わたしはかもめ2010年鴎の便り(10月)

便

10月17日

福岡ソフトバンク2−4千葉ロッテ(ヤフードーム)

ロッテは2回、今岡のソロで先制した。4回は大松の適時打で先発の陽耀勲をマウンドから引きずり降ろし、その後も救援陣から6回と9回に1点ずつを加えた。渡辺俊は9回こそつかまったものの、緩い球を効果的に使い、流れを渡さなかった。追うソフトバンクは9回に無死からの3連打、押し出し死球で2点を返したが、反撃が遅すぎ及ばなかった。

123456789R
千葉ロッテ0101010014
福岡ソフトバンク0000000022

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ロッテ残った!俊介我慢の2失点/CS[ニッカン]

追い込まれたロッテが踏みとどまった。ソフトバンクに王手をかけられ、1敗もできない中、渡辺俊介投手(34)が9回途中まで2失点と好投。2軍落ちしたままシーズンを終えたサブマリンが、大一番で見事に復活。対戦成績を2勝3敗に戻した。

最後の打球が里崎のミットに収まるのを渡辺俊はベンチから祈る思いで見ていた。9回、不運な当たりもあり、連打でピンチを招いて降板。マウンドを小林宏に託していた。のど元を圧迫されるような緊張感から解放されると「力が抜けて、座り込みそうになりました」。それほど、思いを込めて見ていた。

1回、いきなり見せ場がやってきた。四球で出塁を許した盗塁王の本多を3度目の牽制で刺した。1球目は緩い牽制、2球目に速いけん制を送ると、最後は少し長く持ってタイミングをずらした。本多は一塁に手を伸ばすことすらできなかった。「盗塁の多い走者は、本塁へ投げる動作をよく見ていますからね」。牽制動作に工夫をしていた。練っていた本多対策が生きた。

ここから一気に波に乗った。テンポのいい投球で9回途中まで連打を許さなかった。100キロ以下のスローカーブが効果的に決まり、的を絞らせなかった。「行けるところまで行こうと思った。つぶれたら中継ぎが待ってる。いつつぶれてもいいと思った」と仲間を信じて飛ばした。

しっかりした準備があった。ファイナルステージの前日から、デーゲームの登板に合わせた生活に切り替えた。チームメートがホテルの外に食事に出かける中、ルームサービスの食事で済ませ、早々に床に就いた。絶対に負けられない大一番での先発に向けて、静かに闘志を燃やしていた。

CSに入ってチームを救うのは2度目だ。ファーストステージ突破を決めた10日の西武戦では、3失点のマーフィーの後を継いでチームを勝利に導いた。当初、フェニックス・リーグで調整する予定だったが、荷物だけが千葉から宮崎、所沢とせわしなく移動する中、淡々と仕事をこなし、この日の快投への布石にした。

シーズン終盤を不調のため2軍で過ごさなければならなかったが、その悔しさを晴らした。「チームの大事な時にいられなかったので、役に立てて良かった。2つ何とか勝ってもらって、また日本シリーズで投げたい。ここまで苦しい試合をしてきたチームは、簡単には負けません。僕も、精いっぱい、声を出して応援したい」。逆転での日本シリーズ進出へ、力強くバトンをつないだ。

◇西村監督満足「いい取り方」

西村監督が逆襲宣言だ。本塁打あり、バントあり、6回には三塁走者の今江がギャンブルスタートを決めて生還するなと、大技小技でコツコツ加点し「いい点の取り方だったね」と満足そう。「負けられない試合から、この前も3連勝してるからね」と、シーズン3連勝締めや、CS西武戦のミラクルを再現すると意気込んだ。

◇小林宏火消し

小林宏がピンチをしのいた。9回、渡辺俊が3連打で1点を失い、なお無死一、二塁で登場した。四球と押し出し死球で、2点差に詰め寄られたが、最後は山崎を捕邪飛に仕留めた。「あんまり覚えていないです。必死だったので。(渡辺)俊ちゃんが一生懸命投げていたので、台無しにしたくなかった」と、胸をなで下ろしていた。

◇井口が猛打賞

3安打の井口が復調のきっかけをつかんだ。1回の第1打席で、ライナーが三塁手のグラブをはじいて左前打。だが好捕されたと勘違いしてしばらく天を仰ぎ、松中からの送球であわや左ゴロに倒れるところだった。それでも10打席ぶりの安打に気を良くして、9回にはダメ押しの4点目をもたらす三塁への内野安打。「内容はまだまだだけど、結果が出たことは気持ちがいい」と笑顔だった。

◇大嶺18日先発

第5戦先発に抜擢された大嶺は「ケンカ投法」で逆転突破の夢をつなぐ。7月20日を最後に1軍登板はなく、今季ソフトバンクに2勝1敗という相性の良さを買われて、大役に指名された。2軍では徹底的な走り込みで下半身を鍛え、課題だった右打者への内角の制球を磨いた。「『ぶつけたらどうしよう』という気持ちだったが、『ぶつけてもいいや』という気持ちに変わった」と、大胆な内角攻めを予告。「自分から逃げるようなことはしたくない」と不適に笑った。

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今岡古巣阪神敗退の日に先制弾/CS[ニッカン]

追い込まれたロッテが今岡誠内野手(36)の先制弾で踏みとどまり対戦成績を2勝3敗に戻した。

今岡の勝負強さは健在だった。2回、ソフトバンク陽のスライダーをすくい上げた。角度よく上がった打球は左翼スタンドへ。欲しかった先制点を挙げ、ダイヤモンドを軽快に駆け抜けた。公式戦、ポストシーズンでは08年9月21日以来の本塁打を「大事な試合でスタメン起用してもらったので期待に応えたかった」と、柔らかな笑顔で振り返った。6回には3点目につなげる犠打も記録。バント成功は04年10月6日以来6年ぶり。つなぎ役でも貢献した。

負けられない試合で、面白いように本領を発揮する。CS進出を決めた1日のオリックス戦はDHとして先発出場し4打数2安打。ファイナルステージ第1戦では第1打席で二塁打を放ち、3得点につなげた。決戦直前の全体練習後「シーズン中だったら、もっとホームラン打てたらなとか思うけど、ここまで来たらやることは同じ」と平常心を心掛けた。ソフトバンクとの最終戦となった9月23日は負けたため、福岡ヤフードームではロッカーの位置を変えるなど験もかついだ。阪神時代の05年に147打点で打点王に輝いた36歳のベテランは、勝つことだけに集中していた。

しっかりオチもつけた。左翼スタンドのファンの今岡コールにベンチからやや遅れて登場。「福浦から『早く出てった方がいいですよ』って言われて…。生え抜きに怒られました」と、ちゃめっ気たっぷりに話した。西村監督も「ホームランは盛り上がりますからね。さすがですよ」と目を細めた。8安打4得点で湿りがちだった打線も上向き。くしくも昨季まで在籍した古巣のCS敗退が決まった日、勝負強さを発揮してマリンガン打線を目覚めさせた。

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ロッテ、俊介で残った!完全復活8回まで0封[サンスポ]

パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦(ヤフードーム)は17日、ロッテがソフトバンクを4−2で下し、対戦成績を2勝3敗(ソフトバンクはアドバンテージ1勝を含む)とした。先発の渡辺俊介投手(34)が八回まで無失点。今季はプロ10年目で初めて故障以外で2軍落ちを経験するなど、苦闘を続けてきたベテランが、負ければCS敗退の瀬戸際からチームを救った。

久しく得られなかった充足感が、体を包んだ。負ければ終戦の大一番で、渡辺俊が8回0/3を7安打2失点。120球の熱投で、日本シリーズ進出へ望みをつないだ。

「(試合終了直後は)力が抜けて座り込みそうになった。とにかく自分らしく投げようと、それだけに集中しました」。緩急自在の投球でソフトバンク打線を封じた。1回1死から本多に四球を許したが、得意の牽制で刺して波に乗った。90キロ台のカーブが右打者の外いっぱいに決まり、再三バットのしんを外した。9回に先頭から3連打を浴び小林宏にバトンを渡すも、8回までは三塁を踏ませない危なげない投球だった。

「やっと苦しい試合を一緒に経験できた」と右腕。9月15日のソフトバンク戦(千葉マリン)で2回6失点。プロ入り後初めて故障以外で2軍落ちを通告された。チームが3位を決めた最終戦も「勝ってくれ」と自宅のテレビの前で祈ることしかできなかった。

ファームでは1日置きに100球の投げ込みを敢行。背部痛で同時期に2軍調整中だった里崎と、手先だけではなく体全体で投げる練習を積んだ。「サト(里崎)のおかげ。ファームで一緒にやってきて、良くなったところを見てくれていた。今日もおかしくなり始めたら、すぐに言って修正してくれた」。

ファーストステージから絶好調の里崎に続き、渡辺俊も戻ってきた。1敗もできない状況に変わりはないが「苦しい試合を勝ち抜いてきたチーム。もう負けません」と右腕。あとは仲間を信じるだけだ。

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ロッテ・西岡、右ひざ強打も「問題ない」[サンスポ]

ロッテは西岡が9回にアクシデントに見舞われた。無死二塁で松中の飛球を追って、左翼の清田と交錯。2人ともしばらく立ち上がれないほどだったが、最後までプレーした。右ひざを強打した西岡は「全く問題ありません。お互いに必死にやっているからああいうことも起こる。土壇場で底力をみせたい」と気丈。だが、西村監督は「今は気持ちも入っているが、朝にかけてどうなるか。状態を見ないと」と慎重な姿勢だった。

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ロッテ・小林宏「必死で」ピンチしのいだ[サンスポ]

ロッテの守護神の小林宏が9回のピンチを断ち切った。3点差に迫られてなおも無死一、二塁の場面で渡辺俊からバトンを受け、オーティズに四球後、柴原に押し出し死球を与えたが、最後は二死満塁から山崎を捕邪飛に打ち取った。「(渡辺)俊ちゃんの力投を台無しにする訳にはいかなかった。必死で緊張する余裕もなかったけど、勝ててよかった」とホッとした表情だった。

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ロッテ・大嶺、3ヶ月ぶり1軍「力出し切る」[サンスポ]

ロッテは18日の第5戦に先発するのは大嶺。4年目の今季は3勝どまり(6敗)で、7月20日の日本ハム戦(5回8失点KO)以来の1軍登板となる。ただ、ソフトバンクとは相性がよく、4月7日の2回戦(ヤフードーム)で完封勝利を飾るなど今季は2勝1敗。「負けられない状況なので、自分の力を全て出し切る。後半はチームに貢献できなかったので、その思いもぶつけたい」と意欲をみせた。

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サブマリン復活!渡辺俊「やっと一員になれた」[スポニチ]

熱投を終えたロッテ・渡辺俊は試合後、報道陣に囲まれると「早く座りたい」と笑った。それほど疲れ切っていた。7月28日の西武戦(西武ドーム)以降は白星から遠ざかり、9月16日に2軍落ち。大事なシーズン終盤に戦力になれなかった。西武とのファーストS(同)で1軍復帰。10日の第2戦で3回2/3無失点の好救援で勝利に貢献し、再び先発に起用された。2軍調整中は1日おきに投げ込みを行い、当時ともに離脱中だった里崎とともに必死にフォームを修正。そんな苦労を経ての快投に「やっと苦しい試合を経験できた。やっと役に立てて、やっとチームの一員になれたと思う」と安どの表情を見せた。

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流れ呼んだ3連続牽制!渡辺俊「言ったでしょ」[スポニチ]

大一番で、ここ1番のプレーが出た。初回1死一塁で、走者はソフトバンク・本多。マウンド上のロッテ・渡辺俊はセットポジションに入ると、約4秒後にゆったりしたモーションで一塁にけん制球を投げた。まずはこれが「えさ」。返球を受けると今度はじっくり球を持ち、8秒後に素早い動きでけん制球。再び返球を受けると、最後は首を小刻みに動かしながら10秒後に最も速いモーションで3連続となる牽制球を投げ、ものの見事に盗塁王を刺した。

盗塁を阻止するにはクイック投法、捕手の送球、そして牽制が重要になる。「(作戦的に)多くは語れませんけど、ホームに投げるぞってしぐさを走者は見ているので…」。渡辺俊は5月24日の阪神戦(甲子園)で決して足が速くない城島に完全にモーションを盗まれ、捕手・里崎が送球を諦める二盗を許した。以降はワンパターンだったセットポジション時の

(1)
球を持つ長さ
(2)
首の動き

の2点を重点的にチェック。複数のパターンを生み出したことで走者を迷わせ、大一番の大事な局面で流れを呼び込むプレーにつながった。

序盤を乗り切ったことで波に乗り8回0/3を2失点の好投。チームに貴重な白星をもたらした。16日に「最近、牽制は得意なんで」と冗談っぽく繰り返していたサブマリンは「だから言ったでしょ。あんまり皆さん信じてなかったので(証明できて)良かったです」と満足そうだった。

ソフトバンク・本多
「首の使い方がうまかった。元々うまいと思うし、警戒していたんですけど…。」(渡辺俊から今季2盗塁も初回に牽制で刺され)

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「無我夢中でした」小林宏‘初仕事’にホッ[スポニチ]

ロッテの守護神・小林宏がソフトバンクの反撃を断った。3点差の9回無死一、二塁から救援。2死満塁までこぎつけたが、柴原に押し出し死球を与えた。それでも山崎を捕邪飛に仕留め「無我夢中でした。(渡辺)俊ちゃんが一生懸命に投げていたので台なしにしたくなかった」と振り返った。ファイナルS4試合目で初登板した守護神。「あと2つ。何とか勝ちたい」と3連投にも意欲的だった。

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やっと出ました!大松、チーム初の適時打[スポニチ]

ロッテ・大松が4回2死一、二塁でファイナルS4試合目、通算31イニング目でチーム初適時打を放った。第3戦で消極的な打撃を見せた大松は内角直球にバットを折りながらも中前に運び「甘い球を積極的にいこうと思った。もう1つ勝って、相手を追い込みたい」。3点目は西村監督の攻撃的な采配が実った。6回1死三塁で打者が打った瞬間に三塁走者・今江が走るギャンブルスタート。相手が前進守備でも金泰均の遊ゴロで楽々と生還し、指揮官は「今日の攻撃は良かった」と振り返った。

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西岡ヒヤリ!守備で激突、ひざ強打も「大丈夫」[スポニチ]

2安打と調子を上げてきたロッテ・西岡が、9回の守備で清田と激突してヒヤリとさせられた。無死二塁、松中の遊撃後方への飛球を追った際、左翼から突っ込んできた清田と接触。左ひざが清田の右ひざとぶつかり、両者は激痛に顔をゆがめ患部を押さえてしばらく立ち上がれなかった。ともにその後は出場を続けており、第5戦以降に影響はないもよう。西岡は「2人とも必死に追い掛けた結果ですから。(ひざは)大丈夫」と話した。

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今江「ギャンブル」決めた!積極走塁で追加点[スポニチ]

「ギャンブル」が決まった。ロッテは2点リードの6回1死三塁で、三塁走者の今江は投球がバットに当たった瞬間に本塁に突入する「ギャンブルスタート」を敢行。金泰均のボテボテの遊ゴロで生還し、貴重な3点目をゲットした。緊迫した展開だからこそ効果満点だった果敢な作戦。今江も「いいスタートが切れた」と喜んだ。

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748日ぶり弾!今岡「あんまり言わんほうがいいかな」[スポニチ]

パ・リーグのCSファイナルステージ第4戦は17日、ロッテが2回に今岡誠内野手(36)の公式戦では748日ぶりとなる本塁打で先制。投げては先発・渡辺俊介投手(34)が8回0/3を7安打2失点と好投し、ソフトバンクを下した。これで対戦成績は2勝3敗。いまだ王手をかけられた厳しい状況ではあるが、貴重な白星で18日の第5戦以降に望みをつないだ。

2年分の切なる願いを一振りに込めた。2回1死で、左翼ポール際への先制ソロ。36歳の今岡は少年のように無邪気に喜んだ。阪神時代の08年9月29日広島戦(甲子園)以来、実に748日ぶりの公式戦本塁打。「どうしても1本打ちたい」。シーズン中、何度も口にした待望の移籍後初本塁打はそのまま決勝弾となった。「この大事な試合で先発で起用してもらったのでその期待に何とか応えたかった。後がない試合で貴重な先制につながる一発が打てて良かった」。

左腕・陽耀勲対策で2試合ぶりの先発出場。初回に対戦した打者から「今日の陽耀勲の直球は速く切れもいい」と伝達された。1ボールからその直球を3球連続ファウル。完全な振り遅れだった。さらに直球への対応を意識した6球目。スライダーが来ても迷わず振り抜いた。「振り遅れていた直球のタイミングで振ったから、スライダーに合った。あんまり言わんほうがいいかな」。今岡らしい思い切りの良さがラッキーパンチにつながった。

◇プライド捨て泥まみれ 元打点王今岡の4ヶ月

昨オフに阪神から戦力外通告され、ロッテに拾われた今岡。開幕1軍も結果を残せず5月下旬から4ヶ月間の2軍生活。それでも若手に交ざってフルメニューをこなし、居残り特打も行った。

阪神時代の2軍生活では元打点王のプライドが優先して練習時間は短かった。立場が変わり、プライドを捨て泥にまみれた。その姿勢が球団に認められ、来年の現役続行も決まった。2軍でみっちり練習した送りバント。6回無死二塁で成功し、6年ぶりの犠打も記録した。

前日の零敗を吹き飛ばすベテランの一発に西村監督も「あれでベンチも盛り上がった。流石ですね。こういう試合に強いですよ」と勝負強さを称えた。振り返ればシーズンでも、1敗も許されない残り3試合から全勝して3位に入った。今回もソフトバンクに王手をかけられ、3連勝しかない状況からまず1勝だ。崖っ縁に立たされても、西村ロッテは逆境でこそ強さを発揮する。

◇シーズン“ゼロの男”は28年ぶり4人目、勝利打点は初

ロッテの今岡が2回に先制ソロを放った。今岡は今季レギュラーシーズンの本塁打はなかったが、シーズン0本塁打の選手がプレーオフ、CSで本塁打を放ったのは、パ前後期制時の73年広瀬叔功(南海)、77年飯塚佳寛(ロ)、82年黒田正宏(西)に次ぎ28年ぶり4人目。勝利打点となったのは今岡が初めてだ。日本シリーズを含めたポストシーズンでは、97年河田雄祐(西)以来17人目となる。

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里崎も興奮「言うのは簡単だけど、俊ちゃんよく頑張ったよ」[スポニチ]

8回0/3を2失点で踏ん張った渡辺俊の快投に、同い年で好リードをみせたロッテ・里崎は「一緒に2軍で調整したとき、フォームがばらついていたから良かった時がどうだったかアドバイスした。言うのは簡単だけど、やるのは本人。力まずできたし、俊ちゃんよく頑張ったよ」と絶賛した。

渡辺俊はシリーズも含めたポストシーズンで通算3勝1敗、防御率1.25の好成績だ。先発登板は6試合目となったが、全て6回以上で自責点3以下とクオリティー・スタートの条件をクリア。QS率は100%とポストシーズンで抜群の安定感を見せている。

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ロッテ逆王手へ!“鷹キラー”5勝1敗右腕、第5戦に先発[スポニチ]

ソフトバンクキラーのロッテ・大嶺で崖っ縁から逆王手をかける。シーズン後半は不調で2軍落ちしていたが、ソフトバンクには通算9試合の先発で2完封を含む5勝1敗。抜群の相性を買われ、第5戦の先発に抜てきされた。7月20日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来の1軍登板。4年目右腕は「チームに貢献できずに悔しい思いをしたので、その思いをぶつけたい。ヒットを打たれても逃げずに攻めたい」と意気込んだ。

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西岡、メジャーも、球団がポスティング容認へ…ロッテ[報知]

ロッテ・西岡剛内野手(26)が今オフにもポスティングシステム(入札制度)で米大リーグに挑戦する可能性が17日、浮上した。石川球団運営本部長がヤフーDで「球団としてポスティングを認めない方針は変わらない。ただ、剛の方から話をしたいと言ってくれば、話し合う用意はある。剛がメジャーに行きたいという情報は入ってきている。まずは話し合いを持たないことには。今はまだ試合に集中しているし、静観してあげないと」と西岡がメジャー志向を持っていることを明かした。

西岡は06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で打率.355を残し、世界一に貢献。昨年から05年にWソックスでワールドシリーズに優勝した井口が加入。大いに刺激を受け、シーズン中には「井口さんとかと話して、1度はメジャーでやりたいという思いはある」と夢を語った。さらに、ある球団関係者が「ロッカールームで熱心にメジャーのテレビ中継を見ているし、井口にメジャーの移動の大変さなんかを質問していた」と明かすなど、西岡のメジャー志向は広く知られている。

今季は自身初のフルイニング出場を達成。9月25日のオリックス戦(京セラD)では史上5人目の200安打をマーク。オリックス・イチロー(現マリナーズ)を上回り、日本新記録となるシーズン27度の猛打賞を達成した。打者としての自信を深め、メジャー挑戦への土台は整った。

CS最終S突破に集中するチームを気遣ってか、西岡は試合後、ポスティングについては「知らない」と明言を避けた。今季の全日程終了を待って、球団側と話し合うことになりそうだ。

西岡剛(にしおか・つよし)
1984年7月27日、大阪生まれ。26歳。大阪桐蔭高から02年ドラフト1巡目でロッテ入団。05年盗塁王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞で、日本一に貢献。今季は最多安打(206安打)と首位打者、プロ野球最多27度の猛打賞も記録。06年WBC、08年北京五輪で日本代表。今年7月にモデルの徳澤直子と結婚。182センチ、80キロ。右投両打。

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渡辺俊介で残った!緩急で8回0/3を2失点…ロッテ[報知]

王手をかけられたロッテが渡辺俊の好投で、ソフトバンクの1勝アドバンテージを含む対戦成績を2勝3敗とした。先発のサブマリン右腕は9回途中まで2失点。西武とのCS第1Sに続き、チームを救った。打線は2回、今岡の移籍初アーチで19イニングぶりに得点して先制。4回に大松の適時打、6回の今江のギャンブル走塁など大技、小技で加点。リーグ王者の9回の反撃をしのいだ。

マウンド上とは、まるで別人だった。4点リードの9回、2点差に迫られ、なお2死満塁。三塁ベンチの渡辺俊は、祈るような視線を小林宏に送った。守護神が最後の打者・山崎を捕邪飛に仕留めると、今度は一転、満面の笑みだ。「最後は腰が抜けて座り込みそうになった。宏之に助けてもらってよかった」と胸をなで下ろした。

頼れる男だ。負ければ終わりの第4戦。サブマリン右腕は全盛期のような投球を披露した。「力みすぎてもロクなことがない」と表情ひとつ変えずにコーナーを突き、緩いカーブで打者を泳がせた。9回に3連打を浴びて降板したが、8回までは4安打無失点。2年ぶりの完封こそ逃したものの、7月28日の西武戦(西武D)以来となる白星を手にした。

崖っ縁でよみがえった。夏場以降、投げればKOという不振に陥り、2軍落ち。それでも心は折れなかった。1日おきに100球を投げ込み、力みで崩していたフォームを修正した。西武とのCS第1S第2戦(西武D)では、2番手として3回2/3を2安打無失点の好救援。テンポよくアウトを重ねて逆転勝ちを呼び込んだ。そして、この日の好投。「苦しい試合でチームの役に立てた。間に合ってよかった」と喜びをかみしめた。

里崎との同級生コンビもさえた。復調の兆しをつかんだファームの登板でも、バッテリーを組んでいた。「試合中もアドバイスをしてくれた。いいときと悪いときの違いを分かってくれるからね」。背筋痛に苦しんでいた相棒とともに、大舞台で劇的な復活を果たした。

「明日も明後日もあるし、浮かれている場合じゃない。日本シリーズで投げたいですからね」と渡辺俊。大のビール党で、調整法として登板4日前から禁酒をしているが、勝利の美酒は逆転のCS制覇まで取っておく。

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今岡、移籍後初アーチが決勝弾…ロッテ[報知]

かつての「天才」が、忘れていた感触を思い出した。2回1死、今岡が左翼へ先制の1号ソロ。「ホームランというよりも、とにかく負けたら終わりやからね。勝てたことがよかった」。ロッテ移籍後の初アーチ。阪神時代の08年9月29日、広島戦(甲子園)以来の一発で、恩返しをした。

カウント2−2からの陽耀勲の6球目、内角のスライダーをとらえた。「(前の打者から)『真っ直ぐがきている』と聞いていた。(直球に)振り遅れて追い込まれてから、何でも対応する形で、スライダーに合った」。ベテランらしい冷静な読みに高い技術を加え、広いヤフーDのフェンスを越えた。

6回無死二塁では、阪神時代の04年のレギュラーシーズン以来6年ぶりに公式戦で犠打をマーク。「いつも(バントの)準備はしている。頭に描いていたし、すんなりできた」とロッテの一員らしく、つなぐ野球に徹した。

昨オフ、阪神を戦力外になり、03年の首位打者、05年の打点王に輝いたプライドは傷ついた。2月の春季キャンプでテスト入団した後は「チームに恩返ししたい。自分のことはどうでもいい」が口癖になった。新天地でも控えに甘んじ、5月下旬から約4ヶ月の2軍暮らし。腐らず続けた努力が、大一番で花開いた。

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ロッテ・渡辺俊、重圧はねのけチーム救う[サンスポ]

渡辺俊は疲れ切っていた。「早く座りたい」と言って笑う。不振のため約1ヶ月ぶりとなる先発で、チームを救う白星。「やっと一員になれた。必死に修正して、何とか間に合った」と安堵した。

負ければ、全てが終わる。重圧を感じながらも「自分らしく投げる。そこだけに集中した」と言う。1回1死から俊足の本多を四球で出すが、牽制で刺した。これで流れに乗る。カーブを巧みに使い、8回まで4安打で無失点。9回に3連打で1点を失い降板したものの、まさに自分らしい緩急を生かした投球を貫いた。

「大事なときに何もできなかった。ここ数年で初。寂しいのと、悔しいのと…」。優勝争い、3位争いが佳境に入る中、1軍にいなかった。2軍では1日置きに投げ込みを行い、フォームの修正に明け暮れた。近くにいたのは、故障で同じく2軍にいた里崎。「良くなったところを見てくれていた。今日もおかしくなり始めたら、すぐに言って修正してくれた」。二人三脚の復活劇だった。

ロッテの崖っぷちは変わらないが「厳しい戦いを勝ってきた。簡単に負けません」と渡辺俊。言葉は力強かった。

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ロッテ・今岡、08年以来2年ぶりの一発[サンスポ]

ロッテの今岡が阪神在籍時の2008年9月以来の本塁打で先制点をたたき出した。2回にスライダーを左翼席へ運んだ。「真っすぐに振り遅れていたら、ちょうどスライダーにタイミングが合った」と笑みが絶えなかった。今シリーズのキーマン的存在の36歳は「本塁打より、負けたら終わりという気持ちだったので勝ったことが嬉しい」と充実の表情だ。6回には6年ぶりの犠打も記録した。ベテランは「大事な試合。全員準備している」と話した。

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ロッテ、西岡と清田が交錯で“ひやり”[サンスポ]

ロッテは9回の守備でひやりとする場面があった。左翼手の前に飛んだ松中の飛球で、遊撃手の西岡と左翼手の清田が交錯。右ひざ付近を押さえるなどして、ともにしばらく動けなかった。試合後、西村監督は「今は気持ちも入っているが、朝にかけてどうなるか。状態を見ないと」と慎重に話した。

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西岡、ロッテ打線爆発を予言「明日はもっと」[サンスポ]

ロッテは6回、投球がバットに当たった瞬間に三塁走者が本塁に突入する作戦「ギャンブルスタート」で、大きな3点目を奪った。金泰均のボテボテのゴロが前進守備の遊撃手の前に転がったが、今江は悠々と生還した。「今日の攻撃は良かった」と西村監督。低迷した打線は4回に大松が適時打を放ち、ファイナルステージで初めて本塁打以外の得点を挙げた。主将の西岡は「打ってない打者が打ち始めた。明日はもっと打ちだしてくる」と打線の爆発を「予言」した。

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今岡、期待に応えた移籍1号「ホームランよりも先制点が嬉しい」[スポニチ]

崖っ縁に追い込まれたロッテナインを奮い立たせたのは、ベテラン今岡の一発だった。0−0の2回1死、ソフトバンク先発・陽の6球目のスライダーを左翼スタンドへ。前日は6回の好機に代打で中飛に倒れた36歳は「この大事な試合でスタメンで起用してもらった。その期待に何とか応えたいと思っていた」。阪神時代の08年以来の、ロッテ移籍後初アーチで見事に結果を出し「後がないという試合で貴重な先制につながるホームランを打つことができてよかった。ホームランよりも先制点が嬉しいよ」と喜びを爆発させた。

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俊介で2勝!完投逃し照れ笑い[ニッカン]

ロッテ渡辺俊介投手(34)が負けられない試合で好投し、チームに2勝目をもたらした。9回に3連打され2点を失ったが、8回までは無失点。10日の西武戦で救援登板でも好投し、2試合連続で勝利に貢献した。ヒーローインタビューでは「大事なところで打たれるようじゃ、シャバイ(詰めが甘いの意味か?)ですね」と完投を逃したことに照れ笑いを浮かべた。

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井口がチーム初猛打賞/CS[ニッカン]

ロッテ井口資仁内野手(35)が3安打の固め打ち。今CSでチーム初の猛打賞をマークした。第1戦の第3打席目を最後に快音がなく、「力が入りすぎている感じがあったので、リラックスするように心掛けた」と打席へのアプローチを修正した。「とりあえず結果が出たので気持ち的には楽。チームも勝ったし、1日でも長く試合をしたい」と、逆転突破への自信を口にした。

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小林宏ヒヤヒヤでセーブ/CS[ニッカン]

ロッテ小林宏之投手(32)がヒヤヒヤのセーブをマークした。9回、1点を失い、なお無死一、二塁で登場。四球と押し出し死球で、2点差に詰め寄られたが、最後は2死満塁で山崎を捕邪飛に抑えた。試合後は「(渡辺)俊ちゃんが一生懸命投げていたので、台無しにしたくなかった。多村さんを簡単に抑えたことが僕の中では大きかった」と話した。

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激突!西岡清田大丈夫か/CS[ニッカン]

ロッテ遊撃の西岡剛(26)と左翼の清田育宏(24)が9回の守備で激突した。無死二塁で松中の飛球を両者が追いかけ交錯。ともに右ひざを打撲し、しばらくうずくまったが、気丈にフル出場。西岡は「大丈夫。清田も必死にやっている結果」と話した。清田は「走ったり、守ったりは大丈夫。西岡さんとぶつかったのは2回目。申し訳ないです。しっかり周りを見ないと。明日は負けられない。出たら、頑張ります」と話した。

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今江が“ギャンブルスタート”[ニッカン]

ロッテ今江敏晃内野手(27)が6回、「ギャンブルスタート」を決めて3点目のホームを踏んだ。先頭打者で打席に立ち、右中間を破る二塁打で出塁。今岡の犠打で三塁に進み、金泰均の遊ゴロで生還。ソフトバンク内野陣は前進守備をしていたが、完璧なスタートと、金の緩いゴロで楽々ホームインだった。「ギャンブルスタートでした。良いスタートが切れた。チームの勝利に貢献できたと思います」と胸を張った。

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大松バット折りながら適時打[ニッカン]

ロッテ大松尚逸外野手(28)が2点目の適時打を放った。1−0の4回2死一、二塁。ソフトバンク陽の144キロのボールをバットを折りながら中前にはじき返した。大松は「打ったのはストレートです。もう気持ち。気持ちで打ちました。数少ないであろうチャンスをなんとかしてやろうという気持ちで打ちました。もう後がないので、あとは気持ちで乗り切るしかないと思う」とコメントした。

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今岡先制弾「期待に応えたい」[ニッカン]

ロッテ今岡誠内野手(36)が2回に先制のソロアーチを放った。カウント2−2からのスライダーを左翼スタンドに運んだ。本塁打は阪神時代の08年9月29日の広島戦(甲子園)で青木高から打って以来。移籍1号に「この大事な試合でスタメンで起用してもらった。その期待に何とか応えたいと思っていた。後がないという試合で貴重な先制につながるホームランを打つ事が出来てよかった。ホームランよりも、先制点が嬉しいよ」とコメントした。

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