わたしはかもめ2010年鴎の便り(11月)

便

11月4日

日本シリーズ第5戦

◇千葉ロッテ10−4中日(千葉マリン)

ロッテが先発全員の15安打で10点を挙げ大勝した。0−1の1回に今江の2点二塁打で逆転。続く福浦、金泰均が連続適時打と5連続長短打で計4点を奪った。中盤以降もサブローの2ラン、清田の2点適時打などで着実に加点。ペンは6回途中2失点と好投。中日は中田賢が13安打を浴びて5回で9失点。攻撃も一方的な展開となってから淡泊になった。

123456789R
中日1000010204
千葉ロッテ40023010x10

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マリンガン15安打!日本一王手/日本S[ニッカン]

ロッテが、史上初のリーグ3位チームの日本シリーズ制覇に王手をかけた。1回からマリンガン打線が火を噴き、中日の中田賢から5連打で4点を挙げ逆転した。15安打、大量10点で大勝した。日本シリーズでは05年第1戦のロッテ(対阪神)以来の先発全員安打で、5年前はその勢いで日本一になっている。千葉マリンの“ラストゲーム”を制し、6日の敵地ナゴヤドームでの第6戦に勝てば、チームを率いて1年目の西村徳文監督(50)が宙を舞う。

ついに日本一に王手をかけた。勝利に沸く右翼席に向かって、選手、コーチを並ばせると、ロッテ西村監督は両手で手を振り、深々と頭を下げた。千葉マリンでの最終戦。来季からはネーミングライツを導入するため、同球場名での試合は最後になる。その試合を痛快な勝利で飾ってみせた。「本当はここで日本一を決めたかったんですが、強敵の中日が相手なのでね。でも最後のゲームでマリンの皆さんにいい試合を見せることができて良かった」と笑顔になった。

信頼を持って送り出した不動のオーダーが、1回にいきなり火を噴いた。「おいしい場面で回してくれた。昨日、打てなかったので、その分もと思った」と逆転打の今江。前夜、あと1歩まで追い詰めながら勝てなかった悔しさが打線に気迫を呼んでいた。1回、井口から金泰均までいきなり5連打で4得点。これは05年の日本シリーズ第2戦でロッテが6連打して以来の記録だった。先発全員安打も、その時の第1戦以来。最後まで上位も下位もなく打ちまくった。

4回、流れを引き寄せたのは不振でも、4番で使い続けたサブローの2ランだった。「よく我慢して起用している?我慢じゃないんです。信頼です」と4番から外さない理由を説明したことがある。だが、それは西村監督だからできたことかもしれない。サブローも「普通に考えたら、外されてもおかしくない。期待に何とか応えたかった」と感謝の一打だったことを明かした。

鉄の意志を持った監督だ。現役引退後、家族でハワイに旅行したことがあった。しかし、旅先で体調を崩した西村監督は、家族に「今日からタバコをやめる」と宣言し、カートンで持っていたたばことライターをゴミ箱に捨てた。それ以来、一切タバコを吸っていない。パチンコ店など、タバコの煙のひどい場所にも近づかなくなった。「あの時、体調を崩さなかったら、どうだったんでしょうかね。今でも吸ってたのかな」と振り返ったが、こうと決めたらやり通す強さがある。だから、サブローへの信頼も揺るがなかった。「不調だったサブローが3本。金泰均も4本本。ここに来て彼らの調子が上がってきたのは大きい」と、うなずいた。

6日、ナゴヤドームに場所を移し、日本一を取りに行く。先発はエース成瀬が予想され、オーダーはDHがなくなるものの、信頼を寄せる不動の打線に違いない。「あと1つというところまで来たので、もう1回、気を引き締めて頑張っていきたい。王手といっても、あと1つ勝たないといけない。これまでと同じように、全員で1つになっていかないといけない」。戦い方に迷いもなければおごりもない。史上初、リーグ3位からの下克上が見えてきた。

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ロッテ清田6打点、新人最多タイ/日本S[ニッカン]

史上最強ルーキーだ。ロッテの清田育宏外野手(24)が第5戦で2打点を挙げ、日本シリーズ新人最多タイの6打点となった。1回には犠牲バントを決められず三振したが、5回にしっかり借りを返した。第1戦で1打点、第3戦では3打点で、清田が打点を挙げれば勝つ方程式ができている。勝利の使者が、35年ぶりとなる史上4人目の新人MVPへ大きく前進した。

MVPへ一直線だ。清田があっさりと日本シリーズの新人打点記録に肩を並べた。5回だ。1死から3連打と犠飛で2死二、三塁。カウント2−2から中田賢のスライダーをとらえ、中前へクリーンヒット。「変化球を待っていました。狙い通り。みんな打ってたので自分も続くことができて嬉しいです」と、してやったりだった。2者生還で2打点。ここまで5戦で計6打点。82年に上川三塁コーチが打ち立てたシリーズ記録に、目の前で並んでみせた。

三塁コーチスボックスで、上川コーチは「ここでヒット打ったら並ぶなぁ」と思いながら、その瞬間を見守っていた。試合後、報道陣に囲まれる清田の真後ろから「清田に並ばれたか〜。並んでも抜くのが難しいんだぞ」とゲキを入れる一幕もあった。無論、そんな言葉など不要なことは分かっている。「名古屋で抜いて欲しいね。よく練習するし、もっともっとよくなると思う」と期待を寄せた。

上川コーチの思っていた通り、記録に肩を並べたルーキーは「打点はあまり気にしていないです。練習してきます」と言うと室内ブルペンへ向かった。試合後で疲れているはずだが、岡田、田中雅と共に金森打撃コーチの見守る中で夜間練習。記録に満足することなく、練習量を減らすことはなかった。

ノリノリの男はグラウンド外でも大忙しだ。第1戦では長嶋、原、仁志(いずれも巨人)に並ぶ新人本塁打。第3戦では86年の清原(西武)以来の新人V打で一躍スター街道に乗った。試合前にはテレビ局のインタビューなど、注目度は急上昇。取材が殺到する中、嫌な顔ひとつせず笑顔で応じた。「大変?そんなことないですよ。こんなに取り上げてくれてありがたいです」と、感謝の気持ちを忘れていなかった。

シリーズの通算打率も3割6分8厘で好調を維持しする。5日に名古屋に乗り込む。「1年目から出してもらって最高の結果。1打点が勝ちにつながる打点になればいいです」と、あと1打点に迫った新人新記録に意欲もみせた。清田が打点を挙げれば勝つ。下克上ロッテのラッキーボーイが、王手の勢いで敵地でも大暴れする。

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原に並んだ!ロッテ清田、新人最多6打点[サンスポ]

ロッテのラッキーボーイが、日本シリーズ史に名前を刻んだ。第1戦から活躍を続ける清田育宏外野手(24)が第5戦の5回に2点適時打。今シリーズ通算6打点とし、1981年の原辰徳(巨人)ら3人がマークした新人の最多打点に並んだ。新記録の先には、日本一が待つ。早大・斎藤佑樹投手(22)ばりに“持っている男”のバットは、休むことがない。

打線爆発に途切れることがない右翼席の大歓声。トリを飾ったのは清田だ。5回2死二、三塁から中前へ、リードを8点に広げる2点適時打。これでシリーズ通算6打点とし、新人の最多打点記録に並んだ。「記録のことは知っていたけど、意識はしませんでした。それよりも最初の打席でミスをしてしまったので…。先輩達に助けられました」。

シリーズ史に名を刻みながらも頭をかいて反省する清田。1回だった。無死一塁で送りバントを2球ファウルし、最後は空振り三振。直後に5連打が飛び出したが、心から喜べなかった。「0点で終わるところだった。楽になりました」と気持ちを切り替えて4回は成功させ、5回に出たこの日2本目の安打がメモリアル打となった。

市柏高と東洋大3年までは投手。だが、1学年上に永井(現楽天)、同級生には大場(現ソフトバンク)がいて投手としての限界を感じ、3年の冬、本格的に打者転向した。1年目からのシリーズでの活躍を「信じられない」と話す一方、責任も感じている。

ドラフトでは同じ外野手の荻野貴(トヨタ自動車)が1位で、自身は4位。「評価が低い」と入団拒否も考えた。最大限の誠意を見せて背番号1まで用意してくれた球団の期待に応えるためには、ドラフト1位級の活躍をするしかない。

「新記録?その1打点がチームが勝つ打点になるなら更新したい」。王手をかけ、第6戦の舞台は第1戦でバックスクリーンへ特大弾を放ったナゴヤドームへ。ポストシーズンきってのラッキーボーイが最後の一暴れだ。

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王手!ロッテ10点!今江が点火全員15安打[サンスポ]

つなぐロッテが王手!! 2勝2敗で迎えた第5戦はロッテが10−4で中日に逆転勝ち。2005年以来5年ぶり、レギュラーシーズン3位のチームでは初の日本一へ、あと1勝とした。一回に今江敏晃内野手(27)が逆転の2点二塁打を放つなど、5連打で4点。その後も打線がつながり、先発全員安打で、日本シリーズの球団タイ記録となる15安打をマークした。第6戦は6日、ナゴヤドームで行われる。

大歓声も耳に入らないほど、集中力を高めた。1回に1点を先制された直後の一死満塁。5番今江は中田賢の初球、141キロの直球を迷わず振り抜いた。

打球は左翼手の頭上を越える逆転の2点二塁打。今季の本拠地最後の試合に詰めかけたファンの叫び声を受けながら、二塁ベース上で何度もガッツポーズを作った。「ボールが見えていました。チームメートがチャンスを作って、おいしい場面で僕に回してくれた。注目されることが大好きなので、ここが頑張りどきでしょう」。

前日3日の第4戦は終盤にサヨナラ機を作りながら得点できず、延長11回の末に敗れた。勝った方が王手をかけるこの日は、1回に先制を許した。その裏、1番西岡が敵失で出塁したが、清田が送りバントを失敗(結果は三振)。嫌なムードが漂う中、井口、サブローが連打でつないで満塁とし、今江の逆転打を生んだ。さらに福浦、金泰均(キム・テギュン)も連続適時打で続き、5連打で一挙4得点。5回にも金泰均、里崎、岡田の3連打が出て、先発全員安打をマークした。

15安打10得点は、いずれも日本シリーズの球団タイ記録。今江は「昨日はチャンスで1本出なかったのでね」と会心の笑みを浮かべた。2005年の阪神との日本シリーズでは8打席連続安打を放ち、シリーズ記録の打率.667をマークしてMVPを獲得。今シリーズも第5戦まで全試合で安打をマークし、“シリーズ男”は健在だ。

力の源は愛息の陸斗君(5)。この日はスタンドで観戦しており、「最近野球が分かってきて、活躍すると喜ぶし、打てないとダメだったねって言われちゃう」と目尻を下げた。もう1つ、手放せないものがある。試合用より5センチ長く300グラム軽い、91センチ、580グラムのノック用に似たバット。2008年に右尺骨を骨折し、まだ全力でバットが振れない時に作ってもらったものと同じ型で、体全体で振ってフォームを確かめる。

「つなぎの野球がうちの野球」と快勝に胸を張った西村監督。本拠地で2勝1敗と勝ち越し、レギュラーシーズン3位のチームでは初となる日本一へ王手をかけた。5年ぶりの頂点まであと1勝。シーズン中の野球を取り戻したロッテが、6日の第6戦で一気に決める。

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ロッテ・ペン笑顔、シリーズ初登板初勝利[サンスポ]

ロッテ・先発のペンが6回途中2失点の力投。外国人では史上12人目(球団では2人目)となるシリーズ初登板初勝利を挙げた。7月にパイレーツ傘下3Aから加入し、シーズンはわずか1勝(3敗)。それでもこの日は、身長1メートル87の高さからから投げ込む140キロ台後半の直球とスライダーで5安打に封じた。メジャー通算4勝の26歳右腕は「先に点をとられたけど、うちの打線はやってくれると思っていた。あと1つ勝って日本一になりたい」と白い歯をみせた。

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西村監督「あと1勝」、成瀬で決めるぞ![サンスポ]

大歓声が響く右翼席に向かって、深々と頭を下げた。レギュラーシーズン3位からの日本一にあと1勝としたロッテ・西村監督は、前だけを見つめた。「千葉マリンでの最後のゲーム。勝てて本当に良かった。昨日チャンスをつぶしていたので、打ってやろうという選手の気持ちが出ていた」。

15安打で10得点。2度のサヨナラ機を逃して敗れた第4戦の悪夢を振り払った。前日まで打率.188の4番サブローが2ランを含む3安打2打点、同.200の金泰均(キム・テギュン)も4安打1打点の大暴れ。指揮官は「調子を落としていた選手が上がってきたのがチームとして1番」と手応えを口にした。

現役時代にロッテでチームメートだった落合監督の胸を借り、王手をかけて再び敵地ナゴヤドームに乗り込む。6日の第6戦は、エース成瀬が中6日と休養十分で先発することが濃厚だ。

就任1年目で日本一になれば2008年の西武・渡辺監督以来9人目となり、「あと1勝。もう1度、気を引き締めていきたい」と指揮官。西村ロッテが球史に残る“下克上”を完結させる。

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元ロッテ・ジョニー、3年ぶり千葉マリン[サンスポ]

第5戦の始球式は、2007年を限りに引退した元エースの黒木知宏氏(36)が務めた。2日の金田正一氏(77)、3日の有藤通世氏(63)に続きOBが登場。ジョニーの愛称で親しまれた右腕は「日本シリーズに恥じないようなボールを投げようと必死でした。3年ぶりのマリンのマウンドは気持ちよかったです」とホッとした表情を浮かべた。

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今江逆転V打!ロッテ下克上日本一王手だ[スポニチ]

王手だ。プロ野球日本シリーズ第5戦は4日、千葉マリンスタジアムで行われ、ロッテが0−1の初回に史上初となる日本シリーズ初出場から2大会連続MVPを狙う今江敏晃内野手(27)の適時二塁打など5連打で4点を奪い逆転。その後も打線が爆発し、先発全員安打の15安打10得点で大勝した。これで対戦成績を3勝2敗とし、レギュラーシーズン3位から史上最大の下克上となる5年ぶり4度目となる日本一にあと1勝とした。第6戦はナゴヤドームに舞台を戻して6日に行われる。

やはりシリーズ男だった。1点を追う初回1死満塁。今江は初球の内角141キロ直球を左翼線にはじき返した。逆転の2点二塁打。ベース上で両手を叩き「ヨッシャー!」と叫んだ。今季最後の千葉マリン。史上初のリーグ3位からの日本一に王手をかけた。「おいしい場面で回してくれたチームメートに感謝です。球が見えていたので初球から思い切っていきました。5年前と比べて、凄く落ち着いてやれていますね」。

日本一となった05年の日本シリーズはシリーズ記録の8打席連続安打をマークするなど打率.667でMVP。今シリーズも5試合連続安打で打率.471、5打点と好調が続く。ただ、レギュラーに定着したばかりで無我夢中だった5年前とは中身も充実感も違う。

「そこ(前回のMVP)から苦しんで野球をやった。苦しんだ時に勉強したことをこのシリーズでは出そうと思っている」。08年の右手骨折の影響もあって昨季は打率.247と低迷。成績が安定せず、今季は大幅な打撃改造に着手した。金森打撃コーチの指導で昨年まで左腰近辺だったミートポイントは右腰近辺に。引きつけて打つ分、差し込まれないようにテークバックを取らない。トップの位置を捕手寄りに変えた。スイングは左脇を締めてバットを内側から出す。だからこそ、この試合でも初回の内角直球をファウルにならないよう左翼線に運べた。

シーズンでは打率.331、77打点と自己最高の成績。得点圏打率はチームトップ.359と勝負強さを増し、開幕直後は9番だった打順も8、7番と上がり6月には2番に。8月下旬からは6番、9月に入ると5番を担うようになった。

前回のシリーズ直前、10月14日に生まれた長男・陸斗君も5歳。パパのプレーが分かるようになり、活躍すれば褒められ、ミスをすると怒られるという。「1番厳しいファン。怒られるとこたえます」。5歳の誕生日には「天装戦隊ゴセイジャー」のおもちゃとともに、ソフトバンクとのCSファイナルS(ヤフードーム)第1戦のウイニングボールをプレゼント。だが何より贈りたいのは5年ぶりの日本一なのだ。「いいところを見せられて良かった」と目尻を下げた瞬間だけは、父親の顔に戻っていた。

「つなぎの野球、今年のロッテの野球を選手がやってくれた。名古屋でも打ってくれると思う」と西村監督。出場2シリーズ連続MVPを狙う今江は「もちろん一気に決めたい。一丸となって勝ちたい。名古屋で勝って千葉に戻ってきたい」と宣言した。あと1勝。千葉からの追い風に乗り、敵地でも打ちまくって5年ぶりの頂点に上り詰める。

今江、史上3人目の1シリーズ2度目V打
今江(ロ)が初回に逆転の2点適時打を放った。今江のV打は第1戦に次ぎ今シリーズ2度目。同一シリーズで2度の勝利打点は、ロッテでは74年の得津、弘田に次いで3人目だ。今江はロッテが優勝すれば05年に続きMVPの有力候補。2度以上の受賞者は97、01年の古田(ヤ)まで6人いるが、初出場からの連続受賞なら今江が初の快挙となる。また、今江は日本シリーズ通算9試合で打率.563、1本塁打9打点。特に得点圏では05年、今回ともに4打数3安打、通算打率.750と勝負強さが光る。今江は05年に4戦シリーズの最高打率.667を記録。6戦決着のシリーズの最高打率は66年柴田(巨)の.565で、第6戦でロッテが勝ち今江が4打数4安打なら、打率.571(21打数12安打)でこちらも1位になる。

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初回5連打!ロッテ「和」の打線で全員安打[スポニチ]

つなぐ。つながる。ロッテがチームスローガン「和」そのままに、波状攻撃を見せた。持ち味が存分に発揮されたのは1点を追う初回だ。先頭の西岡が失策で出塁も、2番清田が送りバントを失敗した上に空振り三振。そんな嫌なムードを井口が、そしてシリーズで不振が続いていたサブロー、金泰均が振り払った。一気呵成(かせい)、電光石火の5連打で瞬く間に逆転だ。前夜は延長戦の末に惜敗。一夜明ければ先発全員安打での大勝にサブローは「このチームは自己チューが多いから。切り替えは早いんですよ」と笑った。

1死一塁から井口が左前打を放ち、その4番打者が遊撃内野安打でつなぐ。第4戦まで16打数3安打の打率.188。4番ながら打点は1しかなく「普通に考えれば(4番を)外されてもおかしくなかった。監督の期待に応えたかった」。追いつめられた状況で、4回の一発を含む3安打2打点。「やっと芯に当たりました。ここ1ヶ月、芯に当たった感触がなかったから…」とホッと息を吐き出した。

1死満塁からは今江の逆転打に続き、福浦が右前適時打。締めは金泰均が中前に運んだ。大砲は、勢いそのままにシリーズ最多安打記録に並ぶ4打数4安打。現4番のサブロー同様に、元4番も今シリーズ15打数3安打の打率2割と不振だったが「最初のヒットで自信になった。次の打席から積極的に打つことができたよ」と笑った。

この日でシリーズ5試合連続安打と、打線を引っ張る井口が言う。「去年(の打線)は大ざっぱだった。(自分で)決めてやろうと、みんな大振りが目立っていた」。今季、そんなスイングをすればベンチから「つなげ!」とすぐさま鋭いヤジが飛ぶ。自分を、仲間を信じて。5回にも1死からの3連打などで3点を追加。これが今季、シーズン3位からここまで勝ち上がってきたロッテの野球だ。地元千葉で普段通りのプレーを披露し、そして5年ぶりの日本一に王手をかけた。

「千葉で決めたかったけど、名古屋で勝って決めます」。そうサブローが言えば、ハンファ時代の06年の韓国シリーズで敗れた経験を持つ金泰均は「日本では優勝したい」と力を込めた。あと1勝。最大の強み、つなぎの打線の勢いはとどまる気配がない。

ロッテでは最多タイの15安打
ロッテが先発全員の15安打で10点。シリーズの1試合最多安打は横浜が98年第5戦でマークした20安打だが、チームでは05年第1戦と並ぶ最多タイ記録になった。また先発全員安打は同じ試合でロッテ自らがマークして以来5年ぶり8度目だ。これで2ケタ得点は05年第1戦から10、10、10と3試合続けたのに次いで通算4度目。シリーズの最多2ケタ得点は巨人の5度。ロッテはこの記録にあと1度に迫った。また、金泰均(ロ)が日本シリーズ最多タイ記録の1試合4安打。05年第4戦の李承Y(ロ)以来22人目(25度目)。ロッテでは同年第1、2戦の今江を含め3人目(4度目)。外国人では52年第5戦与那嶺要(巨)、82年第6戦テリー(西)、李承Yに次ぎ4人目。

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ペン雪辱投!シーズン1勝男が大舞台で快投[スポニチ]

シリーズの大舞台で来日初めて本拠地のお立ち台に立った。ジス・イズ・ア・ペン。大歓声を浴びた半袖姿のロッテのペンは気温13.8度の肌寒さも吹き飛ばすほど熱かった。

「私の野球人生の中でも、特に記憶に残る出来事の1つ。本当に興奮した。言葉にできないほど嬉しい」。5回1/3を投げて5安打2失点。千葉マリンでの今季最終戦で勝ち投手となった助っ人は誇らしげだった。

リベンジ登板だった。ソフトバンクとのCSファイナルS第2戦では3回3失点。シリーズでは5戦目の先発となったが、最速151キロの直球で押しに押した。しかも千葉マリン特有の向かい風によって「ボールがホップした。それが助けになった」という。浮き上がる直球で初めて対戦した中日打線を牛耳った。

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里崎、初コンビ・ペンの「緩急」生かした[スポニチ]

ロッテの里崎が、ペンの武器「緩急」をピンチで生かし切った。3点リードの3回1死一塁。ロッテバッテリーは3番・森野、4番・和田を迎えた。第4戦まで森野には打率.467、和田には.500と打ち込まれ、勝負どころだった。一塁走者は俊足の大島。ここで森野を遊直、和田を二邪飛に打ち取ったが、いずれも直球にナックルカーブを織り交ぜて2人を追い込んだ。勝負球もナックルカーブを選択。うまくタイミングを外した。

「(大島に)走られるよりも、1番いい球を投げさせることに集中させた。外国人は特にそう」。ペンと初めてコンビを組んだ里崎はそう振り返った。ペンの球種は基本的に2つ。150キロの直球と125キロのナックルカーブしかない。クイックモーションが遅い欠点もある。盗塁阻止の基準タイム1.2秒だがペンは平均1.3秒以上。一塁走者を置いた場面では遅い球は危険だった。

初回1死一塁。一塁走者・大島と同じ状況で里崎は森野に5球連続で直球を続けた。「この時は盗塁も警戒していた」。その結果は左翼線二塁打を打たれ、先制点につなげられた。3回は3点差。主軸が打席に立った場面で大島が走ってくる確率は低くなっていた。そして緩急を最大限に生かした里崎のリードが森野、和田を封じ込めた。

西本投手兼バッテリーチーフコーチ
「初回に1点を与えたけど、ボール球が少なかった。相手の流れを止めてくれた。」(ペンに)

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ロッテの格安助っ人、よく使う日本語は「スミマセン」[スポニチ]

7月からロッテに加入した1メートル91の長身右腕のペン。メジャー通算4勝ながらまだ26歳と若く、球団は潜在能力の高さを買って年俸1800万円の格安で獲得した。来日当初は異国の地で寡黙になったが、陽気なマーフィーの手助けでチームに溶け込んだ。来日初登板初勝利を挙げた8月8日オリックス戦(スカイマーク)以来勝てなくなったためか?よく使う日本語は「スミマセン」。パワーの源は寿司である。

大舞台で3ヶ月ぶりの白星に「シーズンの1勝とは比べものにならない」と満面の笑み。そんな助っ人右腕に対し、球団側は来季も契約を結ぶ方針だ。26歳の若さでメジャーも注目している逸材でもあり、石川球団運営本部長は「まだ若いからこれからもっと伸びると思う。(米国に取られないか)心配だよね」という。レギュラーシーズン1勝の男がシリーズで挙げた大きな1勝。まさに嬉しい誤算だった。

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清田、新人シリーズタイ6打点!MVPも視野[スポニチ]

完全なるシンデレラボーイだ。ロッテ・清田の勢いが止まらない。5回2死二、三塁から中前へ2点適時打を放って今シリーズ通算6打点目をマーク。追い込まれても緩い変化球に的を絞り、直球でファウルで逃げた末に仕留めた一撃。これで82年の上川(中日)以来28年ぶりに新人のシリーズ最多打点記録に並んだ。

試合後に記録を持つ上川内野守備走塁コーチから「並んでも抜くのは難しいぞ」とゲキを飛ばされたルーキーは「記録は知ってた。初回にミス(送りバント失敗)をしたけど、サブローさんや今江さん達が打ってくれたのであれで楽になった」と笑顔。新記録の期待もかかる中「勝利につながるのであれば、またチャンスで打ちたい」と意欲的に話した。

これで今シリーズ19打数7安打。「入団1年目でこんなに出してもらって最高の結果です」。新人のMVPは過去に近藤昭(大洋)、高田(巨人)、山口(阪急)の3人しかいないが、夢ではなくなってきた。

史上4人目の最多タイ記録
ルーキーの清田(ロ)が2点適時打を含む2安打。これでシリーズの打点は1、0、3、0、2の計6打点。新人では62年岩下(東映)、81年原(巨)、82年上川(中)に次ぐ4人目の最多タイ記録になった。また1試合2安打は第1戦、第3戦に次いで3度目。新人のシリーズ最多マルチ安打は62年藤井(神)、86年清原(西)の4度。あと1度でこの記録に並ぶ。

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西岡有言実行の活躍!今シリーズチーム初盗塁[スポニチ]

ロッテの西岡が今シリーズチーム初盗塁を決めた。4回に左前打で出塁すると、打者・清田がバントの構えをした2球目に二盗に成功。犠打で三進すると、2死後にサブローの2ランを呼び込んだ。初回にも相手の失策を誘って出塁して逆転のきっかけをつくり、5回にはダメ押しの中犠飛。「ホームで勝ち越してから名古屋に入れるようにしたい」と話していたリードオフマンが有言実行の活躍でチームを勝利に導いた。

福浦
「とにかく必死。必死に打席に入って必死に打っただけ。ストライクゾーンに来た球を必死に打とうと思っていただけだから。」(初回1死二、三塁、右前へ適時打)

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ジョニー、3年ぶり千葉マリンで投げた![スポニチ]

元ロッテのエース、黒木知宏氏(野球解説者)が第5戦の始球式を務めた。現役時代の愛称だった「ジョニー」コールも起こる中、黒のスーツ姿で登場。マウンドのやや前方から外角高めに勢いのある球を投げ込み「名だたる諸先輩方の前に日本シリーズの始球式をさせていただき、大変光栄に思います。素晴らしい日本シリーズに恥じないような球を投げようと必死でした。3年ぶりの千葉マリンのマウンドは気持ち良かったです」とコメントした。

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エースで決める!成瀬、第6戦へリラックス[スポニチ]

ロッテは、エースで日本一をつかむ。6日の日本シリーズ第6戦(ナゴヤドーム)に先発する成瀬がブルペン投球を行った。今ポストシーズン4試合に先発し無傷の3勝を挙げている左腕は、予告先発ではないため「先発するか分かりませんよ」とニヤリ。話を聞こうとする報道陣には「すいません。駄目です。今日はやめておきましょう。明日(練習)もあるし」と言葉少なだったが、笑顔を振りまくなどリラックスムードだった。

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千葉マリン命名権スポンサー5日から募集[スポニチ]

千葉市は4日、ロッテの本拠地、千葉マリンスタジアム(同市美浜区)の命名権を買うスポンサー企業を5日から募集すると発表した。市によると、契約期間は3年以上で、金額は原則年間2億円以上。地域貢献に関する提案などを考慮して優先交渉権を決める。締め切りは25日。12月上旬に交渉先を決定。来年1月に新球場名を公表し、来シーズン開幕時から使用する。市は売却益を人工芝張り替えや今後の改修費用に充てるとしている。

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史上初3位から日本一に王手!先発全員15安打10点…ロッテ[報知]

ロッテが史上初の快挙に王手をかけた。パ・リーグ3位のミラクル軍団は中日を10−4で下して3勝2敗とし、5年ぶり4度目(前身の毎日を含む)の日本一へあと1勝とした。今季本拠地での最終戦で、1点を追う初回に今江の適時二塁打などで4点を奪って逆転。その後も4番・サブローの2ランなど、先発全員の15安打で10点を挙げた。3位チームが日本一に輝けば初となる。第6戦は6日、ナゴヤDに舞台を戻して行われる。

秋が深まる幕張の夜空に、「あと1勝」コールが鳴り響いた。今季の本拠地ラストゲームを制し、史上初のシーズン3位から日本一へ、ロッテが王手をかけた。西村監督は「王手?相手も強敵。簡単ではない。あと1つ、気を引き締めていきたい」と力強く宣言した。

自慢の強力打線が0−1の初回から火を噴いた。井口の左前打などで1死満塁とし、今江が打席へ入った。「仲間がチャンスを作ってくれておいしい場面。ボールがよく見えた」。中田賢の初球を振り抜き、左翼線に逆転の2点二塁打だ。先月30日の第1戦(ナゴヤD)でも決勝打を放った“ミスター・シリーズ”は「こうやって注目されるのは大好き!今が頑張り時です」と興奮を隠せない。

打率が2割6分台に低迷したシーズン序盤、眠れない夜を過ごしたこともあった。「寝る前に今までのヒットを集めたDVDとか見て、結局、脳が興奮してしまって…。起き出して、バット振ったこともあった」。もがき苦しんだ分、最高峰の舞台で結果となって返ってきた。

シリーズ記録にあと1と迫る5者連続安打で4点を挙げた初回は、猛打ショーの“序章”に過ぎなかった。4回にはシリーズ打率1割台だったサブローが左翼席に1号2ラン。「この1ヶ月(不調でも)ずっと使ってもらった。何とか期待に応えたかった」。9月末、『負けたら4位』のシーズンラスト3試合から4番に座ったが、バットは湿り気味。それでも、4番を外さなかった指揮官に恩返しの一撃となった。

今シリーズで当たっていなかった西岡、金泰均にも快音が響き、先発全員の15安打で10得点。前日の第4戦は3点のリードも、失策がらみで同点とされ、延長11回に勝ち越しを許す嫌な展開で敗れただけに、西村監督は「絶対打ってやるって気持ちの表れ。つなぎの野球が、うちの今年の野球ですから。調子を落としていた選手が戻ったのは、チームとして大きいですね」と目を細めた。

今年1月にスローガン「和」を掲げてから10ヶ月。頂点まで、あと一歩のところまで来た指揮官は「1つになって勝っていく」と言い切った。西武とのCS第1Sを突破した直後は、目を真っ赤にしながら「涙?違います。涙は日本一まで取っておきます」と誓った。ナゴヤDでは胴上げの“和”の中心で、思う存分うれし涙を流す。

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キヨ、原に並んだ!日本S新人最多6打点!…ロッテ[報知]

またしても清田だ。6点リードの5回2死二、三塁。中田のスライダーを逆らわずに中前へはじき返す2点適時打。今シリーズ通算6打点目で、新人の日本シリーズ最多打点タイ記録だ。「たまたまです。打点とかはあまり意識してないので…」。新人離れした勝負強さを誇る2番打者は、現巨人監督の原辰徳(81年)ら3人に肩を並べ、ルーキーらしい照れ笑いを浮かべた。

先輩に救われた。1点を追う初回無死一塁。バントを2度ファウルした後、空振り三振に倒れた。短期決戦では致命的にもなりかねない大きなミスも、井口から5連打して一挙4得点。「自分のミスで0点で終わってしまう場面で、今江さんや福浦さんが打ってくれた。気持ちがすごく楽になりました」と素直に頭を下げた。

戦いながら学んでいる。中日の主砲・和田は、金森打撃コーチの西武時代の教え子。今シリーズでも初戦で成瀬から右越え本塁打を放つなど、相手の4番打者は広角打法を披露している。「甘く入ると逆方向にも簡単に放り込む。理想型ですね」。左翼の守備からベンチに戻ると、清田はすぐにモニターで“兄弟子”のスイングをチェックしている。

82年に中日の新人で6打点をマークした上川コーチからは、「並んでも抜くのは難しいんだぞ」とプレッシャーをかけられたが、この勢いは本物だ。「その1打点が勝ちにつながるのであれば、ぜひ打ちたい」。これで19打数7安打1本塁打。チームを日本一に導く一打で、新記録と史上4人目となる新人の日本シリーズMVPをダブルで手にしてみせる。

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積極的に金泰均、日本S最多タイ4安打…ロッテ[報知]

韓流大砲・金泰均がお目覚めだ。広角にヒットを連発し、日本シリーズタイ記録となる1試合4安打の固め打ち。たまっていた鬱憤を晴らす活躍ぶりで、「野球は結果だと思うので、結果を出すために頑張りたい」と分厚い胸を張った。

2点リードの初回1死一、三塁から、シリーズ初打点となる中前適時打を放って勢いに乗った。「初回にタイムリーを打てて自信がついたので、次の打席から積極的に打つことができた」。大振りせずに全て単打と、“和”のチーム打撃に徹した。

来日1年目で経験した日本シリーズの舞台。韓国・ハンファ時代に優勝経験はない。「雰囲気はコリアン・シリーズとあまり変わらない。日本では優勝したいです」と初の美酒へ全力を尽くすつもりだ。

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ロッテ持ち味の“つなぎ”発揮!1回に5連打で4点[スポニチ]

ロッテは打線の最大の強みが出て、日本一に王手をかけた。1点を先制された1回の攻撃。1死一塁から5連打で4点を奪い、試合の流れをがっちりとつかみ、その後も着々と加点して楽々と逃げ切った。

無死一塁で清田が送りバント失敗を続け、最後は空振り三振に倒れる。嫌な空気になりかけたところで井口が左前打、サブローが遊撃内野安打で続き、今江が「次につなぐ気持ち」で2点二塁打を放って逆転。さらに「必死に打席に入って、必死に打っただけ」という福浦の右前打で1点を加え、金泰均の中前打で4点目が入った。サブロー以外の4人は、第1ストライクから振っていく積極的な打撃だった。

一気呵成の攻め。今季、何度となく目にした光景だ。昨季との違いを、多くの修羅場をくぐり抜けてきた井口が語っている。「去年は大雑把だった。決めてやろうと、みんな大振りが目立っていた」。今、そんなスイングをすれば、すぐさま「つなげ」とベンチから声が飛ぶ。粗さは決して見せない。

この日は結局、先発全員の15安打で10得点と、分厚い攻撃だった。今季の本拠地最後の一戦で、つなぎの真骨頂を披露した。

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4番の仕事!ロッテ・サブローがダメ押し弾[サンスポ]

不振だったロッテのサブローが、流れを決定的にする2ランを放った。4−1の4回2死三塁から、中田賢の沈む球をとらえた打球は左翼席に一直線。第4戦まで打率1割台と苦しんだ4番の一発に、球場、ベンチが一気に沸き立った。

「やっとしんに当たってくれた。1ヶ月ぶりかなあ」と苦笑い。本塁打を含めて3安打の固め打ち。「普通なら先発を外れてもおかしくなかった。監督の期待に応えたかった」と言う。4番の重責を果たし、晴れやかな顔がやっとのぞいた。

井口
「連打できたのが大きかった。一歩リードできた。次の試合で決めたい。先発は多分、チェンだから早い回に1本出さないと。」(1回の4点に絡む安打)

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ロッテ・ペンが大役で雪辱「記憶に残る」[サンスポ]

今季途中に加入したロッテのペンが大役を務め、クライマックスシリーズで敗戦投手になった雪辱を果たした。

序盤から速球主体で押した。1回に1点を失い、なおも2死二塁のピンチでブランコから見逃し三振を奪ったのも直球だった。打線の援護を受けて精神的にゆとりができると、さらにこのスタイルが威力を発揮。6回途中までを2失点にまとめ「非常に楽しく投げられた。野球人生の中でも、特に記憶に残る出来事の1つになる」と充実感に浸っていた。

里崎
「いい球を投げさせようと思った。」(ペンと初コンビで直球主体の組み立て)
西本投手兼バッテリーチーフコーチ
「初回に1点を与えたけど、ボール球が少なかった。相手の流れを止めてくれた。」(ペンに)

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ロッテ・清田、新人でシリーズMVPあるぞ[サンスポ]

ロッテの清田がまたも勝負強さを見せた。5回2死二、三塁の好機で打席が回ると、緩い変化球にタイミングを合わせて中前に運び、2打点を挙げた。今シリーズで積み上げた6打点は現巨人監督の原ら3人と肩を並べ、新人の最多記録だ。

「うまく引きつけて打つことができた」と清田は自画自賛した。追い込まれても変化球に的を絞り、直球をファウルで逃げた末に仕留めた。大舞台でも揺るがない図太さが持ち味。痛い失敗にもめげずに前を向き、借りを返した一打でもある。

1回はバントを決められずに三振。それを頼もしい先輩にカバーしてもらった。「あれで気持ちが楽になった」。2回に安打を放ち、4回には得点につながるバント成功で取り返した。これで19打数7安打で1本塁打。印象的な活躍が光る。

「入団1年目でこんなに出してもらって最高の結果です」と清田。新人の最高殊勲選手(MVP)となれば過去に近藤昭(大洋)高田(巨人)山口(阪急)の3人だけで35年ぶりの快挙となる。シンデレラ・ボーイ誕生の予感も漂う。

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ロッテ・金泰均、きっかけつかむ4安打![サンスポ]

ロッテの金泰均が日本シリーズの最多安打記録に並ぶ4安打。1回の適時打でシリーズ初打点を挙げると勢いに乗り、全て単打だったが、全方向に打ち分けた。「1回の適時打で自信がついた。調子は悪くなかったので、いつかは出ると思っていたが、次打席から積極的にいけた」。不振脱出のきっかけをつかみ、表情も明るかった。母国では韓国シリーズを制した経験がないという。「日本では優勝したい」と力強く意気込んだ。

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悔しさを勢いに!ロッテ、打線爆発でV王手[サンスポ]

本拠地最終戦で快勝!ロッテは先発野手全員安打の10得点と打線が爆発。投げては先発ペンが2失点の好投と、“和”の力で王手をかけた。

前日の悔しさを爆発させた。1点を先制された直後の1回、5連打などでロッテが4点を奪い逆転に成功した。逆転適時打を放ったのは日本シリーズ絶好調の今江だ。1死満塁。中田賢が投じた初球、141キロの直球をたたき左越えの逆転2点適時二塁打。ベース上で何度もガッツポーズを見せた。なおも福浦の右前適時打、金泰均にも中前適時打が出てこの回5連打で4得点。先制された嫌なムードを一気に吹き飛ばした。

前日3日の第4戦は、延長の末に3−4で惜敗。対戦成績は2勝2敗の五分となった。延長10回1死満塁で三直併殺に倒れた福浦は「絶対にやり返します」と雪辱に燃え、1回の第1打席で3点目を生む適時打。「とにかく必死。必死に打席に入って、必死に打った」とホッとした表情を見せた。4戦連続で複数安打をマークし、この日も連打の口火を切った井口は「僕自身はいいかんじです」と好調をキープしている。

勝った方が日本一に王手をかける大事な一戦。4回にはサブローの2ラン、5回にも西岡の犠飛、清田の適時打で追加点を加え、じわじわと中日を崖っぷちに追い込んだ。投げては先発ペンが5回1/3を2失点に抑えれば、中継ぎ陣も奮闘し中日打線の反撃を凌いだ。ロッテの前夜の屈辱は、勢いに変わっていた。

西村監督
「昨日チャンスをつぶしていた。先に点を取られたけど、絶対に打ってやろうという選手の気持ちが表れていた。つなぎの野球がことしの野球。それを出してくれた。あと1勝。もう1回、気を引き締めていきたい。」

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黒木氏が第5戦で始球式「気持ちが良かった」[サンスポ]

エースとしてロッテの一時代を支えた黒木知宏氏が始球式を務め「素晴らしい日本シリーズに恥じないようなボールを投げようと必死だった」とコメントした。2007年限りで現役を引退。久しぶりの慣れ親しんだマウンドに「3年ぶりのマリン(スタジアム)は気持ちが良かった」と笑顔だった。

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西村監督「今年の野球」つなぐ打線を絶賛…ロッテ[報知]

ロッテは打線がつながり先発全員安打で10得点。西村監督は「今年の野球。それを出してくれた」と胸を張った。1点を先制された1回。無死一塁で清田が送れなくても指揮官は「慌てることなく、まだいけるという感じが強かった」。井口が左前打、サブローが遊撃内野安打で続く。さらに「注目されることが好き。頑張りどころ」と今江が逆転の2点二塁打を放つ。「必死に打っただけ」という福浦の右前打で1点を加え、金泰均の中前打で4点目が入った。

今季の本拠地最後の一戦で「つなぐ」打線が真骨頂を披露。今江は「流れを切らさないように、チーム一丸となってやりたい」と5年ぶりの日本一へ切り替えていた。

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西村監督悔しさが勝因/日本S[ニッカン]

ロッテ西村徳文監督(50)は、第4戦に敗れた悔しさを勝因に挙げた。1回に先制され、その裏も清田が犠打に失敗するなど流れは悪かった。だが、そこから5連打で逆転。西村監督は「昨日(3日)チャンスをつぶしているから、今日は打ってやろうという選手の気持ちの表れでしょう」と、選手をたたえた。王手をかけたことについては「あと1つ勝たなければならない。これまでと同じように明後日(6日)勝つため、チームが1つになって立ち向かいたい」と話していた。

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アシックス球サヨナラ/日本S[ニッカン]

千葉マリン今季最終試合は、アシックス社製ボールの最終戦でもあった。来季から12球団で、ミズノ社製の統一球を用いるため。アシックス社ロッテ担当の米田学氏(34)は、試合終了後、撤収作業を行いながら「終わりました。やり切ったという感じです。ロッテさんとは20年以上のおつきあいです。諸先輩の積み上げたものに恥じないよう、私もやりきろうと思っていました。最後に勝ったので、ホッとしてます」と話した。

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薮田また快投0封/日本S[ニッカン]

ロッテ薮田安彦投手(37)がまた好投した。7回に登板し、1回無安打無失点2三振の快投。これで第1戦と合わせ、中日の打者6人を無安打4三振に封じる完ぺきな投球。「あと1勝?でも今まで通りのことをするだけです。1球1球自分のボールを投げることが、チームの勝利、そして日本一になればいいと思ってます」と意気込んだ。

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王手!6日からナゴヤ/日本S[ニッカン]

ロッテが5年ぶり、リーグ3位からは史上初となる日本一に王手をかけた。ロッテが中日に快勝し3勝2敗とした。1点を先制された1回、5連打で4点を奪い逆転。4回には今シリーズ不振だったサブローが1号2ランを放って中押し。5回は3連打を足場に西岡の中犠飛、清田の2点中前適時打で3点を加えて突き放した。第6戦は6日に舞台をナゴヤドームに移して行われる。

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ペン力投「興奮した」/日本S[ニッカン]

ロッテの先発ペン投手(26)が大仕事だ。大量リードにも支えられ、6回途中5安打2失点の力投でリリーフにつないだ。「今日は大事な試合だったので、しっかりとした気持ちをもって投球したよ。自分なりにいい投球ができた。非常に楽しく投げることができたよ。野球人生の中でも、特に記憶に残る出来事になる。本当に興奮した」と満足げだった。

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清田が新人記録並んだ/日本S[ニッカン]

ロッテ清田育宏外野手(24)が5回に2点適時打を放ち、日本シリーズ通算6打点として新人最多打点に並んだ。「打ったのはスライダーです。変化球待ちをしていた狙い通り、うまく引きつけて打つことができた。皆さん打っていたので、自分も続くことが出来て嬉しいです」と声を弾ませた。

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テギュンが初打点/日本S[ニッカン]

ロッテ金泰均内野手(28)が日本シリーズ初打点をマークした。2点リードで迎えた1回1死一、三塁から中前適時打を放った。「打ったのはスライダー。素直に嬉しい。前のバッターがしっかりつないでくれたおかげで、自分はその流れに乗せられただけ」と控えめに話した。

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福浦適時打「必死に」/日本S[ニッカン]

ロッテ福浦和也内野手(34)が、第4戦の鬱憤を晴らした。2−1で迎えた1回1死二、三塁から右前適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。「打ったのはフォーク。とにかく必死だった」と振り返った。前日3日の第4戦は延長10回1死満塁から、三塁ベース上へのライナーで併殺に仕留められた。試合前は「不運?関係ない。頑張るしかない」と話していた。

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今江「最高の結果」/日本S[ニッカン]

ロッテ今江敏晃内野手(27)が、1回に逆転の2点二塁打を放った。1点を追うこの回、1死満塁から中田賢の直球を強烈に引っ張り左翼線へ運んだ。「次につなぐ気持ちだった。初球から思い切っていこうと思っていたので、最高の結果が出たと思う。今日が千葉での最終戦なので何としても勝ちたい」と力強く話した。

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サブロー雪辱2ラン!/日本S[ニッカン]

ロッテのサブロー外野手(34)が、4回2死二塁から1号2ランを放ち貴重な追加点を挙げた。「打ったのはフォークや。打席での意識としてはピッチャーの足元を狙うイメージだった。それがうまくタイミングがあって、バットの芯に当たって飛んでくれたわ」と笑顔で話した。第4戦で5打数無安打に終わった雪辱を果たす、左翼席への1発で中日ファンを黙らせた。

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黒木氏3年ぶりマリンマウンド/日本S[ニッカン]

ロッテOBの黒木知宏氏(36)がスーツ姿で始球式を行った。「3年ぶりのマリンのマウンドは気持ち良かったです。素晴らしい日本シリーズに恥じないようなボールを投げようと必死でした」と笑顔で話した。

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