ロッテは井口のソロとサブローの2ランで4回までに3点を先行。3−2の7回には、井口の適時打で再び突き放した。4回途中から救援した渡辺俊が7勝目。早めの継投策が実った。日本ハムは3カード連続で負け越し。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 6 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
ロッテが阪神、メジャーリーグで活躍した藪恵壹投手(41=元ジャイアンツ)の入団テストを近日中にも行うことが21日、明らかになった。前半戦最終戦のこの日は日本ハムに勝ち、首位西武に2ゲーム差の3位で折り返した。西村ロッテ1年目の逆転優勝も十分可能性ある好位置ターン。後半戦で巻き返すための起爆剤に、球団は経験豊富な右腕に白羽の矢を立てた。テストの結果が良ければ、7月31日のトレード、新外国人選手獲得期限ギリギリでの駆け込み入団になる見込みだ。
ロッテが、混パを抜け出すための行動に出る。CS進出、さらにはリーグ優勝のために、飽くなき補強を追求する。獲得期限7月末が迫る中、球団が白羽の矢を立てたのは、経験豊富な藪だった。近日中にも入団テストを行い、コンディションを確認、吟味した後に獲得を検討することになる。この日、札幌ドームでの日本ハム戦に帯同した石川運営本部長は「テストするのは事実です。テストだから獲得するかは分からないが」と話した。
藪は05年に阪神からアスレチックス入りし、1年目に4勝をマークしたがその年のオフに自由契約。09年の7月には、ジャイアンツ傘下3Aフレズノを解雇され、それでも現役続行を希望していた。5月の下旬には「現役を続ける方向でやってるけど、難しい」と明かした。その上で「阪神以上の所があれば行くかもしれません」と日本球界復帰も示唆していた。ただし、シーズン開幕までに獲得を希望する球団は現れず、これまで米国内でトレーニングを継続してきた。獲得を希望する球団はなかなか現れなかったが「やれる自信はあります」と言い切り、140キロを超える直球を投げ込んでいるという。ロッテと合意に達すれば、04年以来6年ぶりの日本復帰が実現する。
前半戦のロッテはAクラスで折り返したが、後半戦逆襲のカギは投手陣にかかっている。打線は12球団最高の465得点と爆発力をキープしている。一方の投手陣は、唐川、小野など相次ぐ先発陣のケガに悩まされた。唐川はブルペン投球を開始し、復帰も近いが、11日に背部痛で離脱した小野の復帰は未定。ローテーション投手として期待された大嶺は、20日の日本ハム戦で8失点の乱調で2軍に降格。先発は白紙となった。依然として台所事情は厳しいままだ。球団は、国内トレードも投手陣を中心に調査を続けている。全ては、西村ロッテ1年目の優勝のためだ。
藪は日米通算91勝を挙げる元阪神のエース。41歳のベテランで実績も十分。先発か中継ぎか、起用法は調整具合によるが、ロッテに加われば、大きな戦力になりそうだ。
ロッテが“秘策”で快勝した。4回途中2失点で先発の吉見が降板すると、2番手にコールされたのは渡辺俊介投手(33)。ロッテファンが陣取る右翼スタンドでざわめきが起こった。1点差に詰め寄られた1死一、二塁で登板した33歳のサブマリンは、代打の紺田、8番大野を打ち取り、日本ハムに傾きかけた流れを断ち切った。ピンチの場面でも「慣れないことだったけど、余計なことを考えないで投げた」と落ち着いていた。
準備はできていた。前日20日の試合前、西村監督は先発陣の中継ぎ待機もあるのかという問いに「場合によってはあるかもしれませんね」と示唆していた。渡辺俊は「投げるのは分かっていたんで、2日間禁酒しました。爪もしっかり切っておいた」と万全の状態で臨んだ。今季初の中継ぎ登板で、首脳陣の期待に応えて7勝目。プロ10年目で救援初白星を挙げた。
6投手をつないでの総力戦に打線も呼応して快勝した。西村監督は「俊介もよく投げてくれた。勝って帰るのと負けて帰るのでは全然違う」と勝利をかみしめた。3位で折り返した前半戦の最終戦。後半戦に向け全員の“和”でつかんだ大きな1勝だった。
ロッテはフロント人事の変更を発表した。瀬戸山隆三取締役社長兼球団代表(56)が「球団代表」職を外れ、取締役社長を専任。石川晃球団副代表(49)が運営本部長に就任し、チーム統括部長と連盟担当を兼務する。球団代表職は廃止する。
ロッテ今江敏晃内野手(26)が右肩の違和感で日本ハム15回戦(札幌ドーム)を欠場した。前日20日の日本ハム戦も3回裏に途中交代した。22日に帰京し、病院で検査を受ける。
いつもと違う“場所”でも落ち着いていた。4回、1点差に追い上げられ、なおも1死一、二塁のピンチ。ロッテ・渡辺俊が2番手で登板し、2回を1安打無失点。プロ10年目、通算15度目となったリリーフ登板で初めて白星を挙げた。「いい流れに変えられたらと思っていた。“ごっちゃん勝利”はあまり嬉しくないけど、勝ちにつながってよかった」。
前回登板した16日の西武戦(千葉マリン)後、中継ぎ待機を告げられた。この日のために、2日間禁酒。「やっと北海道でお寿司と日本酒が飲める」とご機嫌で球場を後にした。
前半戦最終戦を白星で飾ったロッテ。西村監督も「俊介はよく投げてくれた。今日は『和』というスローガン通りの野球ができた」と満足げ。貯金を「8」とし、2位ソフトバンクに1.5ゲーム差、首位西武に2ゲーム差。球宴明けは“接近戦”だ。
札幌ドームがどよめいた。1点差に詰め寄られた4回1死一、二塁。ロッテの2番手にコールされたのは先発ローテーションを担ってきた渡辺俊だった。
登板間隔が開くため今季初めて中継ぎ待機していたサブマリンは代打・紺田を一邪飛。続く大野を空振り三振に仕留めて日本ハムに傾きかけた流れを引き戻した。「中継ぎで投げるといつもどよめきは起きる。慣れないポジションでの投球だし、余計なことは考えずに投げました」。
16日の西武戦(千葉マリン)で7回1/3を投げてから中4日。屈指の酒豪だが、中継ぎに備えて19日から禁酒し、先発前と同様にボールに引っ掛からないようにツメを短く切って指先の感覚を保つなど万全の状態で登板を待っていた。昨季も登板間隔が開く際に中継ぎで4試合に調整登板しているが、回の途中から投げるのは先発定着後は極めて異例だった。スクランブル登板でも2回無失点に抑え、プロ10年目で救援初白星。「ごっつぁん勝利だし、嬉しいとかはない。ただチームが勝って良かったです」と照れ笑いした。
渡辺俊の好救援で、チームは球宴前の9連戦を5勝4敗と勝ち越し。3位ながら首位・西武に2ゲーム差と肉薄してシーズンを折り返した西村監督は「1つになって戦えたし、今日の勝ちは大きい」。残り54試合の後半戦に手応えをつかんだ会心の逃げ切り勝ちだった。
ロッテ・井口が会心の3本締めだ。初回に先制ソロで7回はダメ押し打。9回は右前打で2試合連続猛打賞、5試合連続複数安打で打率を3割台に戻した。
右手親指付け根などを痛めて一時は不振も、自身の打撃フォームを収めたDVDでチェックを繰り返して復調。同時に打線も5試合連続2ケタ安打と上向きで「状態はだいぶ良くなってきた。後半戦もこのままいければ」と手応えを口にした。
札幌ドームにどよめきが起こった。4回、1点差に迫られ、なお一、二塁。マウンドに向かったのは、16日の西武戦(千葉)で7回1/3、122球を投げていた渡辺俊だった。「慣れないところでの投球なので、余計なことは考えなかった」。今季初の救援登板にも動じず、代打・紺田、大野を打ち取り、危機を脱した。
6回途中まで打者7人に被安打1の無失点。プロ10年目で初めてリリーフでの勝利を手にしたサブマリンは、「いい意味で流れを変えられた。中継ぎの気持ちが分かった」とニンマリ。西村監督も「よく投げてくれた。落ち着いていたね」と最敬礼だ。
右腕は通常、登板日の3日前から禁酒。16日の登板後、リリーフ待機を見据えて、2日間禁酒していた。「今日は日本酒とすし!」。チームを連勝に導いたベテランは美酒を味わうため、気分よくバスに乗り込んだ。
ロッテは投打がかみ合って前半戦ラストゲームを勝利で飾った。2番手で登板した渡辺俊介投手(33)が中継ぎとして初勝利を挙げ7勝目。打線は7回、9回に効果的に追加点を挙げて4点差で快勝した。西村監督は「俊介もよく投げてくれた。いい形のゲームでしたね」と満足そうに話した。
ロッテは井口のソロとサブローの2ランで4回までに3点を先行。3−2の7回には、井口の適時打で再び突き放した。4回途中から救援した渡辺俊が7勝目。早めの継投策が実った。日本ハムは3カード連続で負け越し。
ロッテの渡辺俊がプロ10年目で救援初白星を挙げた。「慣れないところでの投球。余計なことを考えないようにした」と2回を投げて1安打無失点で切り抜けた。
ロッテはその後も小刻みにつなぎ、計6投手の継投。西村監督は「いい形のゲームだった。今日の勝ちは大きい」と上機嫌だった。
ロッテの今江が右肩の違和感で欠場した。2週間前から痛みを感じていたそうで、「これ以上プレーしても、チームに迷惑を掛ける」と話した。
20日の日本ハム戦では2回に悪送球し、3回の守備で交代した。西村監督は「無理はさせたくない。万全の形で後半戦に入ってもらいたい」と話した。
昨季は借金14の5位で前半戦を終えた。それが今季は8つ勝ち越し、首位とも2ゲーム差。この夜の主役、井口は「チームとしてまとまっている」と手応えを口にする。
3安打2打点で、打点はともに価値が大きかった。まずは1回に2死から2試合連続の一発となる9号ソロを左越えに運ぶ。「流れをつかむ先制点を挙げることができて良かった」。3−2の7回は「もう1点取ったら流れが大きく傾く場面」と、2死二塁で左前打。4点目をたたき出した。
5試合連続で複数安打と打点をマーク。不調を完全に脱し、打率も3割に戻した。求めたものは鋭さ。スイングは間の取り方など「切れのあるものを出したい」と修正を重ねた。フルイニング出場を続けながら「汗を出したい」と練習前には炎天下の中、1人黙々と走る。「なくなっていた体の切れが戻ってきた」。
井口の復調に合わせるように、停滞していた打線も5試合連続の2ケタ安打。井口は「最後までもつれる。一戦、一戦」と表情を引き締める。本当にチームが変わったのか、真価は後半戦で問われる。
ロッテは21日、球団代表職を廃止する人事を発表した。球団代表を兼務していた瀬戸山隆三氏は社長専任となり、石川晃球団副代表は運営本部長として実行委員会などに出席する連盟担当を兼務する。