ロッテが一発攻勢で大勝し、6カードぶりの勝ち越しを決めた。3回に井口、金泰均の連続ソロとサブローの2ランで計4点。5、6回には大松の2打席連続本塁打などで加点した。唐川が3月30日以来の勝利。日本ハムは3連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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北海道日本ハム | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 4 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | x | 10 |
ロッテのマリンガン打線が爆発した。今季最多、本拠地7年ぶりの1試合5本塁打で、6度目の2ケタとなる10得点をたたき出した。1点を追う3回、リーグ打率2位の井口資仁内野手(35)が2号同点ソロ。金泰均内野手(27)も2試合連続となる8号ソロで続き、初のアベック弾で勝ち越しに成功した。なおも無死一塁からサブロー外野手(33)が5号2ランで突き放し、5、6回には大松尚逸外野手(27)の2打席連発でトドメを刺した。大型連休のお祭り野球で首位をがっちり守った。
打って打って打ちまくった。右へ左へ真ん中へ。1試合5発は昨年5月13日のソフトバンク戦以来1年ぶり。最初にアーチをかけたのは井口だった。1点を追う3回。吉川の甘く入った直球を見逃さず、ロッテファンで埋まった右翼席中段へ同点ソロをたたき込んだ。「ファンに喜んでもらえるホームランが打てて嬉しい」と、クールな男が相好を崩した。
これが突破口となり、井口を師匠と慕う4番金の勝ち越しソロを誘発した。カウント1−2からの直球を迷わず振り切り、左翼席上段まで運ぶ豪快な勝ち越し弾。金は「井口さんの勢いに乗せてもらった。初めてのアベック弾で気持ちいいです」と、人なつっこい笑みを浮かべた。
さらにサブローの2ランに大松のソロ&2ランも飛び出し、10得点中7点を本塁打で挙げた。西村監督は「たまには1発攻勢もいいじゃないですか。ベンチとしては楽でした」と思わず本音がこぼれた。
ド派手な空中戦の裏には金森打撃コーチの教えがあった。ボールを右腰あたりまで引きつけて体の軸で運ぶ打撃スタイルを提唱しており、打球方向については徹底的に逆方向を意識させている。このやり方で井口を始め和田(中日)カブレラ(オリックス)ら、本塁打も打率も残せるスラッガーを育ててきた。
昨年19本塁打ながら、打率2割6分9厘に終わった大松も「金森打法」に取り組んでいる1人だ。「目の前で大きいのを打たれるとどうしても引っ張りたくなるが、その気持ちを抑えて逆方向へ打てたことは大きい」と振り返った。ともに左投手から1本目はストレートを左翼へ、2本目はスライダーを我慢してバックスクリーンへと運び、見事に教えを実践した。
ジワジワと金森イズムが浸透し、打線の勢いは止まりそうににない。チームは3連勝で6カードぶりの勝ち越しに成功。もちろん首位もしっかり守った。
ロッテ金が本拠地で2試合連続本塁打を打ったことで、千葉マリン内のロッテリアは再び長蛇の列ができた。打った直後からファンが殺到し、1個50円で52個限定販売のキムチ・テギュンバーガーは約10分間で完売。前日3日はレタスがなくなり商品を変更するハプニングもあったが、この日はスムーズに行き渡った。球団関係者によると「2本、3本と本塁打が出ることを想定して通常より多めに準備していた」と話した。
日本ハムは4日、無償トレードでロッテの佐藤賢治外野手(21)を獲得したと発表した。5日に入団会見が行われる。日本ハムは左ひざ半月板損傷の中田、右手首骨折の村田ら野手陣に故障者が多く、手薄となった外野手強化に乗り出していた。佐藤の長打力、強肩を高く評価しており、山田GMは「横浜高校時代から潜在能力を評価していた。21歳と若く、将来は外野のレギュラー争いに加わってくれることを期待しています」とコメント。梨田監督も「打撃がいいと聞いている。外野手は故障者が多いという状況の中で、活躍してくれれば」と期待した。
“日韓3、4番コンビ”が初のアベックアーチだ。1点を追う3回、先頭の井口が右翼席に2号同点ソロ。本塁上で出迎えた金泰均(キム・テギュン)が燃えた。
吉川の高めに浮いた直球を強振し、左翼席上段へ勝ち越しの8号ソロ。36戦目で初の共演に、「井口さんが本塁打を打って興奮して、その波に乗って打つことができました」と声を弾ませた。
韓国・ハンファでプレーしていたときから井口は憧れの存在。「僕の前で井口さんがいつもいい働きをするので、刺激になっている」と嬉しそう。5番・大松も5回に5号ソロを放ち、開幕から不動のクリーンアップが、ついにそろい踏みした。
大松は6回に2打席連続アーチ。中学時代に母親を亡くし、男手1つで育ててくれた父・三郎さん(58)が金沢から観戦に訪れた前での連弾に「本当に最高。ホームランボールを好意で返していただいたので、父にプレゼントします」と喜んだ。
だが、西村監督は「いつもと変わらない、安打の延長の本塁打だった」と、主軸の一発攻勢よりも、打線につながりが戻ったことを喜んだ。14安打で10点を奪い、6カードぶりに勝ち越し。取り戻した勢いに乗って、今度こそ首位固めだ。
千葉マリン名物となった「キムチ・テギュンバーガー」はこの日も激安販売。3回に金泰均(キム・テギュン)が本塁打を放つと、定価400円が50円で背番号「52」にちなみ52個限定販売されるとあって、観客が球場内のロッテリアに向かって猛ダッシュ。前日の8分に続き、この日は10分で完売した。球団関係者は「一時はパニック状態になりましたが、あっという間に売れました」と嬉しい悲鳴をあげていた。
ゴールデンウイークに相応しい幕張フィーバーだ。首位・ロッテは4日、今季初の1試合5本塁打で日本ハムに逆転勝ちした。井口資仁内野手(35)と金泰均(キム・テギュン)内野手(27)が初アベック弾を放てば、大松尚逸外野手(27)は2打席連発と14安打10得点で3連勝。今季最多3万34人で埋まった観衆を喜ばせた。昨季6勝18敗だった日本ハムに1分けを挟んで球団初となる開幕7連勝。今年のロッテはひと味もふた味も違う。
超満員のスタンドが何度も揺れる。昨年5月13日のソフトバンク戦(北九州)以来となる1試合5本塁打。今季初のクリーンアップそろい踏みとなる一発攻勢に、西村監督も「僕としては楽。たまには一発攻勢もいい」と思わず頬を緩めた。
1点を追う3回、井口が右翼席へ同点ソロ。チームを勢いづけると、井口を師と仰ぐ金泰均が2者連続、初のIKアベック弾となる左翼席上段への特大勝ち越しアーチで続いた。「井口さんが凄くいい打撃をして興奮した。いいイメージで打席に入って打ったのが、いい結果につながったと思う」。さらにサブローも2ランを放ち2年ぶりの1イニング3発。まだ終わらない。5回、大松が左越え5号ソロ。6回にも2打席連発の2ランをバックスクリーンに叩き込み、金沢から約30人で応援に駆けつけた父・三郎さん(58)らを喜ばせた。
昨季リーグワーストの.256だったチーム打率は、ここまで12球団断トツの.294。1〜5番が打率3割をマークしている。金森打撃兼野手チーフコーチの指導で、全員につなぐ意識が芽生えたのが好調の要因だ。ミートポイントは体の前ではなく、右打者なら右腰近辺でとらえるのが同コーチが推奨する理論。ギリギリまで引きつけることで球をしっかり見ることができ、確実性が増す。球の見極めも良くなり、四球も増える。実際、この日も10四死球を選び、計172四死球も12球団トップの数字だ。
この試合でも初回だけで日本ハムの先発・吉川に33球を投げさせた。ファウルで粘るシーンも目立ち、ジワジワ重圧をかけて攻略するのが攻撃パターン。差し込まれて詰まらされる場面もあるが、金森コーチは「詰まったヒットこそ最高のヒット」という。基本は中堅から逆方向への打撃。左投手から左翼と中堅に本塁打した左の大砲・大松は「左投手から、あの方向にキッチリ打てたのが大きい」と振り返った。
4月4日のオリックス戦(京セラドーム)は全19安打が単打。ツボに入ればこの試合のように長打でも畳み掛ける。最近5試合で6本塁打と絶好調の金泰均は「これからもたくさんアベック弾を打ちたい」と胸を張る。3連勝で6カードぶりの勝ち越し。しっかりつながり、一発もある強力打線の勢いは止まりそうにない。
千葉マリンのロッテリア限定で販売されている「キムチ・テギュンバーガー」(税込み単品400円)はこの日も大好評だった。同バーガーは金泰均が本塁打を打てば背番号52にちなんで52個限定、50円で販売。2戦連発が飛び出した3回の直後には約10分で52個が完売した。通常は1日400個前後用意するが、2本塁打した前日は2本目のアーチが飛び出す前に品切れ。この日は約600個つくる準備をしていた関係者は「万全な状態で備えていた」と説明した。
ロッテが5本塁打の一発攻勢で大勝。チーム5ホーマーは昨年5月13日ソフトバンク戦以来だが、この日のようにクリーンアップそろい踏みは06年6月3日広島戦で福浦、ベニー、フランコがマークして以来4年ぶりになる。これで今季の2ケタ得点は両リーグ最多の6度目。昨年が10度だから早くも半数を超えた。チーム打率を昨年同試合時と比べると昨年はリーグ4位の.256だったのが、今季は.294。得点圏打率は.241から.316と格段に勝負強さが増している。
ロッテ・唐川が8回1失点で3月30日の楽天戦(千葉マリン)以来35日ぶりの3勝目を挙げた。
初回は制球が定まらず2四球を与えるなどして先制点を献上。3回まで6安打を許す苦しい投球が続いたが、打線の援護を受けた4回以降は2安打と立ち直った。「序盤は完投を意識して力んだ。コースを狙って腕も振れず悪循環だったけど、野手に勝たせてもらいました」。4月は白星がなかった3年目右腕が月が替わって息を吹き返した。
スコアボード上空のこいのぼりは、センター方向へ必死に泳いでいた。マリン名物の強風も、目を覚ましたロッテ・金泰均には関係ない。打った瞬間に誰もが確信できる一撃に、満員のスタンドが一気にわいた。左翼席最上段へ運ぶ勝ち越しの8号ソロは2試合連続弾。井口に続く2者連続アーチで、あっという間に試合をひっくり返した。
3連勝と息を吹き返したチームの中心に、不動の4番打者がいる。最近5試合で6発。5月に入ってから、早くも5発と爆発している大砲は「井口さんの一発で興奮して打席に入った。いいイメージで打つことができました」。決勝の一発にも、初アベック弾を記録した井口への感謝を口にした。
適応力の高さを証明している。変化球を多投する配球にも、厳しい内角攻めにも戸惑いはない。「球種を狙うタイプじゃないから関係ない。打てるようになったのは日本の投手の球をたくさん見て、練習したから」と淡々と分析した。バットのヘッドが早く返り、打球が上がらない悪癖も修正。量産につなげている。
主砲の勢いに乗った打線は、今季最多の1試合5発を含む14安打10得点。6カードぶりのカード勝ち越しを決めた。西村監督も「たまには一発攻勢もいいんじゃない。僕としては楽だから」。輝きを取り戻した助っ人のバットが、首位を走るチームに心地よい風を送り込んでいる。
ロッテの大松が5回に左越え、6回には中越えへと2打席連続で運んだ。前を打つ金泰均が絶好調なだけに「燃えない訳がない」。
この日は、故郷の金沢市から父親が応援に訪れていた。中学時代に母親を亡くし、男手一つで育ててもらった大松。「父の前で打てて本当に最高。本塁打の球を好意で返していただいたので、父にプレゼントしたい」と喜んだ。
ロッテの唐川は8回1失点で、3月30日以来の3勝目を挙げた。「点を取ってくれて、楽になった。野手の方に勝たせてもらった」と打線の援護に感謝した。
「最後まで投げようと思って、その気合が空回りした」。1回に1点を先制されたのをはじめ、3回までは毎回得点圏に走者を背負う苦しい投球。中盤以降は腕を振ることを意識し、何とか立ち直った。序盤にしてもピンチで粘っただけに「最少失点で抑えたことはプラス。次につなげたい」と前向きだった。
ロッテ唐川侑己投手(20)が苦しみながらも8回を1失点に抑え、3勝目をマークした。初回に2安打2四球などで1点を先制されたことについて「この試合は自分1人で投げよう、と柄にもないことを考えたのがダメでした」と苦笑いで振り返った。徐々に修正する中で、味方の強力な援護もあり8回を投げた。「野手の方に感謝です」と話した。
ベンチはお祭り騒ぎだった。ロッテは0−1の3回に井口、金泰均、サブローが本塁打。一発攻勢で大勝し、6カードぶりの勝ち越しを決めた。
先頭の井口が右翼席に2号ソロ、続く金泰均は5試合で6本目となる8号を左翼席上段に放り込んだ。右に左に豪快な打球が続き、球場内のボルテージは上がる一方。大松が中前打で続き、サブローの5号2ランであっという間に4点を奪った。金泰均が「井口さんの勢いに乗せてもらった」と言えば、サブローは「(2発で)オレも興奮したし、ベンチも最高に盛り上がった」。一気呵成に攻めた。
5、6回には大松が2打席連発。終わってみれば、5本塁打を含む14安打で10点を奪った。大味に見えるが、ぶんぶん振り回した訳ではない。井口、大松の一発は逆方向。四球もチーム全体で9つ選んだ。西村監督は「逆方向に打てたのが大きい。チームとしていい。いつもと変わらない、安打の延長の本塁打だった」とうなずく。
登板過多気味だった中継ぎ陣も休ませられた。乗ったら止まらない打線が、いいことずくめの3連勝を運んだ。
ロッテが3回に3本塁打で逆転した。1点を追うこの回、3番井口の2号右翼越えソロで同点とすると、続く金泰均内野手(27)の2試合連続となる左翼席上段への8号ソロで勝ち越しに成功。なおも無死一塁からサブローの左翼越え5号2ランで一挙4点を奪った。金は「井口さんがすごくいい打撃をされた。その興奮冷めやらぬまま打席に入り、いいイメージで打つことができた」と控えめに振り返った。
日本ハムは4日、ロッテから佐藤賢治外野手(21)を無償トレードで獲得したと発表した。2007年に神奈川・横浜高からロッテに入団、ここまで1軍の出場はない。佐藤は「日本ハムでは厳しい外野手の争いを勝ち抜いて、1日でも早く1軍の舞台に立てるように頑張りたい」とコメントした。