ロッテからFA宣言している薮田安彦投手(34)と小林雅英投手(33)は他球団との移籍交渉の長期化も持さない構えを見せた。メジャー移籍を視野に入れる2人は共に移籍交渉の最終期限を決めず「じっくり考えたい」と話した。薮田はこの日の練習後「移籍先はメジャーの占める部分が多いか」と聞かれ「そうですね」と、海外最優先の思いを始めて明かした。小林雅じゃ「(海外交渉は)初めはマネジメント会社全体でやってもらい、チームが絞られた段階で代理人を置くことになる」と言った。2人は国内球団との交渉は自ら行う予定だが、この日は連絡がなかった。
ロッテは大学・社会人ドラフト(19日)に向けたスカウト会議を行い、25選手へ絞り込んだ。近日中に再び会議を開き、1巡目入札の確認を行う予定。今ドラフトでは投手中心に3人の指名が基本も、状況によっては2人になる可能性を示唆した。
ロッテの薮田がメジャー移籍優先で交渉の席に着く意向を示した。千葉マリンで同級生の黒木とキャッチボールするなどリラックスした表情で「まだオファーは来ていません。まずはメジャー?そうですね。環境や金銭面も含めてじっくり考えたい」と話した。一方、世界最大のスポーツ・マネジメント会社「SFX」と代理人契約を結んでいる小林雅は「希望は伝えて会社に任せている。まだ何も話は来てない」と足早に球場から引き揚げた。
ロッテからFA宣言をした薮田安彦投手(34)がメジャー移籍を前提に交渉を進めていくことが14日、明らかになった。「メジャーが頭の中に占める部分は大きい。まずはメジャーありきで考えたい」とメジャーが第1志望であることを明言。国外に関しては代理人の団野村氏に一任し、オファーを待つ。
FA交渉解禁日となった14日。薮田は「国内は自分でやっていますが、まだ(話は)来ていません」とオファーは来ていないとした。メジャーに関してはすでにロイヤルズなど興味を示している球団が多数あり「(団氏から)随時報告が来ることになっている。リミットは設けていない。ゆっくり考えたい」と年越しも視野に入れた。
また同じくロッテからFA宣言した小林雅英投手(33)も14日の時点で国内のオファーはなし。国外については「(マネジメント)会社(SFXベースボール社)とミーティングをして希望は伝えた。全て任せてある」。こちらも長期戦を覚悟している。
12月に台湾で開催される北京五輪アジア予選で、最強のライバルとなる韓国戦(2日・台中)に、ロッテの成瀬善久投手(22)が先発する可能性が高まった。日本代表の星野仙一監督(60)は14日、「先発は左がいい?そうなるわな。左打者が多いから選択肢の1つ」と韓国戦で左腕を起用する考えを示唆。プロ入り後、左打者に被本塁打ゼロという日本きっての“左キラー”は、「先発をやりたい気持ちが強い」と日韓対決の先発に意欲を見せた。
勝利の女神に魅入られたスーパー左腕が、韓国戦先発の有力候補に急浮上した。五輪切符獲得へ最大の関門となる韓国戦に向け、星野監督は「韓国の打者は左が多い。先発は左がいい?そうなるわな」とレフティーの起用を示唆。今季16勝1敗、防御率1.82と驚異的成長を遂げた成瀬に、大一番を託す可能性が高まった。
指揮官の脳裏には「打倒・韓国」の青写真が鮮明に描かれていた。「外野3人は左やろ。左腕の先発?左が多いから選択肢の1つになる」李炳圭(中日)、俊足の李鐘旭(斗山)ら韓国には左の好打者が目白押し。左打者を沈黙させることが勝利への近道となる。
“左封じ”で成瀬の右に出る者はいない。1軍で左打者からの被本塁打は何と「0」。スタメンに左が並ぶ韓国に、成瀬が一発を浴びる危険性は限りなく低い。「超スモールベースボール」を掲げる星野ジャパンは、少ない得点機を生かしての逃げ切りが必勝パターン。成瀬の安定感は負けられない一戦で最大の武器となる。
強化合宿3日目のこの日はブルペンで投手陣最多の81球を投げ込んだ。星野監督、大野投手コーチが見守る中で存在感際立つ投球を見せ、「目的?先発へのアピールです」と気合十分。ダルビッシュ、渡辺俊、川上、涌井、小林宏らとの先発争いはし烈を極めるが、「僕は先発しかやったことがないので、先発をやりたい気持ちが強い」と執着心をのぞかせた。
韓国打線の特徴もインプットされつつある。ミーティングや資料分析でライバルの解剖は進んでおり、「だいぶ頭に入ってますよ」と自信を見せた。今季わずか1敗の常勝左腕がライバルとの大舞台で光を放つ。
北京五輪を目指す野球の日本代表・星野仙一監督(60)が14日、アジア最終予選・韓国戦(12月2日)にロッテの成瀬善久投手(22)を先発の候補としている考えを明かした。最大のライバルとなる韓国には左打者が多いため、左投手をぶつけるのは効果的。「情報戦」を意識した発言ともとれるが、成瀬は先発枠の候補の中で唯一の左腕で、今季は16勝を挙げていることもあり、先発する可能性は十分ある。
誰をマウンドに送り出すべきか-。アジア最終予選、12月2日の韓国戦。最大のライバルに対して、誰に先発を任せるべきか。スコアラー陣の集めてきたデータを眺めて対策を練るうちに、1人の左腕が急浮上だ。星野監督が示唆したのは、「エース」のダルビッシュではなく、ロッテの左腕・成瀬だった。
「韓国は左打者が多い。スタメンは予想できている」と星野監督。事前にオーダーを読んで先発を決めるのは当然のこと。左打者が多いなら左腕をぶつけるのが1つの手だ。「そうなるわな」と話し、さらに「(成瀬は)選択肢の1つだね」と答えた。ダルビッシュ、川上、渡辺、涌井、小林らとの先発枠候補の中で、成瀬は唯一の左腕だ。
現時点で、韓国の予想スタメンは9人中3人が左打者。1番・李鐘旭(イ・ジョンウク)は昨年の盗塁王で、今季は打率.316、47盗塁を記録した。3番は中日の李炳圭(イ・ビョンギュ)で6番は張盛好(チャン・ソンホ)となる。足のあるトップバッターと、主軸に控えるのが左の好打者となる。
SK所属で、アジアシリーズ決勝で中日・岡本から2ランを放った左打者の李晋暎(イ・ジンヨン)は、沖縄キャンプのメンバーから外れた。ただ、最終予選に出場する可能性はある。
この日の成瀬は、ブルペンで81球を投げた。「先発へのアピールです。(相手の)左右で投げやすい投げにくいはないですけど。ここまできたら最後のメンバーに残りたい」と力強く話した。
「(先発は)本当にまだ決めていないから」と星野監督。今回の「名指し」は、情報戦を意識したものとも取れるが…。ただ今季、パ・リーグで16勝1敗の成績を残した左腕の力は、疑いようのない事実だ。
ダルビッシュと並んで、成瀬(ロッテ)が先発入りを猛アピールした。星野監督が見守るなか、ブルペンで81球の投げ込み。韓国戦の先発はダルビッシュが大本命だが、星野監督は「韓国は左打者が多いので選択肢の1つだね」とライバル国への陽動作戦も含め、対抗馬として期待した。成瀬は「先発へのアピールです。自分らしさをアピールしたい」と生き残りに必死だった。
オーナー会議が、セ、パ両連盟の足並みがそろわない現状に苦言を呈した。14日、都内のホテルで会議を開き、球界の諸問題について意見を出し合った。正式議題を終えた後、巨人滝鼻オーナーが「クライマックスシリーズ(CS)はセ、パが同時進行でやって欲しい」と発言した。両リーグでCS開幕も異なり、どちらも試合のない日があるなど連動していなかった日程の改善を求めた。
するとオリックス宮内オーナーも「シーズン中も同じ。同じ関西で、うちと阪神が一緒に試合をしていたり、一緒に遠征に出ていたり。セ、パで日程調整ができていないのは、とんでもない」と述べた。会議は改善を促すムードになったが、連盟事務局からは「すでに来季は日程が決まっている」と断りが入った。これが宮内オーナーの怒りを呼んだ。「動かせないなんて、とんでもない」。結局、CSについては検討し直すことでまとまった。
CSは、パ側がセの日程を避けて作成した事情がある。また、公式戦の日程作成は、球場の事情や移動の関係もあって非常に難しい。ただ、両連盟がバラバラに動いていることは事実で、改善の余地は大いにある。来年10月をメドにコミッショナー事務局を含めた3局統合が決まっている。「球界」という単位で、ファンを楽しませていく必要があるだろう。
ドラフト改正に関し、巨人滝鼻オーナーが3点の提案をした。
というもの。根来コミッショナー代行が示した案と、ほぼ同じ形になっている。これに対し、中日白井オーナーは「選手の希望を聞く必要はない。プロ野球に入るという選択をするので、職業選択の自由に抵触することはない」と反対意見を述べた。また、広島松田オーナーは「会議では発言しなかった」と言いながらも「FAで選手を取られたチームは、13番目のドラフト指名権を得るとか、外国人選手の枠を変えるなど何らかの対応が必要ではないか」などと持論を展開した。代表者会議で検討していくが、選手の希望を聞く根来案が通ることは確実。今後は、すでに入団している選手のFA短縮が議論のポイントとなる。
西武後藤高志オーナー(58)は14日、球団呼称を従来の「西武ライオンズ」から「埼玉西武ライオンズ」に変更したい旨をオーナー会議の冒頭で申請し、全会一致で承認された。これにより来年1月1日からの呼称変更が正式に決まった。球団によれば、変更理由は「地域に根ざした球団を目指すため」に加え、来年で球団創立30周年を迎えることから「新生ライオンズを強調するタイミングとしてこの時が1番良い」ことも挙げられた。来季は「SAITAMA」の文字が入った30周年記念ロゴがユニホームにつけられる。
西武後藤オーナーが、CSのアドバンテージを提案した。「ファンの目標からも、ペナント覇者に1勝のアドバンテージがないのはいかがなものか。日程も空いてしまうし、必要だと思う」と発言。すでに実行委員会でも議論されており、それ以上に具体的な議論には発展しなかった。今後も継続して研究することになった。
プロ野球オーナー会議が14日、東京都内で行われ、来年のドラフト制度改革に関して中間報告があり、巨人・滝鼻卓雄オーナー(68)が新人選手の希望を反映させ、FA取得年数短縮を連動させる方式を提案した。結論は20、27日の12球団代表者会議に持ち越された。
巨人案の骨子は
で、根来コミッショナー代行案と基本姿勢は同じ。6日の実行委員会で提案した際は8球団が否定的だった。オーナー会議でも大半の支持を得るには至らなかった。
また来季のクライマックス・シリーズの日程についてセ・パ同時開幕やセ・パの隔日開催を求める声が上がり、リーグ優勝球団にアドバンテージを付与する意見も出た。野球協約改正は来年1月の条文化を目指し、セ、パ両リーグ事務局、コミッショナー事務局の3局統合も同10月をメドに進めることを確認した。西武の「埼玉西武ライオンズ」への球団呼称変更も承認された。
プロ野球のオーナー会議が14日、都内で開かれ、巨人・滝鼻卓雄オーナー(68)が巨人独自のドラフト改革案を提示した。またコミッショナー権限強化などを主体とした改定野球協約は、来年1月をメドに条文化し、コミッショナー、セ、パの3事務局を来年9月末をメドに統合することを了承した。また西武が球団呼称を「埼玉西武ライオンズ」に変更することも了承された。
巨人・滝鼻オーナーはオーナー会議で、
とのFA改革案を提案した。希望外球団に指名された選手はFA取得期間を短縮するものだ。
滝鼻案に各球団オーナーは耳を傾けたが、深い議論には発展せず。そのため滝鼻オーナーは「1球団が賛成、もう1球団が希望表明に反対。完全ウエーバー主張のオーナーはいなかった。従ってボクの提案は相当強い感触だ」と自信をのぞかせた。
しかし、議長の日本ハム・大社オーナーは会見で「議論まで行かなかった。実行委員会でのそれぞれの球団の考えがそれぞれのオーナーの意見だと理解している」と巨人案に賛同していないと説明。会見後も「反対がないからといって、それで実務レベルでの議論のベースにはならない」と強調した。
巨人案には阪神、ソフトバンクが同調し、広島を除く8球団はアマ選手に希望を聞かないウエーバーまたは抽選制を主張している。20日に12球団代表者会議を開いて、具体案を煮詰める。
今季初めて実施されたクライマックスシリーズ(CS)について、日程の改善を求める声があがった。オリックス・宮内オーナーは「今年の日程は間が抜けた。セ、パを1日おきにやればどうか」と提案。巨人・滝鼻オーナーも「同時並行で日程を組み替えろと言った」とセの事務局に来季日程の改善を希望。また西武・後藤オーナーは、リーグ優勝チームに1勝のアドバンテージをつけることを要望した。
プロ野球オーナー会議で「埼玉西武ライオンズ」への球団名変更が承認された西武・小林信次球団社長が14日、さいたま市の知事公館を訪れ、上田清司県知事に報告。来年1月1日から変更する。
プロ野球のオーナー会議が14日、東京・港区の「グランドプリンスホテル新高輪」で開かれた。西武が申請していた「埼玉西武ライオンズ」の呼称変更を承認した後、根来泰周コミッショナー代行が野球協約の改訂、来年のドラフト制度についての進捗状況を説明した。
コミッショナー事務局、セ・パ両リーグ連盟の3局統合など現在すすめている協約改訂について、特に異議はなかったことから、根来代行は「方向性は見えた。あとは条文」と来年10月発効を目指すことを明らかにした。ドラフトは高校生と大学・社会人の一括開催を承認。ただ、希望を反映させるかどうか、重複した場合は抽選かウエーバーかなど、突っ込んだ意見交換はされず、今月20日と27日に開かれる12球団代表者会議に委ねる、とした。
このほか、日本シリーズの収支決算の承認や、今季初めてセ・パで実施されたクライマックスシリーズについては、活発な意見が出された。
プロ野球のオーナー会議が14日、東京都内のホテルで開かれ、コミッショナー権限強化などを盛り込んで改定する新しい野球協約は来年1月をめどに条文化することを了承。
協約改定に合わせて実施するコミッショナー、セ、パ両リーグの3事務局統合などの組織改革は、新会計年度となる来年10月1日の施行を目標に調整することになった。
西武の球団呼称を「埼玉西武ライオンズ」に変更することも了承されたほか、来季から実施する新ドラフトの制度設計についての中間報告があった。新ドラフトは20日と27日の12球団代表者会議で議論される。
今季からセ、パ両リーグで実施されたクライマックスシリーズ(CS)に関し、日程の改善を求める意見が出た。
巨人の滝鼻オーナーは開催時期について「セ、パを同時並行でやってもらいたい」と提案。オリックスの宮内オーナーは「今年の日程は間が抜けた。セ、パの試合を1日おきにやるのはどうか」と訴えた。
また、西武の後藤オーナーは「1勝のアドバンテージが必要ではないか」と、上位チームが有利になるように改善を求めた。