3月11日3月11日ロッテでは先発要員の小野が5回2安打1失点。変化球が切れ、4回までは完璧だった。ベニーはソロ本塁打を含む2安打。日本ハムは吉川が6回途中まで3失点で制球に課題を残した。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 |
| 千葉ロッテ | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | x | 4 |
決め球のシュートが進化した。ロッテ・小野は1回、カウント2−2からフワッと落ちる「抜きシュー」で田中賢を二ゴロに打ち取った。
変化球の制球が絶妙で5回を2安打1失点。4回までパーフェクトだった投球に「色んな球種を試し、球も低めに集めることができた」と満足そうな表情を浮かべた。
ロッテの先発陣は小林宏、成瀬、渡辺俊がそろって順調な仕上がり。それに続いた右腕に、バレンタイン監督は「他の先発陣と同様にトップレベルの投手ということを証明する内容だった」と絶賛、小野の開幕ローテ入りに太鼓判を押した。
オープン戦登板はこの日が最後になる見込み。「こんなに順調にこられたのは（13勝を挙げた）00年以来」と、シーズン開幕が待ち遠しそうだった。
大学生・社会人ドラフト4巡目の伊藤（JR東海）が、9回に本拠地初登板。1回1失点に「マウンドは投げやすかったが、珍しく緊張した」と振り返った。2死一塁から中田に対してシュートが抜け、右手首付近に死球。「球を曲げようと意識すると体の開きが早くなって抜けてしまう。わざとではない」と弁明していた。
ロッテ西岡剛内野手（23）が不振にあえぐ怪物の前で、お手本のような迷いのない打撃を見せた。高校（大阪桐蔭）の後輩、中田がベンチで見守る中、初回先頭打者の初球、128キロの変化球を叩きつけ、右翼手の頭上を越える二塁打。「中田の前でホームランを打って先輩からのプレゼントにしたかった。ダメやったけど、これだけ余裕を持って打席に入っているところを見て欲しかった」と、後ろ姿でメッセージを送った。
中田が落ち込んでいることは試合前から察していた。「挨拶に来た時からトーンが下がってた」と言う。自身も1軍に上がった05年に27打席連続無安打を経験しており、中田に共感できる面もある。「中田は結果を欲しがっている。ストライクに手が出ず、ボール球に手を出してしまう。でも今の時期の新人なら普通のこと。そういう一面を見られて安心した」とエールを送った。
怪物も人の子。この日の夜はダルビッシュを加えた3人で焼き肉を食べ、中田の悩みを聞いた。「いい気分転換にしてまた戦う姿を見たい。僕も負けないように頑張ります」と、グラウンド外でも先輩の貫禄を見せた。
試合前に大阪桐蔭の後輩・中田から挨拶を受けたロッテの西岡が初回、いきなり右中間二塁打。2、3打席目は凡退も「本当はホームランを狙っていた。中田君の前で先輩として1本プレゼントしたかったけど、ホームランを打つのは彼の方が上。でも、彼もそれぐらいの余裕を持って取り組んで欲しい」と余裕のエールを送った。中田が9日に2軍覚悟も示唆したことには「2軍の選手も見ている。1軍にいる時に、そんなことを言ってはダメ」と苦言。自身も1軍定着した04年に27打席連続無安打など苦しんだだけに、苦悩する後輩が気になる様子で、試合後はダルビッシュを交えて3人で焼き肉店で食事。精神面などでアドバイスを送った。
悩める後輩に無言のエールだ。初回、先頭の西岡が初球をたたき、右中間二塁打。先制の足がかりを作った。「全部、ホームランを狙って振ってやろうと思っていた。中田君へのプレゼントでね。余裕を持つのも大事、ということを伝えたかった」不振にあえぐ高校（大阪桐蔭）の後輩、日本ハム・中田に、プロの心構えを示した。
試合前、挨拶に来た怪物の異変を感じていた。今年1月以来の再会だが「声のトーンが下がっていた」。自身も定位置をつかんだプロ3年目、20打席以上無安打ということがあり、落ち込む気持ちは十分に理解できた。「積極性がなくなっている」と感じた中田の前で、3打席全て初球打ち。プレーの全てが後輩へのゲキだった。
「ロッテ戦では打って欲しくないけど、個人的には応援している」西岡は試合後、中田とダルビッシュを食事に誘った。「気分転換ですよ。きっかけになればいい」試合では敵だが、つぶれて欲しくないと言う思いもある。怪物再生へ先輩が手本になる。
昨年、ロッテで現役を引退した日本ハム・吉井投手コーチの引退セレモニーが試合前に行われた。メッツ時代の指揮官でもあったバレンタイン監督が打席に立っての始球式。見事にストライクを投げ、同い年の小宮山から花束を贈られた。「こういう機会を与えてくれたロッテに感謝したいです。楽しい時間をありがとう」と感激の様子。ボビーも「これからは素晴らしいコーチになってくれると思う」とエールを送った。
日本ハム吉井理人投手コーチ（42）が試合前の主役を務めた。昨季途中から在籍したロッテの計らいで、試合前に引退セレモニーとして始球式を行った。右打席のロッテ・バレンタイン監督相手に、外角にやや山なりの直球を投じた。「（同監督が）ノーラン・ライアンにぶつけられたことがあると言っていたので（死球じゃなくて）良かった」と笑顔で振り返った。
投球後は、同年齢のロッテ小宮山に花束を渡されたが「次はあなたの番や」と渡し返す動きをするジョークも披露。「全ての人に楽しい時間をもらって感謝したい。球界には残るのでこれからもよろしくという気持ちもある」と、節目のセレモニーをかみしめた。グラブは観客席に投げ入れたが、記念球は大事そうに握っていた。
先発小野晋吾投手（32）が開幕へ順調な仕上がりを見せた。5回を投げて2安打1失点。4回まで完全ペースだった。「良すぎて怖い」と本人も驚くほど、シュート、チェンジアップ、カットボールと変化球がコースに決まった。バレンタイン監督も「他の投手同様、トップレベルの力を証明したかったのだろう」と先発ローテ組の好投に目を細めた。
ロッテの小野が5回2安打1失点。変化球が切れ、4回までは完璧だった。
開幕前最後とみられる登板を終えた小野は「ここ数年、焦って焦って開幕に合わせていた。ここまで順調なのは2000年来」と13勝を挙げたシーズンに重ねるほどの万全の仕上がり。
手元で微妙に動く変化球を絶妙のコースに操り、特に武器のシュートに全盛時の鋭さが戻りつつある。「シーズンに入るのが楽しみ。最高の年にしたい」と力強く話した。
日米通算121勝を挙げ、昨年ロッテで現役生活を終えた日本ハムの吉井投手コーチが引退セレモニーを兼ねて始球式を行った。
米大リーグ、メッツ時代の指揮官でもあるロッテのバレンタイン監督が打席に立ち、吉井コーチはストライク投球。同い年の小宮山から花束を受け取り、グラブを観客席に投げ入れた。吉井コーチは「これまで楽しい時間をくれてありがとう」とファンや関係者に感謝していた。
昨季ロッテに在籍した吉井理人投手コーチ（42）が、引退セレモニーとして始球式を行った。右打席に入ったロッテ・バレンタイン監督相手に、外角にやや山なりの直球を投げた。投球後は、同年齢のロッテ小宮山から花束を受け取り、感激した面持ちだった。グラブを観客席に投げ入れ「このような機会を与えてくれたロッテに感謝したい」と笑顔だった。