わたしはかもめ2009年鴎の便り(4月)

便

4月24日

埼玉西武3−1千葉ロッテ(西武ドーム)

西武が涌井の史上初となる毎回三振と全員から三振を奪いチーム今季初完投、勝率を5割に戻した。西武は1−1の同点で迎えた6回、中村がロッテ先発・唐川からリーグトップの7号ソロを放ち勝ち越し。8回にはボカチカの5号ソロで加点した。涌井は自己最多の12個奪三振、投球数は自己最多の164球、4安打完投勝利でリーグトップタイの3勝目、ロッテ戦は3連勝で西武ドームでの連敗を3で止めた。ロッテは里崎の2号ソロの1点のみ、借金は今季ワーストタイの5。先発・唐川は8回途中、6安打3失点で2敗目。

123456789R
千葉ロッテ0000100001
埼玉西武00010101x3

◇2年連続で不名誉記録

千葉ロッテ打線は、昨年に続き打者全員が三振する不名誉な記録を残してしまった。1回先頭の早川の空振り三振から始まり、切れのある涌井の球にバットが空を切った。5回に里崎がバックスクリーン右に2号ソロを放つのがやっと。6回以降は二塁を踏めず、最後は橋本が空振りし打者全員、毎回の12三振を喫した。全員三振は昨年4月、千葉マリンでソフトバンクの大場に16奪三振完封されて以来。第4打席で何とか左前打した井口は「コントロール、真っ直ぐが開幕戦の時よりよかった」と、好投の涌井に脱帽した。

バレンタイン監督
「唐川はチャンピオンと呼べる素晴らしい投球だった。何一つ恥じることはない。本塁打2本はたまたま打てるところに球が行っただけ。相手の涌井もご覧のとおりいい球を投げていた。」

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唐川、涌井と互角に投げ合うも力尽きる[デイリー]

力投も報われず、唐川が今季2敗目を喫した。若手右腕同士の対決となったが、22歳の涌井に軍配が上がった。

「相手はエースで、意識する部分がかなりあった」。負けん気をにじませ、中盤までは互角の投手戦を演じた。しかし、同点の6回に中村、8回にはボカチカに、痛恨の被弾。いずれも変化球を狙われ、「甘い球を打たれてしまった」と唇をかんだ。

打線の援護にも恵まれず、結局、7回2/3を3失点で降板。しかし、普段は投手陣に手厳しい女房役の里崎が「ボールを受けている自分も、アイツの勝ちたい気持ちが伝わってきた」と認めたほどの熱投だった。バレンタイン監督も「チャンピオンと呼べる投球。何一つ恥じることはない」と、若き右腕をねぎらっていた。

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唐川、好投も痛恨2被弾…涌井に投げ負け[スポニチ]

好投の唐川が2発に沈んだ。6回、高く入ったチェンジアップを中村に勝ち越しソロ。8回はボカチカに一発を浴びた。初対戦の涌井に投げ負け「相手もエースだし意識した。もう少し辛抱強く投げないと」。それでも7回2/3を6安打3失点では責められない。バレンタイン監督も「唐川はチャンピオンと呼べる投球で何一つ恥じることはない」と称え、涌井に「とてもいい投球だった。明日の対策は彼に投げてもらわないこと」と脱帽していた。

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唐川力投及ばず…ロッテ[報知]

ロッテ・唐川が130キロ後半のキレのある直球を武器に、涌井と投手戦を演じたが、6回、中村に勝ち越しソロを被弾。8回にはボカチカにダメ押しソロを浴びた。打線は史上初となる出場全員の毎回12三振を喫するなど、援護は1点だったが、「辛抱強く投げるかが今後の課題。1点差でいければ、まだ分からなかった」と自らを責めた。

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ロッテ・唐川、役割果たすも一発に泣く[サンスポ]

ロッテ・唐川は涌井との投げ合いを演じたが、一発に泣いた。同点の6回に中村に決勝ソロを被弾。「甘いところにいってしまった。相手はエース。(涌井を)意識する部分はあった」と悔しさをにじませた。バレンタイン監督は3失点と先発の役割を果たした唐川を「恥じることはない」と評価。それでも19歳の右腕は「どれだけ辛抱強く投げられるかが今後の課題」と話した。

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里崎同点弾も涌井に毎回三振[ニッカン]

ロッテ里崎智也捕手(32)が5回、一時は同点に追い付く2号ソロをマークした。0−1で迎えたこの回、1死走者なしから、西武涌井の真ん中低めシュートを捕らえた。「いい感じで打つことができた。唐川がすごくいい内容の投球をしていたので、受けていて勝ちたい気持ちが伝わってきた。女房役として援護できたのはすごく嬉しい」と話した。だが、その後は打線が奮わず涌井の前に毎回の全員三振の不名誉な記録を作ってしまった。井口は「涌井は直球のキレもコントロールも良かった」と完敗を認めた。

◇「直球にキレ」

4番井口が1打席目に右手首に死球を受けたが強靭な体力で最終打席に意地の左前打をマークした。「痛いけど、チーム状況を考えると休んでいられない」と責任感を口にした。だが、打線は涌井の前に毎回の全員三振の不名誉な記録をつくってしまった。「開幕戦の時よりコントロールが良く直球のキレもあった。涌井に尽きる」と疲れ切った表情で話した。

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唐川、中村の一発を反省…ロッテ[報知]

ロッテの唐川は6回に浴びた中村の勝ち越し弾に「(直球より球速が落ちる)ハーフスピードの球を狙っていたと思うが、そこに甘い球がいってしまった」と反省した。相手エースの涌井との投げ合いに「辛抱強く投げないと」さらに高いレベルの制球力や集中力が必要なことを痛感していた。

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ロッテ・唐川、課題を痛感「辛抱強く投げる」[サンスポ]

ロッテの唐川は1回に曲がり過ぎていたスライダーを即座に修正するなど、まとまりでは涌井の上をいっていた。

一方で致命的な失投があった。まだ直球の威力は発展途上。少しでも甘かったり、狙い打ちされたりすると長打を浴びる危険と隣り合わせだ。中村に浴びた一発を「(直球より球速が落ちる)ハーフスピードの球を狙っていたと思うが、そこに甘い球がいってしまった」と反省したように、この日浴びた2本塁打もそんな内容だった。

「辛抱強く投げないと」。涌井クラスに投げ勝つには、さらに高いレベルの制球力や集中力が必要なことを痛感していた。

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ファンの騒動続けば…ロッテ「本拠地移転も」[日経新聞]

◇球団首脳、幹部会で発言

ファンとの対立や人材流出が続くロッテ球団の最高首脳が今月7日の幹部会で、球団を批判するファンの騒ぎが続いた場合、千葉からの本拠地移転を検討する趣旨の発言をし、公式の議事録に掲載されていることが24日、明らかになった。

当日の議事録と関係者の証言によると、今月4日に千葉マリンスタジアムを訪れた重光昭夫オーナー代行にファンが球団運営を批判したことに関連し、最高首脳はバレンタイン監督がファン側に情報を流したと「想定できる」と発言。

その上で「オーナーサイドからはロッテのイメージが悪くなるならフランチャイズを変えたらどうかとの話もある」と本拠地移転に言及。さらに「フランチャイズを変えようか」とし、千葉のファンを批判するような言葉を続けた。

また、「バレンタイン監督をどこで帰すか考える」とも述べ、任期途中での解任の検討をにおわせた。7日は開幕3連戦で昨季の王者・西武に勝ち越した直後。シーズン開始早々、成績不振とは別の理由での解任を示唆するのは異例だ。

ロッテは1992年に川崎球場から千葉マリンスタジアムに移転。地域密着を掲げて、昨季の観客数はリーグ3位の約160万人に達し、関東圏では巨人に次いで2番目に多かった。

この最高首脳は日本経済新聞の取材に対し「そのような話は全くしておりません。千葉の球団として、ますます千葉という地域と密着して、千葉の人々と球団をつくり上げていくつもりでいます」とコメント。重光オーナー代行にも取材を申し込んだが、24日までに回答はなかった。

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[マリーンの風]バーナムJr.内野手[朝日新聞]

時間を見つけては絵を描くことが、今季からチームに加入したゲイリー・バーナムJr.内野手(34)の趣味だ。米国コネティカット州で、トウモロコシ畑を営む父から5歳の時に教わって以来、彼の大事な趣味となった。

「父は油絵を描くのが本当にうまい。子供心ながら、憧れの存在だった。絵を描いている時は、嫌な事も忘れられるし、集中できる。仕事で心身ともに疲れた体と頭には、いいリフレッシュだよ」。

来日した際には1日がかりで描いたバレンタイン監督の肖像画を指揮官にプレゼントし、大いに喜ばせたのは有名なエピソード。2月に沖縄県石垣島で行われた春季キャンプでも、休日には自転車に乗り、積極的に様々な名所に足を運んでは写真を撮り、宿舎に戻って風景画を描いた。

「川平湾はとても素晴らしかったね。海が本当に奇麗で自然の素晴らしさに改めて感心した。ああいう景色はいつまでも残さないといけない。そういう思いを込めて絵を描いたよ」。

川平湾では、その場で10分ほどで風景画を完成させ、近くにある琉球真珠の養殖所にプレゼントし、地元の人々を喜ばせた。そんなユニークな趣味を持つ新外国人選手は性格も非常に良い。試合後は勝っても負けても、誰も残っていないベンチで熱心にメモをつけるのだ。

「ピッチャーの特徴や、自分の打席の時に相手がどんな配球をしていたかをメモしている。次に対戦するときに役に立つからね」。

これまで、色々な外国人選手を見てきたが、ここまでまじめな選手も珍しい。早めに球場入りし、走りこみなど入念な準備を行う。休日の球場に彼の姿があるのは決して珍しいことではない。空き時間を利用して毎日、通訳スタッフと1時間以上にわたり日本語の勉強を行っている。

「悔いの残らないようにベストを尽くしたい。せっかく日本に来たのだから、言葉も覚えたいしファンの期待にも応えたい」。

この性格もまた、尊敬する父の影響が大きいようだ。朝早くに起き、日が沈むまで毎日、トウモロコシ畑で仕事をしていた父。58歳になった今はすでに引退しているが、その姿を見てきたからこそ仕事に全ての情熱を注ぐことができる。

「寡黙な人だけれど、仕事には100%の努力をしていた。それは野球でも同じだと思っている。父の姿を見て子供は育つ。だから自分も自然とそうなったのだと思う。同じように今、ファンは自分を見てくれている。その人達のために最善を尽くすのは当然のことだと思う」。

日本という異国の地での活躍を夢見る男は、父の姿を見本に、グラウンドで誰よりも勤勉に努力をしている。

そんなバーナムJr.にとって最近、嬉しい出来事があった。19日に婚約者のレイチェルさん(28)が来日し、久々に再会した。彼女は小学校の教師を務めており、日本滞在は授業のないわずか1週間だが、彼には大きなエネルギーとなった。

「次に会える夏休みまで、また一生懸命頑張るよ」。

シーズンオフには故郷のコネティカット州で挙式をする予定の2人。新妻のために、尊敬する父に喜んでもらうために。今、バーナムJr.は一生懸命、異国の地で野球に取り組んでいる。千葉マリンスタジアムではぜひ彼の姿に注目し、必死にプレーする姿に拍手を送ってもらいたい。(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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