ロッテがパ史上12度目、球団では89年8月31日日本ハム戦以来の1安打勝利。5カードぶりの勝ち越しで単独5位。ロッテは4回に今江が7月7日以来の8号2ランを放ち自身初のバースデー弾。本塁打での1安打勝利はパ6度目、球団初。先発・小林宏は8回4安打1失点で7月17日以来の3勝目、自身最多タイ12奪三振で8回に史上126人目の1000奪三振。2人目・シコースキーが自身初の2ケタ10セーブ。ソフトバンクは明石のプロ初本塁打のみで、先発・神内が5回0/3を1安打2失点も3敗目。なおロッテ・井口が史上433人目の1000試合出場。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 2 |
2−1で接戦を制したロッテは、得点よりも目を引いたのはスコアボードの安打数だった。ヒットを示す「H」の数字は、結局「1」のままだった。4回に四球の走者を塁に置き、3番今江敏晃内野手(26)が8号2ラン。終わってみれば、これが唯一の安打。球団史上2度目の珍しい1安打勝利となった。
1回、先頭西岡が四球で出塁した。しかし盗塁死でチャンスをつぶし、嫌なムードが漂った。3回まではきっちり3人ずつで終了。リードした5回以降も出塁したのは、四球の早坂だけ。4番大松も、1000試合出場の5番井口も、全3打席凡退。8回を打者27人で終えるというスピーディーな展開だった。
打のヒーローとなった今江も苦笑いだ。「1安打はびっくりしてます。ベンチでも『結構な記録じゃない?』って話してました」。別の意味でもメモリアル弾だった。チーム唯一の3割打者でもあるサブローが休養のため欠場した。その空いた3番に入り、自らの26歳の誕生日を祝う決勝弾。「節目に打つなんて強運は本当は持っていない。母親の力かなと思う」と、2月に他界した母寿美子さん(享年50)に感謝した。
貧打が演出した珍白星は喜ぶべきか、悲しむべきか。バレンタイン監督は「1安打でも10安打でも勝ちは勝ち。いい形でとらえた打球が多かった」と、あくまでも前向きだった。球団初の1安打勝利は、20年前の89年。1回、先頭打者の西村(現ヘッドコーチ)が放った安打だけで勝った。20年ぶりの珍事がチームに勢いをつけられるか。
本塁打1本だけの1安打勝利 | ||||
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年月日 | 勝利 | スコア | 相手 | 本塁打打者 |
42-07-02 | 名古屋 | 1−0 | 巨人 | 岩本章 |
49-10-01 | 東急 | 1−0 | 中日 | 大下弘 |
56-03-25 | 広島 | 1−0 | 大洋 | 小鶴誠 |
58-08-31 | 南海 | 1−0 | 阪急 | 野村克也 |
62-06-10 | 近鉄 | 1−0 | 西鉄 | 島田光二 |
66-05-28 | 南海 | 2−0 | 近鉄 | 野村克也 |
70-10-13 | 広島 | 1−0 | ヤクルト | 山本一義 |
73-09-16 | 巨人 | 1−0 | ヤクルト | 柴田勲 |
80-05-13 | 日本ハム | 3−0 | 西武 | 柏原純一 |
91-04-12 | 日本ハム | 1−0 | オリックス | 田村藤夫 |
95-04-26 | ヤクルト | 2−0 | 横浜 | 土橋勝征 |
00-05-23 | 広島 | 2−0 | ヤクルト | 木村拓也 |
01-09-28 | 横浜 | 1−0 | 広島 | 中根仁 |
09-08-26 | ロッテ | 2−1 | ソフトバンク | 今江敏晃 |
小林宏が8回1失点、12奪三振という好投で、7月17日以来の3勝目を挙げた。最後のアウトは川崎から速球で奪った三振。これが通算1000個目となった。「数えていないし、まだまだだと思っていた。真っ直ぐを低めに集められたのが良かったと思う」。1安打の味方打線については「逆に(投球に入る)リズムが良かったのかも。回の先頭だけは抑えようと思った」と話していた。
まさに価値ある“一発”だ。ロッテ・今江が4回に8号2ラン。この1安打で勝った。本塁打による1安打での勝利は、パ・リーグでは1991年4月に日本ハムが記録して以来、史上6度目。今江はこの日が26歳の誕生日。これまで節目の日に活躍した記憶がないという。「母親はことし2月に亡くなっている。生んでもらって感謝する日。今日は母親の力。天国から打たせてもらった」と見えない力に感謝していた。
人生初のバースデー弾は、同時に珍記録を呼ぶアーチとなった。26日に26歳となった今江が、4回に8号2ラン。なんとロッテは、この本塁打だけの1安打で勝った。「誕生日に本塁打が出たし、1安打で勝つすごいことも起きた。びっくり」。1安打勝利はチーム20年ぶり2度目のこと。ヒーローは苦笑いだった。
亡き母が打たせてくれた一発だ。今年2月、母・寿美子さん(享年50歳)が他界。誕生日を迎えた午前0時、幸子夫人(35)とともに遺影に手を合わせた。左太もも裏の軽い肉離れで25日に1軍に復帰したばかり。「今日は母の力だと思います」と感謝した。
この試合には幸子夫人と長男・陸斗君(3)を招待していた。「この後、家族で食事に行く予定です」。最高の誕生日になった。
ロッテ・小林宏が40日ぶりの3勝目を挙げた。自身4連敗中だったが、最速146キロの直球、変化球を低めに集め、今季最多となる12奪三振で1失点。8回2死二塁のピンチでは、川崎から通算1000三振を奪った。清水が首痛で25日に出場登録を抹消。急遽回ってきた先発で結果を出した。今江の2ランだけでの勝利だったが「逆にリズムがよかったかも」と笑った。
記録と記憶に残るロッテの“1本勝ち”だった。4回、今季初めて3番に座ったロッテ・今江が26歳の誕生日を自らのバットで祝う先制2ラン。結果的にチームの安打はこの1本だけで、「1安打で勝ってびっくりしています。誕生日アーチは人生初。母が天国から打たせてくれたと感謝しています。本当に忘れられない1日になりますね」。最愛の母・寿美子さん(享年50)が今年2月に他界。今江はこの日午前0時を迎えた瞬間に幸子夫人(35)と遺影に手を合わせ「産んでくれて、おかんありがとう」とつぶやいた。朝、目覚めると横にいた長男・陸斗くん(3)から「おめでとう」の言葉。左太腿痛から前日復帰したばかりの背番号8は心に期すものがあった。「(陸上男子の)ボルトを意識した」という緑と黄色のジャマイカ国旗風サングラスをかけて練習。世界記録に負けないメモリアル弾となった。
ロッテで唯一の安打となる本塁打を放った今江敏晃内野手(26)はこの日が誕生日。節目の日に、活躍の記憶がないと言うだけに「母親は今年2月に亡くなっている。今日は生んでもらって感謝する日。今日は母親の力。天国から打たせてもらった」と見えない力に感謝していた。
対照的に、1ヶ月以上なかった白星を手にした小林宏からは冷静な分析も。味方打線は点を取った4回以外、多くが3者凡退に打ち取られていた。「逆に投球のリズムは良かったかもしれない」。珍しい1安打での勝利の背景には“貧打”もあったようだ。
ロッテは26日のソフトバンク17回戦(千葉)で本塁打による1安打での勝利を記録した。パ・リーグでは1991年4月に日本ハムが記録して以来、史上6度目。本塁打以外での勝利を含めると14年ぶりで、リーグ史上12度目。ロッテは4回に今江が先制の2ラン。安打はこの1本だけだったが、小林宏、シコースキーの継投で1失点でしのぎ、2−1で勝った。
ロッテの井口資仁内野手(34)が通算1000試合出場を達成した。先週は背筋痛で3試合欠場したため予定より達成が遅れたものの、「区切りの試合を古巣ホークス相手に達成できてよかった」と笑顔。「まだまだこの倍は試合に出られるよう頑張りたい」と2000試合出場を目標に掲げていた。