わたしはかもめ2008年鴎の便り(8月)

便

8月23日

唐川がパ全球団制覇に自信、小松追い掛ける[スポニチ]

ロッテの唐川が、チームでは90年の小宮山以来となるルーキーイヤーのパ全球団制覇に自信をみなぎらせた。24日オリックス戦(千葉マリン)に先発。パの他4球団からはいずれも初対決で白星を挙げており、オリックス戦初登板に向けて「初対戦では負けていないのはいいデータ。頑張ります」。球団の高卒新人初の“快挙”で6勝目をつかみ、新人王レースで5勝差をつけられたオリックス・小松を追い掛ける。

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ボビーも3位決定戦観戦「非常に残念だ」[スポニチ]

ロッテのバレンタイン監督が、前日の準決勝に続いて3位決定戦を観戦。メダルなしに終わった日本の戦いぶりについて「ベターではあったがベストではなかった。故障者もいたし…。野球はほんの少しのことで(結果が)変わる。非常に残念だ」。ロッテ勢では西岡の故障に心配そうな顔を見せたものの「彼も成瀬もグレートなプレーをした。里崎は日本でNo.1の捕手。もっと出番があったら嬉しかったが」と話した。

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成瀬、初の五輪で奮闘の12回19K![スポニチ]

“招き猫投法”が世界の舞台で輝いた。成瀬は4点を追う6回から3番手としてマウンドに上がり、2回を1安打無失点5奪三振。7回には2死一、二塁のピンチも、ファウラーをスライダーで空振り三振に仕留めた。

「いい経験はしたと思います。でも、結果が出なかったんで…。残念です…」。メダルは手にできなかったが、初の五輪で奮闘した。13日のキューバ戦こそ5回無死二、三塁で決勝打を浴びたが18日のカナダ戦は7回2安打無失点。計4試合で1勝、12回で19奪三振で防御率は0.00だ。昨年12月のアジア予選では韓国戦の先発に抜擢された。将来の球界を背負う一員として期待されての起用。シーズンでは不調だったが、代表に選出されたのは首脳陣のそんな期待があってこそ。成瀬は北京の地で、見事に答えを出してみせた。

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北京五輪3位決定戦

◇米国8−4日本(五ヶ松球場)

日本は4−4の3回途中から登板した2番手の川上(中日)が5回、適時二塁打と2ランで4点を失い、そのまま勝負が決まった。

日本はアテネ五輪の3位決定戦で先発勝利の和田(ソフトバンク)が阿部(巨人)とのバッテリーで先発。1回に荒木(中日)のソロ本塁打で先制した。2回に同点に追いつかれたが、3回の青木(ヤクルト)の勝ち越し3ランで4−1とリードした。だが、その裏、左翼のG.G.佐藤(西武)が韓国戦に続いて守備が乱れ、1死一、二塁とし再び同点となる3ランを浴びた。

和田はこの回途中で降板し、川上が2番手で登板した。6回から3番手の成瀬(ロッテ)、8回から4番手のダルビッシュ(日本ハム)と継投した。

123456789R
日本1030000004
米国01304000x8
星野仙一監督
「結果はそのまま受け止めないといけない。我々に力がなかった。日本で金メダルを待っていたファンの方々に申し訳ないという気持ちでいっぱい。たまたまこの期間だけ調子が悪かったと思っている。日本の野球はこんなもんじゃない。選手は必死にやってくれた。」
山本浩二コーチ
「残念の一言。申し訳ない。言い訳になるが、故障者もいて、打線に(気持ちで)乗ってくるものがなかった。短期決戦の難しさ。」
宮本
「当然金メダルを期待されていて、プレッシャーがない訳ではなかった。でも、プロの選手なので、それを感じながら結果を出さないといけないのを承知で、このユニホームを着ていた。2大会連続キャプテンで期待に応えられず、責任を感じている。」
阿部
「みんな一生懸命にやった。負けたのは力がなかったということ。今後の野球人生につなげたい。」
和田
「見ての通り、甘い球を打たれた。厳しいところを全部ボールにされて、それでもそこに投げ続けられなかった。メダルを取れず、悔しさ、不甲斐なさ、申し訳なさを感じる。」
稲葉
「全力でやった。力がなかったということ。精神的にも技術的にもボヤッとしていると、世界では勝てない。」
G.G.佐藤
「全力でやったけど、皆さんに迷惑をかけた。力不足でした。正直、出られたことに感謝している。」
川上
「一踏ん張りできなかった。全力でいった結果。昨年からここだけを目標にやってきた。ショックです。」
ジョンソン・米国監督
「素晴らしい試合だった。これまでは日本と同じようにひどい試合が続いたが、今日はよく打てた。星野はいい監督。投手を代えるタイミングは非常に難しいものだ。」

◇西岡「受け止めないと」

右脇腹痛の西岡は指名打者で出場した。4打席で2度出場し、1得点。ゲカのため守備で貢献できない悔しい思いを、バットに込めた。五輪での通算打率は4割5分5厘だったが、「力を出した?そんなん関係ない。悔しい思いは誰もが持っている。負けたことをしっかり受け止めないといけない」と唇をかんだ。

ダルビッシュ
「前から準決勝の先発と言われていたし、(監督の言葉を)テレビでも見た。そのつもりで準備していた。キューバ戦の後に修正して、状態は良かった。準決勝を自ら回避した?そんなことはない。力を出し切る自信はあった。(キューバ戦後は)ギリギリまで(どの試合で先発か中継ぎか)投げるところが分からなかった。」

◇打撃成績

打順守備名前1回2回3回4回5回6回7回8回9回
1西岡3110三振四球遊併左安
2荒木4111左本右飛三振二併
3青木3113二ゴ左本三振四球
4新井4000三振中飛遊ゴ遊ゴ
5稲葉3000二ゴ四球左飛捕邪
6中島4010三振三ゴ三ゴ中安
7阿部4010二ゴ投ゴ右安一ゴ
8村田2100四球三振遊ゴ
9G.G.佐藤1010捕犠中安
打左森野1000三振
29464
打順守備名前1回2回3回4回5回6回7回8回9回
1バーデン4100三振左失三振四球左飛
2ニックス4110投ゴ四球遊ゴ三振左安
3ティフィー5000三振三振一邪一邪三振
4ブラウン4223遊直中本左二三振四球
5シアホルツ3110遊飛遊ゴ四球右二
6ラポータ4121右本中安捕邪三振
7ティーガーデン3112四球左飛右二三振
8ドナルド2122四球右安左本四球
9ファウラー4000二直三邪中飛三振
33898

◇投手成績

名前投球回打者球数安打三振四球死球失点自責
和田2 2/31582333043
川上2 1/31248411044
成瀬2943152000
ダルビッシュ1421111000

名前投球回打者球数安打三振四球死球失点自責
アンダーソン726102463044
ジェプセン2839211000

◇日本打撃成績

背番選手名打率試合打数得点安打打点本塁打二塁打三塁打三振四球犠打犠飛盗塁
2荒木雅博.26381955110042052
3中島裕之.29692728504055001
6宮本慎也.2503401000000000
7西岡剛.455822610411024002
10阿部慎之助.12582423110031000
22里崎智也.07141401000060000
23青木宣親.294934510711053101
25新井貴浩.25793549711271100
31森野将彦.11181812100050020
39矢野輝弘.2004521101021000
41稲葉篤紀.20093527611053101
46Sato.20072034212072010
52川崎宗則.5713724000001000
55村田修一.08782322001071000
チーム合計.233928736673571225824387

◇日本投手成績

背番選手名防御率試合勝敗S先発投球回安打失点自責本塁打三振四球暴投
11川上憲伸4.7050-1-007 2/35441640
13岩瀬仁紀13.5240-3-004 2/3101071710
15田中将大0.0030-0-0073000930
16涌井秀章0.6632-0-0213 2/362101320
17成瀬善久0.0041-0-011250001930
18ダルビッシュ有5.1430-1-02784401052
19上原浩治0.0020-0-1020000100
21和田毅4.8220-0-029 1/386531340
28藤川球児2.2540-0-0042110710
47杉内俊哉0.8421-0-0210 2/37110930
チーム合計2.5494-5-1978542822594262
捕手チーム成績
捕逸0、盗塁刺2
守備チーム成績
刺殺234、補殺74、失策6、守備率.981、併殺7

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北京五輪決勝

◇キューバ−韓国(五ヶ松球場)

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韓国2000001003
キューバ1000001002

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星野日本4位…審判に戸惑ったまま[ニッカン]

星野ジャパンが4位という最悪の結末に終わった。日本代表は、3位決定戦でマイナーリーガー、大学生で編成された米国に4−8と完敗。2度のリードも2発であっさり追いつかれ、5回に2番手川上憲伸投手(33)が痛恨の4失点。投打の歯車が最後までかみ合うことはなかった。メダルなしは00年シドニー五輪以来で、1次リーグから通算4勝5敗と惨敗した星野仙一監督(61)は「私に力がなかった。ファンには本当に申し訳ない」と謝罪。代表チームは24日、帰国する。決勝は韓国がキューバを3−2で下し、1次リーグから全勝で初の金メダルを獲得した。

日の丸が揺れるスタンドに向かって、星野監督は深々と頭を下げた。ファンへの“懺悔”だった。公式会見では気丈に、精一杯の強がりをみせた。

星野監督
「私に力がなかった。ただ(五輪に出場した)プロの選手はかわいそうだ。これは言い訳でもなんでもない。強く言いたい。ストライクゾーンなど、ほかの世界で野球をやってる感じだった。そういうものも含め、野球の難しさを知ったというか、初めての野球と巡り合った。」

1次リーグ初戦のキューバ戦後、「投打とも国際審判に戸惑ってる」ともらした。外角に広いとされた傾向のストライクゾーンだが、その日の球審によってばらつきが激しく、最後まで慣れることはなかった。「メジャーリーグの審判はテレビで見ていて、こんなものかと思うけど、今日は驚きを超えていた。少なくともプロに出ろというなら、プロの審判にしてほしい」と、ここだけは注文をつけた。

それも影響してか、打線はつながりを欠いた。川崎が左足甲、西岡が右脇腹に痛みを訴え、オーダーを固定することはできなかった。村田、阿部、G.G.佐藤、里崎と並ぶ打線ではエンドランなど機動力を使った作戦の選択肢はおのずと狭まった。

さらに“星野流”の選手起用は裏目に出た。22日の韓国戦で2失策のG.G.佐藤が、この日も3回に痛恨の落球。昨年12月のアジア予選メンバーを基本にしたが、6月に好調のG.G.佐藤を追加招集。右打者不足が理由だった。同じ右の和田(中日)らも候補だったが、最終的にはG.G.佐藤にこだわった経緯がある。

根底には「情と非情の使い分け」がある。中日、阪神の監督時代、試合で打たれた投手を翌日も使って立ち直らせるなど、長いシーズンを考えればこその起用法だった。この日は米国の先発が左腕アンダーソンだったこともあったが、森野ではなくG.G.佐藤を先発させた。しかし、青木の3ランで勝ち越した直後の3回裏、凡フライを落球。それが尾を引き、和田が1死一、二塁から4番ブラウンに同点3ラン。1次リーグから打たれ続けた岩瀬は、立ち直ることはなかった。打線では村田にこだわったが、不振を極めるなど「情」をかけた選手起用は、短期決戦では裏目に出た。「日本で金メダルを期待したファンには本当に申し訳ない気持ちだ。選手はたまたま調子が出なかっただけ。日本の野球はこんなもんじゃない!」と、悔しさをこらえて言った。

宿舎に帰った後、全員を前にして「生涯でいい経験になったと思う。これを将来、指導者になったときも忘れないでほしい」と熱く訴えた。北京で受けた屈辱を胸にしまい込んで、いつか晴らすときを待つしかない。

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「力以前のものがあった」/闘将星野語録[ニッカン]

≫厳しい結末になった。
星野監督
「結果は結果として受け止めないといけない。でも力以前のものがあった。今日のゲームは最たるものだ。」
≫韓国戦に敗れた翌日ということで選手に何を言ったのか。
星野監督
「『昨日(韓国戦)は残念ながらいいゲームをしながら負けた。気持ちを切り替えて思い切ってやろう』と伝えた。」
≫故障者に悩まされた。
星野監督
「これは我々の選んだ選手だ。ケガはつきものだし、言い訳にはならない。ミスも野球の1つだから責められない。」
≫本来の力が出せなかった。
星野監督
「日本としての連帯感はあった。でもこれからは学生がよくやってるけど国際試合をたくさん組んで、厳しさを知って、力をつけてこういう大会に出るべきだろうね。」
≫調整期間が短かったのでは。
星野監督
「言い訳になるけど、きちっと調整したところが決勝に残っている。」

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メジャー参加が野球復帰の条件[ニッカン]

国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長が23日、野球の正式競技復帰には大リーガーの参加が重要な要素になるとの考えを示した。日本−米国の3位決定戦を観戦した後、「我々はベストの選手を必要としている。今大会もテニスにはフェデラーとナダル、バスケットボールにはレブロン・ジェームズ、サッカーにはロナウジーニョが参加している。私は(アレックス)ロドリゲスが見たい」と話した。

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星野ジャパンメダルなし、むなしい惨敗4位[スポニチ]

“最後の五輪”は銅メダルにも手が届かなかった−。星野仙一監督(61)率いる野球日本代表は23日、米国と3位決定戦に臨んだが、3本塁打を浴びるなどして痛恨の逆転負け。悲願の金メダル獲りに挑戦したチームは、2000年シドニー五輪以来2度目となる屈辱のメダルなしの4位に終わった。12年ロンドン五輪では除外が決まっている野球競技。“有終の美”を飾ることができなかった失意のナインは24日に帰国する。

最低限の目標すら達成できなかった。予選リーグで敗れた米国相手に完敗。ホッとした表情で互いに抱き合う米国ナインの姿を、星野ジャパンはうつろな表情でベンチか見つめるしかなかった。

「結果は素直に受け止める。選手は必死にやってくれた。金メダルを期待していた日本の野球ファンには本当に申し訳ない。監督の私の力がなかった」と言葉を絞り出した。

日本がメダルを逃したのは五輪史上2度目。前回シドニーはプロアマ混成で臨んだ大会だったが、今回はオールプロ。アテネでは1球団2人だった人数の上限を撤廃して“精鋭軍団”で挑んだはずの大舞台でキューバはおろか、韓国、マイナー級の米国に1勝もできず3位にすら入れなかった事実が重くのしかかる。

この試合も序盤は荒木、青木の本塁打攻勢でリードしながら、先発の和田が失点。平凡な飛球をG.G.佐藤が落球するなど、前日の準決勝・韓国戦で敗退した嫌な流れをそのままひきずった。5回に4点を勝ち越されて以降は打線もつながらず、単調な攻撃の繰り返し。劣勢をはね返すだけの“強さ”は星野ジャパンに残っていなかった。

代表選手は6月下旬に発表予定だったが、選手の故障や不調が重なり7月中旬にずれ込んだ。強化試合はわずか2度。タイブレークを想定した練習もなかった。投手の一部は大会使用球への対応も遅れるなど、チームとしての調整不足は明らか。指揮官も「試合が朝早くだったり夜遅くだったりに慣れて、これが当たり前と思えるようにならないと日本は勝てない。きっちりと調整してきたところが結果を残した」と悔しさをにじませた。

北京市内のホテルへ戻った星野監督は、全体ミーティングで3コーチと共に「負けたのはオレ達の責任。申し訳なかった」と並んで頭を下げた。その上でえで24人の選手には「これから指導者になった時も、この経験を生かしてもらいたい。精一杯やった結果。胸を張って日本へ帰ろう」と声をかけた。

12年ロンドンで野球競技は除外された。“最後の五輪”で日本野球の威信を世界に示すことはできなかったが、メダルを持ち帰れなかった悔しさを晴らす機会はある。来年3月に第2回WBCが待っている。日の丸を背負った“サムライ”はただひたすらに、勝つしかない。

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16年五輪復活へ、PR活動本番迎える[スポニチ]

野球の五輪復活に向けたPR活動は今から本番を迎える。全日本野球会議の日本代表編成委員会・松田委員長(全日本アマチュア野球連盟会長)も「本格的な活動は北京五輪後になる」としている。6月には元皇族の東久邇(ひがしくに)信彦氏が全アマの名誉会長に就任。欧州の国際オリンピック委員会(IOC)委員との関係強化を主眼に各地を訪ねる予定だ。開催地と競技を決めるIOC総会は来年10月に開かれる。

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ノムさん押す声も…星野監督WBC微妙[スポニチ]

連覇を目指すことになる来年3月WBCの指揮官はいまだ決まっていない。06年の第1回大会はソフトバンク・王監督が指揮を執り世界一に輝いたが、同監督はその後、胃がんの全摘出手術を受けた。体調面の問題から来年の指揮は困難とあって、12球団関係者の間では北京五輪に引き続き、星野監督にWBCでも指揮を任せる方針が水面下で進められていた。しかし金メダルどころかまさかのメダルなし。オールプロで臨んだにもかかわらず最悪の結果に終わったとあって星野監督自身も試合後「オレにリベンジの舞台はあるかって?もうないよ。五輪も終わりだし」。WBCに関する質問には無言を貫いたうえで、最後に「オレの人生はオレが決めるよ」と語るにとどまった。

今後、9月1日の12球団実行委員会では今大会の総括とともに、WBCの監督人選にも着手する。来年3月上旬の開催とあって合宿の日程、選手の人選など懸案事項は山積している。関係者の間では楽天・野村監督を推す声もあるが、いずれにしても監督人選は早急な課題。準備不足で今回の二の舞いだけは避けなければならない。

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星野JAPANダメだった…全員プロで初のメダルなし[報知]

星野JAPANが3位決定戦で米国に敗れ、2大会連続の銅メダルを逃した。メダルを持ち帰れないのは2000年のシドニー大会以来で、全員プロ選手で臨んでからは初めて。荒木、青木の本塁打で3回表までに4−1とリードしながら、先発の和田がその裏に3ランを浴びて同点。2番手の川上が5回に4点を失い、逆転負け。8回にはエースのダルビッシュを投入したが、反撃にはつながらなかった。日本は有終の美を飾れず、野球は12年のロンドン五輪で実施競技から外れる。

時間が止まったかのように、どの選手も動かない。ハイタッチを繰り返す米国ナインをぼう然と見つめていると、星野監督がグラウンドに背を向け、ロッカーへ消えた。ベンチ横にファンが掲げた「日の丸」のはためく音が、寂しげに響いた。

金メダルに続いて銅メダルも逃した。プロ・アマで戦った00年のシドニー大会以来、8年ぶりの屈辱。プロ最高の24人で編成したが歯が立たず、準決勝と3位決定戦を連敗した。「申し訳ない。ただ、その一言。結果だから、そのまま受け止めないと仕方がない。私に力がなかった。選手は必死にやってくれた」。星野監督が頭を下げた。

最後まで1つのミスで戦況が暗転した。青木の3ランが飛び出した直後の3回。先頭のバーデンのフライをG.G.佐藤が落球。2失策した準決勝と同様、このミスがまた失点を呼ぶ。四球をはさんで1死一、二塁。ブラウンに甘いスライダーを左中間席へ運ばれ、同点とされた。

先発の和田が嘆いた。「味方のミスを取り返そうと思ったが…」。天国から一瞬で地獄に突き落とされた一塁ベンチは2死後、ラポータに中前安打され、慌てて川上にスイッチ。いったん危機を脱したが、9試合のうち5試合に登板した右腕に余力はなかった。5回、1本塁打を含む3長打で決定的な4点を奪われた。「せっかく2アウトまでいったのに、踏ん張り切れなかった」とうつむいた。

準決勝では抑えが炎上し、この日は先発と中継ぎが火に油を注いだ。「試合では力以前のものがあった。今日が最たるもの。プロの選手がかわいそう。全ての面でね。言い訳じゃなく、声を大にして言いたい」。審判によって大幅に違うストライクゾーンに闘将は目をつり上げたが、熟考の末に選んだ24人が、本来の力を出し切れなかったのも事実だ。

大野投手コーチは「先発と抑えの割り当てを間違えたというのはある。こちらの人選として、リリーフ専用の投手がいればよかった」と敗因を挙げた。川上や田中のように、先発が中継ぎを兼務する戦略に無理があったことを認めた。

「野球がなくなれば、日本がつぶれるんだ」。北京を最後に競技種目から外れる野球が、もう1度スポットライトを浴びるように−。闘将はその思いで代表監督を引き受けた。「金メダルしかいらない」を合言葉に乗り込んだものの、誤算の連続だった。川崎、西岡の故障が悪化し、戦力が整わない。それでも手は打った。「準決勝を任せる」と公言していたダルビッシュに復調の兆しが見えないと判断し、準決勝の先発を杉内に変更した。中日、阪神の監督時代にエースの立場を尊重、不調でも大事な試合を任せてきた闘将が初めて見せた「非情」だった。勝利への執念を感じさせた采配だったが、韓国に逆転負け。金メダルへのライバルと位置づけたキューバ、米国、韓国から1勝もできず4位に終わった。

試合終了後、代表宿舎での全体ミーティング。全選手の前に立った星野監督は「こういう結果になったのは我々の責任。申し訳ない。胸を張って日本に帰ろう」と深々と頭を下げた。「こんなかわいいヤツはおらん」と苦楽をともにした24人へのけじめだった。真夏の北京に満開のサクラを咲かすこともできず、星野JAPANは24日に帰国する。「俺のリベンジか。もうないでしょう。オレの人生は俺で決めるわ」日の丸と歩んだ1年7ヶ月。重荷の取れた背中が小さく映った。

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WBCでも星野監督に“続投”要請へ[報知]

09年3月の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表監督に、星野仙一監督(61)が最有力候補として挙がっていることが23日、分かった。日本プロ野球組織(NPB)は秋へ向けて、WBCの組閣に速やかに着手する。ある球界首脳は「内外の選手が集まるチームを取りまとめられる人でなければならない」と説明。帰国を待って正式に就任を打診する方向で、すでに一本化されていることを明かした。

WBCは、国内のトップ選手だけでなく、米大リーグからメジャーリーガーも集まる大舞台。06年に行われた第1回大会の監督を務め、日本を初代王者に導いたソフトバンクの王監督は、WBC後に体調を崩した。7月に胃の全摘出手術を受けた経緯などを考えても、代表チームへの復帰は難しい状況だ。前回の優勝メンバー、イチロー(マリナーズ)に加え、松坂ら一流選手がメンバーに入る見込み。代表監督には五輪以上に強烈な個性をまとめるリーダーシップが求められるため、星野氏は以前から有力候補に挙がっていた。ただ、星野WBC監督誕生には、再考の余地が残された。金メダルが期待された北京五輪で、まさかの4位。敗因を検証して態勢を立て直し、WBC連覇で北京の雪辱を果たす必要がある。打診を受けての星野監督の返答も微妙。敗戦をどう総括し、指揮官の大役を受け入れるか、不確定要素もある。9月1日に行われるプロ野球の実行委員会で、後任人事について話し合う予定だ。

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星野JAPAN「日本の野球に恥かかせた」[サンスポ]

野球3位決定戦(23日、日本4−8米国、五ケ松球場)闘将、惨敗−。日本は米国に4−8で逆転負けを喫して4位となり、2大会連続の銅メダル獲得は成らなかった。メダルを逃したのは2000年シドニー大会以来で、全員プロ選手で臨んでからは初という屈辱に星野仙一監督(61)は全面謝罪。選手はモロさをさらけ出し、采配は疑問の連続。なぜ−。指揮官が自らの言葉で4勝5敗に終わった北京の悪夢を振り返った。日本代表は24日に帰国する。

終わったね。今までの人生で色んなことがあった。悔しかったり、喜んだり、怒ったり…。でも泣くに泣けないという心境が初めて分かった。61歳にして、こんな経験をするとはね。

申し訳ない。お金を払って球場に足を運んでくれたファン、日本でテレビを見てくれていたファン。何より子供達を失望させてしまった原因は、全てオレにある。全面協力してくれた球界の関係者にも頭を下げんと。熱い思いをぶつけようと思っても、できなかった。世界で日本の野球に恥をかかせてしまった。それがオレの最大の罪やと思っている。

なぜG.G.佐藤(西武)を選んだ? みんなはそう思うやろ。オレはずっと若い選手の奮起を促してきた。そのなかで、アイツはペナントレースで数字を出して応えてくれた。みんなには理解できないだろうが、ものすごく嬉しかった。

村田(横浜)もしかり。チームは最下位。モチベーションを維持できないなかで30本塁打。こんなヤツを連れていかなくて、誰を呼ぶんやと思った。でも結果的には…。

サブロー(ロッテ)や井端(中日)を選んでおけば、こんなことにはならなかったかもしれん。最後まで悩んだ。どうしても、できんかった。あれだけ「盲目的になるな」と自分自身に言い聞かせたのにね。オレという人間の弱さがモロに出た大会やった。

仲良し内閣。負けたら、こう批判されるのは覚悟していた。勝って「仲良しで何が悪い!!」と反論したかったけど、何も言い返せない。それが勝負の世界やから…。

今思うと、浮かれとったんかな。金メダルを取って、選手に腕時計を贈りたいと思っていた。国産品や。「メード・イン・ジャパン」って刻印されているヤツをね。我々もファンも、野球そのものも「メード・イン・ジャパン」でしょ。これからもずっと。だから、象徴として頑張った選手に時計をプレゼントしたかったんやけど。

喜ぶ顔を励みにして、ここまでやってきた。ビックリさせたろうと思っていた。甘かったんやろうね。それどころか、何も首に巻けない最悪の結果になった。

“敗者”のオレが今さら言うても、何の説得力もないことはわかっとる。でもG.G.だって、村田だって、こんなモンやない。これから新たなステージで日本の野球の素晴らしさを見せてくれると信じている。「お前が言うな」。そういう批判を承知しながら、声を大にして言いたい。

北京で5敗もしたという現実は、時間をおけば、明確に振り返ることはできるんやろうね。今はゆっくりしたい、1人になりたい−。そういうところかな。

06年WBCで日本代表を率いて優勝したソフトバンク・王貞治監督
「残念だった。準決勝からは被本塁打が多かった。見ている人もみんな期待していたと思うが、選手達は一生懸命やった。とにかくよく頑張った。どっちが勝ってもおかしくない試合ばかり。持ち味を出したチームが勝ったということだと思う。」

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[星野監督トーク]「申し訳ない」[サンスポ]

シドニー五輪以来のメダルなしに終わった日本。星野監督の表情は終始険しかった。

≫今回の五輪を振り返って。
星野監督
「今日の試合は、選手がある意味かわいそうだった。大会を通じて、あらゆる面で。」
≫けが人があって誤算があった。
星野監督
「我々が選んだ選手なので。野球はけががつきものなので、言い訳にはならない。」
≫五輪のプレッシャーはあったか。
星野監督
「五輪というよりも、野球そのものが不思議でしようがない。」
≫この試合でもミスも出たが。
星野監督
「ミスも野球の1つだから。選手は責められない。」
≫最初のキューバ戦を落とし、リズムがつかめなかった。
星野監督
「最初のゲームでバッターもピッチャーもこわごわと野球している感じがあった。(ストライク)ゾーンも他の世界でやっている感じ。ちょっと戸惑ったかな。」
≫ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のときのような勢いが感じられなかった。
星野監督
「いやいや、選手は必死でやってくれた。1つになってやってくれた。結果がこうなっただけ。」
≫最後にファンへメッセージを。
星野監督
「申し訳ない。ただその一言です。」

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「プロ感覚」抜けず…審判も敵に回していた[サンスポ]

なぜ銅メダルにさえ、手が届かなかったのか−。金メダルを獲得した1984年ロサンゼルス大会の日本代表監督を務めた松永怜一氏(76)は、法大時代に指導した田淵、山本両コーチらが率いた星野ジャパンの敗因を厳しく指摘した。

日本は銅メダルも逸した。悔しいし、残念でもあるが、それ以上に憤りもある。ロサンゼルス大会以降、アマチュアが苦労を重ねて積み上げてきた成果が、最後の最後に崩れてしまったからだ。

敗因はいくつもあるだろうが、私はオールプロの彼らが、最後まで「箱庭」から抜け出せなかったからだと思っている。プロの彼らは整った環境下で、年に140回ほども同じ相手と繰り返し戦う。だが、五輪は違う。異なる野球文化で知らない相手と戦わねばならない。自分の庭でいかに秀逸な技能を誇っても、それを五輪でも発揮できるかとなると、話は別だ。

その点、アマは国際大会に慣れており、審判も含めて、対戦相手の全容をよく把握していた。

具体例を挙げれば、初戦のキューバ戦で星野監督が審判に猛抗議したシーン。国際大会に慣れている者には、考えられない行動だった。審判団は試合後に反省ミーティングを開く。「日本はいったいなんなんだ!!」となったのは必至で、ストライクゾーンなど日本へのジャッジが最後まで辛めだったことは、決して偶然ではないだろう。

捕手のキャッチング1つ取ってもそう。ゾーンぎりぎりの捕球時、プロの捕手達は微妙に手首を内側に返してゾーン修正していたが、何気ないこの行為も、国際大会では審判の技能をばかにしたことになり、10人目の敵を作ることになる。

キューバ戦敗戦の翌朝、私は日本から田淵に電話して「星野に恥をかかせるな」と猛ハッパをかけたが、ベンチワークは最後まで改善されなかった。

松永怜一(まつなが・れいいち)
1931(昭和6)年11月3日、福岡県生まれ、76歳。福岡・八幡高、法大で内野手として活躍。法政一高、堀越高の監督を経て、65年に法大の監督に就任。東京六大学リーグで6度の優勝に導く。田淵幸一、山本浩二らを育て、法大の黄金期を築いた。71年から社会人野球の住友金属を指揮し、日本選手権で2度優勝。野球が五輪の公開競技だった84年のロサンゼルス大会では日本代表監督として金メダルを獲得。昨年1月に野球殿堂入りを果たした。

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星野監督に来年のWBC代表監督の要請[サンスポ]

日本代表・星野仙一監督(61)が来年3月に行われる第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督就任を要請されていたことが23日、明らかになった。

関係者によれば、北京五輪前に水面下で監督就任の打診を受けた。星野監督は「五輪が終わってからにしてください」と態度を保留。一方、スタッフについては、今季現役を引退した元巨人の桑田真澄氏(40)を投手コーチとするプランもあるという。

しかし、この日の3位決定戦で逆転負け。全員プロ選手で臨んでからは初のメダルなしに終わった。その“責任問題”や代表監督の“続投”に対する世論も無視できないだけに、流動的な部分もある。

試合後、「リベンジ?ないでしょう。オレの人生はオレが決めるよ」と話した星野監督。来年3月の日本のリベンジに向けて今後、「WBC代表監督」の選定作業が本格化する。

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星野監督、WBC監督は固辞へ[デイリー]

五輪監督の任期を終えた後の去就で、まず焦点となるのが来年3月に行われるWBCで日本代表チームの指揮を執るかどうかという点。星野監督は北京五輪開会前に「全てはこの大会が終わってからのこと」と話したが、現段階ではNPBから就任の正式要請があっても固辞する考えだ。

国内でも来季の監督候補に動く球団が出てくることが予想される。3年前の05年には巨人・渡辺会長が「星野はいい監督」と高く評価した。北京五輪中の星野監督は体調を崩すことなく、真夏のデーゲームでもベンチ内で立ち続けるなど体力不安を一掃。帰国後のスケジュールを年末まで空けている星野監督はこの日の試合後、自身の進路について「オレの人生はオレで決める」と語った。

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WBCは王監督?星野監督?落合監督?[デイリー]

プロの代表選手が出場する次の国際大会は、来年3月の第2回WBC。ディフェンディングチャンピオンとして迎える大会は、北京の屈辱を晴らす舞台でもある。

監督の選定作業は今後、本格化するが、関係者は「監督は選手を引っ張る力がある人でないといけない」と話す。大リーガーも参加するため、監督としての手腕に加え、実績やカリスマ性が必要だという。第1回WBCでチームを優勝に導いたソフトバンク・王監督は候補であることは間違いないが、体調面の不安もあって拒否する姿勢を見せている。星野監督はもちろん、中日・落合監督ら現在ユニホームを着ている監督なども含めて候補を挙げ、検討することになる。

第1回大会と同様、10月中には監督とスタッフを決定し、年内にも代表選手を選出する見込み。来年2月に合宿などを行い、同3月5日に開幕するアジアラウンド(東京ドーム)に臨む。

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メダルを逸した星野JAPAN…全ては星野監督の責任!選手達は後半戦で球界を盛り上げて欲しい[産経新聞]

残念な結果に終わってしまった。3位決定戦、米国に敗れてまさかのメダルなし…。最悪の結果でフィナーレとなった。

冷たいようだが、その全責任は星野監督にある。監督だって異存はないだろう。日本中から熱い視線を受けた。思う存分の準備はできていたはずである。2年以上かけて世界中へスコアラーを派遣して偵察させた。コーチ人選、選手だって好きなように選出した。全て自由に…。日本野球機構は星野監督の言うなりに選手を“拠出”した。実戦から遠ざかっている者、誰が見ても調子を落としている者もいたが、「オレが1週間で直したる」と言い放った。皆、それを信じ、任せた、託した。

いまさらスコアブックを振り返って継投策や作戦面の采配や、選手個々のプレーを責めてもしかたがない。最大の焦点となった準決勝の韓国戦、打たれた岩瀬を、守備で大きなミスをしたG.G.佐藤を糾弾したってしようがない。3位決定戦では先発・和田から早めの継投で連投の川上が2イニング目で4失点。逆転されたが、選手達が卑屈になる必要もない。全ては星野監督が背負えばいい…。

「勝敗の責任は、全て監督である私が取りますから。ソレが監督です」。長嶋解任、王解任後という激動期に巨人の監督を引き受けた藤田元司氏(故人)がこう話していた。因果な商売であるが、それほどの度胸がいる。管理者というのは…。

「監督のジャッジメント1つでガラリと状況が変わる。投手交代の時期、代打の送り時…。1つ1つの作戦のタイミングなどネ。もっといえば使った選手がミスしたら、使ったオレが悪い。起用した選手が打ってくれたら、抑えてくれたら、これは選手なんだな。そんないいもんじゃあないよ、胃が痛くなる商売だけど、これがまた“快感”でもあるんだな」。

2度の監督業、通算7年間で4度のリーグ優勝、2度の日本一に輝いた。何年も接していて、この肝っ玉の大きさ、度量の深さには少々ビビッたものである。だからこそ栄光の軌跡を作れたともいえる。

星野監督は3度の優勝経験があるが、日本一はない。“闘将”といわれ親分肌は藤田流にも見えるが、情けに脆さがあり短期決戦に弱い…などといわれていた。くしくも今大会、結果論としてそうなったが、どんな理由があるにせよ、負ければ賊軍である。星野監督とて言い訳はしまい。

それよりも、人々の心から遠ざかっていた“野球への関心”が戻ったのが嬉しい。みんなが野球を語っている。オフィスのランチタイム、街の居酒屋で…。

プロ野球のペナントレースは、阪神、西武がともに2位以下を7.5差で首位を行くが、まだ30試合以上残している。それにCS(クライマクス・シリーズ)は両リーグとも2〜5位チームの“激戦区”で、どこが当確になるか予断を許さない。JAPANもいいけど、国内もいい。

メジャーだってレッドソックスの松坂大輔が2年連続15勝をあげて、万年最下位だった岩村がいるレイズが首位独走で初のプレーオフにまっしぐら…。ヤンキース・松井秀喜だって2ヶ月ぶりに復帰してホームランを打ち、イチローは打率を上げ、2004年以来、4年ぶりの首位打者を狙える位置まできた。

五輪の“陰”で…。しかし野球は熱い。さあ、見ようよ!!!

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