わたしはかもめ2008年鴎の便り(5月)

便

5月3日

千葉ロッテ10−1埼玉西武(千葉マリン)

ロッテは唐川の05年ダルビッシュ以来、球団初となる高卒新人の初登板から2試合連続の白星で連敗を5で止め、勝率5割に戻した。先発・唐川は9回109球3安打10三振無四球1失点で初完投勝利、ドラフト制後の高卒新人の2ケタ奪三振は楽天・田中以来11人目。ロッテは1回橋本の2点タイムリー二塁打、ズレータの1号3ランで5点を先制、7回大塚の3点タイムリー二塁打などで5点を追加、今季2度目の2ケタ得点。西武は今季4度目の2ケタ失点。今季最少安打で連勝は3でストップ。先発・西口は5回5失点、昨年から自身5連敗で3敗目。

123456789R
埼玉西武0000010001
千葉ロッテ50000050x10
唐川
「マリンスタジアムの初めてのお立ち台で緊張しています。福岡で勝って千葉で勝てなかったら何といわれるか分からなかったので必死に投げました。思っていたよりもお客さんが多くて、凄い声援をしてもらいパワーをいただきました。初回に野手の人が大量点を取ってくれたので、楽に投げる事ができました。10奪三振は意識していませんでしたが、最後は三振で締めたい気持ちがあったので嬉しいです。これからも、しっかり投げれるように頑張ります。」(本拠地初登板、初完投勝利、今季2勝目)

ページトップ

唐川がプロ初の無四球完投勝利、西武1点がやっと[毎日新聞]

ロッテは唐川の好投に打線が応え、連敗を5で止めた。1回、橋本の2点適時二塁打とズレータの1号3ランで5点を先取。7回にも4長短打で5点を追加した。唐川はプロ初の無四球完投勝利。西武は6回に1点を返すのがやっと。渡辺監督は「敵ながらナイスピッチング」。

バレンタイン監督
「唐川はホーム初登板、チームは連敗中、相手は首位の西武と難しい状況で素晴らしい投球をした。」
西武・渡辺監督
「完璧にやられた。うちの打線相手にあれだけの投球を見せた。本当に力がある。」

◇18歳の唐川、初完投勝利を無四球で飾る

「緊張しています」。18歳らしいあどけない表情を見せたのは、本拠地初のインタビュー台に立った時ぐらい。唐川が2試合目の登板とは思えない堂々としたマウンドさばきを見せ、初完投勝利を無四球で飾った。

チームは5連敗中で相手は強打の西武だったが、「自分(の登板)で勝ちたい」と意欲的だった。1回、伸びのある速球で2三振を奪い、自分のリズムをつかんだ。6回に栗山のつまらせた当たりが中前に落ちて1点を失ったが、それ以外は安定した投球だった。

好投の要因は抜群の制球力。唯一3ボールとなった2回2死無走者、打者・中村の場面でカウント2−3から捕手の要求通りにスライダーを外角低めに投げ込み、空振り三振に仕留めた。捕手の橋本は「何がすごいって、全部」。際どいコースで打者にバットを振らせるボールを投げるなど、状況に応じた投球ができているという。

初先発した先月26日のソフトバンク戦で7回を投げてプロ初勝利をマーク。成田高(千葉)から入団し、早くも期待通りの実力を発揮している。それでも唐川は「真っ直ぐは、コントロールも切れもまだまだ」と満足していない。

「最後の打者は速球で三振を狙っている」という唐川。この日も狙い通りに高めの速球で石井義から空振り三振を奪った。派手なポーズもなく、自然に勝利の輪にとけ込む姿は、2勝目を挙げたばかりのルーキーとは思えなかった。

ページトップ

唐川プロ初完投勝利、無四球10奪三振、3安打1失点の快投[千葉日報]

千葉ロッテは新人唐川が3安打10奪三振で初完投。直球、変化球とも切れと安定感があった。打線は1回にズレータの1号3ランなどで5点を先制。13安打を放ち今季2度目の2ケタ得点。西武は先発西口が立ち上がりに制球力を欠き、連勝は3で止まった。

◇打線かみ合い10得点

千葉ロッテは13安打10点。拙攻続きだった打線がかみ合った。「一塁にヘッドスライディングすると決めていた」と言う西岡は、1回に先制点を呼び込むセーフティーバントを決めるなど3安打。もう1人の猛打賞、ズレータは待望の1号3ラン。打球を高々と左翼席に運び「気持ちよく打つことができた。少しずつ自分のスイングを取り戻している」と復調を感じさせた。先制点は今季初めて3番に座った橋本の二塁打だった。「彼の適時打は勝利に十分な一打だった」とバレンタイン監督はご満悦だった。

◇息子の活躍に感激

千葉ロッテ・唐川の両親ら家族が球場で観戦。地元で錦を飾った息子の姿を喜んだ。父親の義明さんは最後までマウンドに立ち続けた息子の姿に感激した様子。「直球に伸びがあった。今も胸がドキドキしています」と、試合後も興奮が収まらなかった。唐川は家族のほか高校時代の同級生ら40人を招待。野球部仲間だった佐々木健太さんは「1勝しただけでもすごいが、マリンでも勝って欲しい」と話していたが、唐川はその期待を裏切ることのない快投を見せた。

◇唐川は素晴らしい

バレンタイン監督
「唐川は落ち着いた投球を見せてくれ、素晴らしいの一言に尽きる。楽しんで投げているようでよかった。(今季1号の)ズレータは最高の形を見せてくれた。これからも続けて欲しい。」

ページトップ

恐るべき18歳!唐川10K無四球完投星[デイリー]

天に愛された右腕だ。前夜からの豪雨は試合前に弱まり、ロッテ・唐川がマウンドへ立つと晴れ間がのぞいた。「すごい気持ちよかったです」。ファンの大歓声を受けた本拠地初マウンドで、無四球完投勝利。5連敗中だったチームの救世主となった。

いきなり2三振を奪う立ち上がりに、スタンドのボルテージは最高潮。9回2死では「高校時代から最後の打者は三振で、と決めている。狙って取れたのでよかった」と石井義を143キロの外角直球で、10個目の三振に仕留めた。

千葉・成田市出身の唐川にとってプロ2戦目は地元がい旋の登板。「千葉で勝てなかったら何を言われるか分からない。必死でしたよ」。家族や小学校から高校までの同級生らが駆けつけた中で「緊張は大声援を受けたら取れました」。その強心臓が最大の武器だ。

「まだ自信はないですよ」と話す一方で「今まで、テンパって自分を見失ったことはないです」と豪語する。1軍で活躍する手応えは半月前につかんでいた。4月16日のイースタン・リーグ、湘南戦。80球制限の中で7回無失点。11三振を奪い、78球で締めたときだ。「あれ?って感じでしたね。高校の打者は球に食らいつくが、プロはストライクを簡単に見逃す。それならどんどん攻めようと。(プロで)ある程度通用すると思いました」というから驚きだ。

プロ2戦目での無四球完投は松坂(レッドソックス)、ダルビッシュ(日本ハム)、田中(楽天)でさえ成し得なかった快挙だ。お立ち台では「しっかり投げて、年間を通してローテを守りたい」と宣言。夢物語ではない。それを確信させる風格が、平成生まれの18歳右腕の言葉ににじんでいた。

ページトップ

唐川10K!無四球!完投!ダル以来の連勝[ニッカン]

ロッテのルーキー唐川侑己投手(18)が、またまた快挙を成し遂げた。西武7回戦で本拠地初登板。成田高出身でもあり、地元での記念すべき初先発を圧巻のプロ初完投勝利で飾った。首位を快走し、好調な西武打線を3安打10奪三振、しかも無四球。大量リードに守られ、キレのある直球と大きなカーブのコンビネーションでスイスイ投げきった。高卒新人が初登板からの連勝は、球団初だ。

最後は狙っていた。9回2死。西武石井義をカウント2ー2と追い込んでから、外寄り高め143キロ直球で10個目の三振を奪った。唐川は「最後は三振で締めたいと思っていたので、狙って取れて良かった」と屈託なく笑った。

高卒ルーキーによる2ケタ奪三振の無四球完投はドラフト制後初の快挙だった。前回登板のソフトバンク戦(4月26日)で7回無失点の衝撃デビューを果たしてから7日。真価が問われるマウンドで、それ以上の結果を出した。

直球の伸びが抜群だった。打撃好調で首位に立つ西武打線が140キロ前後の直球に振り遅れた。4回まで無安打無得点。ゆったりしたフォームからムチのようにしなりのある腕の振り。独特のフォームから繰り出される直球を主体に、落差の大きいカーブ、キレのあるスライダーでもストライクを取れる制球力で、簡単に打者を追い込んでいった。

三振10個の決め球は直球7、カーブ2、スライダー1と全球種で奪った。橋本捕手は「ストライクがポンポン取れるし、ボール球も投げられる。全てが素晴らしい」と、無四球完投を絶賛した。ネット裏でチェックしていたセ・リーグのスコアラーは「交流戦に備えて唐川の試合を先乗りスコアラーにマークさせないといけない」と危機感を募らせていた。

千葉マリンスタジアムを埋めた満員の3万のファンも「万歳三唱」でたたえた。右翼席には「唐川世代」の横断幕が掲げられた。日本ハム中田、ヤクルト由規と並び「ビッグ3」と言われたが、現状では大きくリード。ファンの期待通りの投球に「たくさんの声援のおかげで自分の投球ができた。気持ち良かった」と18歳らしい笑顔がはじけた。

これでチームの連敗を5で止めて、西武の連勝も3で止めた。「対バッターにはある程度通用するのではないかなと感じています。まあ、こんな感じじゃないですか」と確かな手ごたえを口にした。バレンタイン監督も「この状況を楽しんでいるようにも見えた。本当に素晴らしいの一言に尽きる」と褒めたたえた。先発ローテ入りも決定づけた。次回登板は11日の楽天戦が有力だ。「今日よりさらにいい投球をしてお客さんに喜んでもらいたい」と、快進撃は止まりそうにない。

ドラフト制後、初登板から2試合続けて白星の高卒新人
投手年月日相手登板投球回安打三振失点自責
三浦広之
(阪急)
78-06-24ロッテ先発○63611
78-06-28ロッテ救援○31400
78-07-06クラウン先発○8 1/38511
78-07-15日本ハム先発○5 2/35333
近藤真一
(中日)
87-08-09巨人完封○901300
87-08-16広島先発○6 2/39422
87-08-23阪神完封○91800
矢野諭
(日本ハム)
97-05-31ロッテ先発○6 0/35300
97-06-06近鉄先発○88522
ダルビッシュ有
(日本ハム)
05-06-15広島先発○8 0/39322
05-06-27西武先発○75422
唐川侑己
(ロッテ)
08-04-26ソフトバンク先発○73500
08-05-03西武完投○931011

◇3安打今季最少…18歳に脱帽です

首位を走る西武が18歳に圧倒された。好調の打線が唐川の前に今季最少のわずか3安打。5回1死でG.G.佐藤が右前打を放つまで1人の走者も出せず、6回に栗山の適時打で完封を逃れるのがやっとだった。「2戦目は落とし穴」と攻略に意欲を見せていた渡辺監督も、「完璧にやられた。前回よりもカーブをだいぶ多めに使ってきた。敵ながら本当にナイスピッチング」と完全に脱帽だった。

唐川の「緩急」は想像以上だった。一矢を報いた栗山も「球速は出てないけど思ったより来ている。逆にカーブは思ったより遅い。全部の球種でストライクを取れるところがいい」と絶賛。全て速球を空振りしての3三振だった石井義は「球もちがいいし、真っ直ぐのキレも全然違う。140キロでも145キロぐらいに見えるから、真ん中でも(バットに)当たらない」と首をひねった。「絞れないところはある」(渡辺監督)と、どの球種にもつけいるスキがなかった。チームは5試合連続3本塁打以上を含む7試合連続で本塁打をマークしていたが、先月23日のロッテ戦以来8試合ぶりに不発に終わった。完敗に「次は何とかします」(大久保打撃コーチ)と切り替えるしかなかった。

西武細川
「タイプ的には(西武の)岸に似ている。岸を攻略するようにやればいいのかな。」(唐川に2三振)
西武大久保打撃コーチ
「対策を練って全く打てなかったのは俺の責任。いい投手には間違いない。」(唐川に)
西武黒江ヘッドコーチ
「素晴らしい投手。ゆったりしてパッと来るから思ったより速く感じる。だからバッターも振ってしまう。」(唐川に)

◇3位タイ、12イニング0封

唐川が10奪三振の無四死球完投勝ち。高卒新人の無四死球試合は88年10月2日野村(大洋)以来でドラフト制後(66年〜)は7人目。過去6人の奪三振は全て1ケタ。高卒新人が2ケタ奪三振の無四死球完投は、62年4月22日尾崎(東映)が近鉄戦で記録して以来、46年ぶり。ドラフト制後は初めての快挙だ。唐川は初登板が7回無失点の勝利投手だから、この日の5回まで通算12イニング無失点。ドラフト制後の高卒新人の記録を見ると、デビューからの連続イニング無失点は

で、唐川は3位タイ。デビュー戦から2試合続けて勝利投手は05年ダルビッシュ(日本ハム)以来5人目と、記録ずくめのピッチングだった。

ドラフト制後、高卒新人の無四死球試合
年月日投手(所属)相手三振失点
66-06-18堀内恒夫(巨人)大洋60
66-07-24鈴木啓示(近鉄)西鉄70
66-08-05木樽正明(東京)南海41
70-08-29西井哲夫(ヤクルト)大洋50
71-05-02佐伯和司(広島)阪神62
88-10-02野村弘(大洋)広島20
08-05-03唐川侑己(ロッテ)西武101

◇ズレータ1号猛打賞

打線が唐川の初完投を強力にアシストした。1回、ズレータの1号3ランなどで5点を奪って主導権を握った。7回には西武ルーキー平野を攻めて5点を加えダメ押し。前日わずか2安打完封負けした危機感と、援護しようという使命感が形となった。ズレータは「少しずつ打撃を取り戻している。本塁打はとても気持ちがいい」。西岡は日本一になった05年と今のチームをダブらせる。当時は新戦力として自身と今江が活力を与えたが、「そういう役目を唐川にして欲しい」と話した。

◇応援団40人、父は涙「感激」

唐川の本拠地デビュー戦を家族、親戚、同級生ら約40人がスタンドで見守った。この日、早くも私設応援団が結成された。試合後も鳴り止まない「唐川コール」に、父義明さん(52)は「すごいですね。あまりに感激でドキドキしています」と目を潤ませた。ヒーローインタビューでは家族が座る席へ向かって「やったよ!ありがとう」とマイクを通じてメッセージも送られた。

マウンド上で顔色1つ変えない息子について義明さんは「本当は喜怒哀楽のある子なんですが、マウンドに上がると人が変わる」と言う。成田西中では2年、成田高では1年秋から背番号1を背負う中で、味方がエラーしても、自分が三振を奪っても常に表情を変えずに、投球でチームを引っ張る習性が身についたという。修羅場をくぐり抜け、鍛え抜かれた忍耐力が18歳とは思えないマウンドさばきにつながっているようだ。

◇3万円ユニ1時間完売

唐川フィーバーがグラウンド外にも波及した。3日の午前10時からマリーンズオンラインショップで販売した唐川のプロモデルユニホームグッズ(M、L、O、XOの各サイズ19着限定、1着3万円)はわずか1時間で完売。千葉マリンスタジアムの各ショップで販売した唐川Tシャツ(2500円)も急遽300着を追加生産したにもかかわらず品薄状態となった。実力だけでなく人気面でもチームに貢献した。

ページトップ

びっくりタマげた!唐川獅子狩り2連ショー[スポニチ]

18歳の怪腕がまた大仕事をやってのけた。ロッテの高校生ドラフト1巡目ルーキー・唐川侑己投手(18=成田)が3日、首位・西武を相手に3安打1失点、10奪三振無四球の快投でプロ初完投。本拠地初登板で2勝目を挙げ、チームの連敗を5で止めた。平成生まれ1勝一番乗りに続き、ドラフト制以降では史上5人目、ロッテでは初となる高校出新人のデビュー2連勝。地元の新星が大入り満員の千葉マリンの観衆を沸かせた。

コールが鳴りやまない。「唐川世代」と書かれた横断幕と共に3万14人大観衆が揺れる。地元・千葉が生んだ黄金ルーキーの本拠地デビューを祝うように、前夜から降り続いた雨も試合前には上がった。12球団No.1の破壊力を持つ西武打線を牛耳り、チームの連敗を5で止めるプロ初完投。初のお立ち台でも唐川らしさを存分にアピールしてスタンドを沸かせた。「福岡で勝って、千葉で勝てなかったら何を言われるか分からないんで必死で投げました。最後は三振で締めたいと思っているんで、狙って取れたので良かったです」。

初登板初勝利の4月26日ソフトバンク戦(ヤフードーム)から中6日。最速145キロの直球が走り、変化球が切れ、制球もさえ渡った。6回にデビューからの連続無失点が12回で途切れても慌てない。この日は約100球の制限を設けられていたが、ポーカーフェースでプロ最多の109球。最後は石井義から143キロ直球で10個目の三振を奪い、涼しい顔で左手を上げ大声援に応えた。

18歳とは思えない落ち着き。自信あふれる投球を、高校時代に陸上部との合同トレで鍛え上げた下半身の粘り強さが支える。柔らかい股関節が生む安定感。オフにソフトバンク・大場、日本ハム・多田野と合同トレを行った際は、股関節が硬い年上ルーキー2人の講師役を務めたという。慣れない環境にも動じない。ホテル暮らしが続くが成瀬にもつ鍋、荻野からは焼き肉に誘われるなど早くもナインにとけ込んでいる。大反響にも律儀に応える。初勝利後に届いた100件以上のメールは全て返信した。

高校出新人のデビュー2連勝は05年ダルビッシュ(日本ハム)以来5人目。バレンタイン監督も「本当に素晴らしいの一言に尽きる」と大絶賛だ。ローテーション定着どころか新人王だって夢じゃない。「結果としてそうなればいい」と唐川は言った。次回は11日楽天戦(千葉マリン)で昨季新人王の田中との投げ合いが濃厚。「直球はまだまだ」という底知れぬ18歳が再び千葉に、球界に衝撃を走らせる。

ページトップ

渡辺監督「敵ながらナイスピッチング」[スポニチ]

西武はロッテの唐川に初完投を許し、連勝は3でストップ。渡辺監督は「完璧にやられた。緩急をつけたピッチングで、カウントを整えるのがうまい。敵ながらナイスピッチング」と脱帽した。17歳年下のルーキーと投げ合った先発の西口はズレータに1号3ランを浴びるなど初回に5失点。「相手が若いことは意識しなかった。今まで勝てていない分、勝ちたい気持ちが強すぎて力んでしまった」と立ち上がりを悔やんだ。

ページトップ

ロッテ・唐川デビュー連勝!高卒新人初の10K無四球完投[サンスポ]

鮮烈な地元デビューだ!ロッテの高校生ドラフト1巡目の新人、唐川侑己投手(18)=千葉・成田高出=が3日の西武戦(千葉マリン)に先発。9回を3安打10奪三振の1失点で投げきり、4月26日のソフトバンク戦(ヤフードーム)に続く2勝目を初の完投勝利で飾った。ドラフト後の高卒新人による無四球&2ケタ奪三振の完投勝ちは史上初。平成生まれの18歳右腕が、快挙を成し遂げた。

大胆にも、最後は三振を狙っていた。9回2死、カウント2−2。ゆったりとしたフォームから投げ込んだ143キロの外角高めの直球に、3番・石井義のバットが空を切った。10個目となる奪三振。唐川がプロ2勝目をつかんだ瞬間、4連休初日に詰めかけた観衆3万人の拍手と歓声で球場が揺れた。「最後の打者は三振を取りたいと思っていました。地元での登板は気持ちよかったです!」。

家族や同級生ら約40人が見守る中、9回3安打1失点の快投ショー。7回無失点で初登板初勝利をあげた4月26日のソフトバンク戦から通算13イニング目の6回にプロ初失点を喫したものの、高卒ルーキーでは初となる無四球&2ケタ奪三振の完投勝利。両リーグを通じてトップの46本塁打を放っている強力レオ打線を封じ込め、チームの連敗を5で止めた。

MAX145キロの直球と、持ち前の制球力がさえた。常にストライクが先行し、3ボールとなったのは1度だけ。捕手の橋本は「ストライクはもちろん、(要求したところに)ボール球を投げてくる」と並はずれた高卒ルーキーに舌を巻いた。

昨年の7月25日、夏の甲子園・千葉県大会5回戦の東海大浦安戦。延長14回の死闘の末、0−1で敗れ、悔し涙にくれた千葉マリンで今度は会心の笑みを振りまいた。制球力の良さの秘密について、成田高野球部の尾島監督が証言する。

「体の柔らかさは天性のもの。体が柔らかいため、球持ちが良い。その分、ボールを前で離せるので制球力も良くなる」。柔軟性を保つため、高校時代から現在もずっと、高さ約1メートルの陸上のハードルを手を地面につかずにくぐる独自のトレーニングを続けている。

地元の声援も支えとなった。プロ入り前、唐川は父・義明さん(52)に「千葉マリンを満席にして勝ちたい。人がたくさんの方が燃える」と誓っていた。想像を超える大声援の中で約束を果たし「声援を受けたら(緊張は)解けました」と声を弾ませた。

2試合連続の快投で、12球団屈指のロッテの先発ローテ入りは確実。「年間通してローテーションを守りたいです。新人王?結果としてそうなればよいですが、まずは次の1勝を目指したい」。夕闇迫る千葉の空に、新星がキラリと輝いた。

◇その時

前回のヤフードームでの登板ではテレビ観戦だった唐川の家族や同級生ら約40人の応援団が、成田市から球場へ駆けつけた。母・澄枝さん(50)は息子の晴れ姿に「こんなに早くこんないい日が来るとは思わなかった」と目を潤ませた。唐川に野球を教えた父・義明さん(52)=成田山新勝寺・寺務員=も「持ち味の投球ができていた。息子には試合後、『おめでとう』と伝えました。美味しい焼酎が飲めます」と大喜びだった。

◇裏話

小学3年生で野球を始めた唐川。父・義明さん(52)によると、最初はサッカーがやりたかったのだという。中学時代は、先生の目を盗んで、授業中にサッカーの漫画を読んでいたことも。プロ入り後も、同級生で集まると、公園でサッカーをやって遊ぶこともあり、足さばきは「うまいですよ」と中学時代の友人。サッカー選手でも大成していた?

唐川侑己(からかわ・ゆうき)
1989(平成元)年7月5日、千葉県生まれ、18歳。千葉・成田高では1年夏からベンチ入りし、甲子園に春2度出場。08年高校生ドラフト1巡目でロッテ入団。今季成績は2試合に登板、2勝0敗、防御率0.56(3日現在)。1メートル80、76キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1000万円。背番号19。

◇データBOX

ロッテの高卒新人・唐川が初完投で前回(4月26日)の初登板勝利に次いで2勝目。

(1)
ドラフト制後(66年以降)の高卒新人のデビュー2戦2勝は、78年阪急・三浦広之(4戦4勝)、87年中日・近藤真一(3戦3勝)、97年日本ハム・矢野諭(2戦2勝)、05年日本ハム・ダルビッシュ有(同)に次いで5人目。
(2)
完投勝利は昨年、楽天・田中将大と日本ハム・吉川光夫が記録しているが、デビュー2戦目以内は88年10月2日に大洋・野村弘がデビュー戦で完封して以来20年ぶり。無四球完投も、このときの野村以来。
(3)
2ケタ奪三振は昨年の楽天・田中に次いで11人目。デビュー2戦目以内では87年8月9日、デビュー戦ノーヒットノーランの中日・近藤真一(対巨人、13奪三振)以来21年ぶり。なお2ケタ奪三振で無四球完投勝利を記録したのは唐川が初めて。

◇西岡、3安打2得点で唐川をアシスト

西岡が3安打2得点、本塁打が出ればサイクル安打の活躍で唐川の完投勝利をアシストした。1回に先頭打者で三塁前へのバント安打を決め、大量得点を呼び込んだ切り込み隊長は「連敗が続いていたからどうやってチームに勢いをつけるか考えていた」と顔をほころばせた。

ページトップ

唐川、地元・千葉マリンで快投「最後は三振で…狙って取れた」[サンスポ]

ロッテのルーキー、唐川侑己投手(18)=千葉・成田高出=が、首位・西武の強力打線を3安打10奪三振の1失点に抑え、プロ2勝目を完投で飾った。地元・千葉マリンでの快投に、18歳の若武者は声を弾ませた。

≫地元・千葉マリンでの登板は。
唐川
「福岡で勝って千葉で負けたら、何て言われるか分からないと思ったので、必死に投げました。思っていたよりも、お客さんが多くて力をもらって投げることができました。すごく気持ちよかった。」
≫(9回)最後の三振は狙った。
唐川
「試合の最後は三振で締めたいと思っていました。狙って取れて良かったです。」
≫味方の援護も大きかった。
唐川
「1回に点を取ってもらい、リズムを作ってくれたので楽になった。」
≫6回にプロ初失点。
唐川
「悔しかったです。」
≫前回は7回で降板したが、今回は完投した。
唐川
「試合の途中で降りるのは違和感があった。最後まで投げる方がいいかなあ。」
≫今後の抱負は。
唐川
「さらに良い投球をしてお客さんに喜んでもらいたい。年間通して、(先発)ローテーションを守りたいと思います。」
≫家族には。
唐川
「感謝の気持ちを伝えたい。」
橋本
「最後まで球威が落ちなかった。落ち着いているし、技術もある。新人と見ない方がいい。」(唐川をリード)

◇参りました

西武・渡辺監督
「敵ながらナイスピッチング。いいところはたくさんあるが、カウントを整えるのがうまかった。」
西武・大久保打撃コーチ
「対策を練りながら打てなかったのはオレの責任。」(10三振を喫した打線について)
西武・石井義
「直球にキレがあるから、140キロの球が145キロくらいにみえてど真ん中でも空振りした。」(3三振を喫し、最後の打者にもなった)

ページトップ

唐川デビュー連勝、無四球!10K!初完投…ロッテ[報知]

ロッテのルーキー・唐川侑己投手(18)が、プロ初完投で本拠地デビューを飾った。12球団トップの46本塁打を誇る西武打線を相手に、3安打無四球1失点、10奪三振で2勝目を挙げた。高卒新人がデビュー戦から2連勝するのは、05年のダルビッシュ(日本ハム)以来6人目。球団では初の快挙となった。チームの連敗を5で止め、借金を返済させた童顔の右腕が、3年ぶりV奪回の使者となる。

109球目は直球を選んだ。9回2死、2−2。「三振で締めたいと思っていた。狙って取れたのでよかった」。外角高めの143キロに、石井義のバットが空を切る。10個目の三振を奪った。観客席からスタンディングオベーションを贈られ、ホッとした笑みを見せた。

初回。マウンドで帽子を取って小さく一礼した。「怪我しませんようにって」。18歳らしさはここまで。投げ始めると、レオ打線を手のひらで踊らせた。5回1死まで完全。6回、プロ13イニング目で初失点したが、7回以降は再びパーフェクトに封じ込めた。女房役の橋本が「何がすごいって全部すごい」と驚く、3安打無四球1失点の完投劇を披露した。

チームは2年ぶりの5連敗中。西武打線の46本塁打、163得点は、ともに両リーグ最多。地元ファンの視線も感じた。それらの重圧を、エネルギーに変えるだけの精神力がある。「福岡で勝って千葉で勝てなかったら何を言われるか分からないんで、必死に投げました」。106キロのカーブから最速145キロの直球まで、39キロの球速差を操った。

「これまでマウンド上で自分を見失ったことがない」という自称「冷めた18歳」。2軍ではプロの力量を冷静に観察していた。4月16日のイースタン・湘南戦で7回を3安打無四球、11奪三振で無失点。「高校生の方が当てにくるので、嫌らしい」。見逃しや大振りが目立つプロ打者の傾向を見極め、胸の内には余裕さえ隠していた。

連敗中の総得点がわずか9だった打線も18歳の力投に導かれ、13安打10点の爆発。次回登板は11日の楽天戦(千葉)が濃厚。唐川は試合後、平然と言ってのけた。「プロの打者と対戦しても、ある程度通用するという手応えはある。だからこんなもんじゃないですか」。秘めているのは強烈な自信。童顔にだまされたら痛い目に遭う。

ページトップ

唐川10K無四球1失点完投2勝[ニッカン]

ロッテのルーキー唐川が10奪三振1失点完投でチームの連敗を5で止めた。「対バッターにはある程度通用するのではないかなと感じています。まあ、こんな感じじゃないですか」と確かな手ごたえを口にした。高卒ルーキーによる2ケタ奪三振の無四球完投はドラフト制後初の快挙だった。前回登板のソフトバンク戦で7回無失点の衝撃デビューを果たしたが、真価が問われる2度目の先発マウンドで、それ以上の結果を出した。

ページトップ

ロッテ・唐川、地元でも鮮烈デビュー!10奪三振で2連勝[サンスポ]

大胆にも狙っていた。空振りを。9回2死、石井義を追い込んだ唐川は「高校(千葉・成田高)時代から最後は三振を取りたいのがあった。持てる力を最後の1球に乗せようと思った」。109球目。多少のコースの甘さなら関係ないほど伸びのある直球で巧打者のバットに空を切らせた。出身地でもある本拠地での初登板を10奪三振という絵になる締めで飾った。

1回、全ての打者に前回は控えたカーブを使った。球速表示以上の直球と、直球と同じぐらいに腕が振れた30キロほど落差があるカーブ。この変化球の情報が乏しかった好調の西武打線から2三振を奪い、3者凡退で立ち上がった。「前回は緊張したが、今回は自分の投球ができた」と唐川。この小気味よさが5連敗中のチームの空気を変え、直後の5得点の一因になっていた。

緩急以外にも3ボールは1度という制球力、さらに展開や状況に応じ、スタミナを温存しようと直球でも力を抜くなど、1試合通してのさじ加減が絶妙だった。無四球完投と地元でも鮮烈にデビューした右腕がお立ち台で宣言し、超満員の観衆をどよめかせた。「1年間通してローテを守りたい」。最後まで18歳が球場を支配していた。

バレンタイン監督
「ストライクを取ることを恐れていない。常に有利なカウントで、爆発的な直球を投げていた。素晴らしいの一言に尽きる。」(唐川に)
橋本
「最後まで球威が落ちなかった。落ち着いているし、技術もある。新人と見ない方がいい。」(唐川をリードし)
西岡
「ヘッドスライディングをすることは決めていた。いつもしない人間がすると違うな、となる。勢いをつけたかった。」(1回にバント安打で大量点の口火を切り)

◇「完璧にやられた」西武打線、新人・唐川に脱帽

西武は今季最少の3安打。渡辺監督は「うちは1番対策を練っていると思うが、あれだけの投球をされたら…。完璧にやられた」。好調な打線でも芯でとらえた当たりはほとんどなかっただけに、唐川に脱帽するしかなかった。

3三振の石井義は「いい時の岸(西武)みたい。140キロでも145キロに見える。真ん中でも空振りしてしまう」。バットを折りながら適時打を放った栗山も「ビデオより実際の方がいい」と新人の力を認めた。

ページトップ

唐川10奪三振の初完投で2連勝…ロッテ[報知]

ロッテの高校生ドラフト1巡目ルーキー・唐川侑己投手(18)が無四球10奪三振3安打1失点で初完投で2連勝。5回1死まで走者を許さない好投を見せた。打線も初回ににズレータの1号3ランなどで5点を先取。7回にダメ押しの5点でを奪い、連敗を5で止めた。

最後の打者・石井義を空振り三振に打ち取り唐川は「高校(千葉・成田高)時代から最後は三振を取りたいのがあった。持てる力を最後の1球に乗せようと思った」と狙い通りと振り返った。

伸びのある直球と、30キロ遅いカーブ。緩急をうまく使い好調西武打線を抑えた唐川は「前回は緊張したが、今回は自分の投球ができた」と話した。無四球完投と地元でも鮮烈にデビューした右腕がお立ち台では「1年間通してローテを守りたい」と宣言し、超満員の観衆をどよめかせた。

ページトップ

渡辺監督「完璧にやられた」…西武[報知]

ロッテの高校生ドラフト1巡目ルーキー・唐川侑己投手(18)相手に西武打線は今季最少の3安打。渡辺監督は「うちは1番対策を練っていると思うが、あれだけの投球をされたら…。完璧にやられた」と唐川に脱帽するしかなかった。

3三振の石井義は「いい時の岸(西武)みたい。140キロでも145キロに見える。真ん中でも空振りしてしまう」。バットを折りながら適時打を放った栗山も「ビデオより実際の方がいい」と新人の力を認めた。

ページトップ