わたしはかもめ2008年鴎の便り(3月)

便

3月14日

千葉ロッテ4−12福岡ソフトバンク(千葉マリン)

ロッテの先発成瀬は四回に突然崩れた。連続四球から5連打されるなど打ち込まれ、開幕に不安を残した。ソフトバンクのスタンドリッジは2回以降立ち直ったが、立ち上がりに課題を残した。井手が2二塁打と長打力をアピール。

123456789R
福岡ソフトバンク00070410012
千葉ロッテ4000000004

ページトップ

成瀬、大乱調7失点[千葉日報]

千葉ロッテは先発・成瀬が5回7失点と大乱調。4回に四回に突然崩れ、連続四球から6連打を浴びた。抑え候補のアブレイユは9回を3人で締めた。4番サブローが初回に右越え二塁打。2回以降はズレータの1安打だけに抑えられた。ソフトバンクは先発・スタンドリッジが持ち直した。

◇2回以降1安打

千葉ロッテ打線は、2回以降1安打に抑えられ二塁を踏めなかった。初回こそ四球と相手失策で好機をつかみ福浦、サブローが連打。大松も適時打を放つなどして4点を先制したが、以降は打線のつながりがなかった。

前日も楽天の岩隈に6回を2安打無失点に抑えられた。打線はやや下降ぎみだが、バレンタイン監督は「初回はいい形で得点できた。その後もそこそこのスイングはできていた」と、気に留める様子はなかった。

◇腕振れずフォーム崩す

それまでとは別人のような投球だった。千葉ロッテ先発の成瀬は4回に一挙7失点。突然、腕が振れなくなり1イニングだけで自己最多失点を記録してしまった。「1番駄目な崩れ方」と唇をかみ締めた。

初回は3者連続三振。キャンプの時から取り組んでいたスピンの利いた直球と変化球で打者のタイミングを外す本来の投球。3回までまったく危なげなかったが、4回1死を取ってから違和感を感じ始めた。

3番打者への2球目、真っ直ぐを投げたときから腕が振れなくなった。「直そうとしたが分からなくなった」。すぐに修正を試みたが逆に頭が前に突っ込んでしまい、フォームを崩した。際どいコースを投げながら連続四球を与え、甘く入ったボールをとらえられ6連打。打者11人を送られた。

ここまでオープン戦3試合で9回1/3を投げ無失点と好調を維持していただけに「自分の甘さを知った」試合となった。ただ志願して投げた5回は3者凡退に打ち取り、しっかり立て直して見せた。「コントロールが悪ければ打たれてしまうことが、改めて分かった」。開幕2戦目の先発が有力。気を引き締めるいいきっかけととらえている。

ページトップ

成瀬突如乱れた7失点「自分見失った」[ニッカン]

ロッテの左腕エース成瀬善久(22)が14日、プロ入り後ワーストの5回7失点と炎上した。初回3者連続三振に仕留めるなど3回まで無失点と最高の内容だったが、4回に突如崩れた。直球を投げる時に頭が前に突っ込んでいたバランスを修正したところ、変化球のフォームが乱れ修正不可能な状態に陥った。「自分を見失った」と振り返る。この回連続四球で1死一、二塁から5連打を含む6安打で大量7失点。

だが、ここで下を向く訳にはいかなかった。監督に続投志願した5回はきっちり3者凡退に抑えて望みをつないだ。「悪いままで終わってはだめなので最後に修正できて良かった」と話した。昨年16勝1敗と驚異的な数字を残し、今季は先発ローテ2番手を任される予定。「持ち味のコントロールが悪いと打たれることがよく分かった。開幕までに立て直したい」と、この屈辱を無駄にはしない。

ページトップ

成瀬炎上!4回一挙7失点[スポニチ]

突然の乱調だった。4回1死まで快調に飛ばしたロッテ先発・成瀬の顔がゆがむ。連続四球を与えてから5連打。2死後、仲沢にも遊撃内野安打を許し、主力級を温存したソフトバンクにまさかの一挙7失点だ。

「投球時に頭が突っ込んで、バランスを崩して…。修正できなかった。不安と言えば不安」。紅白戦からの連続無失点は14回1/3でストップ。加えて自己ワースト失点ではショックも当然だ。北京五輪予選までフル回転した昨季の疲れを取り除くため、キャンプはスロー調整。結果を残しながら口にしていた投げ込み不足の不安が開幕前最後の登板で出てしまった。それでも志願の続投となった5回は「感覚をつかめて修正できた」と3者凡退。「悪いところは分かった。直していきたい」。昨季最優秀防御率、最高勝率の2冠左腕は“失態”を良薬にして開幕に備える。

ページトップ

成瀬7失点「最悪」無失点12回1/3でストップ…ロッテ[報知]

昨季の最多勝率、最優秀防御率投手のロッテ・成瀬は5回7失点の大乱調で開幕に不安を残した。

まさかの大炎上だ。成瀬が4回、ソフトバンク打線につかまった。1死後、連続四球で一、二塁のピンチを招き、松田以降に5連打を食らうなど、打者11人に大量7失点。「悪いなりに抑えなきゃいけないのに。最悪でした」公式戦でも06年5月31日のヤクルト戦、同9月11日の楽天戦の5失点が最多。プロ入り後、ワーストの結果に肩を落とした。

オープン戦はここまで3試合、9回1/3を零封。この日も初回に3連続三振を奪うなど、3回までは1安打投球だった。それが突然、持ち味の制球力を失った。「頭が突っ込んだり、フォームのバランスが崩れて、急に腕が振れなくなった」と振り返った。

修正のために志願して、5回も続投。3人で抑え、何とか胸をなで下ろした。日本ハムとの開幕カード(札幌D)は22日、第2戦の先発が有力。「残りは少ないけど、やるべきことをやっていく」と頭を切り替えていた。

ページトップ

ロッテ・成瀬、乱調5回7失点…開幕に不安残す[サンスポ]

成瀬が5回7安打7失点(自責点6)の大乱調。4回、江川への4球目に「頭が突っ込んで腕が振れていない」とフォームに疑問を感じたことから5連打を浴びるなど自己ワーストの1回7失点。4回の予定を志願して続投し、5回は3人で締めた。「(最後は)修正できた」と話したが、開幕へ不安の残る内容に表情は硬かった。

ページトップ

成瀬が5回7失点と炎上[ニッカン]

ロッテの左腕エース成瀬がプロ入り後ワーストの5回7失点と炎上した。3回まで1安打無失点だったが、4回にフォームのバランスを崩し6安打7失点と乱れた。「自分を見失った。開幕までにやれることを精一杯取り組みたい」と巻き返しを誓った。

ページトップ

成瀬初体験の炎上5回7安打7失点…ロッテ[報知]

ロッテ・成瀬善久投手(22)が14日、ソフトバンク戦とのオープン戦(千葉)に先発し、5回を7安打7失点と打ち込まれた。

3回まで1安打の滑り出しだったが、4回に急変した。1死後に連続四球で一、二塁とすると、5番・松田以降に5連打されるなど、打者11人の猛攻で大量7点を失った。公式戦でも経験がない初体験の炎上に、「4回はフォームが崩れて修正できなかった。当然と言えば当然の結果」と肩を落とした。

ページトップ

[マリーンの風]登録名戻し自分に重圧[朝日新聞]

あの子はプレッシャーがないとダメな子でね。それを自分でよく知っている。だから、子供の時からずっと、自分にプレッシャーをかけていたのですよ。

1月7日、生駒山のふもと、大阪桐蔭野球部グラウンド。ここで西岡剛内野手(23)は08年の自主トレを開始した。生駒の山は霧に包まれ、寒風が吹き荒れていた。その中、黙々と走る西岡の背中を懐かしそうに見つめながら、大阪桐蔭野球部関係者が冒頭の話をしてくれた。

なるほど、そうかもしれない。私もその話に共感を覚えざるを得なかった。この日は自主トレ公開日であると同時に、彼にとっては重大発表を行う日でもあった。それはあえて自分にプレッシャーをかけるための決断だったのだ。

「登録名をTSUYOSHIから西岡剛に戻そうと思います」。

彼からそう告げられたのは12月の中頃の事だ。07年に「TSUYOSHI」に変えたばかり。その登録名を「西岡剛」に戻すという。これは簡単な事のようで、とても難しい決断だ。

登録名を変えた07年、彼は自身、初めて打率・3割に達した。「TSUYOSHI」という登録名もようやく定着し始めたところ。なによりも1年で登録名を変える事を周囲はどう思うだろうか?

批判を受けてもおかしくない決断。そんな状況を理解した上で、西岡の信念は揺るがなかった。

「周りの人からは『コロコロと登録名を変えやがって』と言われるかもしれない。初めて3割を達成するなど縁起もよかった。でも、それでいい。そうやって周りからプレッシャーを受けて、それを乗り越えたい。これはあえて自分にプレッシャーをかけるための決断」。

キッパリとそう言ってのけた。08年の成績が悪ければ「登録名を色々と変えるからだ」と揶揄されるに違いない。そのプレッシャーをはねのけて最高の成績を残してやる。そんなプロ根性が、彼の言葉からにじみ出ていた。

思えば、西岡という選手はマスコミから取材を受ける時も強気の言葉を並べる。「負けるとは思わない」「最後に笑うのは自分」「自分の才能を信じているし、ほれぼれしている」。彼の事を全く知らない人が聞けば、傲慢な態度と映るかもしれない。しかし、あえてその姿勢を貫く。

「ああ言ってしまうと、さぼれないし不様なプレーは出来ない。『アイツ、強気な事を言っていたくせに全然、ダメじゃん』となるでしょう。そういうプレッシャーを自分にかけるためのコメントなのですよ」。

不敵な笑みで、そう教えてくれた日の事を思い返した。

これらの出来事。そして登録名を戻すと決断した時のこと。大阪桐蔭高校野球部関係者の証言。全てを並べて西岡という選手の生き方が初めて分かった気がした。

だから、登録名変更に踏み切ったのも当然の流れだったのだ。07年オフに球団とは3年契約を結んだ。プロ野球界での実績も確固たるものになり、日本代表としての活躍を評価されている。プレッシャーがどんどん小さくなる中で迎える08年のシーズン。プレッシャーと闘うことで成長してきた若者には大きなプレッシャーが必要だったのである。

プレッシャーから逃れるのは簡単だし、誰でもプレッシャーを受けたくはないものである。しかし、逃げてばかりでは、人は成長することはない。それを知っているからこそ西岡は自分を追い込むのだ。

登録名変更で臨む08年。キャンプでは左足ふくらはぎ裏を傷め、2軍落ちするなど、いきなりの逆風が吹いている。このピンチをどのように乗り越え、シーズンが終わった時、彼はどんな成長した姿を我々に見せてくれるのだろうか。

ページトップ