福浦が小学生100人に星野ジャパンの応援を依頼した。この日、都内の小学校で「KONAMIシリーズ野球で遊ぼう」に他の6選手と共に参加した福浦は「テレビで日本代表を応援してください」と呼びかけた。子供達は驚きながら、歓声をあげていた。
ロッテからFA宣言して、米大リーグ・ロイヤルズと2年契約を結んだ薮田安彦投手(34)が1日、成田空港着のアメリカン航空機で米国から帰国した。「ホッとしました」と夢であるメジャー入りを果たし安堵の表情を浮かべた右腕。さらにロ軍のヒルマン監督が獲得を熱望している黒田は、上宮高の1年後輩。「できるなら一緒にやりたい」とラブコールを送った。
晴れてメジャーリーガーとして帰国した薮田。初めて訪れたカンザスシティーに「聞いていたよりもきれい。日本食もあって住みやすそう」と好印象。しかし「英語は話せない。勉強しないとダメ」と単身で乗り込む生活には不安もある。マリナーズ入りが有力視されている後輩・黒田だが、ロ軍に加入すれば、チームにとっても薮田本人とっても心強い味方になる。
メジャー球も持ち帰り「明日した(2日)から練習します。2月の頭くらいからは向こう(米国)に行きたい」と精力的に動く予定。今季ロイヤルズはア・リーグ中地区で最下位に沈んだ。前日本ハムのヒルマン監督が監督に就任し浮上を狙う。「やるからには世界一を目指したい」と薮田。黒田・薮田の日本人リレーが実現すればそれも夢ではなくなる。
ロイヤルズとの契約を終えた薮田安彦投手(34)が1日、ダラスフォートワース発のアメリカン航空機で帰国した。現地での入団会見に同席したヒルマン監督は、今季まで敵将だったが「緊張していた自分を和まそうと冗談ばかり言っていたし、すごい明るい人。『(練習法も)自分のやりやすいようにやってくれ』とも言われました」。終始笑顔で話した。2日から練習を再開。来年はキャンプイン前の2月上旬に渡米する方針であることも明かした。
予選決勝リーグ最大のヤマ場となる2日の韓国戦で成瀬善久投手(22)の先発が急浮上した。成瀬は11月30日には、洲際野球場の地下ブルペンで投球練習。1日のフィリピン戦の試合中には、ブルペンで変化球を中心に26球の最終チェックを行った。
当初韓国戦先発が有力視されていたダルビッシュ有投手(21)もフィリピン戦中、地下ブルペンで投球練習を行った。成瀬、ダルビッシュともにシーズン中は先発の2日前にブルペン入りし、本格的な投球練習をする。首脳陣は両投手の状態や相手チームとの相性を総合的に判断し、大一番を前に両者の登板順を入れ替えた可能性がある。
当初1日のフィリピン戦先発は川上憲伸投手(32)が有力視されていた。だが川上は登板がなく、ここ数日はシーズン中と異なる中継ぎ調整しており、韓国、台湾戦では2番手として中継ぎ待機する。
川上とダルビッシュは同タイプの右の本格派。変化球が持ち味の左腕、成瀬から川上への継投は、実力が接近する韓国には効果的な起用といえる。試合後、大野投手コーチは「明日は先発も回を考えずに、総動員でいきます」。日本を代表する左腕に成長した成瀬にベテラン川上、そして終盤は藤川、岩瀬、上原の抑え3本柱の投入。万全の態勢で大一番に臨む。
北京五輪予選を兼ねた野球のアジア選手権は1日、台中(台湾)の洲際野球場で日本、韓国、台湾、フィリピンの4ヶ国・地域による決勝リーグが開幕。日本代表は1日、北京五輪予選でフィリピンと対戦し、FAでの阪神入りが決まっている4番・新井貴浩内野手(30)の先制三塁打などで10点を奪い7回コールド勝ちした。打線の16安打爆発で初白星を飾った星野仙一監督(60)は、敗れれば1位通過が消滅する、2日の韓国戦の先発に成瀬善久投手(22=ロッテ)を起用することを決断。大本命とみられていたダルビッシュ有投手(21=日本ハム)は台湾戦に回る。闘将がパ・リーグ2冠左腕に大一番を託し、一気に王手をかける。
帰りのバスの中は静まり返っていた。格下のフィリピンながらも10−0の7回コールド。五輪予選の初陣を大勝で飾ったというのに、星野監督に笑みはなかった。「勝ったのは当然と思うが、もっと格好よく勝ちたかった。監督として贅沢な希望がある」。
ミスの連発。打線は16安打しながら11残塁も喫した。試合中、星野監督は点が入ってもニコリともしない。バスの中で野手に集合がかかり、宿舎に戻ると緊急ミーティングが招集された。2日の大一番、ライバル韓国との一戦を考えれば当然のことだった。
勝てば王手。負ければ1位での通過が消滅する。その決戦で闘将は大勝負に出る。先発は大本命ダルビッシュではなく、左腕の成瀬。勢いとクレバーな投球。先発候補3人の中で最も順調に来ていることから白羽の矢を立てた。決断し、先発を通告した11月28日。星野監督はこう話した。「経験より状態の良さを最優先し、勝てる確率が高くなることを考えた」。
同23日のオーストラリアとの最終強化試合(ヤフードーム)でダルビッシュは4回4安打1失点と不安を残したが、成瀬は2回を1安打無失点で好調さをアピールした。台湾入り後も順調そのもので、同28日には台中棒球場のブルペンで57球の投球練習。この日は試合中にブルペンで軽い肩慣らしを行い、試合後は「明日はまた雰囲気が違いますから」と話して大一番へ気持ちを高めた。
調整日程が2人の登板予定を物語る。前日の公式練習。登板前々日にブルペンに入るダルビッシュは投げず、成瀬は報道陣から見えない室内のブルペンで投球練習を行った。調整過程を知られないためで、成瀬はシーズンと同じブルペン入りから中1日でピタリと韓国戦登板に標準が合っていた。足のある左打者と一発のある右の中軸が特長の韓国打線。独特のフォームで、右打者でも左打者でもタイミングが取りづらい成瀬なら抑えられるとの判断だった。
「明日が勝負よ。きっちりした野球をしないと大変なことになる。そういう覚悟で臨むよ」。格下相手の凡戦で闘将に火がついた。ダルビッシュは3日の台湾戦に先発する。エースで北京行きを決めるのが思い描くシナリオ。それを実現させるかは、成瀬の左腕にかかっている。
今大会はIBAFの規定を順守し、2ヶ国以上の勝敗が並んだ場合
((2)〜(6)はいずれも当該チーム間)の順で順位が決定する。
日本は韓国戦に敗れると3日の台湾戦に勝っても2勝1敗。韓国は3日のフィリピン戦に勝てば3勝で1位通過が決まる。韓国はフィリピン戦で負ければ2勝1敗で日本または台湾と並ぶ可能性があるが(1)の当該対戦で日本、台湾に勝っているため1位は動かない。日本が1位通過するには、韓国戦勝利が絶対条件。その上で台湾戦の勝敗が鍵を握ることになる。
ロッテからFA宣言し、米大リーグのロイヤルズと2年契約した薮田安彦投手が1日、米国から帰国した。
入団会見では英語を披露したが「勉強しないと。会見に行く前は完璧に覚えたけど(せりふが)飛んじゃった」と苦笑い。ロイヤルズの地元カンザスシティーについては「聞いていたよりきれい。日本食もあったし、住みやすそう」と感想を述べた。
大リーグの使用球を持ち帰り、今後は千葉マリンスタジアムで練習を続ける。「明日から練習する。2月頭には渡米しようと思う」と来季をにらんだ。
日本代表は初回2死三塁から4番新井の中越え三塁打で先制。さらに阿部、川崎の適時打などでこの回一挙5点を奪った。先発涌井は序盤無失点の立ち上がり。日本は5回、稲葉の右越えソロで加点。さらに6回にも稲葉、大村、西岡の適時打などで4点を奪い、10−0とした。日本代表は先発涌井が6回を1安打0封。7回は2番手小林が3人で締める完封リレーでコールド勝ちした。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フィリピン | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
日本 | 5 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | x | 10 |
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 得 | 安 | 点 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 左 | クユガン | 3 | 0 | 0 | 0 | 遊ゴ | 三ゴ | 投直 | ||||
2 | 右 | ランセス | 3 | 0 | 0 | 0 | 三振 | 二ゴ | 遊ゴ | ||||
3 | 中 | ポンセ | 3 | 0 | 0 | 0 | 二ゴ | 投ゴ | 一ゴ | ||||
4 | 一 | ロハス | 3 | 0 | 0 | 0 | 三振 | 三振 | 三振 | ||||
5 | 指 | ローレル | 2 | 0 | 0 | 0 | 三振 | 三振 | |||||
打指 | ヒダルゴ | 1 | 0 | 0 | 0 | 三振 | |||||||
6 | 三 | タトル | 2 | 0 | 0 | 0 | 三振 | 二ゴ | |||||
7 | 二 | アンヘレス | 2 | 0 | 1 | 0 | 左安 | 三失 | |||||
8 | 遊 | カンラス | 1 | 0 | 0 | 0 | 投犠 | 三ゴ | |||||
9 | 捕 | ロハ | 2 | 0 | 0 | 0 | 三振 | 右飛 | |||||
22 | 0 | 1 | 0 |
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 得 | 安 | 点 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 二 | 西岡 | 4 | 0 | 2 | 2 | 四球 | 右飛 | 三併 | 中安 | 右安 | |||
2 | 指 | 井端 | 4 | 1 | 0 | 0 | 遊ゴ | 中直 | 投ゴ | 遊失 | 死球 | |||
走指 | 荒木 | 0 | 0 | 0 | 0 | |||||||||
3 | 中 | 青木 | 5 | 0 | 0 | 0 | 二ゴ | 一ゴ | 二ゴ | 中飛 | 三振 | |||
4 | 一 | 新井 | 3 | 1 | 2 | 1 | 中三 | 四球 | 左安 | 三ゴ | ||||
5 | 捕 | 阿部 | 4 | 2 | 4 | 1 | 左安 | 右安 | 中安 | 右安 | ||||
捕 | 矢野 | 0 | 0 | 0 | 0 | |||||||||
6 | 三 | 村田 | 4 | 1 | 2 | 0 | 中安 | 三ゴ | 右飛 | 中安 | ||||
走三 | 森野 | 0 | 1 | 0 | 0 | |||||||||
7 | 右 | 稲葉 | 3 | 2 | 2 | 2 | 四球 | 右飛 | 右本 | 中安 | ||||
8 | 左 | サブロー | 4 | 1 | 3 | 1 | 三失 | 左安 | 左安 | 左安 | ||||
9 | 遊 | 川崎 | 2 | 1 | 1 | 2 | 右安 | 四球 | 四球 | 投ゴ | ||||
33 | 10 | 16 | 9 |
名前 | 投球回 | 打者 | 球数 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロブレス | 4 0/3 | 25 | 88 | 9 | 0 | 4 | 0 | 6 | 3 |
バクライ | 1 1/3 | 9 | 31 | 5 | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 |
デラカルサダ | 0 2/3 | 5 | 19 | 2 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 |
名前 | 投球回 | 打者 | 球数 | 安打 | 三振 | 四球 | 死球 | 失点 | 自責 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
涌井 | 6 | 20 | 75 | 1 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 |
小林宏 | 1 | 3 | 12 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
韓国 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 1 | 0 | 5 |
台湾 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |