおかげだよ」と笑ってくれた。サブローと福浦はただ一言。「ありがとう」とつぶやいてくれた。今まで雲の上の存在の人でしかなかった先輩達からかけられた言葉を耳にして初めて、今季1年間精一杯投げてきたことに対する充実感をかみ締めることができた。

「今はもう、すがすがしい気持ちになっていますよ。あの試合のことも今はいい経験と捉えることができるようになっている。精神面、技術面、スタミナ面。反省するところはしっかりと反省して来年に生かしたい。この悔しさを来年にぶつけたいと思う」。

まだ22歳。16勝1敗と最高の数字を出して終えたシーズンは最後にちょっとほろ苦い思い出を作ったが、それでもこの経験は将来、きっと生きる。新しい戦いも始まっている。成瀬は星野ジャパンの一員として日本代表入りを果たし、選抜チームに合流した。もう、過去を振り返ってばかりはいられない。これから、もっともっとファンを魅了する投球をしないといけない。そして日本球界を引っ張っていかないといけない。成瀬はそれができる投手である。

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