わたしはかもめ2010年鴎の便り(5月)

便

5月13日

横浜6−14千葉ロッテ(横浜)

ロッテが19安打、今季最多の14点で首位に返り咲いた。3−4の6回、福浦の代打満塁本塁打で逆転。8回の金泰均の10号3ランなど、終盤にも得点を重ねた。3番手の秋親が6年ぶりの勝利。横浜は真田ら救援が乱れて4連敗。

123456789R
千葉ロッテ10011424114
横浜0120101016

◇福浦、値千金の満塁逆転弾、代打…ファウル一転

いったん戻ったベンチからグラウンドに戻り、ロッテの福浦は苦笑いを浮かべながらベースを一周した。6回1死満塁。代打で登場し、横浜2番手・真田に浴びせた一発は、右翼ポールを巻いてスタンドに飛び込んだように見えた。だが、最初のジャッジはファウル。その後のビデオ判定で認定された代打逆転満塁本塁打だった。

福浦も「自分でも入っていたと思ってましたよ」と白い歯を見せた。自身2度目の満塁本塁打だが、代打では初の経験だ。

4球目。フォークだったが、実は待っていたのは高めの真っ直ぐ。犠飛狙いのところに来た変化球に、自然にバットが出たという。「あれがファウルになるのと、入るのとでは、チームにとってもオレにとっても大違い」と話したが、5回に横浜に勝ち越された後の、この満塁弾が引き金になり、19安打14得点と打線が爆発した。福浦のアーチは、試合の流れを大きく変える値千金の一発だった。

かつて6年連続で3割を打ったプロ17年目の福浦も、金泰均の加入もあって、今季はDHや代打で起用される機会が増えた。だが、「与えられた仕事を精一杯やるだけ」と、フォア・ザ・チームを口にする。

昨年は9勝12敗と交流戦を負け越したロッテだが、今年は2連勝スタート。この日、リーグ首位の座も西武から奪い返した。それも強力打線を下支えする福浦らベテランがいてこそだろう。今季のロッテの強さの秘密は、この辺にある。

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代打逆転満塁ビデオ弾!福浦ファウル一転[ニッカン]

仰天の逆転判定だ。ロッテ福浦和也内野手(34)が、史上初の「代打逆転満塁ビデオ弾」を放った。横浜に3−4とリードされた6回、1死満塁から右翼ポール際への微妙な一打は、いったんファウルと判定された。しかしその後のビデオ判定の結果、本塁打に変更された。今季から導入されたビデオ判定で、ファウルが本塁打に変更されたのは初のケース。これで勢いのついたチームは19安打14得点と爆発。西武が敗れたため、8日以来の首位返り咲きを果たした。

世紀の「ひざカックン」だった。カウント1−2のバッティングカウント。代打・福浦は直球を待ちながらフォークに反応し、すくい上げた。高い弧を描き、打球は右翼ポールへ伸びていく。体をくの字にし、目を凝らし、打球の落下点を見守った。右翼ポールの左側からスライスし、外野席に落下した。横浜ファンも落胆から静まりかえっている。グランドスラムを確信し、伸び上がって喜びを表現しようとした。だが、その瞬間だった。一塁塁審はファウルの判定。歓喜のガッツポーズの途中で、ヒーローとなるはずの男の両ひざは、カックンと折れ曲がった。

不満ありありの福浦は、自軍ベンチを振り返る。西村監督がベンチを出ると、審判団はビデオ判定実施を決め、ネット裏の審判員ブースで再確認。グラウンドに出てきた中村三塁塁審は「ビデオ判定の結果、ホームランに判定を変えます」と、アナウンスした。「幻の本塁打」とならずに済んだ福浦は、満面の笑みでダイヤモンドを1周した。

世紀の大どんでん返し。何てったって、ファウルの判定が一転して代打逆転満塁本塁打だ。「打ったのはフォークです。満塁ホームランは2本目かな?(ソフトバンク)杉内から打って以来かな。日本シリーズでも1本打ったかな?代打満塁ホームランは初めてだよ。ビデオ判定?絶対に入っていると思っていた。『頼むぞ』という気持ちで待っていた。あれがファウルになるのとではチームもオレもえらい違い」と、思わず冗舌になる。

ビデオ弾を皮切りに、ロッテは7回も2得点。8回には根元の代打1号ソロに、金泰均の10号3ランも飛び出した。9回も西岡の4号ソロが出て、19安打14点。豪快な勝ちっぷりで交流戦開幕2連勝。先発唐川が2回降板のアクシデントがあっても、中継ぎ陣が踏ん張る。3番手の秋親は、2回1安打3奪三振で今季1勝。ダイエー時代の04年9月8日ロッテ戦以来6年ぶりの白星だ。西武が敗れ、チームは首位に返り咲いた。西村監督は「今日の1番は福浦ですよ。満塁ですから。(ビデオ判定のない)去年だったらねえ。福浦だけではなく、根元、神戸の代打陣、代走の早坂も序盤から準備してくれている。中継ぎ陣も。秋親ね、1回戦力外になって、もう1回野球ができるのは、いいことですよね。みんながカバーしてくれるのが、今年のチームです」と一丸勝利を喜んだ。「ロッテ強し」の判定は覆りそうもない。

◇中村責任審判「4人の判断」

この日の責任審判である中村三塁塁審は「ビデオ判定は元々審判4人の判断で行うもの。今回もロッテ側の異議申し立てによるものとかではない。ビデオで見た結果、本塁打でした」と試合後に説明した。ファンに向けて判定変更のアナウンスを2度行ったが、これは1度目の「ファウルボールでしたが、本塁打を判定します」という放送について、尾花監督に確認を求められたため。「ファウル」という言葉にファンの歓声が上がり、尾花監督が正確に聞き取れなかった。

データ
代打福浦が逆転満塁本塁打。代打満塁本塁打は谷(巨人)が4月24日広島戦で放って以来。ロッテの選手では08年9月7日に橋本将がソフトバンク戦でマークして以来11人目(12本目)。福浦は05年に阪神との日本シリーズで満塁本塁打を打っているが公式戦では04年6月1日ダイエー戦以来2本目。代打本塁打は通算3本目。
ロッテは8回に代打根元も本塁打。ロッテが1試合2本の代打本塁打は68年8月3日東映戦(石黒、得津)73年5月30日南海戦(岩崎、榊)に次いで37年ぶり3度目。

◇秋親6年ぶり1勝

秋親が、移籍初勝利をマークした。ソフトバンクを退団し、四国・九州ILを経ての波乱万丈の1勝だ。「色々あったが、今、野球ができるのが幸せです。無失点でつなげればよかったのですが、勝てて本当に良かった。去年の今頃はプロに戻れるとは思わなかった。去年、肩を手術して、何とかなるかなと思っていました。貴重な1勝です」と04年以来、6年ぶりの白星に感慨深そうだった。

◇唐川打球受け交代

ロッテ唐川侑己投手(20)が横浜2回戦の2回2死、武山の打球を右手に直撃(記録は投ゴロ)させ、大事をとって交代した。試合中に横浜市内の病院でエックス線検査を受け「右手中指、薬指の打撲」と診断された。アイシング処置を施し、14日は練習に参加できる見込み。

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ロッテ・福浦、代打逆転満塁ビデオ判定弾![サンスポ]

ビデオが首位を連れてきた!ロッテは13日の横浜2回戦(横浜)を、福浦和也内野手(34)の“代打逆転満塁ビデオ判定本塁打”など19安打の猛攻で14−6と圧勝。交流戦を2戦2勝でスタートし、8日以来の首位に立った。

新ルールのたまものだ。1点を追う6回1死満塁。代打・福浦が1−2から136キロのフォークをすくい挙げた。打球は右翼ポール上空へ。最初は「ファウル」の判定も、まさかの大どんでん返しが待っていた。

プロ17年目で初の代打逆転満塁本塁打は「ビデオ判定」のおまけ付き。苦笑いを浮かべながらダイヤモンドを一周だ。「ビデオ判定があってよかった。あれがファウルでは、チームもオレもえらい違いだよ。最高の結果になって本当に嬉しい」。

2回、チームは突然のアクシデントに見舞われた。先発・唐川が右手薬指に打球を受け負傷退場。3回から緊急登板したD2位・大谷(トヨタ自動車)も、1回3安打2失点と踏ん張れなかった。

そんな横浜に傾きかけた流れを、一振りで引き戻した。4月13日の日本ハム戦(札幌ドーム)でも、延長10回に代打で勝ち越し本塁打。9日の西武戦(千葉マリン)で自打球を右ひざに当て、ひざの血を抜いて強行出場して決めた。ここぞの場面で頼れる“根性男”の存在が、ロッテを支えている。

西村監督は「誰かが悪いときでも、みんなでカバーできるのが今年のロッテ」と快勝に胸を張った。西武が敗れ、8日以来の首位奪回。何があっても動じない。この強さ、本物だ。

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ロッテ・唐川、打球直撃降板、右手は軽傷[サンスポ]

ロッテの唐川侑己投手(20)が13日、横浜2回戦(横浜)の2回に武山の打球を右手中指と薬指に受け、2回3安打1失点で途中降板した。

試合中に横浜市内の病院で検査し、中指と薬指の打撲と診断された。西村徳文監督(50)は「軽傷なので大丈夫だと思う。明日の練習も通常通り行う予定です」とホッとした様子だった。

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福浦、史上初の「代打逆転満塁ビデオ判定弾」…ロッテ[報知]

止まっていた時間が動き出した瞬間、敵地ハマスタが歓声に揺れた。史上初の「代打逆転満塁ビデオ判定弾」。プロ17年目の福浦の声も、さすがに弾んだ。「絶対に入っていると思っていた。頼むぞ、という気持ちで待っていた。ファウルになるのとならないとでは、チームもオレもえらい違い」。

1点を追う6回1死満塁に代打で登場。カウント2−2から真田の真ん中よりのフォークを振り抜くと、打球は右翼ポール際に飛び込んだ。工藤一塁塁審は、ファウルを宣告。打たれた真田がポンとグラブを叩いてぬか喜びする中、福浦は「今、ポール巻いてたよ」とアピール。ベンチから飛び出した西村監督は「僕のところからは見えなかったけど、福浦も(諸積)一塁ベースコーチもホームランとアピールしていたのでそう思った」と小林和球審に詰め寄り、次打者の西岡も打球はポールを巻いていたとジェスチャーを繰り返した。

審判団が控室でビデオを使ってきわどい一打を検証。バックネット越しに西村監督がにらみをきかせ無言のプレッシャーをかける中、約3分後に判定は覆り、晴れて3号満塁弾が認定された。「最初はガクッてなったけど、ビデオ判定があって良かったね」と福浦。一瞬で明暗が入れ替わった真田は「本塁打より、ポンポン走者を出したのがすべて」とうな垂れた。

ベテランが放った通算1609安打目の劇弾に触発された打線は、先発野手全員の今季最多タイの19安打で14得点。里崎の欠場、先発・唐川の負傷降板とアクシデントの重なった試合をものにした西村監督は「みんなでカバーし合うのがうちの野球」とニンマリ。“湾岸ダービー”を連勝で制したチームは、西武をかわして再び首位浮上。満を持して15日から巨人2連戦に臨む。

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福浦、史上初“代打逆転満塁ビデオ判定弾”[スポニチ]

「ファウル」が5分後に「満塁本塁打」となった。180度運命を変える劇的な逆転弾。今季から導入されたビデオ判定がもたらした「史上初」の出来事に、横浜スタジアムは沈黙の後、歓声と悲鳴が交錯した。

1点を追う6回1死満塁。代打で登場した福浦は1ストライク2ボールからのフォークをバットで巻き込むようにとらえた。飛距離は十分。右翼ポール際への大飛球はスタンド上段で弾んだ。本塁打を確信して一塁にゆっくり走りだした時だ。工藤一塁塁審はファウルの判定。マウンドの真田は「よしっ!」とばかりにグラブを叩き、一方の福浦は「え?(ポールを)巻いたでしょ?」と目を丸くし、思わず腰が砕けた。西村監督はすぐに抗議に飛び出した。

審判団の協議により、ビデオ判定に委ねられた。そして5分後、判定は本塁打に覆った。バットを持ったまま運命の判定を待っていた福浦は「走るの?」と確認してから、ダイヤモンドを一周。塁上で待たされていた3人の走者も走りだした。「絶対に入っていると思っていたし、ファウルと言われてガクッときた。ビデオ判定があって良かったです。頼むぞって気持ちで待っていたし、本当に良かった。あれがファウルになるのとではえらい違いですから」。

04年6月1日のダイエー戦(福岡ドーム)で杉内から放って以来、自身2本目のグランドスラムは、史上初の「代打逆転満塁ビデオ判定弾」。ビデオ判定でファウルが本塁打に覆ったケースは初めてだけに、喜びも倍増するのは当然だった。

01年に首位打者を獲得し、06年まで6年連続で打率3割をマークした「幕張の安打製造機」も07年以降は今一つの成績。今季は同じ一塁手の金泰均が加入し、指名打者や代打での出場が続くが、「与えられた仕事を精一杯頑張ります」と腐ることなく仕事をこなし、チームを首位返り咲きに導く起死回生の一発を放った。交流戦中は代打の切り札。限られた出番の中で結果を出す福浦のバットはチームに欠かせない。

◇代打満塁弾はパリーグ70人目

代打の福浦(ロ)が6回に満塁弾。代打満塁本塁打は自身初で、パ70人目(80本目)。交流戦では05年5月21日楽天戦の新井(広=現阪神)、07年5月31日ソフトバンク戦の矢野(巨)に次ぎ3年ぶり3本目で、パの打者は福浦が初めて。この日の打球は、1度ファウルと判定されながら、ビデオ判定の結果本塁打に。打球のビデオ判定は今季7度目。うち、判定を経て本塁打と認定されたのは今回が4度目になるが、ファウルが本塁打に覆ったのは今回が初。

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秋親、2073日ぶり白星に感慨深げ[スポニチ]

4回から3番手で登板したロッテ・秋親が、ダイエー時代の04年9月8日のロッテ戦(福岡ドーム)以来2073日ぶりの白星を手にした。

5回に1度は勝ち越しを許したが、直後に福浦が代打逆転満塁弾。「1点取られたし野手に感謝です。本当に嬉しいの一言」。08年にソフトバンクを戦力外になり同年11月に右肩手術。昨年は独立リーグでプレーした右腕は「去年の今頃は、まさか勝てる日が来るとは思っていなかった」と感慨深げだった。

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負傷降板の唐川、右手中指、薬指打撲の診断[スポニチ]

ロッテ先発・唐川が2回2死から武山の投ゴロを右手に受け、この回限りで降板した。

横浜市内の病院でエックス線検査を受けた結果「右手中指、薬指の打撲」と診断された。次回登板への影響などは14日以降の状態を見て決める。西村監督は「アクシデントがあった時、みんなでカバーするのが野球」と逆転勝ちに納得顔だった。

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ロッテ・秋親が6年ぶりの白星[サンスポ]

時代の2004年以来、6年ぶりの白星をつかんだ。2−3の4回に登板。同じくソフトバンクを戦力外になった的場とバッテリーを組み、2回を1失点ながら打線の援護もあって勝利投手になった。

逆指名でダイエーに入団したが、本領を発揮できずに一昨年に戦力外に。右肩を手術した昨年は「プロに戻れるとは思わなかった」という。執念で独立リーグから、テストでロッテ入り。「色々な人にこの勝利を伝えたいです」。目を潤ませ、嬉しそうに笑った。

井口
「うまくすくい上げて中前に落とすことができた。」(5回に大家から同点打)

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福浦“ビデオ判定”代打逆転満塁弾!ロッテ首位浮上[スポニチ]

1点を追う6回1死満塁から代打・福浦が放った右翼への大飛球はファウルの判定。しかし、ロッテ西村監督の抗議で、ビデオ判定で検討された結果、ホームランに判定が覆った。逆転満塁弾となった福浦は「絶対に入っていると思っていた。頼むぞという気持ちで待っていた。あれがファールになるのとではチームもオレもえらい違い」と声を弾ませた。

ロッテは8回に金泰均が10号3ランを放つなど、19安打、今季最多の14点で快勝。西武が敗れたため、首位に返り咲いた。

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唐川が打球受けて交代…ロッテ[報知]

ロッテの唐川が、アクシデントで早々に降板した。2回、武山の投ゴロを処理した際、打球を利き手に受け、右手薬指を痛めた。3回は大谷が緊急登板した。

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ビデオ判定で…代打逆転満塁弾[ニッカン]

ファウルの判定が本塁打になった!ロッテが1点を追う6回だ。1死満塁で、投手・秋親の代打・福浦和也内野手(34)が、右翼ポール際に大飛球を放った。打った瞬間本塁打の当たり。一塁側に数歩歩いた福浦は、冷静に打球の落下点を確認。本塁打と思い、喜びのポーズを取ろうとしたとしたところで、一塁塁審はファウルの判定。西村監督の要望でビデオ判定となった。判定を終え、グラウンドに現れた中村三塁塁審は、マイクで「ビデオ判定の結果、ホームランに判定を変えます」とアナウンスした。ファウルの誤審が代打逆転満塁本塁打に訂正され、福浦は「打ったのはフォークです。満塁本塁打は2本目かな?杉内から打って以来かな。日本シリーズでも1本打ったかな?代打満塁本塁打は初めてだよ。ビデオ判定?絶対に入っていると思っていた。頼むぞという気持ちで待っていた。あれがファウルになるのとではチームもオレもえらい違い」とコメントした。

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唐川、右手に打球受け交代[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(20)が2回2死、横浜武山の打球が右手に直撃(記録は投ゴロ)し、大事をとってこの回をもって交代した。球団広報によると、右手薬指が腫れているという。試合中に病院に行く予定はない。

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背中張りで里崎スタメン外れる[ニッカン]

ロッテ里崎智也捕手(33)が、背中の張りを訴えてスタメンから外れた。

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元ダイエー選手“ロッテで再生”大成功の理由とは[夕刊フジ]

“ダイエー帝国”の栄光を、千葉で再び−。

ロッテ・山田秋親投手(31)=登録名・秋親=が、13日の横浜戦(横浜)に3番手で登板。ダイエー時代の2004年以来となる、6年ぶりの勝利を挙げた。

「嬉しいの一言。2007、08年は体がボロボロで半分諦めていた。去年の今頃はプロに入れるかどうかで、勝てるとは思ってなかった」。

立命館大時代はアマNo.1右腕と謳われ、2000年ドラフトでは争奪戦の末に逆指名でダイエー(現ソフトバンク)入団。だが故障にも泣いて通算15勝にとどまり、08年オフ戦力外に。昨年は自費で肩を手術後、独立リーグで“浪人”も経験したが、トライアウトを経てロッテに拾われた。

実はこの日、秋親とバッテリーを組んだ的場直樹捕手(33)も、昨オフにソフトバンクをクビになった選手。昨オフに「このまま終わる選手じゃない」と獲得を決めたのは、2人の力量をよく知る人物だ。ロッテ・石川球団副代表は、2人が入団時、ダイエーのスカウトの職にあった。

さらに2人の入団時にダイエー球団社長だったのは、ロッテ・瀬戸山球団代表兼社長だ。

元ダイエーの井口資仁内野手(35)が、08年オフに日本球界に復帰する際、古巣でなくロッテを選んだ理由も、入団時の担当スカウトが石川副代表だったのが大きい。強力な後ろ盾を得て、すんなりチームリーダーに収まった井口には、将来の監督手形も切られている。

現在のロッテはさながら、ダイエーが福岡から幕張に移転してきたかのような体制。一方、ダイエーが身売りした05年以降、ソフトバンクではリーグ優勝がない。

今季は両チームとも好調だが、一時はパ・リーグの盟主に上り詰めた“ダイエー帝国”の、真の継承者はどちらか。

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