わたしはかもめ2010年鴎の便り(4月)

便

4月3日

オリックス4−10千葉ロッテ(京セラドーム)

ロッテが3連勝で4カード連続の勝ち越しを決めた。4回に大松の2号2ランなど打者13人の猛攻で一挙7点。好調のクリーンアップ3人が計7打点を挙げた。渡辺俊は今季初完投で2勝目。オリックスは金子が崩れ、今季初の連敗。

123456789R
千葉ロッテ00070011110
オリックス0201000104

◇新人の荻野貴、俊足で相手翻弄…1位指名輝き

新人ながら早くも6盗塁を記録し、リーグトップに立つロッテの荻野貴。この日は盗塁こそなかったが、それに匹敵する俊足の効果を見せつけた。

先頭打者で迎えた4回。オリックスの先発金子から左前安打で出塁すると、次の塁をうかがうように投球動作を見つめた。これが金子の牽制悪送球を誘い、二塁を陥れた。かつて4年連続盗塁王を獲得したロッテ西村監督は「荻野の足がプレッシャーをかけた。それが後まで響いた」と言い切る。

3回までは多彩な変化球を操り、完璧な投球を見せた金子はこの回、別人のように集中打を浴びた。7失点で降板に追い込まれる事態に、オリックス岡田監督も「どうなってるのか分からん」と首をかしげた。

「ここまでは出来過ぎなくらい」と荻野貴。短く持ったバットから広角に打ち分け、外野手としては守備範囲の広さを誇る。「こういう足の使える外野手が欲しかった」と西村監督。1位指名に違わぬ輝きを放っている。

ページトップ

ロッテ単独首位「金松」で5打点逆転[ニッカン]

同い年コンビの2人のアーチが、ベンチのムードを一気に盛り上げた。「金松」弾でロッテが07年7月5日以来の単独首位に躍り出た。4番金泰均内野手(27)がこの日4安打2打点、5番大松尚逸外野手(27)が3安打3打点と大活躍。チームの3連勝に貢献した。

まずは大松。4回、右越えに逆転2ラン。「流れをきらさずにという気持ちで打った」と会心の一撃だった。前の金に続いて、初球のチェンジアップをたたき、2球でゲームをひっくり返した。この回打者13人の猛攻で一気に7点を奪った。

とどめは金だ。前日44打席目でようやく出た来日1号に続き、9回に同じくバックスクリーン右へたたきこむ連日の特大弾。「短いヒットでいいから打ちたいという気持ちで、その延長が結果につながった」と満足そうに話した。

右と左の大砲として刺激しあう2人はよきライバルとして共闘する。キャンプ中から大松は金を食事に誘うなどしてサポート役を買って出た。この3連戦でもロッカーが隣で「テギュン」「マツ」と呼び合う。仲がいいだけではない。大松は「今日もどでかいのを(テギュンが)打っていたし、刺激はある」と負けたくない気持ちもある。

4、5番のド派手な活躍に「打点をたたき出す打順としてお互い切磋琢磨できれば」と大松。チームは41年前と並ぶ開幕4カード連続の勝ち越しで、単独首位に立った。「金松コンビ」の活躍が開幕ダッシュをますます加速させる。

◇渡辺俊完投勝利

渡辺俊が昨年7月31日以来となる完投勝利を飾った。4回2死までは不安定だったが、西本投手コーチがマウンドに行き、一呼吸置くと、自分を取り戻した。4失点はしたものの最後まで投げきった。「完投?でも、こんなにフラフラしてたら(リリーフを)休ませられない完投だから。ブルペンではつくってたと思うしね」と、謙遜しながら中継ぎ陣をいたわった。

◇石垣島の回答書、5月初旬まで延長

ロッテ瀬戸山隆三球団社長(56)は3日、春季キャンプ地の石垣島サイドに出していた要望書の回答についての返答を、5月初旬まで延長する方針を示した。当初は総工費約11億円をかけて建設中の新球場工事の進捗状況やブルペン整備などの5項目に対して、3月10日までに文書で返答するよう求めていた。だが、石垣市側が市長の交代などで、調整がつかず書面での返答がないた状況。同社長は既に2月1日に来春も石垣島でキャンプを行うことを示唆。石垣島サイドからも水面下では前向きな返答がきており、文書での正式な回答を引き延ばすことを決めた。また今秋のキャンプは鴨川で行うことを明言した。

ページトップ

“首位決戦”オリに連勝!ロッテ単独首位[サンスポ]

半世紀ほど前、パ・リーグの雄だったオリオンズ。前身の毎日時代に2度経験していた「開幕4カード連続勝ち越し」を、ロッテが41年ぶりに達成。2007年7月5日以来、3年ぶりの単独首位に立った。

4回、打者13人を送り一気に逆転。俊足の荻野貴が足でかき回して1死二塁。上り調子の金泰均(キム・テギュン)と大松が甘く入った初球を狙う。左翼線への適時二塁打と、逆転2ラン。上位に再び回ると井口の2点打で、相手の戦意を完全に喪失させた。

「つなぐ気持ち。みんなでいい攻撃ができた」と大松が言えば、2試合連続本塁打など4安打の金は「短い安打でも良いとの意識になったのが良かった」と分析。今季絶好調の西岡が無安打だったが、西村監督は「誰かが駄目な時はほかがカバーする。全員でやっているのが伝わってきた」と何度もうなずいた。

“ボビー騒動”で激減が心配されたロッテ名物、大応援団も意気盛ん。敵地京セラドームへ乗り込んだロッテファンのお祭り騒ぎは、試合後も延々と続いていた。

ページトップ

7安打5打点!OK砲大暴れ…ロッテ[報知]

ロッテが今季7度目の2ケタ安打となる14安打10得点で、07年7月5日以来、1003日ぶりの単独首位に浮上。4回、大松の2号逆転2ランなど打者一巡の猛攻で一挙7点。9回には金泰均が2戦連発の2号ソロでダメ押し。“OK砲”で7安打5打点と荒稼ぎした。「2人で切磋琢磨してる」と大松。11試合で8勝2敗1分けの好調ぶりに、西村監督は「スタートダッシュできて満足」と話した。

ページトップ

ロッテ「始まりは荻野貴」[スポニチ]

ロッテの4回の逆転劇は、ルーキー荻野貴の足が呼び込んだ。先頭で打席に立つと左前打で出塁。続く井口の打席で大きくリードを取って金子の牽制悪送球を誘い、二塁へ進塁した。ここから金子の制球が甘くなり、打線が一気に爆発した。

西村監督は「始まりは荻野貴。相手も足を警戒してプレッシャーがかかったんじゃない」と真っ先に名前を出した。6回に二盗を試み、企画7度目で初の失敗。それでも快足ルーキーは「自分なりにいい仕事ができた」と笑った。

ページトップ

“KOコンビで”オリをKO!ロッテ単独首位浮上[スポニチ]

ロッテは14安打10得点の猛打で、オリックスを完膚なきまでに叩きのめした。オリックスを破り、単独首位に浮上させた立役者は初のアベックアーチを放った4番・金泰均、5番・大松のKOコンビだった。

「僕ら2人が打点を稼がないといけない。お互い切磋琢磨してます」と大松。2点を追う4回1死二塁から金泰均が左翼線二塁打で1点返すと、大松が右越え逆転2号2ラン。KOパワーが打線に乗り移り、一気に7点を奪って金子をKOした。7回にも井口、金泰均、大松のクリーンアップによる3連打で加点すると、9回に金泰均が2戦連続となる2号ソロを右中間に運びトドメを刺した。大松は3安打3打点、金泰均も4安打2打点の大暴れだ。

2人は27歳の同い年で良きライバル。「テギュン」「マツ」と呼び合い、大松はチームの昭和57年会に金泰均を招き入れ、石垣島キャンプから食事に出掛けるなど行動をともにする機会が多い。遠征先ではロッカーも隣同士。大松が対戦投手の特徴を伝えたりしてサポート役を務めている。その一方で昨季4番を務めたプライドもある。今季は体が突っ込む悪癖を直し、打率.318と今までにない安定感がある。4番の座は譲ったが「そういう気持ちは常に持っている」と虎視眈々と4番復帰も狙っている。西村監督も「相乗効果というか、いい刺激をし合っている」と喜んだ。

金泰均は言った。「単独首位に立てたのは監督、コーチ、選手が一体になってるから。ロッテのいい雰囲気の中に僕も入れて満足してるよ」。2007年7月5日以来の単独首位。KOコンビのアベックアーチで対戦投手をどれだけKOできるかが5年ぶりのリーグ奪回のカギを握っている。

ページトップ

ロッテ・渡辺俊、完投勝利も中継ぎ思いやる[サンスポ]

ロッテの渡辺俊が148球の熱投で投げ切り、2勝目を挙げた。4回までに3点を失ったが、西本コーチの助言などで冷静さを取り戻し、4失点完投勝利。中盤以降の投球を「慌てず、ゆっくり投げられた」と振り返った。

ただ、反省の方が大きかったのも事実。「これだけふらふらしていたら、ブルペンも肩をつくっていたでしょうね」とぽつり。「休ませられなかったかな」と、白星より舞台裏で準備した中継ぎを思いやったのはこの人らしかった。

ページトップ

ロッテ、3年ぶりに単独首位!中軸が計7打点[サンスポ]

左翼席に陣取るロッテ応援団のお祭り騒ぎがいつまでも続いた。4回に打者13人を送り、7点を挙げて一気呵成に逆転。2007年7月5日以来、3年ぶりの単独首位に立った。中でも、井口、金泰均、大松の中軸トリオが計7打点で存在感を見せた。

4回は俊足の荻野貴が足でかき回して1死二塁。浮足立つ金子の心理を見透かしたように、上り調子の金泰均と大松が甘く入った初球を狙う。左翼線への適時二塁打と、逆転2ラン。上位に再び回ると井口の2点打で相手の戦意を完全に喪失させた。

「つなぐ気持ち。みんなでいい攻撃ができた」と大松は言う。これまでと違うのは、起点となってきた西岡が無安打ということ。「誰かが駄目な時はほかがカバーする。全員でやっているのが伝わってきた」と西村監督は何度もうなずいた。

2試合連続本塁打など4安打の金泰均は「短い安打でも良いとの意識になったのが良かった」と分析。井口と大松と合わせた3人で重圧を分散させ、相乗効果で計9安打。ロッテがすきのない攻撃で開幕4カード連続の勝ち越しを決めた。

ページトップ

開幕4カード勝ち越し単独首位[ニッカン]

快進撃を続けるロッテが、ついに単独首位に立った。4回、一挙7点を奪う猛攻で、試合を決めた。これで開幕から4カード連続での勝ち越しと41年前の記録に並んだ。歴史的開幕ダッシュを成功させた西村徳文監督(50)は「単独首位?その話は早すぎます。スタートダッシュができたことには満足してますが、キャンプからやってきたことができているということ。首位の話を次にふられたら耳をふさぎますから」と、前日に続き、早すぎる首位の話には耳を貸さなかった。

ページトップ

井口「オレだけ2アウトは…」[ニッカン]

ロッテ井口資仁内野手(36)がクリーンアップの意地を見せた。4回無死一塁で空振り三振したが、打者13人の猛攻となった2回目の打席は2死満塁で回ってきた。今度は中前への2点適時打を放ち、リードを5点に広げる一打となった。「オレだけ2アウトにならないように必死だったよ」と苦笑いだった。

ページトップ

大松が先制攻撃で3連勝誓う[ニッカン]

ロッテ大松尚逸外野手(28)が連日の先制攻撃でチームの3連勝に貢献したいと意気込んだ。2日のオリックス1回戦では初回に適時打。「自分の打順(5番)はチャンスで回ってくる。今日も先取点をとりたい」と話した。来日1号を放った4番金泰均に負けてはいられない。

ページトップ

金泰均が追撃の適時二塁打[ニッカン]

ロッテ金泰均内野手(28)の勢いが止まらない。前日2日、来日1号を放った主砲は2点リードされた4回、左翼線を破る適時二塁打で反撃の口火を切った。金は「バットの先っぽだったので、決していい感じではないけど、調子が上がってきているのかなと思える」と手応えを口にした。

ページトップ

[疾走!千葉ロッテ荻野貴司日記]プロ初のシーズン[毎日新聞]

◇足使い相手に重圧を

「開幕行くぞ」。開幕2日前、西武ドームでの練習中に西村徳文監督から先発出場を言い渡された。3月20日の開幕戦。朝、目を覚ました時はいつもと変わらなかった。しかし、球場に足を運んでくれたたくさんの観客を見て緊張した。プロ野球の舞台に立っているんだなという実感が初めてわいた。

プロ初出塁となったセーフティーバントは、相手投手を揺さぶろうと狙った。成功して「僕らしいな。いやらしい選手だから初安打もこういう感じなのかな」と思った。が、涌井秀章投手の牽制でタッチアウト。これまでで1番の反省点だ。あの時は捕手の動きに気を取られて投手をまったく見ていなかった。プロはスキを見せたらやられる。開幕戦は1−2で敗れた。無死満塁のチャンスで打席が回ってきた時、思い切って振っていこうと考えていたのに、一塁ゴロで流れを切ってしまった。相手が上だった。1番嬉しかったのは第3戦の初盗塁。まず1個決めることで自信にもつながった。

本拠地開幕戦の1回裏、無死3塁。「最低でも犠牲フライ」と臨んだ打席だった。直球を振り切ると、左翼席に飛び込んだ。逆転のプロ初本塁打。歓声を聞きながらベースを一周した時は本当に気持ち良かった。でも、自分に求められているのは大きな一発じゃない。その後の2打席が大事だった。遊ゴロと中飛。本塁打の感触を覚えていて体が開かないよう心掛けたが修正できなかった。

キャンプでは、テレビで見ていた選手のオーラに圧倒された。西岡剛さんなんか雰囲気が違う。練習も厳しかったが「新人は調整なんかしてる場合じゃない。常にアピールしなければ」と過ごしてきた。開幕前、実は結構疲れがたまっていた。

プロ初めてのシーズンが始まった。足を使って相手にプレッシャーを与える野球をしていきたい。ロッテの応援は一体感があるし、心強い。けがをせず、1日1日しっかり戦っていこうと思う。

絶好のスタートを切った千葉ロッテ。トヨタ自動車からドラフト1位で入団した新人・荻野貴司選手の奮闘ぶりを、実兄の毎日新聞記者がお伝えします。(まとめ・荻野公一)

ページトップ