わたしはかもめ2008年鴎の便り(4月)

便

4月9日

埼玉西武1−10千葉ロッテ(西武ドーム)

ロッテが西武を下し借金を1に減らし、同率3位に浮上した。ロッテは初回に1死満塁で、大松の自身2本目となる2号満塁本塁打で先制。その後もタイムリーや敵失で追加点を奪い、今季7度目の2桁安打、今季初の2桁得点を挙げた。先発・清水直は、9回4安打7奪三振1失点で今季初勝利を自身通算30回目の完投で飾った。西武は散発の4安打、3併殺で1点を返したのみ。先発・岸は自己ワーストの8失点で、今季最短の4回1/3で降板。昨年からの自身の連勝は4で止まった。チームの連勝は6、西武ドームでの連勝も5でストップした。

123456789R
千葉ロッテ40013000210
埼玉西武0000010001
清水直
「本当に今日は野手の人が天を取ってくれたのでいいピッチングができたと思います。昨日はサヨナラ負けだたので、初回から点を与えないように飛ばしていきました。本当に周りの人に感謝して野球をやっていて、監督をはじめチームの皆にいい雰囲気でやらせて貰っているので全ての人に感謝したいです。これから、少しずつ恩返ししていきたいです。」(1失点完投勝利、今季初勝利)

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清水4安打完投嬉しい今季初勝利[ニッカン]

ロッテ清水直行投手(32)が9日、嬉しい今季初勝利をマークした。打線の大量援護を受け、9回4安打7奪三振1失点(自責0)の完投勝利。今年1月17日に明美夫人(享年32)を亡くした。悲しみを胸に秘め、今季3試合目にして、待望の白星を贈った。チームは前夜、痛恨のサヨナラ負けを食らったが、嫌な流れを気迫の投球で断ち切った。

1球に気持ちを込めて、ひたすら全力投球した。清水が悲しみを乗り越えて08年のスタートを切った。1月17日に最愛の明美夫人(享年32)を心不全で亡くしてから初めての勝利。試合後のお立ち台では涙こそ見せなかったが、声は震えていた。右手に握り締めたウイニングボールに自然に力がこもった。勝った現実、亡き夫人への感謝の思いを人知れずかみしめた。

清水直
「周りの人に感謝しながら野球ができている。監督もずっと気に掛けてくれて『お前が頑張らないといけない』と言われていた。開幕から何1つ恩返しできずにいたし、これから1つ1つ返していきたい。」

計り知れない精神的なショックを背負ってシーズンに入った。バレンタイン監督の考慮もあり、春季キャンプはプロ9年目で初めて2軍スタートした。昨年まで通常は月に2度更新していた個人ブログも夫人の他界後はほとんど書けなかった。キャンプ後は、夫人のこと、家族のことは一切グラウンドで話さず、野球だけに集中してきた。「これから何とか落ち着いて野球をやっていきたい」。ヒーローインタビューでは天国の夫人への思いも問われたが、最後まで個人的な悲しみを口にすることはしなかった。

前回まで2戦2敗、今季3度目の先発は集中力の高さが際立った。140キロ台中盤の直球がさえた。ストライクゾーンの外枠にフォーク、カットボールが思い通りに決まった。9回4安打1失点。最終回は先頭栗山に右前打を許したが、続く3人から狙って三振を奪う気力を見せた。

清水直
「今日は直球で押せたし腕が良く振れた。最後は力を振り絞って投げた。」

目に見えない力が右肩に加わった。夫人が残してくれた1男1女の家族を守るのは自分しかいない。マウンドから天国の夫人へ、清水が夫として、父親として力のこもったメッセージを送った。

◇13安打10点、初回大松満塁弾

13安打10得点。「清水に今季1勝を」を合言葉に打線が奮起した。初回、大松が1死満塁から右中間席へグランドスラム。06年4月15日以来、同じ西武ドームで満塁本塁打を放った。「直さん(清水)に白星を付けたかった」と大松。バレンタイン監督は「打線は全て完璧だった。相手投手がストライクを取れないところをアグレッシブに攻められた」と笑顔だった。

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清水、天国の妻に捧げる1勝…ロッテ[報知]

魂のこもったボールに、相手のバットは空を切り続けた。清水は9回、先頭・栗山を右前安打で出したものの、その後を3者連続空振り三振で締めた。121球、4安打1失点の完投。「最後は打たれるまで真っ直ぐ、と決めていた。気持ちで押し切れました」。1月17日に急逝した妻・明美さん(享年32歳)にささげる今季初勝利。登板3試合目でようやくつかんだ。

昨年は5年連続2ケタ勝利が途切れる6勝に終わった。復活を期した矢先の悲劇。キャンプは2軍スタートだった。「開幕に間に合わなくてもいい」。弱気の時もあったが、今年にかける思いは熱く、猛ペースで開幕ローテ入りを果たした。この日は最速144キロの直球に130キロ台後半のカットボール、スプリットと、全てに一昨年までのキレが戻っていた。

感謝の詰まった1勝だ。チームメート、バレンタイン監督が野球に集中できる環境を作ってくれた。都内の自宅に残した2人の子供の世話は両親、親戚が見てくれている。小学校まで清水が連れていく機会も多くなった。様々な人に支えられてプレーできることを実感している。「いい雰囲気で野球ができる、全ての人に感謝したい」。自然と感謝の言葉が続いた。

お立ち台で明美さんのことを聞かれると「何とかね…落ち着いて野球をやっていきたい」と一瞬、言葉を詰まらせ、遠くを見つめた。好調時を彷彿とさせる完投劇だが、まだまだ満足はしていない。「何一つ恩返しできていないので、これからできれば、と思います」。亡き妻、そして周囲の人達のために、背番号18は完全復活を遂げる。

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天国の妻へ捧ぐ今季初白星…ロッテ・清水が魂の完投121球[サンスポ]

渾身の141キロ直球を投げ込んだ。最後の打者、G.G.佐藤を空振りの三振に仕留めると、潤んだ瞳でこぶしを小さく握り締める。1月17日に夫人の明美さんが急逝(享年32)してから83日目。清水が今季初白星をつかんだ。

「昨日(8日)サヨナラで嫌な負け方だったから、気持ちで押し切ってやろうと思っていました。チームのみんな、まわりの方全てに感謝したい」。121球全てに気迫を込めた。2回には本塁打リーグトップのブラゼルのバットをへし折り、最後は無死一塁から圧巻の3者連続空振り三振。4安打完投で単独最下位転落の危機だったチームを救った。

悲しみのときを乗り越え、1軍に合流したのはキャンプも終了した2月26日。後れを取り戻すため、自主的に走り込みの量を増やし、登板3日前のブルペンでは、投げ込みを従来の50球前後から70球以上にするなど、みんなに追いつこうと必死に体を動かした。

「空の上から見てくれる人もいると思いますが…」。ヒーローインタビューでのそんな問いかけに、清水はこう答えた。

「(初勝利で)何とか落ち着いて、また野球をやっていきたい」。これが天国の明美さんに贈る言葉だった。

ウイニングボールは試合後、捕手の橋本からもらった。「家に飾っておくことにしますよ。仏壇に?さあね」。

生前、野球ができることへの感謝の気持ちを明美さんに伝えていた清水。もちろん、このボールをささげる場所は決まっている。そのために投げたのだから…。

◇大松が満塁弾!打線爆発10得点で清水を援護

清水に初勝利をプレゼントするため、打線が序盤から爆発した。1回に3連打で一死満塁とすると、大松が値千金の2号満塁弾を右中間に運び勢いをつけた。その後も着実に加点し、13安打10得点の猛攻で西武投手陣を攻略。大松も「(清水)ナオさんに何とか白星をつけたかった」とチーム一丸を強調していた。

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清水、天国の妻にささげる1勝[スポニチ]

声が震え、目は心なしか潤んでいた。今季初のヒーローインタビュー。「空の上で見守っている人もいますが」との問い掛けに、ロッテ・清水は一瞬、言葉を詰まらせた。「何とかね…。落ち着いて野球をやっていきたいと思います。開幕から投げさせてもらって何一つ恩返しができていなかった。これから少しずつ恩返しできれば…」。

1月17日に最愛の明美夫人(享年32)が急死してから83日目につかんだ今季初勝利。立ち上がりから最速144キロの直球と切れのある変化球がさえた。失策絡みの1失点以外は、ほぼ完璧な内容で4安打完投。「打たれるまで真っ直ぐでいこう、気持ちで押し切ってやろうと思っていた」。最後は3者連続空振り三振で締めくくり、負ければ04年5月31日以来、1409日ぶり単独最下位という危機を救った。

悲報直後はショックで体重は4キロ減の81キロに。キャンプはプロ初の2軍スタート。開幕ローテーションに滑り込んだが、ここまで2戦2敗と苦しんだ。それでも残された長男、長女のためにも悲しみを胸の奥にしまい込んで力を振り絞った。

6勝止まりの昨季から巻き返しを期す今季は、左足を引く幅を狭めるなどフォームを矯正。また、右肩痛に陥った昨年の反省から、直径15センチの小さなバランスボールを使用するトレーニングも取り入れて体全体の関節周辺を強化した。余計な気遣いをさせぬよう、千葉マリンのロッカーでは隣の成瀬にゲキを飛ばすなど、投手陣のリーダーとして明るく振る舞ってきた。

天国に届けた1勝。明美さんについて多くを語ろうとしないが、最後にこう言って前を向いた。「ウイニングボールは家に持って帰ります」。様々な思いを胸に秘め、背番号18が完全復活への一歩をしるした。

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清水、悲しみ乗り越え今季初勝利[デイリー]

渾身の121球目。ロッテ・清水の選択は直球だった。「打たれるまで真っ直ぐで行こうと思った。気持ちで押し切ってやろうと」。前夜のサヨナラのヒーロー、G.G.佐藤のバットが空を切り、最後は3者連続三振での完投勝利だ。ミットを突き刺す乾いた響きが、エース清水の復活を告げた。

4安打1失点。長い道のりの末につかんだ今季初勝利だ。「周りの方に助けられて野球ができている。全ての人に感謝したい」。様々な思いが脳裏を巡り、お立ち台で目を潤ませた。

昨季は6勝10敗、防御率4.78と低迷。復肩をかけた今季だが、1月17日に明美夫人が急死。調整遅れにより春季キャンプを2軍で過ごした。1軍合流後も、子供の小学校への送り迎えをこなしながら、懸命の調整を続けてきた。

新たな一歩を踏み出した記念のウイニングボールは、そっとバッグに忍ばせた。「落ち着いて野球をやっていきたい。(チームに)何1つ恩返しできていなかったので、少しずつ返していければ」と清水。エースの復活劇は始まったばかりだ。

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亡き夫人捧げる今季初勝利、ロッテ・清水が真っ向勝負で完投[サンスポ]

9回、先頭打者に安打を許した。それでもロッテ先発・清水は直球で押した。2連続で三振を奪い、G.G.佐藤に向かう。2ストライクと追い込んでから3球続けて直球を投げ込んで空振り三振に斬った。「今日は打たれるまで真っ直ぐで行こうと思っていた」。

4安打完投で今季初勝利。開幕からの2試合は本来の投球ができていなかった。「自分の力を信じて最初から飛ばしていこうと思っていた」。直球を主体に投げ込み、失点は失策が絡んだ1点だけ。エースの投球がよみがえった。

9年目の右腕にとって、今季は厳しいスタートだった。1月に夫人が急逝した。バレンタイン監督をはじめ、周囲の気遣いに救われてきた。「野球ができる環境をつくってくれた周りの全ての人達に本当に感謝している」とコメントした。

この日も打線が1回にいきなり4点の援護。チームメートの強力な後押しが投球を支えた。「これをきっかけに自分の形になっていけば。少しずつ恩返しをしていきたい」。言葉に強い気持ちを込めた。

バレンタイン監督
「エースのような投球だった。」(清水に)
根元
「変化球が甘いところに来たら、思い切り打とうと思っていた。」(4回に適時打)

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清水が4安打1失点完投で今季初勝利…ロッテ[報知]

ロッテの清水が完投で今季初勝利を挙げた。低めへの安定した制球が光り、4安打で1失点。打線は1回に大松が満塁本塁打を放つなど、5回までに8得点で大量援護した。

1月に夫人が急逝。バレンタイン監督をはじめ、周囲の気遣いに救われてきた。「野球ができる環境をつくってくれた周りの全ての人達に本当に感謝している。これをきっかけに自分の形になっていけば。少しずつ恩返しをしていきたい」と話した。

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清水が完投で初勝利[ニッカン]

ロッテ清水が4安打1失点の完投で今季初勝利を飾った。打線は先発全員安打の10得点。バレンタイン監督は「清水はエースの投球を見せた。攻撃陣もアグレッシブで完璧だった」と笑顔で振り返っていた。

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大松が2号満塁弾[ニッカン]

ロッテ大松が前日3三振の汚名を返上する1発を放った。初回1死満塁で西武岸の外角直球を右中間席まで運ぶ2号満塁本塁打。「バットを少し短く持ってコンパクトに振りました」。06年4月15日にも同じ西武ドームで西口から満塁本塁打を放っていた。「先制していい流れをつくれた」と話していた。

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国際野球連盟会長が五輪復帰訴え[ニッカン]

9日に北京で開かれた各国オリンピック委員会連合(ANOC)総会で国際野球連盟のシラー会長が突然、プレゼンテーションを行い、2012年ロンドン五輪で除外される野球の五輪復帰を訴えた。

14年ソチ、10年バンクーバーの冬季五輪組織委員会の準備報告に割り込む形で、約15分にわたり「世界的普及、ドーピング追放、トップ選手の参加」を推進する姿勢を強調。上映したビデオにはヤンキースの松井秀喜外野手(33)も登場した。

シラー会長は「多くの国・地域のオリンピック委員会が野球の五輪除外を憂慮しており、プレゼンはここへ来てから決まった」と説明したが、背後にはメキシコ人のバスケス・ラーニャANOC会長の野球好きがあるとみられる。やはり五輪復帰を目指すソフトボールなどから苦情が出そうだが「それは関知しない」と涼しい顔だった。

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新コミッショナーに駐米大使加藤良三氏[ニッカン]

プロ野球の次期コミッショナーに駐米大使を退任する加藤良三氏(66)が内定したことが9日、明らかになった。6月に開催予定の実行委員会、臨時オーナー会議での承認を経て正式決定し、就任する予定。加藤氏は65年に外務省入省。総合外交政策局長、外務審議官などを経て01年10月から駐米大使に就任し、在任期間で戦後最長を更新した。

熱心な野球ファンとしても知られ、06年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表王監督を米ワシントンの日本大使館に招待した。前年の05年11月、ブッシュ米大統領が来日した際には仲介役として王監督との対面を実現させている。また米国で人気の女性デュオ・PUFFY(パフィー)を公邸に招待し、米政府関係者に日本文化をPRするなど斬新な感覚も持ち合わせている。

コミッショナー職は昨年1月に根来泰周氏(75)が退任したが、後任がおらず引き続き現在まで同氏が代行を務めていた。加藤氏は外交官としての豊富な経験を持つだけに、WBCなど国際試合の増加、日本選手の相次ぐ大リーグ挑戦など近年の球界の国際化を意識した人選といえる。セ・パ両リーグとコミッショナー事務局は今年10月1日をめどに統合予定。3局が一体となって球界の発展を目指すことになるが、その初代トップとなる新コミッショナーのリーダーシップに期待が集まる。

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新コミッショナーに加藤氏就任へ[デイリー]

日本プロ野球組織(NPB)の新コミッショナーに駐米大使を退任する加藤良三氏(66)の就任が9日、確実となった。12球団のオーナー会議で承認された後、就任する予定。

NPBでは昨年からオーナー会議のメンバーが中心となって根来泰周コミッショナー代行の後任を探してきた。加藤氏はソフトバンクの王貞治監督らと交友があり、野球に造詣が深いことで知られている。米大リーグにも詳しく、国際化が進む野球界にとって適任であると判断し、調整を続けてきた。

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新コミッショナーに“野球通”前駐米大使[スポニチ]

日本プロ野球組織(NPB)の新コミッショナーに前駐米大使の加藤良三氏(66)が就任することが9日、分かった。加藤氏は外務省指折りの知米派で、国際化が進む野球界のかじ取り役として期待される。外交官出身のコミッショナーは、下田武三氏以来、2人目。6月18日に開かれる実行委員会、オーナー会議で承認を得て、7月1日付で第12代コミッショナーに就任する。

昨年1月に根来泰周コミッショナーが任期切れに伴い退任し、コミッショナー代行に就任。これを受け、オーナー会議のメンバーを中心に後任人事を進めてきた。これまでは官界、法曹界からの就任が主流だったが、根来代行は国際感覚のある人材を求め、最終的に加藤氏に絞った。

加藤氏は06年、日本が優勝した第1回WBCの2次リーグ、日本−米国戦で始球式を務め、大会前の1月には日本代表の王貞治監督と大リーグ通算755本塁打のハンク・アーロン氏をワシントンの日本大使公邸に招いてパーティーを開いた。大リーグにも造詣が深く、ヤンキースの松井秀を激励するために何度か球場にも足を運んでいる。プロ野球界はWBCやアジアシリーズなど国際大会開催や、大リーグへの日本人選手の移籍増など国際化が急激に進んでおり、加藤氏は最適な人物といえる。

NPBでは現在、野球協約の改定作業が進行中で今年10月にはコミッショナー事務局、セ・リーグ、パ・リーグの3局の統合を予定している。退任する根来コミッショナー代行は、協約改定完了まで顧問的な立場として新コミッショナーをサポートすることになる。

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新コミッショナーに加藤駐米大使が就任へ!外交官出身2人目[サンスポ]

日本プロ野球組織(NPB)の新コミッショナーに、駐米大使を退任する加藤良三氏(66)の就任が9日、確実となった。5月に予定されている12球団のオーナー会議で承認された後、就任する。外交官出身のコミッショナーは下田武三氏以来、2人目。

昨年1月に根来泰周コミッショナー(75)は任期切れに伴い退任。NPBではオーナー会議のメンバーを中心に後任を探してきたが、人選が難航。根来氏はコミッショナー代行としてNPBに残り、野球協約の改定作業を進めてきた。

加藤氏はさいたま市出身。1965年に東大法学部を卒業後、外務省入り。アジア局長、外務審議官などを歴任し、2001年から駐米大使を務めた。近く退任して帰国後、コミッショナー就任に備える。加藤氏は野球好きで知られ、約6年半にわたる大使在任中、ヤンキース・松井秀喜外野手(33)ら日本選手の所属するチームの試合の始球式にも登板した。

NPBは国際化が進む野球界にとって、加藤氏がコミッショナーに適任であると判断し、調整を続けてきた。

◇3首脳統合へ根来コミッショナー代行がセパ会長と会談

日本プロ野球組織(NPB)の根来泰周コミッショナー代行(75)は9日、都内でセ・リーグの豊蔵一会長(80)、パ・リーグの小池唯夫会長(75)と会談した。現在進められている、野球協約と社団法人日本野球機構の定款の改定により、今年10月1日からコミッショナー、セ、パ3事務局が統合される。そのため根来代行は両会長に新組織の概要を説明し、今後の統合作業への協力を求めた。「統合へむけて協力して欲しいと説明された。うまく進めていきたい」とパ・小池会長は話した。

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NPB新コミッショナーに加藤良三氏[報知]

日本プロ野球組織(NPB)の新コミッショナーに、駐米大使を退任する加藤良三氏(66)が就任することが9日、明らかになった。6月に予定されているオーナー会議で承認された後、就任する。外交官出身は下田武三氏以来2人目。

NPBではオーナー会議のメンバーが中心となり、昨年1月に任期切れのため退任した根来泰周コミッショナー代行(75)の後任を探してきた。加藤氏は野球好きで知られ、01年から駐米大使を務め、大リーグにも精通。以前からソフトバンクの王貞治監督と深い親交があり、06年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を前に、日本代表の王監督と米大リーグ通算755本塁打のハンク・アーロン氏を米ワシントンの日本大使公邸に招いてパーティーを開いた。

日本球界はフリーエージェント(FA)による日本人選手のメジャー流出、ポスティング(入札)制度の見直しなど、多くの懸案を抱えている。こうした野球界の「国際化」に対応できる人材を探していたことから、法曹界出身者ではなく、外交官で日米両球界の事情にも詳しい加藤氏に白羽の矢が立った。

根来代行は野球協約の改定作業がオーナー会議でメドがつくのを待って、退任する見通しだ。

加藤良三(かとう・りょうぞう)
1941年9月13日、埼玉県出身。66歳。東大法学部卒業後、65年に外務省入省。95年にはアジア局長。97年には総合外交政策局長。99年には外務審議官。01年から駐米大使を務める。

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