10月29日10月29日ロッテのドラフト1位、東海大・伊志嶺翔大外野手（4年＝沖縄尚学）が29日、「マイケル」というニックネームで呼ばれることを希望した。この日、神奈川・平塚市内の同校野球部寮で永野チーフスカウトと井辺スカウトから指名挨拶を受けた。28日のドラフト会議で、オリックスと競合した際の当たりくじをプレゼントされた。西村監督のサインと「ようこそ、和の野球へ」というメッセージが記されており「1位で競合でないともらえないもの。宝です」と感激。
早くも「ロッテの和」に魅了されたが、昨年の翔太に続き、新たに3人のショウタが指名されたことには驚きを隠せない。「ショウタと呼ばれたら、4人が反応しますよね？どうしよう…」。この夏、東洋大の高橋昭雄監督から、マイケル・ジャクソンに似ているため「マイケル」と命名された。「ムーンウオークはできないのですが、マイケルの名で親しんでもらえたらいい。そのくらいの活躍をしたい」と言い切った。新スピードスター候補生は、切り替えも超速だ。
ロッテ2位指名の立正大・南昌輝投手（21＝県和歌山商）は神宮でのリーグ閉会式に出席し、あらためてプロへの意欲を語った。「肩の炎症があって万全で投げられなかった。しっかり練習して、来年出られるようにしたい」。昨秋はリーグ制覇し、明治神宮大会優勝にも輝いたが、今季は2部2位。「今のフォームでは通用しない。もっとやらないと」と前を見据えた。
4位指名を受けた青学大・小池翔太捕手（22＝常総学院）は閉会式のあと、大学4年間を振り返った。「いいことも悪いことも経験した。充実した4年間でした」。最後のシーズンは第5週の亜大戦で右中指に死球を受け、後半戦は出場できずに終わった。それでもNo.1捕手の評価は変わらなかった。「指名を聞いたときは嬉しかった。頑張ろうと思いました」。前日の指名を思い出し、意欲を口にした。
日本シリーズが30日、ナゴヤドームで開幕する。ロッテ西村徳文監督（50）が挑戦者として虎視眈々と日本一を狙う。29日、監督会議後の会見で、元チームメートの先輩に対する思いを問われると「ロッテで一緒にやらせていただいて、監督としても実績を残されている方。胸を借りるつもりでやりたいです」と話し、表情も晴れやかだった。
終始、謙虚な姿勢を崩さなかった。「監督として1年目で日本シリーズに出場できるのは最高の気分です」と胸を躍らせた。それでも監督会議では静観した。NPBの取り決めに対して「はい、いいです」と発言はこの一言。終了後は帰りのエレベーターで落合監督から「乗らないの？」と問われ、足早に乗り込む一幕もあった。3位から初めての日本シリーズ進出を勝ち得たが、挑戦者精神は忘れていなかった。
28日のドラフト会議でも、会場となったホテルのエレベーターで落合監督と遭遇。「こんなところでもロッテと一緒になるなんて、縁があるねぇ」と声を掛けられたが、苦笑いのまま多くは語らず。一貫した姿勢は、言葉では言い表せない先輩に対する思いがあったからだ。中日との対戦が決まった翌日にも「大先輩ですから。いろんな思いがあります。実績を残されているし、偉大な方。ここでどうこう言うのは失礼ですよ」と、敬意を表するからこそ無言を貫いた。
ナゴヤドームで2時間の練習を終えて引き揚げた際には、シリーズの先発ローテはどのあたりまで決まってるかを問われると「来年の〜」と話すなど、監督を含めた対戦相手以外の話では冗談を交える余裕もあった。10日間の長い調整期間だったが「早く試合をやりたい。みんなそういう気持ちです」と臨戦態勢だ。5年ぶりの日本一へ、新人監督の今季最終章がいよいよ始まる。
西岡は無心で日本シリーズの第1打席に立つ。CSでは杉内を牽制して「初球は変化球だと思うので見逃します」と話すなど、心理戦を仕掛けたが、日本シリーズでは「ストライクが来たら振るし、ボールなら見逃す。来た球を打つという楽な気持ちで打席に入りたい」とした。「ウチは3位なので、セ・リーグ優勝の中日に胸を借りるつもりでいきます」と挑戦者の気構えだ。
里崎が、この日の練習からチームに再合流した。宮崎でのミニキャンプ最終日の27日にチームを離れ、船橋市内の病院でシーズン中に痛めた背中の検査を受けてきた。打撃練習から捕手の練習までフルメニューをこなしたが「大丈夫か分からないです。内緒です。スタメンで行けるか？分かりません」。
シリーズ男の今江が自分に挑戦する。05年の阪神との日本シリーズでは、15打数10安打で打率6割6分7厘を残し、日本一に貢献した。また、8打席連続安打のシリーズ新記録を樹立し、MVPも獲得。5年前の再現について「過去の栄光ですから。でも一応自分の記録だし、それを目指してやっていきたい」と意欲を見せた。
5年ぶりの日本一を目指すロッテは29日、敵地のナゴヤドームで2時間の全体練習を行った。同球場では2006年6月8日から1分けをはさみ8連敗中とあり、ピリピリムード。グラウンド上で公開テレビ取材を受けたのも「1番・遊撃」で先発する西岡剛内野手（26）ただ1人と、緊迫ムードが漂っていた。
決戦を前に、ロッテナインの口数が少なくなった。まさに緊迫感…。06年6月から8連敗中の鬼門・ナゴヤドーム。練習中はピリピリムードが漂った。
ほとんどの選手たちは「頑張ります」など、短いフレーズを発するだけで黙々と練習をこなした。グラウンド上で行われたテレビの公開インタビューを受けたのも西岡1人だけだった。
「初戦（勝つか負けるか）で流れが変わる。初球にストライクが来たら振っていくし、ボール球が来たら見逃すだけですよ」。フリー打撃とノックなどで1時間汗を流した西岡が、ピリピリムードを打ち破るように、日本シリーズへの意気込みを語った。
今季はチームのリードオフマンとして全試合フルイニング出場を果たした。自分が出塁すればチームは勢いづくだけに、第1戦、第1打席のファーストストライクを打って、チームを一気に盛り上げるつもりだ。
一方で短期決戦での3禁も掲げた。「ミスは命取りになる」と肝に銘じた。打撃では（1）バントミス、（2）サインミス。守備では（3）エラー。当たり前のことだが、ソフトバンクとのCSファイナルステージ第2戦では、3失策が響いて勝ち星を逃しただけに、主将がミスの怖さを改めて説いた。
「僕達はチャレンジャー。胸を借りたい」と西岡。失うものは何もない。若き主将が鬼門打破に向け自らのバットで勢いをつけ、チームを5年ぶりの日本一へ押し上げる。
5年ぶりの日本一を目指すロッテは29日、敵地のナゴヤドームで2時間の全体練習を行った。大事な第1戦の先発マウンドを任されるエース成瀬は、ランニングやキャッチボールで最終調整。敵地でDH制がなく打席に立つため、走塁練習にも時間を割いた。前日28日からリップサービスを封印しているエースは、「チームのために頑張ります。コンディション？大丈夫です」とこの日も言葉は少なめ。胸に秘めた意気込みを結果で示すつもりだ。
ぶっつけ本番も、鬼門も関係ない。ロッテがエース・成瀬で勢いをつける。レギュラーシーズン、CSファーストS、同ファイナルSに続く4度目の開幕投手が確実な左腕はキャッチボールなどで調整。練習後は足早に引き揚げたが、短い言葉に強い決意がにじんだ。「チームのために頑張ります。コンディションは大丈夫です」。
条件は決して楽ではない。CSでは初体験の中4日で3試合に先発するフル回転。「投げている時は気持ちが張っていたから感じなかったけど、思ったより疲れが出ました」。上半身に通常よりも強い張りが出たため、27日までの宮崎でのミニ合宿では実戦登板もブルペン投球も行わず治療、疲労回復を優先した。4安打完封で日本シリーズ進出を決めた19日のソフトバンク戦（ヤフードーム）から中10日。登板間隔は空いたが、実戦感覚はこれまでの経験で埋められると判断した。
もう1つ越えるべき壁がチームにとっての鬼門・ナゴヤドームだ。06年6月7日に成瀬で勝って以降、1分けを挟んで8連敗中。ただ、その1試合だけ経験した同球場で7回1失点と力投して勝利投手となっている成瀬には嫌なイメージはない。中日戦はその試合を含めて2戦2勝、防御率1.98。今CSの投球を再現できれば、勝利は自然と近づく。「CSでもいい働きをしてくれたので、もちろんやってくれると思います」と西村監督。エースが再びの快投で期待に応える。
ロッテ・西岡は初戦、初回の初球に集中する。「来た球を打つ。初球、ストライクがきたら振っていく」。かつてプレーボール弾を宣言したこともある不動のリードオフマンは、西武とのCSファーストSの開幕直前にはプレーボール安打を宣言。ソフトバンクとの同ファイナルＳ開幕直前は「初球はスライダーかチェンジアップが来ると思うんで、見逃したい」と心理戦を仕掛けた。今回は好球必打の自然体で臨む。
シリーズ男が5年前の再現を誓った。ロッテ・今江が「過去の栄光ですけど、いい思い出です」と振り返るのは阪神に4連勝した05年のシリーズ。15打数10安打、1本塁打、4打点の大活躍でMVPを獲得し、8打席連続安打のシリーズ記録も打ち立てており「自分の記録を抜くことができれば必ずチームの勝利に貢献できると思うので、それを目指して頑張りたい」と闘志を燃やしていた。
ロッテ・西村監督は監督会議の感想を問われると「監督としては初めてですけど、前回（05年）ヘッドコーチとして出ている。これっていうのは何もない」。ロッテ入団から6年間、同僚としてプレーした中日・落合監督には、これまでも「大先輩なので」と常に敬意を表してきた。敵将についての質問には「選手としても、監督としても凄い実績を残している。胸を借りるつもりで臨みたい」と、相手を挑発せず逆に不気味さが感じられた。
南カリフォルニア大の藤谷周平投手は、ロッテと縁がある。名門・南カリフォルニア大は前ロッテ監督のバレンタイン氏の母校で、現在同大学で投手コーチを務めるトム・ハウス氏は、95、03年にロッテ秋季キャンプに臨時コーチとして招かれた経験がある。
藤谷は「まずは両親やスカウトさんと相談したい」と前置きしながらも「プロの世界に入りたい思いはある。メジャーという大きな夢はあるんですが、そこに少しでも近い道を選んでいきたい」。異色の逆輸入右腕が、豊作ドラフトの一番星を目指す。
初のリーグ3位からの日本一を目指すロッテの西岡剛内野手（26）は、開幕戦（30日・ナゴヤD）の第1打席で初球を狙い打つと宣言した。
今度は初球から打つ！ シーズン206安打、打率3割4分6厘で首位打者を獲得したロッテの西岡が、日本シリーズ初戦の第1打席で、初球を狙い打つと宣言した。
「ボールなら見逃す」とした上で、「ストライクなら打っていく。来たボールを打つぐらいの楽な気持ちで、打席に立ちたい」と言い切った。試合開始と同時に落合竜へダメージを与え、西村監督の「（早いうちに）いいリズムをつかむのが大事」という期待に応えるつもりだ。
ソフトバンクとのCS最終Sの開幕前日（13日）には、相手先発・杉内に「初球はスライダーかチェンジアップが来ると思うので、見逃したい」と“心理作戦”を敢行。結果は初球を打っての二ゴロだったが、作戦通りに直球を投げさせた。
27日まで行われた宮崎合宿では3試合が雨天中止。それでも「逆に体の疲れが取れたから良かった」と万全をアピール。チームは06年6月7日に勝って以来、ナゴヤDでは1分けを挟んで8連敗と相性が悪い。それでも不動のリードオフマンは「初戦に勝てば、流れが変わる」と語気を強めた。
この日は打撃練習などで約2時間、ナインと汗を流して最終調整を終えた。「パ・リーグの代表に恥じないように戦いたい。自分たちは3位なので、負けて失うものはない。思い切ってやるだけ」と背番号7は言い切った。指揮官も「みんなで1つになって挑みます」と、スローガン「和」の心を強調した。史上初の3位から日本一へ−。西岡の一打で勢いに乗り、一気に下克上を成し遂げる。
ロッテ・今江敏晃内野手（27）が29日、“自分超え”を宣言した。阪神を下した05年の日本シリーズでは8打席連続安打、4試合決着で15打数10安打の打率6割6分7厘とシリーズ新記録を打ち立て、MVPを獲得。5年ぶりの大舞台に「（自分の）記録を抜くことができれば、チームに貢献できる」と強気に言い切った。
初戦は「5番・三塁」でのスタメンが濃厚。「中日の投手陣は素晴らしいけど、同じ人間同士。打てる球を逃さないように、冷静に打席に立ちたい」と闘志を燃やした。
この日の打撃練習ではライナー性の鋭い当たりを連発。「楽しみたい。明日球場に来たら、緊張していると思いますよ」と笑った。今季は中日戦で打率4割1分2厘。“ドラ・キラー”がチームを頂点に導く。
プロ野球ドラフト会議から一夜明けた29日、ロッテ1位指名の東海大・伊志嶺翔大外野手（22）は神奈川・平塚市内の合宿所で、永野チーフスカウトらの指名挨拶を受けた。宮古島出身で顔の彫りが深く、昨年6月に死去した米国歌手のマイケル・ジャクソン氏に顔が似ていると評判。ロッテに「ショウタ」が4人になることが予想されることもあり、ニックネームに「マイケル」を希望した。「（マイケルなら）みんなに覚えてもらえる。まだムーンウオークはできないですけど」と笑った。
ロッテがドラフト6位で指名した150キロ超の右腕・藤谷周平投手（23）＝米・南カリフォルニア大＝が28日（日本時間29日）、同校グラウンドで入団に前向きな姿勢を見せた。
「あまり予想していなかったのでびっくり」。午前3時に吉報を受けると、友人に誘われて食事に繰り出し、夜明けの6時半まで喜びをかみしめた。昨年パドレスから18巡目指名されたが、進級を選択。「入団は五分五分？そうです」としながら、「今はプロの世界に入っていきたい。真剣に考えたい」と語った。
大学では社会学と統計学を専攻。「次のセメスター（学期）は、オンラインでどこにいても単位を取れる。卒業したいです」。来年6月までプロと学生の二足のわらじを履く決意ものぞかせた。
7歳から米国暮らしで「全く日本の野球を知らない」というが、同校のトム・ハウス投手コーチ（63）に背中を押された。同コーチは大学の先輩であるバレンタイン監督時代に、フィジカル・アドバイザーとしてロッテのキャンプに参加。かつてはノーラン・ライアン、ランディー・ジョンソンも指導した名伯楽から、豊富なランニング量と選手寮の食事などチームの好印象を聞いた。「遊び過ぎるな、と忠告も言われました」と白い歯を見せた。
憧れは野茂英雄。「メジャーに1番近い道を選びたい。日本シリーズ？応援したいと思う」と“お口の恋人”に胸を躍らせた。
第1戦の先発マウンドが予想されるロッテの成瀬は、ダッシュ、キャッチボールなど軽めの練習で調整した。クライマックスシリーズで獅子奮迅の活躍。チームを5年ぶりの日本シリーズに導いた左腕には大きな期待が寄せられている。「チームのために頑張る。コンディションは大丈夫」と報道陣を足早に振り切り、初出場の大舞台を前に緊迫感を漂わせた。
ロッテ西岡剛内野手（26）が、ナゴヤドームでの連敗ストップに向けて、意気込んだ。29日、ナゴヤドームでの前日公式練習を終えると「ナゴヤドームで8連敗中？初戦で流れが変わると思う。勝てるように頑張りたい」と静かな口調で話した。パ・リーグ3位から進出したロッテを引っ張る主将は、セ・リーグ優勝チームの中日に敬意を払い「西武とソフトバンクを破った勢いだけではダメ。胸を借りるつもりで挑みたい」と挑戦者としての意識を強調した。
日本シリーズの監督会議が29日、ナゴヤドーム内で開かれ、中日の落合監督、ロッテの西村監督ら両チームの首脳陣が出席、攻守交代時や投手交代時に投手が基本的に5球の投球練習ができることが決まった。また、今季からセ、パで同時に導入したビデオ判定を今シリーズでも実施することも確認された。
シリーズでも公式戦と同様、攻守交代は2分15秒以内、投手交代は2分45秒以内とする時間制限がある。公式戦では制限時間に迫れば最大5球の練習ができない場合があるが、指名打者制をとるパの投手がシリーズで打席に立つと、攻守交代で不慣れな点もあると落合監督が指摘。これに審判員とロッテ側が応じ、故意に試合進行を遅らせる行為が見受けられない限り5球が確約される。
予告先発については両チームから要望はなく、今年も行わない。
ロッテのドラフト1位、東海大・伊志嶺翔大外野手（4年＝沖縄尚学）が29日、神奈川・平塚市の寮で、永野チーフスカウトと担当の井辺スカウトから指名挨拶を受けた。両スカウトから「得点力として、1年目からレギュラーを取るつもりでやって欲しい」と大きな期待を寄せられた伊志嶺は「チームの雰囲気がよく、スタッフ、選手が一丸になっているという印象を受けました」と満足そう。
1年後輩で、来年ドラフトの目玉候補の菅野智之投手からも、寮で祝福を受けた。「1年後は同じ（プロの）舞台で会おう」と言いながら、固い握手を交わしたという。
小林敦投手（七十七銀行）は野球部の創部30年目で七十七銀行から初のドラフト指名された。ドラフト後は東海大の後輩で1位指名を受けた伊志嶺に携帯電話で連絡。
「よろしくと話した。同期になるのでお互い頑張れればいいなと思う」と話した。東海大相模3年夏は神奈川大会準決勝で横浜・成瀬と対戦し敗退。「向こうは何年も活躍しているエース。下から追い上げてやるからには1番になりたい」と話した。11月に中国・広州で行われるアジア大会の日本代表にも選出。宮城県庁支店の窓口担当の銀行員らしい堅実なプレートさばきで、ローテーション入りを狙う。
横浜の身売り騒動、楽天・星野監督の就任、ハンカチ世代のドラフトなどに隠れ、随分とカゲが薄い中日とロッテの日本シリーズ。30日の第1戦（ナゴヤドーム）は史上初めて、地上波で全国中継されないことになった。
それでも中日の地元、愛知県ではテレビ東京系列のテレビ愛知がローカル枠で放送する。問題はビジター側のロッテが本拠を置く、千葉県内で地上波中継がないことだ。キー局のテレ東はこの時間帯に関東一円での日本シリーズ放送を見送り、2時間のバラエティー番組を放送する。
この姿勢に不満爆発なのが、独立U局の千葉テレビだ。やはり全国中継がない第5戦を千葉県内でローカル中継するが、実は第1戦の中継も希望しながら、思わぬ横やりで断念に至ったという。
同局関係者は、衝撃的な内幕を明かす。「第1戦の全国中継がなくなった時点で、ウチからテレビ愛知にネット送りできないかを打診した。先方は200万円程度の金額を提示するなど乗り気だったが、テレ東が認めず破談になった。ウチが日本シリーズを放送したら、テレ東の視聴率が食われるからだと思うが、社内では『だったらテレ東でやれよ！』という声がもっぱらです」。
敵地に乗り込めない千葉のファンにしてみれば、放送はしてくれないわ、せっかく名乗り出た他局の放送は邪魔するわで、テレ東の態度は迷惑以外の何者でもない。
せめてどちらかが人気球団なら、こうしたみみっちい問題も防げたか。日本一を達成した時の地域への経済効果を見ても、中日は215億円（共立総合研究所による試算）、ロッテは最大102億円（ちばぎん総合研究所）という程度。どちらも2003年に星野阪神がリーグ優勝した際の、930億円（UFJ総合研究所）に遠く及ばない。